ブリーチとは、週刊少年ジャンプで連載されていた大人気バトル漫画です。霊感体質の高校生・黒崎一護が、ある日死神・朽木ルキアよりその力を譲り受け、死神代行として悪霊の虚や、次々登場する敵と対峙し、その能力と仲間との友情を深めていく物語。
ブリーチの人気は連載当時からすごく、リアルイベントやミュージカルなど3次元的な方面での活躍もありました。ブリーチは現在の人気作品が通る道を一通り通っており、ゲーム化やリアルイベント、コラボ商品や2.5次元舞台、スマホアプリ化など、現在の尺度で考えてもその人気ぶりがうかがえます。
ブリーチはアニメも非常に人気で、アニメブリーチでは原作ストーリーのみならず、アニメオリジナルストーリーも人気だったのが特徴的。また、劇場版アニメも好評を博し、アニメオリジナル、劇場版ともに、原作では語られないキャラクターの設定や強さなどが明らかになるなど、ファンの心をうまく掴んでいましたね。
ヤミーとは、ブリーチの漫画ではもちろん、アニメブリーチでももっとも長いシリーズとなったアランカル篇に登場するキャラクターです。愛染が作り出したアランカルのなかでもエスパーダと呼ばれる、殺戮能力の高い10人に選ばれたひとりでもあります。
エスパーダは数字の小さいほうが強い、というルールがあり、ヤミーのナンバーは10。エスパーダのなかで最も弱いと思われる位置にいます。ただ、ブリーチでのこういった強さのランクはあまり当てはまらないことがあり、彼が本当に弱い位置にいたのかは、少々疑問が残ります。
ヤミーは当初、おそらくブリーチのキャラクターのなかで、真っ当に戦ったら隊長たちよりは少々強さが足りない、一護に一撃くらわされるなど、雑魚キャラのような雰囲気を醸し出していました。しかし、アランカル篇の終盤になって、ヤミーの数字は10から0へと変化しました。結局、朽木白哉と更木剣八という2人の隊長と戦えるほどの力を保有していたことになりますね。
ヤミーは粗暴で粗野、大雑把な面がみられますが、自身の部下であるフラシオン、犬のクッカプーロに対しては敵意や悪意を見せませんでした。この犬を大切にしていたかどうかはわかりませんが、最期まで一緒にいたことを考えると何かしらの絆はあったのではないかと考えられます。
アランカルは、ブリーチ物語序盤で一護が倒したメノスグランデと呼ばれる大型の虚をもとに作られていて、メノスグランデには、ギリアン、アジューカス、ヴァストローデという3階級が存在します。最も階級の低いものがギリアン、その次がアジューカス、最も階級が高いのがヴァストローデです。
エスパーダのなかでギリアンから作られたのはアーロニーロというキャラクターだけなので、ヤミーはギリアンではないことがわかります。彼の体格や斬魄刀解放後の姿が人間姿からだいぶ逸脱していることから、おそらくヴァストローデではなく、アジューカスではないかと予想されます。
もともとの性格もあるかもしれませんが、知能的にもあまり頭がいい部類ではないようですし、そのことから考えてもNo.10のヤミーはアジューカスと考えていいでしょう。
ブリーチでアランカルが登場した当初、エスパーダの数字は1〜10だと登場キャラクターが言っていました。11以降は生まれた順で、それ以前の数字持ちは殺戮能力の高い順に割り振られたそう。この言葉を考えると、ヤミーの0という数字はおかしいですよね。
これに関しては矛盾ではないかと言われることもありますが、矛盾ではない可能性として、11以降の下位のメンバーはこのヤミーの事実を知らなかった可能性が考えられます。
ブリーチは後半になるにつれて前半の設定と少々矛盾してくる展開なども出てきたため、どうなのか真実はわかりませんが、おそらく11以降のキャラクターはヤミーの本当の力を知らなかったのでしょう。
ヤミーと白哉・剣八の戦闘シーンは、アニメブリーチでも漫画でもあまり描写されず、ブリーチ内で登場したヤミーの最後の姿は、部下の犬に寄り添われ息絶えようとしている場面でした。ブリーチでは、死にそうなキャラが実は死んでいない、という展開が多く、今回もヤミーは生きてるのではと思われたようですが、ヤミーに関しては実は生きてる、ということはなく、本当に死んでしまったよう。
ヤミーが生きてるか死んでいるかはブリーチの小説で明らかにされています。漫画のブリーチしか読んでいないとわからないですね。
ブリーチでヤミーの声優を担当したのは、乃村健次さん。20年以上声優をやられているベテランの方ですね。近年話題の作品への登場も多く、毎年コンスタントにアニメ作品へ出演されています。
乃村さんが声優を担当しているキャラクターとして『ゴールデンカムイ』の「牛山辰馬」などが有名ではないでしょうか。やはりガタイのいいキャラクターが多いですね。
ダンまちの略称で人気となった『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の「ガレス・ランドロック」などもの声優も担当しました。
ブリーチのアランカル篇に登場するヤミーは、最初は雑魚キャラのような、やられ役のような登場をしたものの、最終的には最も強い敵となり、その強さを見せました。フラシオンが犬というところも、彼の憎めないところですね。
ブリーチの小説では虚圏の出来事なども描かれているので、そちらも合わせて読むとよりブリーチの世界のことがわかりますよ。