ワセリンとは?
ワセリンとは石油から不純物を取り除き、純度を高めた軟膏のことです。実際にワセリンを見たことがある方も多いのではないでしょうか。主な効果として「肌の保護」「高い保湿力」があります。赤ちゃんからお年寄りまで幅広い世代で使うことができるのも特徴です。
ワセリンの種類
ワセリンには4つの種類があります。精製度が低くデリケートな部分には使えないものから、精製度が高く目や口のまわりに使えるものまで様々です。種類は純度によって分けられ、それぞれ名称があります。まずはどんなワセリンがあるのかをご紹介します。
黄色ワセリン
色が黄色く、室温保存することで3年間使用することができます。具体的な使用期限については薬品の表記をご参照ください。ワセリンの中で最も精製度が低く、水に溶けにくいのが特徴です。主に軟膏、皮膚保護剤として使用されます。
白色ワセリン
最もメジャーなワセリンがこの白色ワセリンです。色は白色から微黄色で直射日光を避け室温保存することで3年間使用することができます。具体的な使用期限については薬品の表記をご参照ください。黄色ワセリンより精製度が高く、水に溶けにくいのが特徴です。主に軟膏、皮膚保護剤として使用されます。価格も安く、身体の大部分に使用することが多いです。
プロペト
色が白色から微黄色で、直射日光を避け30度以下で保存することで3年間使用することができます。具体的な使用期限については薬品の表記をご参照ください。白色ワセリンより精製度が高く、水に溶けにくいのが特徴です。主に眼科用軟膏、一般用軟膏、皮膚保護剤として使用されます。精製度が高いため目のまわりにも使用可能なワセリンです。
サンホワイト
色は白色で、未開封品は遮光・常温であれば3年間、開封していれば1シーズンの間(雑菌混入の恐れがあるため)使用することができます。具体的な使用期限については薬品の表記をご参照ください。ワセリンの中で最も精製度が高く、水に溶けにくいのが特徴です。精製度が高いため身体はもちろん、目のまわりや口のまわりにも使用することができます。乳児や敏感肌の方にもおすすめのワセリンです。
ワセリンの副作用について
ワセリンは正しく使えば何も問題ありませんが、誤った使用方法だと副作用を起こす恐れがあります。保湿や皮膚の保護で使用したつもりが、副作用によりかえって悪化する危険性もあるのです。誤った使い方でどんな副作用が出るのか、副作用を起こさないための対策方法・注意点も併せてご紹介します。
ワセリンの副作用①油焼け
ワセリンの効果の一つに肌を保護する効果があります。皮膚の上にワセリンでバリアを作ることで、紫外線や乾燥から肌を守ってくれます。しかし、ワセリンを適量より多く塗った状態で長時間紫外線を浴びると皮膚が黒ずんだりシミになってしまう場合があります。これを油焼けといいます。
対策方法・注意点
油焼けをしないためには、寝る前にワセリンを塗ることをおすすめします。夜なら日中のような強い紫外線を浴びる心配もありません。どうしても日中に塗りたい場合は塗りすぎないように注意して日光が当たらない肘や膝、かかと等に塗ることをおすすめします。ワセリンを塗る量の目安は顔に対し米一粒大です。ワセリンを塗った後のUVケアも必ず行うようにしましょう。
ワセリンの副作用②かぶれやかゆみ
ワセリンを塗った場所が、かぶれたりかゆみが出ることがあります。経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。ワセリンを塗る量が多いと皮膚が炎症を起こし赤みやかぶれ、かゆみを引き起こす場合があります。
対策方法・注意点
かぶれやかゆみの対策・注意点として、厚く塗りすぎず使用する量を守ることが大切です。顔に使用するときのワセリンの量ははお米一粒大です。顔以外に使用する場合は少量ずつ様子を見ながら塗ります。擦り込むのではなく患部にバリアを作るイメージでうすく伸ばします。擦り込むように塗ると炎症を起こしやすくなってしまうので優しく丁寧に塗りましょう。
副作用を起こさないワセリンの使い方①基本の使用方法
ワセリンは患部にのみ使用しましょう。保湿力が高いからとむやみに使用するのはおすすめしません。塗った分だけ副作用が起きる可能性も高くなります。また、自分に合ったワセリンを使用しましょう。敏感肌の方やアトピー肌の方には、より精製度が高いワセリンを使用することをおすすめします。使用するときは分量を守ってうすく伸ばして塗るように心がけましょう。分量の目安として、顔に使用するときはお米一粒大です。顔以外に使用するときは様子を見ながら少量ずつ塗っていきましょう。塗りすぎたときにはティッシュで軽く拭くと良いです。
副作用を起こさないワセリンの使い方②化粧下地
化粧下地としてワセリンを少量使用するとファンデーションのノリが良くなります。化粧下地の上にファンデーションを塗るので油焼けの心配もありません。ワセリンのべたつきが気になる方はティッシュオフしましょう。ワセリンには皮膚を保護する効果もあり、適度に塗ることで紫外線から皮膚を守ってくれます。
副作用を起こさないワセリンの使い方③ハイライト
目鼻立ちをくっきりさせるためにハイライトを使う女性も多いのではないでしょうか。ワセリンをハイライトの代わりに使うとツヤのある美しい肌を作ることができます。自然なツヤを出してくれるのでナチュラルなハイライトを探している方にはぜひおすすめしたい方法です。動画で化粧下地として使う方法、ハイライトとして使う方法が紹介されています。こちらも参考にしてみてください。
副作用を起こさないワセリンの使い方④ヘアオイル
ワセリンはヘアオイルとしても活用できます。匂いもないのでお気に入りの香水やコロンの匂いを邪魔することもありません。ワセリンを使えば艶っぽい濡れ髪(ウェットヘアー)を簡単に手に入れることができます。実際にワセリンで濡れ髪(ウェットヘアー)を作っている動画があるのでこちらも参考にしてみてください。
副作用を起こさないワセリンの使い方⑤手作りスクラブ
ワセリンを使えば自分好みのスクラブを作ることができます。ワセリンと塩、砂糖、コーヒー豆を合わせて手作りスクラブを作ってみてはいかがでしょうか。上記以外のものでも作ることができるので、自分の好きな材料を使ってオリジナルのスクラブを作ってみるのもいいですね。
副作用を起こさないワセリンの使い方⑥ピアスの潤滑剤
ピアス穴が少し塞がってしまいピアスを通しづらいときには、ワセリンを潤滑油にすることですんなりと通る場合があります。ワセリンで滑りが良くなっているので何も塗っていない時と比べて痛みも緩和されます。ピアスが通らないというときはぜひ使用してみてください。
ワセリンを正しく使おう
ワセリンは私たちの肌を乾燥や紫外線から守ってくれる便利な薬品です。正しく使用すれば患部が良くなり健康な肌を取り戻すことができます。ワセリンは値段も安く、精製度が高いプロペトでも100グラム1000円程度で手ごろなお値段です。値段が安く効果も高いとメリットばかりのワセリンですが、使い方を誤ると副作用を起こす危険性もあります。量を守って自分に合ったワセリンを使用しましょう。ワセリンを塗った際には長時間の外出はなるべく避けるか、直射日光の当たらない屋内で過ごすことをおおすすめします。副作用に気をつけて安全に使用しましょう。