ドリップコーヒーを入れるために必要な道具
ドリップコーヒーを入れるために必要な道具は、①コーヒー豆②サーバー③細口のドリップポット(お湯の量の調整がしやすいように、注ぎ口が細いものを選びましょう)④ペーパーフィルター⑤ドリッパー(ペーパーフィルターと同じ形状のものを準備してください)⑥コーヒーカップ⑦計量スプーン(あると便利です)です。自分でコーヒー豆を挽きたいという場合は、コーヒーミルも用意しておきましょう。
コーヒー豆の選び方
鮮度によっておいしさに差がでてくるので、できるので鮮度の良いものを選びましょう。まとめ買いをする方もいるかもしれませんが、おいしく入れるためには短期間で使い切れる量を購入することをおすすめします。コーヒー豆で買う場合は約2週間、粉の場合は1週間で消費できる量がよいでしょう。コーヒーはローストしたときから劣化が進むため、だんだんと酸化して味が落ちてしまうからです。ひとり一回分の使用量は、約10gとして計算してください。
コーヒー豆はどこにどうやって保存する?
せっかく良いコーヒー豆を買ったとしても、保存方法が悪いとすぐに劣化して味に変化が出てしまいます。コーヒー豆はとてもデリケートなので、保存場所や方法には注意を払う必要があります。鮮度を保つために、適した保存をしましょう。
コーヒー豆の劣化の原因
コーヒー豆の劣化する要因は主に空気、水分、温度、紫外線です。コーヒー豆と空気に触れれば豆は酸化が進み、湿気が多い場所だと水分を吸着、高温と紫外線は豆の劣化を早めます。これら4つからコーヒー豆を守ることが、新鮮でおいしいコーヒーを作るためには重要です。具体的な保存方法を次の項目で確認しましょう。
コーヒー豆の保存方法
劣化の原因から、コーヒー豆の質を保つには、①空気に触れさせない②高温・多湿の場所に保存しない③日に当たらないようにすることがポイントです。保存方法ですが、容器は必ず密閉容器に入れます。蓋つきの容器は隙間がないようにしっかり閉めてください。そのうえでビニール袋に入れるとよいでしょう。保存場所は、温度と湿度が一定で日の当たらない冷蔵庫がおすすめ。ただし、冷蔵庫の中と外で温度差があるためコーヒーがしめってしまうことも。少し手間ですが、小分けにしておくことをおすすめします。
ドリップコーヒーを入れるのに適した分量は?
いつもドリップコーヒーを入れるときに、きちんと量を計って入れていますか?頻繁に飲む人は目分量で入れてしまうことも多いのではないでしょうか?コーヒーの濃さは好みもあるので正解があるわけではありませんが、ここでは目安をご紹介します。
ドリップコーヒー1回分の分量の目安
粉の量は当然好みがあるので人それぞれでしょう。あくまでも目安としてですが、一回分の分量は、カップ1杯分のできあがりの量が120~140ccとして、10~12gが標準です。ポイントとして、3杯以上入れる場合は1杯あたり10gでOKなのですが、1~2杯入れる場合は、12g入れたほうがおいしくできあがります。ですので、入れるカップ数によって量を調整してください。
適量を計るメジャースプーン
コーヒー1杯分の適量を、入れるたびに計るのは面倒ですよね。面倒な作業があると、たちまちコーヒーを入れるのが億劫になってしまいます。ですが、コーヒー専用のメジャースプーンを使えば簡単です。メジャースプーン1杯がコーヒーの粉の適量である10gになっているので、毎回計らずにメジャースプーンを使えば楽です。頻繁にコーヒーを入れるという人は、ひとつ用意しておくと便利です。
ドリップコーヒーを入れるのに適した水・温度は?
