【なるたる】作品紹介
『なるたる』は「月刊アフタヌーン」で連載していた漫画
引用: https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51XFCKBn6eL._SY346_.jpg
『なるたる』は1998年5月~2003年12月まで「月刊アフタヌーン」で連載していた漫画で、学園・日常・SF・バトル等が混ざった世界観の作品です。
90年代後半から2000年代初頭に流行った「セカイ系」というジャンルにもカテゴライズされ、本作の場合は一見ギャグマンガっぽいイラストと可愛い美少女キャラクターが登場するのに対し、内容は重く暗いというギャップが特徴となっています。
明らかに日常作品な雰囲気に関わらず展開が鬱で、「竜の子」と呼ばれる謎の存在を駆使して戦闘を開始したり、グロテスクな描写が多いのが特徴的な作品ですね。
引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/81WxaVxzREL.jpg
【なるたる】若干エヴァのパロディっぽい?
世紀末は『新世紀エヴァンゲリオン』の焼き増しが多かった
引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51u9WaAGZOL._SX350_BO1,204,203,200_.jpg
90年代後半は『新世紀エヴァンゲリオン』の大ヒットにより、エヴァのコピー作品が至る所で見られた時代でもありましたが、この『なるたる』もエヴァに似た描写があり、特にアニメ版はエヴァのパロディーを見ているかのような錯覚に陥りました。
特に、「竜の子」のバトルシーンがエヴァの使徒との戦いにそっくりで、『なるたる』のアニメの戦闘シーンはエヴァの使徒との戦いを見ているかのような雰囲気がありましたね。
現代日本を題材としている所もエヴァっぽく、ある意味エヴァのファンや鬱アニメが好きな人は『なるたる』にハマると思います。
引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51--0PNgyyL._SX354_BO1,204,203,200_.jpg
【なるたる】本作の見所は?
ストーリーの流れが脈絡が無く唐突な所
引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51U0vh0MpYL._SY418_BO1,204,203,200_.jpg
本作は一応ストーリーがあり、時間と共に主人公も学年を上げたり成長するのですが、ストーリーに脈絡が無く、よくわからないまま次の話に進んだりするので不思議な雰囲気を味わえます。
順序良くストーリーを理解したい人には頭を悩ませる流れが多いですが、よくわからない感が良いと思う読者・視聴者もいると思いますね。
「セカイ系」の作品に多く見られがちな、物語の背景の説明が無く次々とストーリーが進んでいく所が特徴の作品で、逆に言えば唐突に超展開が訪れたりするので、不意打ちが好きな人はハマる作品でしょう。
引用: https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51t7%2B5rxq7L.jpg
【なるたる】あらすじ紹介
主人公は普通の快活な小学六年生の女の子
引用: https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/81rAf3q2DML._SY300_.jpg
主人公は「玉依(たまい)シイナ」という元気な女の子で、田舎に里帰りした時にたまたま「ホシ丸」という竜の子に出会い、その後はホシ丸と行動を共にすることが多くなりました。
ホシ丸と出会ってからも特に変わらない日常を送っていたのですが、通っていたスポチャン教室で同じく竜の子を持った「佐倉明(さくらあきら)」と出会い、徐々に竜の子による事件に巻き込まれていくことになります。
そして、自分たち以外にも強力な竜の子を持っている子供たちがいることを知り、わけのわからないまま闘争の渦に巻き込まれていくのでした。
【なるたる】簡易キャラクター紹介
「玉依シイナ」声優:真田アサミ
引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/512a2%2BCiuIL.jpg
本作の主人公で、初登場は小学六年生の快活で明るい女の子でした。
特に偏った思想も無い普通の女の子でしたが、里帰りした時に竜の子「ホシ丸」と出会い、わけのわからない闘争に巻き込まれていきます。
「佐倉明(さくらあきら)」声優:能登麻美子
引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51cqaDdY7YL.jpg
シイナが通っているスポチャン教室で出会った中学三年生の美少女で、極度のコミュ障で学校ではいじめられていたことから、不登校になっていました。
誰とでも話せるシイナの人格に惹かれて友達になりますが、明自身も竜の子を持っている女の子で、シイナと共にドロ沼の闘争に巻き込まれていきます。
【なるたるネタバレ】テレビアニメの最終回はどこまで?
