京都の有名な仏像や大仏巡りをしよう!
京都にはたくさんのお寺があり、さまざまな仏像が見ることができます。歴史の中でさまざまな展開を見せてきた仏教の奥深さを感じることが出来ます。ぜひ古都でその歴史の奥ゆかしい雰囲気を味わってください。また京都ではお土産も盛んなのでお土産も楽しんでみるとよいでしょう。
京都おすすめ仏像巡りその①広隆寺【国宝】弥勒菩薩半跏思惟像
弥勒菩薩像は、片足をひざに乗せ、なにやら思いにふける神秘的な仏像です。一見ほかの仏像とは様子の違うこの仏像は、56億7千年後にお釈迦様の後継者として如来となることが約束されている菩薩さまです。菩薩様なのでまだ悟りは開いておらず、須弥山という世界の真ん中にあるとされる山の上空、兜率天とよばれる天界で修行を行っています。
弥勒菩薩にはじつはさまざまな姿があり、私たちが知っている京都の弥勒菩薩像はどうしたら、お釈迦様の救いから漏れてしまった人々を救うことが出来るのだろうかと思索にふけっている様子を表現しているとされています。この美しい仏像は京都の広隆寺新霊宝館に安置されています。またこの広隆寺には空海筆と伝わる般若心経のレプリカがありそれをお土産として買う人もいるようです。ほかにもいろんなお土産があるのでぜひ見てみてください。
京都おすすめ仏像巡りその②神護寺【国宝】薬師如来立像
神護寺では薬師如来立像という国宝を見るころができます。平安時代前期、一木彫像の仏像の中で頂点に位置すると目される仏像です。一本の太いカヤの木からまるごと切り出された薬師如来立像は、見る人々を驚かせるほどの力強さがあるとされます。平安時代前期の当時は、奈良の南都仏教に見切りをつけた僧侶たちは山で厳しい修行にあけくれていたといいます。
そんな僧侶たちにとってより力強い薬師如来立像の存在が求められていました。この薬師如来立像の特徴は右手は施無畏印を組んでいて、左手は薬壺持っています。大腿部分は強力さを窺わす太く重みのあるのが特徴で、これは前期の貞観様式における共通の特徴です。仏像としては力強く、そして深く刻まれた衣文や表情から垣間見える鋭いまなざし、きつく結ばれた唇など気迫あふれる表現が魅力です。
京都おすすめ仏像巡りその③六波羅蜜寺【重要文化財】空也上人立像
六波羅蜜寺にある空也上人立像をご存知でしょうか。学校の歴史の教科書などでもある口からなにやら吐き出しているような、そうでもないよな不思議な像です。これは六波羅蜜寺の開祖でもある空也上人の像ですが、それにしても不思議な像ですよね。これはいったいどういうことかというと空也上人がお経の「南無阿弥陀仏」を唱えたときに、その声の一語一語が、つまり南・無・阿・弥・陀・仏がすべて阿弥陀仏になったといわれる伝説を彫刻で表現しているのです。
空也上人立像の特徴といえば、その口から発せられた南・無・阿・弥・陀・仏の様子ですが、左手には鹿の角の杖を持ち、布教のためにあるき履きこんだ草履でしっかりと大地を踏みしめる姿も印象的です。空也上人は民衆と共に生活をしていたとされ、その力強さも表現されています。民衆からは市聖とも呼ばれ、橋を架けたり、井戸を掘って人々のために邁進した姿は多くの人々から親しまれていたとされます。250年前に死去されたとされる空也上人の命がいまだそこにあるかのような力強い表現が魅力です。
またこの六波羅蜜寺付近はスイーツの激戦区でも有名でお土産に買って帰る人が多いようです。特に抹茶を使った製品やだんごが人気のようです。ぜひ立ち寄った際にはこのお土産を買って帰ってもよいかもしれません。
京都おすすめ仏像巡りその④教王護国寺【国宝】不動明王像
梵名はアチャラ・ナータという不動明王ですが、インドのシヴァ神の別名でも有名です。これがそのまま動かざる守護神=不動の神様ということです。見た目は荒々しい仏さまですが、この不動明王はあらゆる障害、災難にも負けずにその壁を打ち砕き、そしてねじ伏せて仏道からそれるものを救済しようという表れです。慈悲のために、心を鬼にしているということです。
