『けものフレンズ』とは、サービス終了したアプリ版けものフレンズから始まり、アニメ化・舞台化・漫画化と、様々なメディア展開を見せる作品のことです。アニメ放送開始直後は様々な意見のあったけものフレンズですが、いつの間にか多くのファンを作り、出演声優さえも一躍有名にした超人気作となりました。
アイスなどとのコラボや動物園とのコラボ、リアルイベントなど、一気に様々なかたちで露出することになったけものフレンズは、アニメの2期や新作ゲームのリリースなど、その後も人気が衰えることなくファンの心を掴み続けています。
『ケロロ軍曹』は、漫画家の吉崎観音が描く、地球侵略を目論む宇宙人と地球人との日常ギャグ漫画です。ケロン人と呼ばれる宇宙人・ケロロが日向家に住み着き、バラバラになった小隊のメンバーと合流しながら、地球侵略を目論みつつ地球人たちとの友情を深めていく本作は、7年ほどアニメ放送されるなど非常に人気の作品になります。
基本笑えて、ときにハッと気づかされ、たまに泣ける、非常に魅力と読みどころの多いですね。現在だと懐かしい部類に入るかもしれませんが、漫画はまだ連載中で、2018年夏には「ケロロ展」が開催されるなど、まだまだ人気は根強いです。
けものフレンズが取り上げられた際、度々話題に上がるケロロ軍曹ですが、なぜケロロ軍曹の名が出るのかというと、けものフレンズのコンセプトデザインを行ったのが、ケロロ軍曹の作者である吉崎観音さんだから。
アニメでは吉崎さん色が薄いですが、現在はサービス終了したアプリ版けものフレンズのデザインや、現在多くのキャラグッズで使用されているイラストのデザインは、吉崎さんらしい絵柄ですよね。
アニメデザインが元のイラストとあまり似ていないのは、吉崎さんの意向だそうで、アニメでけものフレンズを知った人は驚いたかもしれませんね。現在出版されている漫画も違う作者が描いていて、まったくデザインが異なっているので、それぞれを見比べても楽しいかもしれません。
アニメ放送前にサービス終了してしまった、ネクソンが配信していたアプリ版けものフレンズ。人気のあったこのアプリ版けものフレンズで、実はケロロ軍曹とコラボをしていました。カエルモチーフの宇宙人をヒト化するという、2回3回遠回りしたようなアニマルガール化となったケロロ小隊の面々。
アニマルガールというのは、動物がヒト化した姿で、雌雄関係なくみんな少女の姿になることから、そう呼ばれています。ですので、明確な男性キャラであったケロロ小隊の面々もヒト化した際少女の姿に変身することに。ある意味セルフパロのような、一種のTS(性転換)もののような、けものフレンズファンにもケロロファンにも衝撃的なコラボレーションです。
この後は、アニマルガール化したケロロ小隊を紹介していきます。
まずはケロロ小隊隊長のケロロ軍曹。ほにゃらんとどこか気の抜けたような容姿と、少々騒がしい性格をしていますが、隊長としていられるだけあり、人を寄せ付けるかわいらしさがあり、また素直で好かれやすいのも魅力かもしれませんね。
アニマガール化したケロロは、素の口調が特徴的というのもあるかもしれませんが、表面的にはあまり変化が見られない様子。しかし、その行動の節々や言葉の端々に、「女の子」っぽさが見え隠れします。ケロロはもともと性格的にはかわいいので、アニマルガールになったことで、そのかわいさがより引き立ったように感じますね。
ケロロ小隊のなかでも特に軍人らしく、他人にも自分にも厳しい軍人気質のギロロ伍長。戦闘などの軍人的ポテンシャルが1番高く1番男らしいギロロですが、猫にデレデレしたり、地球でのパートナーである日向夏美へのバレバレの恋心を隠したりかわいい面もあります。
非常にかっこいいギロロがアニマルガールとなってどうなるのか、かっこいいままでいるのかと思いきや、小隊のなかで1番女の子らしく変貌を遂げました。もっとも男らしい子を女の子にすると、もっとも女の子らしくなる……言葉にすれば納得の変化です。戦闘力はそのままなので、かっこいい姐さんであることは間違いないですね。
若葉マークが記されている通り、ケロロ小隊の新人隊員であるタママ二等兵。ケロロたちも子ども頃は顔の半分以上白く、歳をとって口の下だけ白くなったことを考えると、年齢も1番若そうですね。そのためかお菓子ばかり食べるなど子どもっぽい面も多いですが、自身のかわいさを自覚したあざとさが魅力的なキャラクターですね。
アニマルガール化したタママは、小隊のなかでは最も変化も違和感もあまりないキャラクターになりますね。もともと自分を「かわいい」と思っていたキャラで、話し方も「〜ですぅ」と甘えた感じなので、性格的にも表面的にもしっくりきます。ただ、女の子になったことで、少々うざさが増したかもしれませんね。
ケロロより階級がうえで、キャラクター的にも個性が強すぎるクルル曹長。参謀役の名の通り、頭脳明晰で能力的には非常に優秀なキャラクター。しかし、「陰険」「陰湿」という性格が全てを台無しにするのか、降格処分を受けたり、何かと問題も多い様子。黄色=カレーという定番を地で行くキャラクターです。
ギロロのアニマルガール化は口調が変わっているためか、声優が女性に変わってもあまり違和感がありませんが、クルルは口調そのままでかわいい声に変わっているため、なんとも違和感が半端ないですね。しかし、見た目がかわいいのでケロロ軍曹のクルルという先入観を抜きにすれば、普通に魅力的です。
自由奔放で、各々好き勝手に振る舞う子が多い小隊のなかで、最も真面目で常識的なドロロ兵長。他のメンツの個性が強すぎるうえ、ドロロ自身前面に出るタイプでないことから、影の薄いキャラクターであるものの、その戦闘能力はギロロをも超えるほどで、ドロロが地球を愛していなかったらすぐに侵略されていたのではと考えさせられます。
アニマルガール化した小隊のなかで最もかわいい人物かもしれませんね。ゲーム内で「美少女」と称されていたのはもちろんですが、大人しく淑やかで丁寧、それでいて実力もあるという、女性キャラクターとしての良い点をギュギュッと詰め込んでいるようにも感じます。本来ドロロが持つ魅力が前面に出ているのではないでしょうか。
けものフレンズのデザイン吉崎さんということもあり、ケロロ軍曹の漫画にけものフレンズが登場したことも。これはアプリ版との続きというわけではなく、漫画掲載ページが少ないことを本誌で詫びるために行った単発的なコラボになりますね。
アニメけものフレンズしか観ていない人でも、どこかしらでグッズやテイストの違う本家イラストを見ていると思いますが、ケロロ軍曹の漫画に登場したフレンズたちは、まさにそのイラストが動いていて、元イラストのファンにとってはたまらないコラボ漫画となっています。アニメには未登場のキャラなどもいますので、けものフレンズファンはぜひチェックしたいですね。
コンセプトデザインと担当したからと、自身の漫画のキャラクターを登場させてしまうのは、本当にすごいですよね。せっかくなら第2弾・第3弾とコラボして欲しかったです。
アプリ版けものフレンズがサービス終了してしまったのが悔やまれますね。ただ、別の会社から新しく配信された「けものフレンズFESTIVAL」でも、元のイラストのキャラクターたちを見ることができますので、アニメけものフレンズからファンになった人は、ぜひそちらもプレイしてみてください。
今後またアプリでも漫画でもその他でも、ぜひコラボしてもらいものです。