ブラジルの観光について
イグアスの滝やコルコバードのキリスト像など、誰もが知る観光地の素晴らしさもさることながら、ウユニ塩湖に匹敵する隠れた名勝レンソイス・マラニャンセス国立公園の雄大さも圧巻で、地球の大きさを実感できるスポットが目白押しの国、ブラジル。中国につぐ世界5位の広さを誇るブラジルは、大都会から大自然まで、一国で何か国分も旅したかのような満足感を味わえる国です。ただし、犯罪発生率は日本の400倍ともいわれていますので、外務省の危険情報やガイドブックの注意事項を十分ご確認の上、不安を払しょくし楽しく快適にご旅行ください。
①ブラジルのシンボル『コルコバードのキリスト像』見学
引用: https://www.flickr.com/photos/u-suke/4813289027/
コルコバードのキリスト像(Cristo Redentor)は、ブラジル、リオデジャネイロのシンボル。2012年に「リオデジャネイロ : 山と海との間のカリオカの景観群」として、ユネスコの世界遺産に登録されています。このキリスト像は、1931年にブラジル独立100周年を記念して建てられたもの。高さ39.6メートルで、内側は150人程度が入れる礼拝堂になっています。途方もない大きさですね。観光は、キリスト像が逆光にならない午前中か、オレンジ色に輝く夕暮れ時がベストタイム。
遠くからも見える高さ40mのキリスト像
引用: https://www.flickr.com/photos/soldon/6506826047/
コルコバードの丘(710m)にそびえ立つ40m近いキリスト像。頂上まで登るには、登山電車かバスを利用します。登山電車は、30分おきに出発、所要時間片道20分ということですが、事前予約制となっています。
詳細情報
②風光明媚な世界遺産『ポン・ヂ・アスーカル』観光
引用: https://www.flickr.com/photos/iamdydy/10259064933/
ロッククライマーの聖地、ポン・ヂ・アスーカル(Pão de Açúcar)は、リオデジャネイロの南部に位置する半島にそびえ立つ奇岩。海抜は396mです。奇岩の頂上にたどり着くには、2つのケーブルカーを乗り継ぎます。1つめは標高220メートル地点の「ウルカの丘」まで、そこで2つめに乗り換えて山頂を目指します。こちらもコルコバードのキリスト像同様、2012年に「リオデジャネイロ : 山と海との間のカリオカの景観群」として、ユネスコの世界遺産に登録されています。
スリル抜群!全面総ガラスのケーブルカーで山頂へ!
引用: https://www.flickr.com/photos/erlingfiallos/502171474/
「ウルカの丘」へのケーブルカーは、全面ガラス張り。定員は65名。眼下にはリオの街並みや、グアナバラ湾に停泊する無数の船、「イパネマ・ビーチ」や「コパカバーナ・ ビーチ」が広がります。所要時間は約3分。ぜひ天気の良い日に訪れたいですね。ちなみにポン・ヂ・アスーカルは、スペイン語で「砂糖パン」。英語圏の人には「シュガーローフ」とも呼ばれています。頂上にはカフェや売店があり、遠くにコルコバードのキリスト像が見えます。
③突然現れるエメラルドグリーンの湖『レンソイス・マラニャンセス国立公園』
引用: https://www.flickr.com/photos/55953988@N00/8283372559/
レンソイス・マラニャンセス国立公園(Parque Nacional dos Lençóis Maranhenses)は、ブラジル北東部マラニャン州にある広大な砂丘。雨季(1~6月)には、無数のエメラルドグリーンの湖が出現する風光明媚なスポット。遊覧飛行や、湖で泳ぐこともでき、静かなブームを呼んでいる観光スポットです。ボリビアのウユニ塩湖に匹敵する美しさだと評判。サンルイスからバスで4時間かけて、バヘリーニャスへ。バヘリーニャスには宿泊施設があり、レンソイス・マラニャンセス国立公園に行く現地発着ツアーもあります。
砂丘のオアシスに住む60人の住民
引用: https://www.flickr.com/photos/55953988@N00/8293179333/