コーヒー豆の重要性を先ほど述べましたが、実は、"水"も大切なのです。考えてみると、コーヒーはほぼ水でできていますよね。なので入れる水や温度によって、味がまったく変わってしまいます。どう違うのかみていきましょう。
ドリップコーヒーを入れるための"水"
水は、溶けこんでいるミネラルの量で「硬水」と「軟水」に分けられます。日本で売られているミネラルウォーターの多くは軟水で、外国産銘柄は硬水が多いです。このミネラル成分バランスによって水に違いがでて、ひいてはコーヒーの味わいの違いにも出るということです。結論、どちらが適しているのかというと好みによります。それぞれ異なる風味があるので、どちらが自分の好みに合うのか試してみると良いですね!水道水でも問題ありません。日本の水は軟水で質も高いです。塩素が気になる方は、浄水器にかけてから使うことをおすすめします。
ドリップコーヒーを入れるのに適した温度
では、水の温度は何度が適しているのでしょうか?何度でも味は変わらないんじゃ・・・?と思われるかもしれません。しかし、飲み物は"おいしさを感じる温度"というのがあるのです。これもまた好みによるところではありますが、目安として、抽出時は92~95度程度が適温です。コーヒーは高温で抽出されると、苦みなどの味が出やすいです。温度が高いと苦みが出やすいので、まろやかな味のほうが好みの人は、少し温度を下げた82~83度程度で抽出するとよいでしょう。
ドリップコーヒーの入れ方
必要な道具などをそろえたら、いよいよドリップコーヒーの入れ方をみていきます。入れ方はたくさんあり、最初は難しく感じるかもしれませんが慣れればいつでもおいしいコーヒーを簡単に入れられるようになります!前項目までを踏まえて入れてみましょう。
お湯を沸かす
まずはお湯を沸かします。抽出時にお湯が足りないということがないように、多めに沸かすようにしましょう。このとき、水は汲みたての新しいものは使ってください。ドリッパーやサーバーなどの抽出器具やカップ、スプーンは、あらかじめ温めておきます。お湯が沸騰したら火をとめてください。沸騰したときに出る泡がなくなったときが抽出するのに適した温度となります。
フィルターをセットし粉を入れる
フィルターをドリッパーにセットします。ドリッパーにきっちり密着させるようにセットしてください。そして、挽いた粉をフィルターに入れましょう。全体にムラなくお湯を注ぐために優しく揺すって平らにならします。
コーヒーを蒸らす
コーヒーを入れるうえで大事なポイントは、蒸らすことです。粉を湿らす程度の少量のお湯を注ぎ、20~30秒ほど待ちます。注ぐ際は優しく、中心から円を描くようにしましょう。蒸らすとコーヒーが膨らみますが、これはコーヒーに含まれているガスが放出されるからです。ガスを出すことでお湯の通り道ができて成分が抽出されます。膨らみが大きいほど、鮮度が高いということです。
お湯を注ぎ抽出する
蒸らしが終わったら、抽出するためにお湯を注いでいきましょう。2回目は味が一番よく出るので、中央から外側へと円を描くようにしてたっぷりめに注ぎます。蒸らしのときに膨らんだ粉の高さをキープしましょう。お湯を注ぐ位置を低くすると注ぎやすいです。ここでも、フィルターにはお湯を直接当てないように注意してください。抽出量を確認しながら、5回程度に分けて注いでいけばできあがりです。カップに入れていただきましょう。
抽出する道具を変えてみよう
はじめは一番スタンダードなペーパーフィルターを使ったドリップコーヒーがおすすめですが、ネルフィルターを使えばまた違った味が楽しめます。ペーパーよりも目が粗く、滑らかな舌触りになるといわれています。ネルフィルターでドリップする場合は、中挽きで10~13g、粗挽きで13~15g程度を1杯分の目安にすると良いです。
どれを選ぶ?コーヒーカップにも種類がある
さまざまな種類がありますが、多く使われているのは、磁器製のカップと陶器製のカップです。磁器のカップは、丈夫さと白さ、滑らかさが特徴です。喫茶店でもよく見かけるので、一番なじみがあるカップだと思います。陶器のカップは少し厚みがあります。土味のあたたかみは和菓子など和風なシチュエーションにおすすめ。コーヒーを楽しむには雰囲気も重要な要素なので、シーンによって使い分けるとよいのではないでしょうか。
ドリップコーヒーの味わい方
コーヒーはやはり香りを楽しみたいですよね。コーヒーの香りにはリラックスさせる効果があるので、まずは鼻に抜ける香りを堪能しましょう。そしてひとくち目はブラックで飲むことをおすすめします。ブラックが一番、コーヒー豆による違いを感じられると思います。ミルクや砂糖で、コーヒーの苦みや酸味を調整することができるので、1杯でいろんな味の変化を楽しみ、好みを追求していくのがおすすめです。
覚えておいて損はない、コーヒーの作法
自宅でひとで楽しむならともかく、来客などで相手にコーヒーでもてなすとき、やはり正しいマナーでコーヒーを提供したいですよね。それほど難しくはないので、ぜひ覚えておきましょう。
コーヒーを提供する側のマナー
コーヒーカップの取っ手は右か左どちらの向きで置くのがよいのでしょうか。実はこれは国によってさまざまで、日本ではとくにどちらが正解というものはありません。ただし、テーブルマナーでは右側にするのが普通です。そしてスプーンの向き。これは柄が右側になるようにセットしてください。スティックシュガーやフレッシュは、カップの向こう側に置くようにします。正しい作法でおもてなししましょう!
飲む側のマナー
まずは音を立てないことです。砂糖やミルクを入れるとき、かき混ぜるときは静かにしましょう。飲むときは、持ち手の穴には指を入れず、持ち手をつまむようにして飲みます。ソーサーは持ったほうがよいと思われがちですが、実はコーヒーはソーサーは持たずに飲むのが基本。そして、やはりおいしく飲むことがもてなされる側のマナーでしょう。冷めないうちに飲むようにしましょう!
まとめ
ドリップコーヒーの入れ方と入れるために必要な道具について紹介しました。入れ方をマスターするまでは難しく感じるかもしれませんが、慣れれば抽出するための道具はほかにもいろんな種類があるので、試してみるのもいいかもしれません。正しい入れ方で、贅沢なコーヒーを自宅で楽しみましょう。