ペットボトルで野菜を栽培しましょう。
ペットボトルで野菜や花を栽培しましょう。え、そんなことできるの? と思ったあなた。できるんです。ペットボトルを使った水耕栽培は、水やりの手間もかかりませんし、土も使わないから手が汚れない上に害虫もわかない! 植物栽培初心者に持って来いの方法なんです。しかも最近はペットボトル水耕栽培専用のキットまで売り出されていて、やるなら今しかない! という感じなのです。
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ペットボトルで水耕栽培することのメリット、デメリットは?
1.メリット
土耕栽培のように自然環境に影響を受けない、というメリットがあります。室内で育てられるので、病害虫や自然環境の影響を過度に心配する必要はありません。土耕栽培よりも育成に手間がかからない、というのが最大のメリットでしょうか。
2.デメリット
キットが必要、という点でしょうか。土壌さえあれば何でも育てられる土耕栽培と違い、専用の道具やキットが必要ですし、育てられる植物にも限りがあります。
ペットボトルを使って自宅で栽培! おすすめの花・野菜は? 水やりも! 気を付けたいポイント
1.育てられる種類の野菜や花が限られている。
土耕栽培に比べて栽培できる野菜や花に限りがあります。葉野菜系が主ですが、果菜も育てることができます。具体例としては、葉野菜はバジルやパセリ、サラダ菜など、果菜の代表例としては、ミニトマトなどです。花は球根系の植物が向いているでしょう。具体的にはサフランやチューリップ、スイセンやシラーなどです。ただ一つ注意しておきたいのが、球根系なら何でも向いている、というわけではなくて、例えばアネモネなんかは球根ですが乾燥した環境を好むのでペットボトル水耕栽培には向いていません。事前によく調べるようにしましょう。
2.液肥の管理が難しい。
意外と難しいとされているのが液肥を混ぜた水「培養液」の管理だそうです。規定の濃度を守ったり、成長段階に合わせて濃度を変えたりといった管理の他、定期的な取り換え、配合などが面倒だという意見も。最近では簡単に配合、調整できるタイプのキットも売られているようですが、そうなると今度はキットなしではいられなくなるというのも問題点の一つ。
3.根の病気になりやすい。
水耕栽培は植物の根っこが水に浸かり続けるため根の病気になりやすいです。水道水でも問題はありませんが、定期的に水を取り替えてあげる必要があります。ペースとしては2~3日に一回くらいでしょうか。綺麗な水を保ってあげなければ根が腐り、やがて枯れてしまいます。根腐れ防止用のキットなんかも売られていたりするそうですが、できればそうしたキットには頼ることなく育ててあげたいものですよね。
ペットボトルを使って自宅で栽培! おすすめの花・野菜は? 水やりも! 準備するもの
ここではペットボトル水耕栽培に必要な道具についてご紹介します。どれも、専用のキットを買えばついてくるものばかりですが、キットを使わず、一からトライするという方は以下の内容を参考にしてみてください。
1.タネ
主にベビーリーフ、ラディッシュ、カイワレ、小カブ、ミニトマト、ミツバなどのタネを用意するといいでしょう。イチゴなんかを作ることもできますし、イタリアンパセリやバジルなんかのハーブ類も育てることができます。自分の好きな植物のタネを用意しておきましょう。
2.ペットボトル
基本的には500ミリリットルのもので構いませんが、できるだけ植物の大きさに合ったものを選びましょう。
3.水耕栽培用の液体肥料
窒素、リン、カリウムなどの三大栄養素を始め、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、ホウ素などの栄養素が全て配合されているものを選びましょう。植物の生長が総合的によくなります。購入は、近くのホームセンターや園芸用品店、インターネット通販などでしましょう。
4.培地
植物を支える土の役割に使います。量が調整しやすく、水に溶けださないものがいいでしょう。
5.フェルト
根元に水分が行き渡るようにし、栄養を吸収しやすくするために使います。
6.スポンジ
タネから芽が出てきて、苗に育てる時に使います。一般家庭にある台所用スポンジで問題ありません。2㎝角に切って使いましょう。
ペットボトルを使って自宅で栽培! おすすめの花・野菜は? 水やりも! 失敗の原因は?
