イギリスの紅茶【歴史編】
引用: http://hesse-web.com/dennentoshi/shop/entry-278.html
イギリスの紅茶の歴史はオランダから伝わった1652年に始まり、イギリスで初めて紅茶が売られるようになったのは1657年です。当時は嗜好品としてではなく、万病に効く東洋の秘薬として扱われていました。
1662年、当時の王女が貴重だった紅茶に、貴重だった砂糖を入れて飲むという贅沢な習慣を宮廷に広め、次第にイギリスの貴族社会に広まっていきました。
19世紀にはアフタヌーンティー文化が生まれ、産業革命後には上流階級だけでなく中流階級の人にも紅茶が生活に定着するようになりました。
イギリス紅茶の生産で有名なのがインドで、インドは元イギリスの植民地でありインドで紅茶の栽培に成功してからはインドで紅茶を生産して、イギリスに入れるという流れが出来上がり、インドの独立後も商業ルートは維持されてきました。
イギリスの紅茶【飲み方・種類編】
イギリスでは紅茶は生活の一部になっているため、飲む時間帯によって呼び名や飲み方が異なります。それぞれの呼び方や朝、昼、夜のおすすめの美味しい紅茶の飲み方をご紹介いたします。
朝の紅茶の飲み方
『アーリーモーニングティー』
朝起きて、目覚めのために飲む一杯です。別名「ベッドティー」とも呼ばれ、夫が寝起きの妻に飲ませる為にベッドへ持っていく習慣から呼ばれています。
『ブレックファストティー』
アーリーモーニングティーで目覚めた後に、朝食と一緒に飲む一杯です。
『イレブンジスティー』
名前の通り、11時ごろに飲む一杯です。仕事などのリフレッシュのために飲まれ、イギリスでは大切にされているティータイムの一つです。
仕事などのリフレッシュのための11時に飲む一杯
朝の紅茶でよく飲まれている種類はカフェイン、タンニンの成分が強く、朝の目覚めを助けるアッサムやセイロンです。
ミルクと合うように濃く強い味に作られるのがイギリス流です。イギリスでは朝食をカフェで食べる際に紅茶を注文するとミルクティーで出てきます。ストレートティーで飲みたいときは前もって店員さんに伝えましょう。ストレートティーはイギリスではブラックティーと言います。
昼の紅茶の飲み方
『ランチティー』
お昼のランチタイムに飲む一杯です。
『アフタヌーンティー』
夕方に軽食と一緒に小腹を満たすための一杯です。日本でいう3時のおやつのような位置づけです。
昼の紅茶でよく愛飲さている種類は、ミルクによく合うアールグレイや、香りが良くストレートで飲んでもレモンを入れて飲んでも美味しいダージリンです。
夜の紅茶の飲み方
『ハイティー』
オペラやコンサートなどのイベント前に楽しむ一杯です。
現在はアフタヌーンティーと同じ意味で扱われることも多いです。
『アフターディナーティー』
夕食後の落ち着いて楽しむ一杯です。イギリスでは家族との時間を大切にしており、夕食後アフターディナーティーを飲みながら団欒をしたり映画鑑賞したりします。
『ナイトティー』
寝る前のリラックスして飲む一杯です。睡眠を助けたり、リラックス効果の高いハーブティーが寝室に持ち込み飲まれています。
夜の紅茶は日中のカフェインが強い紅茶とは違い、リラックス効果が高く睡眠を助けてくれるハーブティーが好まれます。様々な種類がありますが就寝前には寝付きを良くするカモミールティーがおすすめです。
イギリスの紅茶【ブランド編】①フォートナム&メイソン(Fortnum & Mason)
300年以上も続く老舗百貨店で、150年以上に渡り王室御用達の紅茶とされている品質・知名度ともに抜群に高い人気ブランドです。
美しく高級感のあるパッケージも人気の理由の一つです。
イギリスの紅茶【ブランド編】②ハロッズ(Harrods)
高級百貨店として知られるハロッズは元々は紅茶を専門としており、品質の高さとブランド力からイギリスのお土産としても喜ばれるブランドです。
イギリスの紅茶【ブランド編】③トワイニング(Twinings)
300年以上の歴史を持つトワイニングは英国御用達のみならず、世界中の人から愛飲されているブランドです。日本でも売られているのを見たことがある人も多いはずです。特にトワイニングのアールグレイは知名度、人気共に高いです。
トワイニングは、ティーバッグ40袋入りの紙箱に入ったタイプのものも人気で、手頃なお値段でスーパーで買うことも出来ますよ。
イギリスの紅茶【ブランド編】④ウェッジウッド(Wedgwood)
250年以上の歴史を持つテーブルウェアメーカーのウェッジウッドは1990年代から紅茶を手掛けるようになり、クセがなく正統派紅茶として人気の高いブランドです。こちらも英国王室御用達のブランドです。
イギリスの紅茶【ブランド編】⑤ウィッタード オブ チェルシー(Whittard of Chelsea)
1886年に創業した老舗の紅茶店です。店に試飲コーナーが設けられているので、試飲をして納得して購入できるのが嬉しいですね。また自分好みの味をブレンドしたりできる気軽さも人気の理由の一つです。値段もお手頃で紅茶の種類が多いのも魅力です。
イギリスの紅茶【ブランド編】⑥クリッパーティー(Clipper Tea)
引用: https://www.instagram.com/p/B9Brja7HrHr/
1984年にイングランド南西部のドーセット発祥の比較的新しいブランドです。最大の魅力はオーガニックであることで、品質と安全性はイギリスのオーガニック承認機関の認証もクリアしています。妊婦さんや小さな子供も楽しめるカフェインレスの紅茶もあります。
イギリスの紅茶【ブランド編】⑦アーマッドティー(Ahmad Tea)
ロンドンのお土産屋さんでよく目にするこちらのブランドは、1980年代にイギリスのサウザンプトンで生まれたブランドで自社ブレンドの紅茶を提供するようになりました。消費者の熱い要望から、現在販売されている缶入りのシリーズの販売が始まりました。ロンドンの風景が描かれたパッケージはお土産にもぴったりです。
イギリスの紅茶【ブランド編】⑧ウィリアムソンティー(Williamson Tea)
引用: https://www.instagram.com/p/B8CpXaAA3Za/
とても印象的なパッケージの象缶はとてもお洒落でお土産にもぴったりです。ウイリアムソンティーは140年以上の歴史を誇る家族経営の有名ブランドで、茶葉はすべてケニアの直営農場で栽培された品質の高い紅茶です。紅茶の味だけでなくフェアトレードで人気の高いブランドです。
イギリスの紅茶【スーパー編】⑨ピージー(PG)
大容量で安価なので、紅茶を大量に消費するイギリスの一般家庭で最も愛飲されていると言っても過言ではないブランドです。どこのスーパーでも手に入りお手頃です。濃い紅茶ですが濃いめが好きな人や、ミルクティーとして飲むのに適した紅茶です。
イギリスの紅茶【スーパー編】⑩ヨークシャーティー(Yorkshire Tea)
1886年、ヨークシャー地方のハロゲイトで生まれたヨークシャーティーはピージー同様、スーパーで必ず手に入り安価なので庶民の強い味方のブランドです。
ミルクとの相性もバッチリの美味しい紅茶です。
まとめ
イギリスの紅茶の歴史や種類、ブランドなどをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。紅茶の歴史が長いイギリスでは様々な場面で紅茶を飲む機会があり、その飲み方も様々で面白いですよね。イギリス発祥のブランドはご紹介した以外にもたくさんあるので是非いろいろと試してみてお気に入りのブランドを見つけてくださいね。