熊本の方言の特徴
ちょっぴり喧嘩腰?
熊本の方言の特徴として「熊本弁は喧嘩腰」というものがあります。もちろん熊本県民自身は喧嘩しているつもりはありませんが、熊本弁独自の言い回しが少し乱暴に聞こえてしまうことがあります。
例えば、「甘い」が「アミャー」「冷たい」が「ツメチャー」になるなど、連母音のaiが“ja”に変化するというのも喧嘩腰と言われる理由の一つです。ユニークで面白い特徴でもありますね。
また「お前」を意味する「主(ぬし)」をよく使うという点もちょっぴり怖い印象を与えることがあります。
女性が言うと可愛い!
喧嘩腰と言われる熊本弁ですが、女性の熊本弁は可愛いなんて声も。九州らしいイントネーションや言い回しが人気です。
熊本出身の有名人
内村光良(ウッチャンナンチャン)
お笑いコンビ・ウッチャンナンチャンの内村光良さんは熊本県人吉市出身です。数々のバラエティ番組のMCにNHK紅白歌合戦の総合司会を務めるなど幅広い活躍を見せている日本のテレビ界に欠かせない人物の一人です。「ウッチャンがMCの番組からは面白い人気者が生まれる」なんて噂もあるほどです。
くりぃむしちゅー(有田哲平・上田晋也)
お笑いコンビのくりぃむしちゅーの有田哲平さんと上田晋也さんはともに熊本県熊本市出身です。『しゃべくり007』『くりぃむクイズ ミラクル9』など数々のレギュラー番組を抱える大人気お笑いコンビです。
倉科カナ
女優の倉科カナさんは熊本県熊本市出身です。ドラマ『ウェルかめ』『刑事7人』『花のズボラ飯』など数々の人気作品に出演している実力派女優の一人です。
橋本愛
女優の橋本愛さんは熊本県熊本市出身です。ドラマ『あまちゃん』で注目を集め、『同期のサクラ』『いだてん』や映画『告白』「寄生獣』など今大注目の演技派女優です。
NESMITH(EXILE)
ダンス&ボーカルグループEXILEのメンバーであるNESMITHさんは、熊本県熊本市出身です。父親はアフリカ系アメリカ人、母親は日本人というハーフで、EXILEではボーカルも担当しています。
熊本方言Part.1|あとぜき
「あとぜき」は「開けたドアを自分で閉めること」を意味します。なかなか限られたシチュエーションなので少し難しい方言ですが、意外にもよく聞かれる方言でもあります。子供がドアを開けっ放しにしている時などにお母さんが「あとぜきせんばね!(=自分で開けたドアはちゃんと自分でしめなさい!)」などと言っています。
熊本方言Part.2|いっちょん
「いっちょん」は「一つも」「全く」「全然」という意味です。比較的有名な方言の一つです。「いっちょんわからん(=全然わからない)」などと使います。
熊本方言Part.3|うっちょく
「うっちょく」は「置き去りにする」という意味です。「うっちょかるるばいた(=置き去りにされるよ)」などと使います。まるで呪文のような少し難しい方言ですが、響きがユニークで面白い方言でもありますね。
熊本方言Part.4|おとろしか
「おとろしか」は「恐ろしい」という意味です。「やっぱ地震なおとろしかねぇ…(=やっぱり地震は恐ろしいねぇ…)」などと使います。
熊本方言Part.5|おひめさん
「おひめさん」と聞くとかわいいプリンセスを想像しがちですが、熊本弁で「おひめさん」は「ものもらい」を意味します。なんだか不思議な方言の一つです。
熊本方言Part.6|がまだす
「がまだす」は「頑張る」「精を出す」という意味です。「がまだしはるなぁ」などと言われたら「頑張ってるね」という意味になりますが、初めて聞いた時にはなかなか意味の理解が難しい方言です。
熊本では定番の方言なので、2016年の熊本地震では「がまだせ熊本!」などと書かれた横断幕が商店街などで見られ、復興に向けて一歩ずつ前進しています。
熊本方言Part.7|ぎゃんすっとたい
「ぎゃんすっとたい」は「このようにやりますよ」という意味です。熊本へ旅行した際に乳搾り体験などに参加すると、この方言を聞くことができるかもしれません。
熊本では「ぎゃん」をよく使う傾向にあり、「ぎゃんすっとたい」のように文頭にくることもあれば語尾に「ぎゃん」をつけることもあります。熊本弁の中でも難しい言葉の一つです。
熊本方言Part.8|さしより
