骨格筋って何?
骨格筋とは筋肉の種類の1つで、私達が一般的に「筋肉」と呼ぶものは骨格筋にあたります。(骨格筋の他には平滑筋・心筋というものが存在します。)骨格筋は速筋と遅筋に分かれており、400種類から700種類の筋肉が全身に分布しています。骨格筋率は体重の約半分を占めていることからも、骨格筋の重要性が分かります。骨格筋は名前の通り、骨格に沿っている筋肉のことで、筋肉の収縮により体を支える役割を果たしています。
筋肉の収縮には、アイソメトリック(等尺性収縮)、アイソトニック(等張性収縮)、アイソキネティック(等速性収縮)といった3種類の収縮方法があります。(アイソトニックには短縮性収縮と伸張性収縮というものがあります。) 骨格筋には様々なことに役立っています。1.体温調節を行います。 2.体内の臓器を外部の衝撃から守ってくれます。3.関節を支え安定することによって、体の動きを安定させています。4.ホルモンの分泌が活発になります。
平均的な骨格筋率(骨格筋量)はどのぐらい?
骨格筋率は、(骨格筋の重量÷体重)×100もしくは筋肉量÷体重で計算することができますが、女性と男性の間では、骨格筋量の平均に差異があります。男性の場合ですと、5.0~32.8%→低い、32.9~35.7%→標準、35.8%~37.3%→やや高い、37.4~60.0%→高いという基準になります。一方、女性の場合ですと、5.0~25.8%→低い、25.9~27.9%→標準、28.0~29.0%→やや高い、29.1~60.0%→高いという基準になります。すなわち、骨格筋率が、男性の場合は32.9~35.7%、女性の場合は25.9~27.9%であると平均値であると言えます。
骨格筋の量を増やす重要性とは?
骨格筋率が平均より低い方は、骨格筋を増やすようにしましょう。なぜなら、骨格筋を増やすことによって様々なメリットがあるからです。メリットとして挙げられるものは、1.基礎代謝量が上がり脂肪燃焼しやすい体になるためダイエットに効果があります。2.基礎代謝量が上がることによって、冷え性の改善につながります。3.ストレスに強くなったり、病気や怪我に対する抵抗力が上がります。
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年齢問わず骨格筋の量(骨格筋率)を増やすトレーニング1:スクワット
スクワットは、膝を曲げ上体を下げ、元に戻すシンプルなトレーニングです。ベンチプレス・デッドリフトと並んで筋トレBIG 3と呼ばれている王道のトレーニング方法です。大臀筋・大腿四頭筋・ハムストリングスなど下半身全体の筋肉を鍛えることが出来ます。動作としては、1、足を肩幅に開き、直立し、両腕を前に伸ばします。2、つま先を少し外側に向け、膝とつま先の方向を同じにします。3、膝を曲げ、ゆっくり腰を真下に落とします。しゃがむ際はお尻を突き出すようにしましょう。
4、太ももと床が平行になるまで腰を落とします。5、腰を落としきったら、その状態を数秒キープします。6、体をもとの状態に戻します。7、3~6の動作を繰り返します。
年齢問わず骨格筋の量(骨格筋率)を増やすトレーニング2:ワイドスクワット
ワイドスクワットは、その名の通り、平均的なスクワットより両足を広げて行うスクワットのことを指します。平均的なスクワットで鍛えることの出来る大腿四頭筋や大臀筋に加えて内転筋群を鍛えることが可能になります。動作としては、1、足を肩幅の1.5~2倍程度に開き直立します。2.つま先を外側に向けておきます。その際、ひざとつま先は同じ方向を向くようにしましょう。3.背筋を伸ばし膝を曲げ、ゆっくり腰を落とします。4.太ももと床が平行になるまで腰を下げたら、その状態を数秒キープします。5.膝を伸ばしゆっくり腰を上げます。6.3~5の動作を繰り返します。
