及川徹(おいかわとおる)は青葉城西高校に通う3年6組の男子生徒で、男子バレーボール部の主将を務める人物です。
身長は184.3cmで青葉城西男子バレー部の中では中間くらいの高さの選手で、体重は72.2kg。誕生日は7月20日。
好物は牛乳パンで、最近の悩みは烏野のマネちゃんに声かけたらガン無視された(けどきっと照れてただけだし別に全然気にしてなんかない全然別に)。
ハイキューのライバル校の1つで宮城県にある私立高校です。通称「青城(せいじょう)」と呼ばれています。バレーで有名な北川第一中学からの入学生が多く、成績も常に上位にランクインする名門校でもあります。
制服は男女ともに白のブレザータイプです。ズボン(スカート)が茶色のチェック柄、ベストはクリーム色、シャツは薄い鳩羽色、ネクタイは赤茶でとてもオシャレな制服です。
及川徹率いる青葉城西の男子バレーボール部は県ベスト4の強豪校で、攻守ともに全員の能力が著しく高く、強力なブロックで名が通ってきたチームです。加えて及川が率いる今期は及川を軸にした攻撃力の高い戦術を得意としています。
部のジャージとユニフォームは白地に淡い緑のラインが入っています(リベロはユニフォームの配色が他の選手と逆)。応援席の横断幕で掲げている文言は「コートを制す」。
青葉城西の部員と監督、コーチの苗字は岩手県の温泉地名から付けられていると言われています(一部例外あり)。
岩泉一は岩泉温泉、花巻貴大は花巻温泉、松川一静は松川温泉、矢巾秀は矢巾温泉、渡親治は渡温泉、国見英は国見温泉、金田一勇太郎は金田一温泉、入畑伸照監督は入畑温泉、溝口貞幸コーチは溝口温泉が由来と言われているのです。
ただ主将である及川徹だけは上記の選手たちとは異なり、岩手県にある旅館が由来になっているようです。
及川徹はテレビで見たバレーの試合をきっかけに、幼馴染である岩泉一と一緒に小学生のころからバレーを始めました。
バレーを始めた及川徹はバレーの強豪校で白鳥沢と2強と言われている北川第一中学校、通称北一(きたいち)に進学します。
及川はメキメキと上達しスタメン入りするようになり多くの試合で勝利を手にしますが、何度戦っても努力を重ねてもライバル校の白鳥沢に勝つことができませんでした。及川にとっては初めての挫折と言えます。
また3年生になり自分が主将となった男子バレー部に天才的なセンスを持った1年生が入部して来たことで、及川は焦りを隠せなくなります。そのせいで冷静さを失い試合でミスをしベンチに下げられてしまいます。しかもその後自分の代わりに入ったのは天才1年だったのです。
ライバル校にも勝てず、後からは圧倒的な才能を持った後輩が追ってくる状況で及川はどんどん追い詰められていきました。そして思うように調子が上がらずオーバーワークを続け、心身共にフラストレーションが溜まった及川は、指導を受けたいと声を掛けてきた天才1年に手を上げそうになります。
しかし寸前で同級生の岩泉一に止められ、一人で戦おうとしていることを怒鳴られバレーはチームで戦い勝利を掴むものであることを思い出しました。この経験がその後の及川徹のバレーとの向き合い方や決意、覚悟に大きく影響します。
心身共に疲れ果て追い詰められたギリギリの状況から岩泉に救われ立ち直った及川は、その後調子を取り戻し再び活躍します。中学最後の試合でも白鳥沢に勝つことはできず悔し涙を流す結果となりましたが、及川は中総体で県のベストセッター賞を受賞し新たに上を目指す決意を固め青葉城西に進路を進めました。
及川徹が北一中時代、追い込まれる原因となった天才1年は、烏野の影山飛雄です。
影山は常に貪欲で高い志を持ってバレーに打ち込み、多くを吸収しようとします。中学時代もその姿勢で部活に励み、及川を見て学んだことも多くあります。及川が追い詰められているときもそうとは知らず、影山はサーブトスのコツを教えてほしいと及川に指導を請うたのです。
天才型でありながら努力も惜しまないところは影山の良さですが、だからこそ凡人としての努力で結果を出してきた及川は追い込まれ目の敵にしてしまったのでしょう。
影山飛雄についてはこちらも併せて読んでみてください。