【ネタバレ】『なるたる』のテレビアニメは原作の6巻まで放送された
引用: https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51mhAHDBzeL.jpg
『なるたる』のテレビアニメは原作の6巻まで放送され、シイナが中学に上がった所で最終回でした。
11話くらいから衝撃の連続で、最終回も中途半端な所で終わり謎も全く解けなかったことから、続編が放送されるかと期待されましたが、最終回の放送から15年も経った2018年現在でもアニメの続編は放送されていません。
代わりに、原作は全12巻で完結していて、こちらはシイナが中学生になってからの物語も見れるので、アニメの最終回の続きを見たければ原作を読んでみることをオススメします。
【なるたるネタバレ】テレビアニメの後半はグロ展開
【ネタバレ】アニメの後半は現在の放送コードでは難しそうなくらいグロ展開だった
引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51C%2BllICkaL.jpg
『なるたる』のテレビアニメは、ほのぼのとした雰囲気のグラフィックに可愛い女の子たちが登場するため、明るい物語だと思っていた視聴者が多くいたようですが、実際はグロ展開で救いようのないラストだったため、放送当時は色々と問題があったようです。
しかも、放送時間は夜遅かったものの「キッズステーション」という子供向け放送チャンネルで放送されていたこともあり、それも色々と問題となったようですね。
確かに小中学生に見せられるような内容ではなく、大人でも食欲を失うくらいグロテスクな描写が続くので、見ているのが辛いアニメでしたね。
引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71PqBSGb1wL._SX522_.jpg
【なるたるネタバレ】テレビアニメの後半の話は?
【ネタバレ】後半の話はシイナの友達の「貝塚ひろこ」のいじめの話
引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/817iSiLcWfL._SY606_.jpg
『なるたる』の後半はシイナの友達の「貝塚ひろこ」のいじめの話で、ひろこの優秀さに嫉妬したクラスメイトがひろこにミミズジュースを飲ませて吐かせたり、試験管を性器に入れて腹を蹴ろうとする、グロすぎる物語です。
特にミミズジュースのシーンはアニメでは生々しく、被害に遭ったひろこが気の毒で仕方なかったですね。
さらに、ひろこはいじめられないようテストの点数もわざと97点を取るのですが、今度はそれを父親に咎められ、シイナと友達をやっているから成績が下がるのだと勘違いされ、両親にも理解されず精神的にどんどん追い詰められていきます。
【なるたるネタバレ】最終的に人殺しになるひろこ
【ネタバレ】ひろこは両親とクラスメイトを殺して……
引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/81bgzK8bscL.jpg
度重なるいじめで心身共に疲弊していたひろこは、両親がシイナの父親にシイナとひろこの友人関係を解消してほしいと電話したことをきっかけに心が壊れ、竜の子の力で両親を殺してしまいました。
さらに、自分をいじめていたクラスメイトに対しても、自分がされたこと以上の仕打ちで殺し、挙句の果てに大切な友人であるシイナの父親もシイナのためだと言うわけのわからない理由で殺そうとします。
ホシ丸の力で何とかひろこを止めようと思ったシイナでしたが、シイナにはひろこを殺すことが出来ず躊躇いますが、ホシ丸がシイナの父親を守るためにひろこを殺し、この事件はシイナの心に大きな傷を残すことになったのです。
【なるたるネタバレ】シイナの最終回の笑顔が恐いと話題に
【ネタバレ】すっかり別人になったシイナの笑顔が恐い?
引用: https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51vIIKl%2BIKL._SY346_.jpg
大切な友人であるひろこが死に、精神的に落ち込んでいたシイナでしたが、それをバネに猛勉強し名門私立女子校に入学することが出来ました。
それでもひろこの死が辛かったシイナは父親の前で涙を見せ、髪型もショートカットになり別人のように変わってしまいましたが、最終回のラストで明るい笑顔を見せます。
しかし、作品の流れ的にこのシイナの笑顔が恐かったと捉えた視聴者もいたようで、確かに素直にハッピーエンドと言えるような終わり方でなかったので重い最終回でしたね。
【なるたるネタバレ】テレビアニメ最終回まとめ
引用: https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51sF9uvJN5L.jpg
『なるたる』のテレビアニメの最終回の続きを見たい人は、原作を7巻から読んでみることをおすすめします。
テレビアニメの最終回は釈然としない終わり方でしたが、原作の最終巻はまた違う衝撃があるので、鬱展開が好きな方にはオススメです。