しかし、実際にはこの不動明王は実は大日如来の化身でもあります。密教の頂点でもある大日如来が、正攻法では教えを説くことが難しいときに返信した姿だとされています。明王には五大明王といって5人の明王様がいます。そのうちのひとつがこの「不動明王」なのです。
京都おすすめ仏像巡りその⑤禅林寺【重要文化財】阿弥陀如来像
禅林寺の阿弥陀如来像はみかえり阿弥陀さまとして有名です。仏像から左後方を見返っているような少し変わったポーズをしている阿弥陀如来像ですが、禅林寺の中興の祖でもある永観の伝説的なエピソードがあります。毎日万遍の念仏を唱えて歩くというすさまじい行をしていた永観でしたが、ある日突然阿弥陀如来像が壇から降りてきたのだそうです。驚きふためく永観に、「永観、遅し」ろ声を発したのだそうです。
しかし、実際にこの目鼻立ちが優しく落ち着いた表情と、繊細で丸みを帯びた体は永観が修行をしていた時代から100年ほど後になった平安時代末期の作ではないかと考えられているそうです。平安時代後期に主に貴族の間で広まったとされる浄土信仰は鎌倉時代にはいると庶民にもひろまり、多くの人にみかえり阿弥陀として親しまれたそうです。
京都おすすめ仏像巡りその⑥醍醐寺【国宝】薬師如来坐像
醍醐寺にある薬師如来坐像は上醍醐の薬師堂が理源大師の弟子の合理によって創建されたときの本尊です。現在は下醍醐の 霊宝館というところに安置されている薬師如来ですが頭も体も大きく平安初期の貞観様式を感じる一方で衣文線の彫りが浅く、緩やかで穏やかな様子は10世紀以降の和様をみてとれます。
左の手には南瓜型の薬壷をもっており、これは瓜形壷と呼ばれています。平安前期独特の形状として知られます。背後には高さが約20センチ程度の小さな6体の仏像もあり、これも薬師如来であわせて七仏薬師を表現しているといわれています。
京都おすすめ仏像巡りその⑦蓮華王院【国宝】千手観音坐像
蓮華王院の千手観音坐像は国宝でもあり有名な仏像のひとつです。左右をあわせて計1000体にもなる等身観音立像に囲まれて、お堂の中心部に安置されているのが丈六の坐像です。これを中尊と呼びますが広々としている空間にあるこの巨像は高さが3メートルあり全体に寄木造りで漆箔が施されてます。千手とは42の手で表現する仏像では通例の形で、鎌倉期の再建時に大仏師湛慶が弟子とともに完成させました。
また同じくらいすごいのが重要文化財の千体千手観音立像です。前後あわせて10列になる階段状の壇上にまさに整然と並ぶ等身大の観音立像1000体は圧巻です。各像はみな頭上に十一になる顔をつけていて両脇に40手をもつのが通例です。これは中尊同様の造像法です。
京都おすすめ仏像巡りその⑧浄瑠璃寺【国宝】九体阿弥陀如来像
九体阿弥陀如来坐像も国宝として有名な仏像のひとつです。平安時代後期に西方極楽浄土へいく浄土信仰が広まりましたが、浄瑠璃寺の本堂はその観無量寿経という経典に描かれている9つの極楽往生の世界を象徴する阿弥陀如来坐像をそれぞれ祀っています。
九体阿弥陀堂はmそれこそ当時は多く建設されたそうですが、現存するのはなんとこの浄瑠璃寺だけだといわれています。とても貴重な場所です。重みを感じる中尊と、両脇にそれぞれ風貌の異なる個性豊かな8体か寄り添っておりとても人気のスポットとなっています。
京都おすすめ仏像巡りその⑨欣浄寺 伏見大仏
京都には昔「京の大仏」として知られる大きな大仏がありましたが、現存しないことは有名です。しかしながら、現代の京都にも実は大仏が存在しています。それが欣浄寺の伏見大仏です。
1230年に曹洞宗の開祖である道元が創建したとされるこのお寺ですがそこに安置されている本尊は伏見の大仏とも呼ばれている丈六の毘盧舎那仏です。高さは5.3mで木造の仏像としては最大級です。ぜひ、レアなスポットでもあるので一度みてみてはいかがでしょうか。
京都の大仏・仏像はすばらしい国の宝ばかり
いかがでしたでしょうか。京都にはさまざまな仏像があります。それぞれのおすすめポイントやお土産を買って帰るのもよいでしょう。また、ひとつひとつ巡ってみることでさまざまな発見があることでしょう。ぜひ楽しんでみてください。