【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】洗濯表示① 2016年11月までの洗濯表示
洗濯表示は日常生活に欠かせない基礎知識です。まずはアイロンを適切な温度に設定し、アイロンがけの失敗をなくすために、最も大切なのが洗濯表示の確認することでしょう。衣類についているタグの洗濯表示を見ると、適切なアイロンの温度がわかります。
その洗濯表示におけるアイロンがけのマークですが、2016年11月まではこのようなものでした。
アイロンの絵に、アイロンの設定温度である「高」「中」「低」の文字が書かれています。さらにアイロンがけができない衣類の場合は、アイロンに「×」のマークがあり、全部で4種類のマークでアイロン設定温度を確認することができました。これは1968年からずっと使われてきた、日本独自の洗濯表示です。
【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】洗濯表示② 2016年12月からの洗濯表示
そもそも世界の「洗濯表示」は、日本独自のJIS、欧州を中心に普及した国際標準化機構(ISO)の規格、米国独自のASTMの三大勢力に分かれていました。1995年に世界貿易機関(WTO)加盟国に国内規格を国際規格に合わせるように求める協定(WTO/TBT協定)が発効したことから、規格を標準化しようという機運が高まり、ようやくJISとISOの整合性が図られることになりました。
2016年12月から新しい洗濯表示に変わり、5つの基本記号と不可記号の組み合わせで表示されています。
引用: https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2Fcontent%2Fpic%2F20141114%2F96958A9F889DE5EBE7E6E4E5EAE2E3E3E3E3E0E2E3E6E2E2E2E2E2E2-DSXMZO7948994010112014000001-PN1-19.jpg?auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&ixlib=php-1.1.0&w=400&s=839e6d4aa356112d40c2489f32dfc2d4
まず基本図形ですが、洗濯は「たらい」、漂白は「三角」、乾燥は「四角」、アイロンは「アイロン」、クリーニングは「円」で示され、絞りの記号は廃止されています。
引用: https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2Fcontent%2Fpic%2F20141114%2F96958A9F889DE5EBE7E6E4E5EAE2E3E3E3E3E0E2E3E6E2E2E2E2E2E2-DSXMZO7948996010112014000001-PN1-19.jpg?auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&ixlib=php-1.1.0&w=400&s=4e0a06578ce206220c61a11126c29651
次は付加記号についてです。変更前は強弱を「弱」という漢字で示していますが、新表示では「横棒」の数で示されています。「横棒がない」のは通常の強さ、「1本」は弱く、「2本」は非常に弱くという意味で、棒の数が多いほど弱くなります。
さらに温度についてですが、変更前は「高」「中」「低」という漢字で示していますが、新表示では「点」の数で示されています。点が「1つ」は低、「2つ」は中、「3つ」は高という意味で、点の数が多いほど温度が高くなります。
引用: https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2Fcontent%2Fpic%2F20141114%2F96958A9F889DE5EBE7E6E4E5EAE2E3E3E3E3E0E2E3E6E2E2E2E2E2E2-DSXMZO7948975010112014000001-PN1-19.jpg?auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&ixlib=php-1.1.0&w=600&s=ba7e8287f9869a0ec407601be3c0be3b
新しい洗濯表示|消費者庁
新しい洗濯表示|消費者庁
【おすすめ参考動画】新しい洗濯表示 ~これさえ覚えれば大丈夫!~
【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】天然繊維① 綿
「綿」は天然繊維のひとつです。保温性が高い・吸湿性がよい・肌触りがよい・丈夫、などの特徴があり、主に、肌着やシャツ、タオルやハンカチなどに使われています。綿は日常生活の中で最も触れる機会の多い素材ではないでしょうか。
綿素材の衣類をアイロンがけする場合、適切なアイロン温度は160~180℃です。綿素材はスチームを使っても大丈夫です。
【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】天然繊維② 毛