中心部には2つのオアシスが存在し、60人ほどの住民が村を作って暮らしています。彼らは雨季に採った魚を干物にし、1年の食料にしています。観光客が中心部まで行くことはほとんどなく、住民は今なお自然とともに生きる原始的な生活をしています。レンソイス・マラニャンセス国立公園は、総面積約15万ヘクタール。レンソイスは「シーツ」という意味。年間を通じて日中は35度程度まで気温が上がりますので、体調に気を付けて観光ください。
④ブラジル屈指の秘境『シャパダ・ダ・ジアマンチーナ国立公園』観光
引用: https://www.flickr.com/photos/rosanetur/18748005979/
シャパダ・ダ・ジアマンチーナ(Chapada Diamantina)国立公園は、ブラジル・バイーア州の州都サルバドールからバスで6時間ほどの場所にあります。まさに「秘境」。ツアーにはガイドが必要です。ジアマンチーナ(ダイアモンドのシャパーダ)という名前は、ダイヤモンドや金の採掘地域だったことから。上の写真のカショエラ・デ・ブラカオン(Cachoeira do Buracão)は85mの高さから落ちる美しい滝です。こちらもレンソイス(Lençóis)からのツアーに参加するのが一般的。
知る人ぞ知るブラジルの大規模洞窟「グルータ・ダ・ラパ・ドセ」
引用: https://www.flickr.com/photos/rosino/6276723313/
グルータ・ダ・ラパ・ドセ(Gruta da Lapa Doce)は、長さ850m、高さ40mの大規模な洞窟。ガイドが照らすライトだけを頼りに進みます。最後には、2分間ライトを消す「真っ暗体験」というお楽しみがあります。ガイドなしの入場は不可。
ブラジル版「青の洞窟・ポソ・エンカンタンド」観光
引用: https://www.flickr.com/photos/galeria_miradas/5428237592/
ポソ・エンカンタンド(Poço Encantando)はブラジル版「青の洞窟」。ベストシーズンは4月~9月。抜群の透明度を誇っています。ポッソ・アズー(Poço Azul)も洞窟の中にある、透明度抜群の湖。
⑤絶滅危惧種たちの楽園『ヴェアデイロス平原国立公園』観光
引用: https://www.flickr.com/photos/14117112@N04/2867916382/
ヴェアデイロス平原国立公園(Chapada dos Veadeiros National Park)は、ゴイアス州にある世界遺産。こちらの公園には、タテガミオオカミ、カピバラ、レアのように絶滅危惧種の動物が多く住んでいます。水浴びのできる滝や温泉もあり、大自然を満喫できます。アウト・パライーゾ・デ・ゴイアスからのツアーに参加するのが一般的。
⑥昔宮殿、今美術館『パソ・インペリアル』観光
引用: https://www.flickr.com/photos/jccaribe/4886422775/
パソインペリアル(Paço Imperial・Praça XV de Novembro, 48 Centro - Rio de Janeiro)は、18世紀にジョアン4世によって建設された植民地総督であり、後に2人のブラジル皇帝の宮殿となった建物。1888年に王女エリザベスが宮殿の階段から奴隷法の解放を宣言した由緒ある歴史的建造物で、現在は美術館として活用されています。
中庭はアバンギャルドな空間
引用: https://www.flickr.com/photos/soldon/3192162969/
1980年代に改装され、展示会やコンサート、映画が上映されるアートハウスになりました。ほかにはレストランやカフェが入っています。
⑦ブラジル国民の憩いの場『ボターニコ・デ・クリチバ庭園』観光
引用: https://www.flickr.com/photos/lucassrg/3265640378/
ボターニコ・デ・クリチバ庭園は、パラナ州の州都クリチバにある植物園。1991年オープン。23.8ヘクタール。内部には、日本庭園もあり。アール ヌーボー調の温室も必見です。温室の裏手にある展示スペースでは、ポーランド生まれのブラジル人画家兼彫塑作家クライスバーグの100点を超える彫塑作品を紹介しています。