及川徹が忌み嫌うのは天才と呼ばれる選手です。なかでも自信を喪失する原因となった白鳥沢の牛島若利は、及川にとって何としても倒したい相手です。
誰よりも努力を積み重ね技術や能力を磨いてきた及川に対し、牛島は生まれ持った才能を中学時代からすでに開花させており、及川と圧倒的な差がありました。そして何度対戦してもどんなに努力しても牛島のいる白鳥沢に勝つことができなかったことが、及川に努力型は天才型には敵わないことを突き付けたのです。
もちろん一概にそうとは言えませんが、この経験から天才にコンプレックスを抱くようになりました。影山に対してあからさまに冷たい態度を取るのも牛島に勝てない経験が1つの原因なのです。
牛島若利についてはこちらも併せて読んでみてください。
及川徹のポジションはセッターで、背番号は1番です。
セッターとはトスを上げることを役割とする選手です。ボールが上がらないことにはスパイカーは攻撃に入れないため、セッターのトスが攻撃の合図となります。そのためセッターは周囲の状況を見渡し、誰にどんなトスを上げるかを判断する必要があり、トスの技術だけでなく素早くボールの下に入る俊敏性や、冷静さ、観察力、リーダーシップが求められます。その役目から多くのチームではセッターが司令塔として活躍しています。
パワー 5 バネ 3 スタミナ 4 頭脳 4 テクニック 5 スピード 3
数値を見てわかるように及川徹はかなりスペックの高い選手です。特にテクニックと頭脳の高さは、冷静に状況を判断しベストなタイミングに正確にトスを出すことが求められるセッターにとって大きな武器となります。また及川はセッターとしてだけでなくサーバーとしても高い能力を持っており、パワーの数値が高いことはそこに活かされています。
及川徹はハイキューきってのイケメンキャラで、作中でもイケメンであることが前面に押し出されています。人気が高いのも当然イケメンであることが大きく影響しています。
及川の見た目は茶髪で外ハネのオシャレな髪型で整った顔立ちで色白で長身のモデル体型です。外見に関しては欠点と言えるところはありません。
作中でも女子の集団に囲まれ、応援席にも及川を応援しに来ている女子がたくさんいます。
及川徹はイケメンだけでなく基本的には人当たりが良いことも人気が高い理由の1つです。
女子の集団に囲まれてはちゃんと相手をし笑顔を振りまいています。女性に優しいところやコミュニケーション能力が高さも及川の外面の良さを際立て人気に拍車をかけているのです。
及川徹の人気はやはりバレーボール選手としての強さにもあります。
及川は鋭い観察眼の持ち主で、味方や相手の選手の性格や癖を掴んで試合に活かすことできます。そしてメンタル面も強くチームがピンチに立たされても冷静さを欠くことなく味方をどう活かすかを考え臨機応変に対応し怯むことなく攻撃をしかけることができる超攻撃型セッターなのです。特に幼馴染の岩泉一との連携は「阿吽の呼吸」と評されています。
また及川は華麗なトス回しだけでなく強烈なジャンプサーブも武器としており、抜群のパワーとスピード、コントロール、鋭い観察眼を活かしたサーブで自らも点を取ることができます。セッターとしての才能では影山には劣るもののそれ以外なら勝てると自負しており、他校調査を行った烏野コーチ・烏養繋心によれば総合力は県内トップの選手です。
及川徹はセッターとしてだけでなく、主将としてチームの士気を高められる存在です。普段はおちゃらけて叱られることも多い及川ですが、たった一言でチームの雰囲気をガラッと変えることができます。それは誰よりも努力し周囲を見渡しチームを信じて戦う姿を見ているチームメイトもまた及川のことを信じているからなのです。
基本的に人当たりの良い及川徹ですが、嫌いな人にはとても意地悪でその様子からは性格が良いとは言えません。特に影山に対しては笑顔で嫌味を言ったり、話をスルーしたりとあからさまに意地悪な態度をとり、嫌っていることを隠そうとしません。
及川は嫌いな影山には冷たい態度を取りますが、身内からの信頼が厚い人間であり、自身もチームメイトに対して全幅の信頼を寄せています。根っから性格が悪いのではなく、自分の気持ちに正直だから嫌いな人には意地悪をしてしまうだけで、信頼できる人には真っすぐに信頼を向けるのです。
