脊柱起立筋のストレッチによる効果、高齢者でもできる座位や椅子を使い下部の筋肉まで:はじめに
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脊柱起立筋と言われてもピンとこない方もいるかと思いますが、背骨に沿っている9つの筋肉を総称しているのが脊柱起立筋となり、体においてとても重要な筋肉の箇所の一つです。説明していく上で少々難しい単語が出てくるかもしれませんが、出来るだけ簡単にご説明していきます。
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筋肉の中でも非常に重要な筋肉となるので、運動やストレッチを行う上で知識として覚えておいても損ではないので、余裕のある方はそれぞれの筋肉がどのような働きをするのかも合わせて覚えておきましょう。
脊柱起立筋のストレッチによる効果、高齢者でもできる座位や椅子を使い下部の筋肉まで:脊柱起立筋とは
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脊柱起立筋は頚腸肋筋(けいちょうろっきん)や腰腸肋筋(ようちょうろっきん)などの9つの筋肉の総称です。簡単にいえば、骨盤から頸椎、つまり首まで繋がっている背骨の横にある筋肉のことです。決して大きな筋肉とは言えませんが、姿勢を保つ為の筋肉として非常に大切な筋肉となり、猫背のように姿勢が悪いと脊柱起立筋が背骨を引っ張り真っ直ぐにしようとします。
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ただ、脊柱起立筋は小さな筋肉の集合体であるゆえ長い時間働き過ぎると、筋肉疲労によって筋肉が縮まり姿勢を維持することが難しくなってきます。そのため、こまめに疲れをとってあげることが必要なんです。
脊柱起立筋のストレッチによる効果、高齢者でもできる座位や椅子を使い下部の筋肉まで:脊柱起立筋の働き
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前述でご説明した通り、脊柱起立筋には9つの筋肉の総称です。しかし一つ一つの筋肉を覚えるのは大変ですよね。そこで、9つの筋肉は3つの分類に分けて覚えると簡単に覚えることができます。そして、その各分類における箇所によって名称が変わるため、9つもの細かい筋肉の名称がつけられています。つまり脊柱起立筋は、3分類×3箇所=9つの筋肉となるように覚えると簡単です。
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脊柱起立筋は縦に3つの筋肉のラインが走っています。この1ラインが3つの分類に分けるときの1種類となります。背骨に最も近いラインから外側にっ向かって「棘筋(ちょくきん)」、「最長筋(さいちょうきん)」、「腸肋筋(ちょうろっきん)」に分かれます。この3つの分類を更に箇所の名称を先頭につけることによって更に3つにわかれます。
棘筋(①頭棘筋、②頚棘筋、③胸棘筋)
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棘筋は首と頭の境辺りから肋骨の下部辺りまで伸びる筋肉です。よって、名称としては頭、頚(くび)、胸の3つに分かれます。頭部から上半身の後ろ部分を反らせたり、回旋したり、反対に姿勢を固定する為につかわれます。立ち上がったりしゃがんだ状態から上半身を起こすときにも働きます。
最長筋(④頭最長筋、⑤頚最長筋、⑥胸最長筋)
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最長筋はその名の通り3つの分類の中でも最も長く伸びている箇所で、耳の裏辺りから骨盤の中心あたりまで伸びる筋肉です。名称としては棘筋と同様、頭、頚、胸の3つに分かれます。頭部から腰にいたるまでを反らせたり、回旋したり、姿勢を固定する為につかわれます。脊柱起立筋の中心に位置しているので、脊柱起立筋全体のバランスを保っている筋肉ともいえます。
腸助筋(⑦頚腸助筋、⑧胸腸助筋、⑨腰腸助筋)
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腸肋筋は3つの分類の中でも最も外側に位置し、肩と頚のつけ根あたりから腰付近まで伸びている筋肉です。名称としては、頚、胸、腰の3つに分かれます。名称の覚え方として、その他2つの分類に対して、「頭」が省き、「腰」を追加すると覚えておきましょう。脊柱起立筋の中でも腰を反らしたり、回旋させることを主な働きとしており、体全体の体幹を保つ為の筋肉としても大きな役割を果たしています。
脊柱起立筋のストレッチによる効果、高齢者でもできる座位や椅子を使い下部の筋肉まで:脊柱起立筋のストレッチ方法
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ここまで覚えることができれば、自分にとって大切な筋肉である脊柱起立筋の知識はOKでしょう。それでは次に脊柱起立筋のストレッチ方法についていくつかご紹介したいと思います。日常生活において非常に役に立つ筋肉ですので、是非試してみてください。
