化粧水の役割について
まず最初に、化粧水の役割についておさらいしておきましょう。
化粧水は、洗顔後のお肌につけていくものですよね。化粧水には多くの水分と保湿成分などが含まれています。洗顔後の私たちのお肌は非常に乾燥しやすくなっていますので、化粧水をつけることで、水分を補ってあげ、保湿の成分でお肌のキメを整えていってくれるのです。
化粧水によって、お肌の角質層が柔らかくなっていくと、次に使う美容液や乳液、保湿クリームなどの保湿成分が浸透しやすくなってきます。
化粧水の保湿力は一時的なものですから、美容液や乳液、保湿クリームで保湿成分をお肌の奥に届け、クリームなどの油分でお肌にフタをし、保湿成分を閉じ込める必要があるんですね。
化粧水の種類にはどんなものがあるの?
化粧水には、種類がいくつかあります。代表的なものをまとめてみました。それぞれに目的が違いますので確認をしておきましょう。
柔軟化粧水
その名前の通りで、柔軟化粧水は角質を柔らかくし、水分を補給します。お肌を保湿してキメを整えていきますので、乾燥が気になるお肌におすすめです。
ほとんどの柔軟化粧水は、精製水の割合が70%以上で、その中にグリセリンなどの保湿成分や、品質を安定化させる成分、防腐剤などが配合されています。最近では高い保湿効果があるコラーゲンやヒアルロン酸、セラミド、プロテオグリカンなどが配合されたものも多数販売されるようになりました。
中には、エイジングケアを意識した、ビタミンC誘導体やナールスゲン、ネオダーミルを配合したものもあります。これらはエイジングケア用と表記されていることが多いでしょう。
柔軟化粧水は、水溶性の保湿成分が配合されています。それらは水分の多い化粧水だからお肌の内側に届けることができるんです。
柔軟化粧水は保湿を目的としていますが、その保湿力は美容液には劣ります。水分を蒸発させないという点では油分を多く含んでいるクリームの方が勝っていますね。保湿を目的とした化粧水ではありますが、それだけでは不十分ですので、その点は理解しておきましょう。
ふき取り化粧水
ふき取り用の化粧水は、クレンジングで落としきれなかったメイクや、洗顔で落としきれなかった皮脂や汚れをふき取ることを目的としています。つまり柔軟化粧水とは逆に、「取り除く」ことを目的として作られたものになるんです。AHAと呼ばれるピーリングに使われる成分などが含まれており、コットンになじませて使います。
適切に使うことで、不要な角質を取り除きお肌のターンオーバーを助けてくれます。その結果、お肌のキメを整えたりくすみのない明るいお肌になっていくのをサポートしていきます。
しかし、回数が多かったり、コットンで強くこすったりするとお肌を傷めてしまうことになります。乾燥肌の原因になってしまったり、お肌のバリア機能を低下させるリスクがあることを理解しておきましょう。ふきとり用の化粧水は、ターンオーバーが遅くなってくすみが出てきた場合や、角質層が厚くなってしまってお肌がごわついている場合に使用しましょう。
収れん化粧水
引き締め用の化粧水とか、トーニングローション、アストリンゼントなどと呼ばれている収れん用の化粧水は、過剰な皮脂を取り除いて毛穴を引き締めることが目的の化粧水です。お肌を冷やすことで清涼感を感じるように作られています。
収れん化粧水には、酸化亜鉛やクエン酸、タンニン酸などの皮脂の分泌を抑えるため成分が入っています。皮脂の分泌の多い脂性肌の方や、皮脂の分泌が多くなる夏の時期に使う化粧水です。
アルコール(エタノール)の濃度が高いために、刺激も強くお肌を乾燥させてしまうリスクがあります。お肌が弱い方や、体調によってお肌も弱っている方、乾燥肌や敏感肌の方はお使いになるのを避けた方が良いようです。
化粧水を手でつける正しいやり方
化粧水の種類によってはコットンでつける方が適しています。ここでは、一般的な柔軟化粧水の場合についてお話していきますね。
1.手のひらに化粧水を取ります。
2.手のひらを合わせ、化粧水をほんのりと温まます。
3.手のひらをお肌にのせ、やさしく押さえます。
ハンドプレスと呼ばれるこの方法は、手のひらを使ってやさしく化粧水をお肌にのせていく方法です。特に難しいことはありません。
