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健康(E)

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フッ素濃度の高い歯磨き粉は危険?意外なメリット・デメリット!

2024.02.25

フッ素が危険だということを聞いたことがあるでしょうか?普段何気なく使用しているフッ素入り歯磨き粉に危険性があるとしたら、怖いですよね。そこで、フッ素濃度の高い歯磨き粉に危険性があるのか、フッ素配合歯磨き粉のメリットやデメリットも含め解説。クリニック院長が監修しています。

この記事に登場する専門家

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九段下スターデンタルクリニック院長

田中和之

"確かな技術・痛くない・待たせない・丁寧な説明"をポリシーに診療を行う九段下スターデンタルクリニックの院長。医療法人社団スタデン理事長も務める。
審美歯科歴17年以上の経験を有し、審美歯科の症例数は5000症例を超えている。

  1. この記事の監修者情報
  2. そもそもフッ素ってどんなもの?
  3. フッ素入り歯磨き粉を使うメリット
  4. フッ素入り歯磨き粉を使うデメリット
  5. フッ素濃度の高い歯磨き粉は危険なの?
  6. まとめ:フッ素入り歯磨き粉だからと心配しすぎる必要はありません

この記事を監修頂いた九段下スターデンタルクリニック院長が務めるクリニックはコチラになります。

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フッ素というのは、化学の元素記号にもあるように、ありふれた物質の一つです。フッ素そのものは、非常に毒性の強い物質で、人間が摂取すると猛毒になります。ただ、フッ素は酸化作用が強い物質のため、フッ素単体で存在することは、ほとんどありません。普通は、ほかの物質を結びついた状態で、フッ素化合物として存在しています。

歯磨き粉に含まれるフッ素はどんなもの?

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フッ素が、猛毒であることを前述しました。そこで気になるのは、そんな猛毒を口に入れるのは、危険ではないかということですね。こちらも前述したように、普通は、フッ素はほかの物質と結びついた状態のフッ素化合物として存在しています。普段食している食べ物や飲み物にも、フッ素化合物は含まれています。歯磨き粉に含まれるフッ素も、いわゆるフッ素化合物を指していて、猛毒のフッ素とは違うということは念頭に置いておきましょう。
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虫歯予防が期待できる

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虫歯の原因は、虫歯菌が作り出す強い酸によって歯が溶けることで起こります。歯磨き粉に含まれるフッ素には、その虫歯菌が作る酸を抑制する効果があるため、虫歯を予防することができると言われています。そのため、虫歯ができやすい人などに、フッ素入り歯磨き粉はおすすめなのです。しかも、濃度が高ければ、それだけ虫歯抑制効果も高くなります。

再石灰化を促し歯を強くする

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歯の一番外側はエナメル質といいますが、この層はダイヤモンドと同程度に硬く、虫歯になると、その硬いエナメル質が溶けだしてしまいます。エナメル質の内側の象牙質は、エナメル質より柔らかいため、エナメル質を強化することが、結果的に虫歯予防にもなります。フッ素には、再石灰化を促す効果があり、初期段階の虫歯の進行を抑制する効果もあるのです。

歯磨きが不足気味のお子さんや、小さくて一人では十分に歯磨きができないお子さんなど、虫歯の進行を抑制させたり、歯を強くしたい人にフッ素入り歯磨き粉はおすすめです。もちろん、こちらも虫歯抑制効果同様に、濃度が高ければメリットも大きくなります。
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斑状歯ができる可能性がある

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斑状歯というのは、歯に白色などの斑点が現れる症状のことです。実は、フッ素を歯が生える時期に過剰に摂取することで、斑状歯ができる可能性があると言われています。どのくらい摂取すれば、斑状歯が発生するかは詳しいデータとして報告されているわけではないので、分かりません。ただし、あくまでもフッ素を過剰に摂取した場合ということです。

中毒症状が発生するリスク

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フッ素を誤飲するなど、大量に摂取した場合には、中毒症状を起こす危険性があります。フッ素の中毒症状として指摘されているのは、下痢や嘔吐で、重い場合には低カリウム血症や低カルシウム血症などを引き起こすこともあります。重複しますが、あくまでも体内に大量に摂取してしまったケースに起こり得る障害です。
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フッ素を大量に摂取した場合に起こり得るリスクを見れば、濃度の高いフッ素入り歯磨き粉は危険なのではないかと思ってしまいますよね。ただ、一般に市販されているフッ素配合の歯磨き粉は、1500ppmを上限とされています。つまり、高濃度とはいえ、日本で販売されているフッ素含有歯磨き粉には中毒症などの危険を回避するために、予め限度が決められているのです。
パーセンテージに換算すると、歯磨き粉に含まれるフッ素化合物は0.1%以下に制限されていて、中毒を起こすほどの量は配合されていないことになります。

ただし、6歳未満の子どもには注意が必要

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大人と子どもでは体格も違うため、たかが歯磨き粉とはいえ、注意が必要です。6歳未満の子どもはフッ素濃度が1000ppmを超える歯磨き粉の使用で、斑状歯ができる可能性があります。そのため、6歳未満の子どもにフッ素配合の歯磨き粉を使用する場合は、子ども用の歯磨き粉を使用しましょう。また、歯磨き粉も大量につけるのではなく、歯ブラシの先に少しつけるのがおすすめです。

うがいができない年齢にはおすすめできません

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どの年齢から歯磨き粉を使うか、という観点になりますが、そもそもうがいができない年齢の子どもには歯磨き粉の使用はおすすめできません。フッ素入りの歯磨き粉がそれほど危険ではないとはいえ、うがいができないと飲み込んでしまう危険性があるからです。吐き出すことが前提の歯磨き粉を飲み込むことは、体内へのフッ素の蓄積にもつながるため、リスクが高くなるからです。
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いかがでしたか。フッ素濃度の高い歯磨き粉の危険性について解説しました。もちろん、どんな成分でも大量に摂取することは体にとって良いことではありません。でも、歯磨き粉に含まれるフッ素は、濃度が高くても中毒を起こすほどではないため、過度に心配しする必要はありません。ただし、適切な歯磨き粉の使用をすることや、子どもさんへの配慮は忘れないようにしましょう。