年齢問わず骨格筋の量(骨格筋率)を増やすトレーニング3:ジャンピングスクワット
ジャンピングスクワットは、その名の通りスクワットにジャンプの動作を加えたトレーニング方法です。スクワット同様、大腿四頭筋や大臀筋を鍛えることが出来ます。また、ジャンプスクワットのメリットとしては、ジャンプ力や瞬発力の向上につながり、ダイエットにも効果がある点です。動作としては、1.両足を肩幅程度に開き、手を頭の後ろに添えるか、前に突き出しておきます。2.普通のスクワット同様、背筋を伸ばし膝を曲げ、腰を落としていきます。3.太ももと床が平行になるまで腰を落としたら、つま先で地面を蹴り垂直に飛びます。4.着地し終えたら、膝を曲げ腰を落とします。5.2~4の動作を繰り返します。
年齢問わず骨格筋の量(骨格筋率)を増やすトレーニング4:ベンチプレス
ベンチプレスは、ベンチ台に仰向けに寝転がりバーベルを上げ下げするトレーニングです。ベンチプレスの平均は、成人男性で約45 kg、女性の場合は約20 kgと言われていますので、まずはこの重量を超えるように努力しましょう。ベンチプレスでは大胸筋を始めとして、三角筋や上腕三頭筋を鍛えることが出来ます。
動作としては、1.ベンチ台に仰向けに寝転がります。2.肩甲骨を寄せ、バーを握る際は両手の幅が肩幅の1.5倍になるようにしましょう。3.ラックからバーを外し、ゆっくりバーを下ろします。下ろす際はみぞおちの少し上の部分に下ろしましょう。4.バーを下ろしきったら、素早くバーを上げます。5.限界までバーを上げたら1秒キープします。6.3~5の動作を繰り返します。
年齢問わず骨格筋の量(骨格筋率)を増やすトレーニング5:インクラインベンチプレス
インクラインベンチプレスとは、傾斜をつけたベンチ台の上に仰向けに寝転がりバーベルを上げ下げするトレーニングです。通常のベンチプレスと違い、身体の斜め上方にバーベルを上げることになります。鍛えることの出来る部位としては、大胸筋上部・三角筋・上腕三頭筋が挙げられます。
動作としては、1.ベンチを30~45度くらいの角度に設定し、ベンチ台に仰向けに寝転がります。2.肩甲骨を寄せ、バーを握ります。バーを握る両手の幅は平均的なベンチプレスより短めにします。3.ラックからバーを外し、バーベルを胸あたりに持ってきます。4.バーをゆっくり下げます。下げる位置は、鎖骨の下あたりです。5.バーを下げきったら、再びバーを上げます。6.3~5の動作を繰り返します。
年齢問わず骨格筋の量(骨格筋率)を増やすトレーニング6:デッドリフト
デッドリフトは、床に置いたバーベルを全身の力を使い持ち上げるトレーニングです。脊柱起立筋・大臀筋・ハムストリングスといった、体の後ろ部分の筋肉を鍛えることが出来ます。一見、簡単そうなトレーニングに見えますが、フォームを間違えたり、無理な重量で行ってしまうと腰痛の原因につながります。そのため、初心者ではなく、筋トレ中級者から上級者向けのトレーニングと言えます。
動作としては、1.床にバーベルを置きます。2.バーが脛にあたるギリギリの位置に立ち、両足を肩幅程度に広げます。この時、お尻を後ろに突き出しておきます。3.肩幅より少し広めにバーを握ります。4.腹筋に力を入れ思い切りバーを上げます。5.完全に立ち上がったら、お尻を突き出しながらゆっくりバーを下ろします。6.3~5の動作を繰り返します。
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まとめ
この記事では、骨格筋や骨格筋率の概要と年齢問わず骨格筋率を増やすトレーニング6つを紹介しました。骨格筋率を上げて、年齢問わず引き締まった体と健康を手に入れ、豊かな日々を送りましょう。