ここで水耕栽培の際によくありがちな失敗例をご紹介しようと思います。先人たちの失敗から、どんなことに気を付けなければいけないのか事前に知っておいてください。
1.スポンジが固すぎて根が育たない。
水耕栽培では、土を使わないためスポンジなどを使って野菜の種を植える土台を作ります。よくある失敗例は、このスポンジが固すぎて植物の根を張ることができない、というもの。根が十分に張れないと植物全体が不安定になり、芽が出ても倒れてしまう、という事態が起こります。
2.日照量が不足する。
室内でもできる、というペットボトル水耕栽培ゆえの問題。室内では明らかに日照量が不足します。日照量が不足すると植物は十分な光合成をおこなうことができずに十分に成長することができなくなってしまいます。
3.水が多すぎる、もしくは少なすぎる。
これも水耕栽培ゆえの問題。水の上に浮かべて育てる、という特性上、どうしても水をやり過ぎてしまい、根腐れを起こしてしまう、という問題が起こりえます。また、ペットボトル全体に水が行き届いているから大丈夫、と思っていても、植物全体が自ら浮いていて思ったように根が水を吸収できていないなどという問題も起こりがち。
ペットボトルを使って自宅で栽培! おすすめの花・野菜は? 水やりも! 失敗を防ぐ方法は?
1.スポンジの代わりにお茶パックなどを利用する。
先述したスポンジが固すぎる問題に対するアンサーです。お茶パックの中にパーライトやハイドロカルチャーを入れておいて、その中にタネを植えてみてください。土台が柔らかいので隙間から植物の根がすくすくと伸びて行きます。どれも100均で手に入るものばかりなので準備にも手間取りませんよ。
1日3時間以上、日光の当たる場所に置いておく。
続いては日照量が不足しがちという問題に対するアンサー。もちろん、3時間というのはあくまでも目安です。植物によって、必要な日照時間は異なります。何回か試行錯誤して、ベストなポジション、時間を見つけ出してください。
水は2~3日に1回、丸ごと交換する。
水分過剰、水不足問題に対するアンサー。古い水をすべて捨ててから新しい水に変えることで水の量を一定に保つことができます。水やりのサイクルも安定するので、忘れにくくなる、というメリットもあります。
ペットボトルを使って自宅で栽培! おすすめの花・野菜は? 水やりも! おすすめ植物その1. トマト
まずご紹介するペットボトル水耕栽培に向いている野菜はトマトです。トマトは水耕栽培に向いている野菜の一つです。大きな実をつけてもらうには日光が必要不可欠なので、日当たりのいい場所に置いておくといいでしょう。水耕栽培は土とは違い常に栄養が足りている状態なので、油断しているとどんどん枝が伸びてしまいます。なので、適度に摘心をしておく必要もあります。が、ちゃんと手入れをすればおいしい実をつけてくれますよ。一度試してみてはいかがでしょうか?
ペットボトルを使って自宅で栽培! おすすめの花・野菜は? 水やりも! おすすめ植物その2.レタス
続いてご紹介するペットボトル水耕栽培に向いている野菜はレタスです。レタスの水耕栽培は専用のキットが発売されているので初心者でもやりやすいかもしれません。葉物は鮮度が命ですし、キッチンの近くに植えて育てておくと毎日新鮮なレタスを食べることができますよ。一度試してみてはいかがでしょうか?
ペットボトルを使って自宅で栽培! おすすめの花・野菜は? 水やりも! おすすめ植物その3.イチゴ
続いてご紹介するペットボトル水耕栽培に向いている植物はイチゴです。イチゴはもともと水が大好きなので水耕栽培でもよく育ちます。ですが、トマト同様きちんと日光に当ててあげないと真っ白なイチゴが育ってしまうため、栄養や日照量の管理は必要不可欠になって来るでしょう。そうして事態を回避するためにも、専用のキットを使って栽培してみてもいいかもしれません。一度試してみてはいかがでしょうか?
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ペットボトルを使って自宅で栽培! おすすめの花・野菜は? 水やりも! 上手に育てるには。
最後に、上手に育てるコツについて紹介して終わりにしようと思います。日照量の管理、栄養の管理、水の管理など、ペットボトル水耕栽培には様々なポイントがありますが、何といっても一番大事なのは植物に対する愛情。これがないと始まりません。育て始めたはいいけど枯らしちゃった。なんてことがないようにしましょう。あなたが植物専門の殺し屋にならないことを祈っています。