クリチバはブラジルでは比較的治安の良い場所
引用: https://www.flickr.com/photos/thedeiwz/5208856397/
庭園は入場無料。喫茶店やトイレもあり、市民の憩いの場。結婚式の写真撮影の絶好のスポットでもあります。アルマジロ、オポッサムに会えることもありますよ。クリチバは、ブラジルでも比較的治安の良い場所です。
⑧世界的に有名な『コパカバーナ』で海水浴
引用: https://www.flickr.com/photos/danielneto/3037118231/
コパカバーナ(Copacabana)は、リオデジャネイロ市南東部に位置する大西洋に面したリゾート地。約4キロメートルにも及ぶ白い砂浜が続いています。イパネマビーチと隣接。ビーチ一帯は高級住宅街でもあり、ビーチに面したアトランティカ大通りにはおしゃれなブティックやレストランが並んでいます。2012年に「リオデジャネイロ:山と海との間のカリオカ景観群」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録されました。
⑨ブラジルの台所『ムニシパウ・サン・パウロ市場』でお買い物
引用: https://www.flickr.com/photos/markhillary/15719478176/
ムニシパウ・サン・パウロ市場(Merccado Municipal)は、セントロ(旧市街)にある大規模市場。海外旅行で庶民の生活に触れられるのは、やはり活気のある「市場」ですよね。トロピカルフルーツ、チーズなどの加工品も充実。2階には「Hocca Bar(オッカ・バール)」があり、ハムをふんだんに使った「モルタデッラサンドウィッチ」が人気です。
市場のステンドグラスも必見
引用: https://www.flickr.com/photos/spyderball/135226547/
2階の窓には美しいステンドグラス。農民の様子が描かれています。
市場はフォトジェニックスポット
引用: https://www.flickr.com/photos/davidtrainer/2986412475/
フルーツや野菜も充実。どの野菜もカラフルな色彩で、市場では良い写真がたくさん撮れそうですね。
⑩ブラジルとアルゼンチンにまたがる世界遺産『イグアスの滝』観光
引用: https://www.flickr.com/photos/soldon/5633522357/
イグアスの滝(Cataratas do Iguaçu)は、ナイアガラの滝、ヴィクトリアの滝と並ぶ世界三大瀑布の一つ。南米大陸のアルゼンチン (80%)とブラジル(20%)の二国にまたがる世界最大の滝です。こちらもユネスコの世界遺産に登録されています。アルゼンチン側の遊歩道からは、最大落差80メートル以上の「悪魔の喉笛」を上から見下ろし眺めることができます。
下から見上げるイグアスの滝は大迫力!
引用: https://www.flickr.com/photos/33037982@N04/3401533388/
イグアスの滝は、遊歩道からと、船、ヘリコプターでも観光ができます。水量により150から300の大小の滝が出現するそうです。目の前に迫る虹はまるで夢の中の出来事のよう。
ブラジルの観光のまとめ
引用: https://www.flickr.com/photos/soldon/8672642877/
世界第5位の面積を誇るブラジルは、大都会あり、大瀑布あり、大砂丘ありで、そのスケールの大きさに圧倒されること間違いないでしょう。ただ、観光地間の移動に半日近くかかることもあり、結局ほとんど周れなかったなんて残念な結果に終わらないよう、しっかりと事前に計画を練りたい国でもありますよね。犯罪発生率が日本の400倍とはいえ、ほとんどの観光客は楽しい思い出だけを胸に帰国されています。怖がり過ぎると楽しめませんので、旅慣れてなかったり、少しでも不安がある場合は、ツアーに参加するなどで、リラックスしてブラジル旅行を楽しんでください。※2018年3月現在の情報になります。最新情報は公式サイト等をご確認ください。