そのため嫌っているはずの影山が素直に頭を下げて助言を求めてきたときには、スルーすることなく辛辣ではあるもののアドバイスをします。中学の頃から少しずつ変わり始めさらに実力をあげて生きている影山にムカつきながらも、対選手としてそんな後輩の姿を誇らしく思う気持ちもあり、突っぱねることができなかったのでしょう。及川徹は本当は真っすぐで思いやりのある人なのです。
及川徹の魅力は天才ではないところです。努力で周囲を圧倒させる高い技術を習得した選手であるから、多くのハイキューファンの心を射止めているのです。
及川は天才である牛島からも「チームの力を100%引き出されるセッター」だと高く評価されており、同じく天才型の影山にも「一生勝てないかも」と思わせました。それはすべて彼の凡人としての努力の結果なのです。
1976年3月29日生まれ、東京都出身の男性声優さんで、アニメでも洋画の吹き替えでも多くの主役格のキャラクターを担当されています。
役者としてのキャリアも長く若々しい役どころを演じることが多いです。役の幅が広く熱血系から紳士的、天然タイプや悪役、ヘタレなど大抵のキャラクターは自在に演じることができる声優さんです。
試合前に及川徹がいつもチームメイトにかける言葉です。この言葉で一瞬にしてチームの士気を高めます。それは及川が全力でチームメイトを信じているからであり、チームメイトたちもまた及川に信頼を寄せているからです。この言葉だけは何の裏表もないことをチームメイトが心から信じることができるからこそ、チームの雰囲気をガラッと変え士気を高めるのです。
影山がサーブトスのコツを教えてほしいと言ってきたときに、及川徹が笑顔で返した言葉です。影山にサーブを教える気はなくむしろけん制しています。意地悪していることに違いはありませんが、自分の気持ちに素直に「嫌だ」と全面に出す姿を微笑ましく感じるのは、及川がなんだかんだ言って後輩として影山に目を配っているからなのです。
外見も性格も選手としての実力も魅力的な及川徹は、常に多くのハイキューファンに注目されていますが、ある事件で世間を騒然とさせました。
ジャンプショップなどで販売されている青葉城西ジャージの予約特典としてついてくる「(フックのあたりに及川徹が描写されている)及川ハンガー」がシュールだと話題になったのです。
しかも制作側がノリノリで、及川ハンガーの反響が落ち着いてくると再び公式番外編でネタとしてストーリーに登場させ、それ以降また特典として復活させたのです。
番外編ではチームメイトに及川ハンガーを馬鹿にされるも、及川はポジティブに受け取っている様子が描かれています。現実に特典として作られたものが、漫画の中に入り込み、また現実で復活するという流れはとても珍しく、この事件はハイキューをよく知らない人にまで及川徹の名が広まったのです。
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今アニメ好きの間で人気を博しているねんどろいど!柔らかく自信に溢れた及川徹の表情が素敵ですね。
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及川徹にはたくさんの魅力がありますが、一言で言うとギャップなんです。1つ1つの魅力も素敵ですが、合わさることでさらに素敵に見えるのが及川徹です。
どんなに限界を見せられても努力ができるところが、及川の強さであり魅力の1つです。また感情をむき出しにしてバレーと向き合っているところは欠点にもなりますが、かっこいいですよね。
及川徹はイケメンで自分の気持ちに正直で仲間からの信頼も厚く、誰よりも努力をし高い実力を手に入れ結果に繋げることができるとても魅力的で強い選手です。元から才能があることも素敵なことですが、努力で天才に認めさせる力を手に入れることはそう簡単なことではありません。イケメンであることももちろんですが、努力家な及川徹だからこそ多くのハイキューファンを魅了しているのです。