京都・三千院とは
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三千院は京都市の北東部、市街地から離れた山里の大原に佇む天台宗の寺院で、格の高い寺院を示す三千院門跡とも呼ばれています。広大な境内には、自然の地形を生かした見事な庭園や苔むす庭、建物や仏像など見どころいっぱいですが、初夏のあじさいや秋の紅葉などに合わせて変化する、四季折々の風景もまた見事です。三千院を唄った「女ひとり」の大ヒット依頼人気が高まり、今では京都を代表する観光スポットになっています。
京都・三千院の場所とアクセス法
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三千院のある大原地区は、かつて貴人や仏教修行者が隠棲した場所で、静かな山里の雰囲気が今でも残っています。その大原の里の高台にある三千院は、京都市街地にある他の観光スポットとはまた違った独特の佇まいです。したがって、京都駅からも車やタクシーで約40分と少し距離的にも遠くなります。
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この三千院への公共交通機関でのアクセスは、JR京都駅からバス利用の場合は、京都バス17系統で大原バス停まで所要約1時間です。地下鉄を利用したアクセス方法もあり、京都駅から烏丸線に乗車して所要約20分の終点国際会館前まで行き、そこから京都バス19系統で大原バス停まで所要約22分です。いずれの場合も大原バス停から三千院までは徒歩10分になります。また、車でのアクセスの場合は、名神高速道路京都東ICから約20km、所要約45分となります。
三千院の基本情報
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住所:京都市左京区大原来迎院町540/電話番号:075-744-2531/拝観時間:9:00~17:00(11月は8:30~、12月~2月は~16:30)、年中無休/駐車場無(近隣駐車場を利用)
京都・三千院の歴史
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三千院の起源は8世紀にさかのぼります。天台宗の開祖である最澄が比叡山に延暦寺を建立した時に、比叡山に建てた庵である円融房に起源があります。その後、比叡山山麓の大津市坂本に移され、さらにたびたびの移転を重ねて、1871年(明治4年)に現在の大原に移ってきました。12世紀には護良親王など多くの皇子が入寺した格調高い歴史も有しています。
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12世紀には往生極楽院が建てられ、内部には国宝の阿弥陀三尊像が安置される阿弥陀堂になっています。また、1926年に建築された宸殿には最澄作と言われる本尊の薬師如来像(薬師瑠璃光如来)が安置されるなど貴重な仏像も多く存在します。そして、1965年に発売されたレコード「女ひとり」が大ヒットして、1番の歌詞に唄われた三千院の名が一躍広まったのです。
京都・三千院の見どころ
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三千院の見どころとして、まずあげられるのが2つの庭園です。正面の門を入ってすぐの客殿から眺めることのできるのが聚碧園で、江戸時代の茶人の作である庭園内には清流のせせらぎの音が響きわたり、縁側からの眺めは、時間の経つのを忘れてしまいそうです。そして、法儀を行う宸殿から見えるのが杉木立ちと苔庭の有清園です。
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続いての見どころは、有清園の正面に見える入母屋造りの往生極楽院で、内部の舟底型天井や極彩色の絵が見事です。国宝に指定されている阿弥陀三尊像が堂内一杯に安置されており、金色に輝く姿はしばらくの間見入ってしまう程の仏像美です。往生極楽院の裏手には、苔むす庭にかわいい姿のわらべ地蔵を見ることができて、心が和みます。
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三千院は四季を通じての花の名所でもあり、その咲き誇る光景もまた見どころになっています。春には桜、シャクナゲ、ツツジが咲き、初夏のアジサイと秋の紅葉は見逃せません。秋から冬の山茶花や椿も見事です。いつ訪れても癒しの空間を体感でき、心に安らぎを与えてくれるのが三千院で、冬の雪景色にも風情があります。さらに、和菓子付きでお茶をいただいたり、約1時間かけての写経体験は三千院にぴったりです。
京都・三千院の御朱印
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お寺や神社を巡る旅に付随して人気があるのが御朱印の収集ですが、三千院には「本尊薬師如来」など6種類の御朱印があり、基本的にはすべて円融蔵内の朱印所でいただくことができ、料金はいずれも300円になっています。また、期間限定の「金色不動尊」の御朱印もあり、こちらは金色不動明王立像の御開帳期間である4月中旬から5月中旬の1ヶ月間と、毎月28日、お正月の期間限定で、料金は500円となります。
京都・三千院のイベント:あじさい祭