化粧水を手でつけるメリット
1.お肌と同じ皮膚を使うことで刺激が少ない
手のひらは、お肌と同じ皮膚ですのでお肌にとっては刺激が少ないものになります。刺激の少ないものでやさしくお肌に触れていくことでリラックス効果も期待できます。
2.化粧水が温められることで、浸透しやすくなります。
化粧水が手のひらで温められることで、浸透していきやすくなります。浸透していきやすくなれば、次に使う美容液なども浸透しやすくなっていきますね。
3.直接お肌に触れるため、お肌の調子がわかりやすい。
お肌を直接触ることで、お肌の調子がよくわかります。乾燥している部分や、吹き出物が出来ているなどお肌の状態を確認することができるのです。
4.経済的に使うことができる。
コットンに化粧水を浸すと、どうしてもコットンに吸収された分がムダになってしまいます。手のひらであればそれがありませんので、無駄なく使うことができますね。また、コットンを使い捨てにするためには、少額であろうと買い続ける必要があります。その点は手のひらを使うことのメリットになるかと思います。
化粧水を手でつけるデメリット
1.清潔な手でなければ雑菌をお肌につけていることになる。
基本的には洗顔後に化粧水を使いますので、手はきれいな状態だと思います。ですが、洗顔料が手に残っていたり、化粧水をつけるまでの間に汚れてしまったりしていると、お肌に雑菌をつけてしまったりすることになります。雑菌がお肌につけばトラブルを引き起こすことも考えられますね。
2.手のひらの凹凸によって塗りムラができてしまう。
手のひらには凹凸がありますので、そのためにお肌に触れる部分と触れない部分が出来てしまいます。結果、塗りムラになってしまうことが考えられますね。
3.手のひらから化粧水がこぼれてしまうことがある。
手のひらに化粧水を取るときにこぼしてしまう可能性があります。特にさらっとした化粧水では可能性が高くなってしまいます。
化粧水をコットンでつける正しいやり方
1.利き手ではない方の指にコットンを置き、化粧水を含ませます。
2.化粧水を含ませたコットンを利き手に持ち替えます。
3.お顔の中心から外側に向けて、やさしくコットンをすべらせていきましょう
こちらも特に難しいことはありませんね。どなたにでもできる化粧水のつけ方になります。
化粧水をコットンでつけるメリット
1.清潔に使えます。
コットンは常に新しいものを使いますので、衛生的には優れています。
2.ムラなく使うことができる。
コットンは凹凸がありませんので、塗りムラが少なくてすみます。
3.こぼれるリスクがない。
化粧水をコットンに含ませますのでこぼれる心配はありません。
化粧水をコットンでつけるデメリット
1.扱い方によってはお肌に刺激を与えることになる。
コットンで強く肌をたたいたり、強くこすってしまうとお肌を傷つけてしまう可能性があります。コットンはやわらかいものですが、デリケートなお肌にはそれでも刺激になるのです。
2.肌の状態がよくわからない
直接お肌に触れることがないため、お肌の状態がわかりづらくなります。ほんの少しの異常を見落としてしまうことでトラブル肌になってうこともありますから、気をつけたい点ですね。
3.化粧水がムダになる
コットンに含ませた化粧水は、どんなにがんばっても、すべてをお肌につけてしまうことはできません。コットンに残ってしまった化粧水はやはりムダになってしまいます。
エイジングケアにはコットンと手のどちらがいいの?
エイジングケアに関して、手のひらとコットンを比べた場合では、手のひらを使った方がよさそうです。やはりなにより刺激が少ないことが、手のひらを使うメリットになります。
エイジングケアを始める30代以降の年代の方は、若い方に比べて皮膚が薄くなってきています。年を重ねるごとに薄くなる皮膚にとって、刺激は大敵なのです。手のひらを使ってやさしくお肌をケアしていく方が良いでしょう。
まとめ
いかがですか?コットンと手のひら、どちらにもメリットとデメリットがありますね。化粧水の種類によってはコットンを使った方が効果的なものもあります。まずはご自身が使っている化粧水の種類を確認し、リラックスしてお手入れができる方を選んでみてはいかでしょうか。