「さしより」は「とりあえず」という意味です。お酒の席などでよく聞かれる「とりあえず乾杯!」は熊本では「さしより乾杯!」となります。熊本のビールラベルにもこの言葉が書かれているほど、ポピュラーな方言です。
熊本方言Part.9|しこる
「しこる」は「威張る」「格好つける」という意味です、「最近、しこるごてなっとっと(=最近格好つけるようになった)」などと使います。
熊本方言Part.10|だご
「だご」は「とても」「すごく」「かなり」など強調する意味で使われます。「だごかわいい(=とてもかわいい)」などと使います。
また、「だご」は「団子」という意味でも使われます。「だご汁」という小麦粉を練ってちぎった団子が入ったお味噌汁が熊本の郷土料理にあります。
熊本方言Part.11|つたい
「つたい」は「〜する予定」「〜するつもり」といいう意味です。「今から勉強するつたい(=今から勉強する予定)」などと使います。
また、「つたい」には「〜しようよ」という勧誘の意味もあります。「一緒に遊ぶったい(=一緒に遊ぼうよ)」などと使います。
熊本方言Part.12|とっとっと
「とっとっと」は「取っている?」という意味です。飲食店などで「この席とっとっと?」と言われたら「この席すでに誰か座っていますか?」と聞かれていることになります。かわいい熊本弁として人気があります。
熊本方言Part.13|どぎゃん
「どぎゃん」は「どうやって」「どのように」「どう」という意味です。「どぎゃんしたと?(=どうしたの?)」などと使われます。熊本の定番の方言としてよく知られています。
熊本方言Part.14|ぬしゃ
「ぬしゃ」は「お前」「貴様」「てめぇ」など相手に対して怒っている時などに使う荒っぽい言葉です。とはいえ、中には普通の言葉として「ぬしゃ、なんば言いよっとねぇ」なんて使う人もいます。ユニークで面白い方言ですが、少し怖い印象を与えてしまうこともあります。
熊本方言Part.15|ばい
「ばい」は語尾につけて「〜ばい」と使われます。「〜ですよ」「〜だったの」という意味です。「楽しみにしとるばい(=楽しみにしているよ)」などと使います。熊本弁の定番方言です。
熊本方言Part.16|むしゃんよか
「むしゃんよか」は「かっこいい」という意味です。元々は「むしゃ」が「武者」を、「よか」が「良い」という意味をあわらしていて、「むしゃんよか」は「武者ぶりが良い」という意味になります。イケメンなどを見かけた時に「あの人むしゃんよか(=あの人かっこいい)」などと使います。響きが面白い方言の一つです。
熊本方言Part.17|むぞらしか
「むぞらしか」は「かわいい」「愛らしい」という意味です。なかなか文字からは意味を推測しにくい難しい方言です。小さい子供を見た時などに「むぞらしか子ねぇ〜(=かわいい子だねぇ)」なんて言うことが多くあります。
熊本方言の告白フレーズPart.1|好きたい。付き合ってください
「好きたい。付き合ってください」は「好きです。付き合ってください」という王道の告白フレーズです。「〜たい」という語尾は熊本方言らしい言い回しなので、方言好きにはたまらない告白です。
熊本方言の告白フレーズPart.2|あんたんこと、めっちゃ好きばい
「あんたんこと、めっちゃ好きばい」は「あなたのことがとても好きです」という告白フレーズです。こちらも王道の胸キュンフレーズで、「〜ばい」も「〜たい」と同じくらい人気があるかわいい熊本弁なので、言われたらついOKしてしまいたくなること間違いなしです。
熊本方言の告白フレーズPart.3|好きっちゃけど、どうしたらええん
「好きっちゃけど、どうしたらええん」は「好きなんだけれど、どうしたらいいの」という少しひねりのある告白フレーズです。大好きな気持ちがありながらもなかなか素直になれない…なんて気持ちがよく伝わってきますね。
まとめ
いかがでしたか?熊本方言の特徴や定番、かわいい方言、面白い方言、そして胸キュンの告白フレーズをご紹介しました。熊本弁には独特な言い回しや意味が2つあるものなども多く、少し難しいものもありましたが、「〜ばい」「〜たい」「どぎゃん」など可愛くて人気のものもたくさんあります。ぜひ覚えてみてくださいね。