脊柱起立筋のストレッチによる効果、高齢者でもできる座位や椅子を使い下部の筋肉まで:脊柱起立筋ストレッチ①全体
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四つんばいの状態で背中を反らした状態から背中を丸める動作を繰り返すストレッチです。見た目こそ地味ですが、意識をしながらゆっくり動かしてあげることで、しっかりと脊柱起立筋を伸ばすことができます。
ストレッチの手順
①四つんばいの状態になり、顔を前に向け腰を出来るだけ反らした状態にします。
②次にお腹のへそを見にいくように、ゆっくりと腰と背中を丸めていき、丸めきったところで状態をキープします。
③再度腰を反らした状態になるようにゆっくり動かしていき、腰を反らしきった状態をキープします。
④この動作を5往復行い、体を動かす時間と姿勢をキープする時間は各3~5秒程度を目安としてください。つまりキープする時間と動作を各5秒とした場合、1往復に20秒かかる計算です。
脊柱起立筋のストレッチによる効果、高齢者でもできる座位や椅子を使い下部の筋肉まで:脊柱起立筋ストレッチ②中部
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両膝は抱え込みそのまま手前に引きつけるように、また、頭部を首と背中を丸めながら起き上がるように内側へ寄せ合うストレッチになります。
ストレッチの手順
①仰向けになり腹筋を行う時のように膝を曲げます。
②両手で両膝を抱え手前に引きつけます。このとき首と背中を丸めて状態を起こすようすることで、腰を中心として下半身と上半身を折りたたむようなイメージで伸ばしていきます。動作はゆっくり行ってください。
③腰の辺りが伸びていると感じるところまで寄せきったら、その状態でキープします。
④キープした後は再度もとの状態まで戻し、これを5往復繰り返します。動作とキープは各3~5秒を目安としてください。
↑上体を起こしてはいませんが、膝を抱えるだけでも筋肉は伸びます。
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脊柱起立筋のストレッチによる効果、高齢者でもできる座位や椅子を使い下部の筋肉まで:脊柱起立筋ストレッチ③下部
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床に座り、膝を曲げた状態で背中から腰にかけての箇所を反らしたり丸めたりすることで脊柱起立筋の下部を伸ばすストレッチです。
ストレッチの手順
①まず最初に床に座ります。
②背筋を伸ばした状態で、極力股関節を開き、その状態で足先を前方に向けるのですが、この時に膝が90度程度になるように曲げてください。イメージとしてはあぐらの組まないバージョンのようなイメージです。
③次に肘を床につけるように徐々に背中から腰にかけてを丸めていき、いけるところまでいったらその状態でキープします。この時あごを引きながら上体を倒すとさらに伸びます。
④再度背中を反らした状態まで上体を起こします。この動作を5往復繰り返します。各動作とキープする時間は3~5秒程度を目安にしてください。
脊柱起立筋のストレッチによる効果、高齢者でもできる座位や椅子を使い下部の筋肉まで:脊柱起立筋ストレッチ④全体(椅子使用)
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NHKでも紹介された誰でも出来る椅子を使ったストレッチをご紹介しておきます。椅子に座った状態で体をねじるストレッチです。
ストレッチの手順
①椅子に座ります。背もたれがある椅子に座る場合にはねじる動作をしやすいよう浅めに座ります。
②右回りで後ろを向くように体をねじり、右手で椅子の左側を掴みます。この時左手は右足の膝をつかみましょう。
③腹部、胸部、頚部と下から順にねじっていき、ねじりきったところで深い呼吸をしながら20秒キープします。
④キープし終わったら息を大きく吐きながら前を向き、再度同じ方向にねじり同じ時間キープします。2回目にねじったときの方がよりねじれることに驚くかもしれません。
⑤反対側も同様に行い、左右3セットを目安に行うといいでしょう。
↑手の位置は少々違いますが、ほぼ同様のイメージです。
脊柱起立筋のストレッチによる効果、高齢者でもできる座位や椅子を使い下部の筋肉まで:脊柱起立筋ストレッチ⑤全体(ストレッチポール)
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ストレッチポールを背中と床に挟み軽く左右に振るストレッチです。手順はそのままなので記載しませんが、ストレッチポールをつかうと非常にリラックスした状態で脊柱起立筋をほぐすことができます。その気持ちのよさに一度やったら病み付きになるかもしれません。
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脊柱起立筋のストレッチによる効果、高齢者でもできる座位や椅子を使い下部の筋肉まで:最後に
いかがでしたでしょうか。脊柱起立筋は生活する為に欠かせない筋肉です。特に高齢になると筋力がどうしても落ちてしまうので、今のうちから対策として脊柱起立筋のストレッチをしておきましょう。