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三千院では6月上旬から7月中旬にかけて、1000株ものあじさいが見事に咲き誇り、まさにあじさいの名所として知られています。境内にあるあじさい苑に咲くあじさいには、多くの種類があり、小あじさい、山あじさいの他、夜空の星のようにも見える可愛くて小さい星あじさいと呼ばれる珍しいものもあります。咲き誇るあじさいと新緑の青もみじのマッチングを楽しみたい方は6月の上旬から中旬がベストです。
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この、あじさいの花が見頃を迎える時期には、あじさい苑のそばにある金色不動堂で「あじさい祭」というイベントが実施されます。お祭りといっても、賑やかなで華やかなイベントではなく、各種ご利益への祈願、修験道の古儀の奉納などを行う、門跡寺院らしい格式の高い行事としてのお祭りになっています。咲き誇るあじさいそのものを体感すること自体が、お祭りという感覚で楽しんでください。
京都・三千院のイベント:万灯会
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三千院のイベント、続いての紹介は「万灯会(まんとうえ)」です。往生極楽院を中心に念仏を唱えながら、感謝と懺悔の祈りを捧げる長い歴史がある中、2004年に天台宗開祖1200年を記念して始まりました。今では8月12日に、一本の灯明に一人一人の願いを託し、諸願成就の祈りのイベントが実施されます。ろうそくの献灯料は1本1000円になり、この日は拝観料が無料になります。
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18時より千年の祈り点灯式が観音堂にて行われ、祈りが込められた献灯ろうそく10000本が境内を美しく照らします。極楽浄土への祈りを捧げる往生極楽院の歴史を今に伝えるこのイベント、ろうそくの光に浮かび上がる観音堂や往生極楽院は、浄土の世界を思わせる光景です。
京都・三千院のイベント:もみじ祭
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三千院は京都の代表的な紅葉の名所でもあります。紅葉シーズンには、境内に見事な風景が展開しますが、杉木立に囲まれた有清園と茶人の金森宗和が築いたと言われる聚碧園の2つの庭園は、特に紅葉の絶景スポットになっています。また、苔庭に赤や黄色の葉が降り積もった光景もまた風情があり、三千院全体が紅葉の名所にふさわしい趣を奏でています。
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三千院の紅葉の見頃は11月中旬から下旬にかけてですが、11月の紅葉シーズンに合わせて、ほぼ1ヶ月「もみじ祭」のイベントが開催されます。こちらも「あじさい祭」と同様、華やかな催しものが行われるわけではありませんが、有料のお茶席が設けられるなど、秋の風物詩として定着しています。なお、2018年には、日頃は秘仏として見ることのできない「秘仏金色不動明王」がもみじ祭期間中御開扉されました。
京都・三千院周辺のグルメ情報
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ここからは三千院周辺のグルメ情報で、三千院からのアクセスが良いお店を紹介します。三千院の参道にある「志野 松門(しのしょうもん)」は、大原の地元で採れる新鮮な野菜を堪能できるランチが人気のお店です。良質な大原産の野菜をたっぷりと盛り付けた日替わりの八菜ランチは、季節の旬の野菜が8種類以上と、特に女性には人気のおすすめメニューです。
志野 松門 京都大原の古民家で野菜のランチ
志野松門は京都大原の三千院参道にある古民家を改装した御食事処です。地元で採れた新鮮な野菜を使ったお昼ごはんをお楽しみ頂けます。
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同じく三千院の参道にあるのが「芹生茶屋(せりょうじゃや)」で、そば処として知られるお店ですが、とろろ芋やそばがセットになった大原女(おはらめ)や名物とろろそばなどが人気メニューになっています。また、甘味処としての利用もでき、みたらし団子やよもぎわらび餅など、食後にも合わせて味わえそうなメニューもあります。
京都大原のお食事・甘味処|芹生茶屋(せりょうぢゃや)
京都大原三千院の表参道に面するお食事処「芹生茶屋」。ご参拝の休憩に、おいしいお食事や甘味をご用意。
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次は、大原バス停から寂光院を結ぶ細い道沿いにある「わっぱ堂」で、三千院からは徒歩で約15分のアクセスになります。築130年以上という古民家レストランで、雑貨品で飾られた雰囲気の良い店内で、自家製野菜を含めた京野菜たっぷりのランチコースを味わうのは最高です。お店の隣には、平家物語に出てくる「朧(おぼろ)の清水」という小さい泉があり、歴史を感じます。予約制ですが、その際の聞き取りで苦手な野菜などを考慮したメニューを考えくれる有難い対応です。
京都大原古民家レストラン わっぱ堂
京都大原わっぱ堂のホームページです
まとめ
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京都市北東部の大原の里にある三千院。山里の格式高い門跡寺院で、その苔むす美しい庭園や、アジサイ、紅葉などの名所としても知られる見どころいっぱいの寺院です。今回はその大原三千院の詳細情報として、アクセス方法やイベント情報も含めて紹介しました。市街地にある観光スポットとは、また違う雰囲気を持つ三千院の観光をぜひ楽しんで下さい。