「毛」は天然繊維のひとつです。しわになりにくい・弾力性がある・摩擦に強い・吸湿性がある、などの特徴があり、主にセーター類や毛布などに使われています。
毛素材の衣類をアイロンがけする場合、適切なアイロン温度は110~150℃です。スチームを使う場合は、直接アイロンをあてるのではなく、浮かしがけをおすすめします。
【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】天然繊維③ 絹
「絹」は天然繊維のひとつです。独特のつや・しなやかな感触・丈夫である、などの特徴があり、主に和服やスカーフなどに使われています。
絹素材の衣類をアイロンがけする場合、適切なアイロン温度は110~130℃です。スチームは要注意で、軽くかける程度、もしくは大事なものほどかけない方が無難です。
【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】天然繊維④ 麻
「麻」は天然繊維のひとつです。引っ張りに強い・清涼感がある、などの特徴があり、主に夏季の衣類やハンカチなどに使われています。
麻素材の衣類をアイロンがけする場合、適切なアイロン温度は180~200℃です。麻素材はスチームを使っても大丈夫です。
【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】化学繊維① レーヨン
「レーヨン」は化学繊維(再生繊維)のひとつです。吸湿性がある・混紡、交織に適している・肌触りがよい、などの特徴があり、主に下着、衣類の裏地、カーテンなどに使われています。
レーヨン素材の衣類をアイロンがけする場合、適切なアイロン温度は110~150℃です。水に弱いため、スチームはかけすぎないように注意しましょう。
【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】化学繊維② キュプラ
「キュプラ」は化学繊維(再生繊維)のひとつです。細くて優雅な光沢・吸湿性がある、などの特徴があり、主に婦人服、衣類の裏地、スカーフなどに使われています。キュプラ素材の衣類をアイロンがけする場合、適切なアイロン温度は110~150℃です。
【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】化学繊維③ アセテート
「アセテート」は化学繊維(半合成繊維)のひとつです。絹のような感触と光沢・軽くて弾力性がある・吸湿性がある、などの特徴があり、主にドレス、ブラウス、などに使われています。アセテート素材の衣類をアイロンがけする場合、適切なアイロン温度は110~130℃です。
【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】化学繊維④ プロミックス
「プロミックス」は化学繊維(半合成繊維)のひとつです。絹に近い風合いと光沢を持つ・染色性に優れている、などの特徴があり、主にスーツ、ワンピース、風呂敷などに使われています。プロミックス素材の衣類をアイロンがけする場合、適切なアイロン温度は110~130℃です。
【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】化学繊維⑤ ナイロン
「ナイロン」は化学繊維(合成繊維)のひとつです。化学繊維といえば真っ先に思いつくのがこのナイロンではないでしょうか。丈夫で軽い・絹のような光沢・化学薬品に強い、などの特徴があり、主に靴下、肌着、スポーツウエアなどに使われています。
ナイロン素材の衣類をアイロンがけする場合、適切なアイロン温度は110~130℃です。スチームは要注意で、軽くかける程度、もしくは大事なものほどかけない方が無難です。
【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】化学繊維⑥ ポリエステル
「ポリエステル」は化学繊維(合成繊維)のひとつです。ポリエステルもナイロンと同じくらい、なじみのある化学繊維ではないでしょうか。しわになりにくい・型くずれしない・丈夫、などの特徴があり、主にワイシャツ、レインコート、ズボンなどに使われています。
ポリエステル素材の衣類をアイロンがけする場合、適切なアイロン温度は110~150℃です。熱に弱いため、スチームはかけすぎないように注意しましょう。
【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】化学繊維⑦ アクリル
「アクリル」は化学繊維(合成繊維)のひとつです。軽くて柔らかい感触・しわになりにくい・弾力性がある・保温性がよい、などの特徴があり、主にセーターや肌着やカーペットなどに使われています。
アクリル素材の衣類をアイロンがけする場合、適切なアイロン温度は110~130℃です。熱に弱いため、スチームはかけすぎないように注意しましょう。
【アイロンの温度調節はどうする?素材とマークをそれぞれ解説!】まとめ
今回は、アイロンの温度調節やスチームはどう使うべきかや、綿などの素材、アイロンがけのマークなどをそれぞれ解説してきましたが、いかがでしたか?衣類の素材やマークを確認し、アイロンがけによるてかりや傷みなどから大切な衣類を守りつつ、気持ちよくアイロンがけができるとよいですね!