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ボストン美術館の見どころや周辺スポットなどをチェック!【2018年版】

2024.02.25

アメリカにあるボストン美術館は有名な作品だけでなく、日本では見られない日本美術の多くて展示されていて、美術に詳しくない方も楽しめる見どころ満載の美術館です。その中でも、ぜひ見ておきたい作品や、ボストン美術館周辺の観光スポットを紹介します。

  1. ボストン美術館の特徴
  2. ボストン美術館の場所
  3. ボストン美術館の入場料と営業時間
  4. ボストン美術館のみどころ①『ラ・ジャポネーズ』by モネ
  5. ボストン美術館のみどころ②『われわれはどこから来たのか』by ゴーギャン
  6. ボストン美術館のみどころ③『郵便配達人ジョセフ・ルーラン』by ゴッホ
  7. ボストン美術館のみどころ④『種まく人』by ミレー
  8. ボストン美術館の見どころ⑤『犠牲』 by ルーベンス
  9. ボストン美術館のみどころ⑥『ブージヴァルのダンス』 by ルノワール
  10. ボストン美術館のみどころ⑦『卓上の果物と水差し』by セザンヌ
  11. ボストン美術館のみどころ⑧腕を組んだバレエの踊り子 by ドガ
  12. ボストン美術館のみどころ⑨ツタンカーメン王頭部
  13. ボストン美術館のみどころ⑩冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏 by 葛飾北斎
  14. ボストン美術館のみどころ⑪天心園 by 岡倉天心
  15. ボストン美術館のみどころ⑫天井画 by サージェント
  16. ボストン美術館の姉妹店
  17. ボストン美術館周辺スポットみどころ
  18. Fenway Park
  19. ボストン交響楽団
  20. まとめ
ボストン美術館はアメリカ三大美術館と呼ばれ、ニューヨークにあるメトロポリタン美術館や、シカゴ美術館に並ぶアメリカ最大級の美術館として有名です。正式名所はMuseum of Fine Arts, Bostonと言います。ちなみにアメリカでボストン美術館というとボストンにある美術館すべてのことを指すので注意が必要です。展示作品の総数は約40万点と言われていますので、ゆっくり回ると1日かかってしまいます。「古代」、「ヨーロッパ」、「アジア、オセアニア、アフリカ」、「アメリカ」、「現代」、「版画、素描、写真」、「染織、衣装」および「楽器」の8つのセクションに分かれていて、日本の作品も展示してあります。また、モネやゴッホ、ゴーギャンなど、学校の教科書に出てくるような有名絵画も多くありますので、美術館初心者の方でも十分楽しめます。

メトロポリタン美術館

シカゴ美術

地下鉄のグリーンラインEでMuseun of Fine Arts駅にて下車して徒歩1分のところにあります。ちなみにこの駅からだと美術館の裏口に到着します。
住所:465 Huntington Ave, Boston, MA 02115 アメリカ合衆国
入場料は大人25ドル、子供は10ドルです。子供の場合、平日の3時以降および週末と地元の学校の休日は無料です。また、水曜日の4時以降は無料となります。年に数回のオープンハウスデーも無料で2018年は1/15、2/10、5/28、7/20、10/8です。詳しくは美術館HPのSpecial offerをご参照ください。
営業時間は月、火曜日と週末は10:00~17:00、水曜~金曜日は10:00~22:00です。また1/1、4/16、7/4、11/22、12/25は休館日です。また、曜日にかかわらず10/18、19および11/15、21と12/24、31は17:00で閉館なのでご注意ください。詳細はHPのHolidays and Closingでご確認ください。
着物をまとうカミーユ・モネを描いた油絵で、彼女はモネの妻だった方です。ラ・ジャポネーズとは日本人女性という意味のフランス語です。当時のフランスは1954年日本開国に伴い日本美術が伝わり浮世絵などからヒントを得て描かれた作品が登場し、ジャポネズリー(日本興味)と呼ばれましたが、モネもこの絵からジャポネズリーだったことが分かります。女性が日本の着物を身にまとい芸者のようなボーズを取っている構成は、まさに浮世絵の影響を受けています。この絵で得に目を引くのは立体的な色鮮やかな着物の刺繍です。ボストン美術館は他にもたくさんのモネの作品を所蔵しており、フランス以外ではその数は一番多いとされています。ちなみにモネといえば、『睡蓮』が有名ですが、ここボストン美術館にも展示されてます。「あれ?睡蓮はオランジュリー美術館にあるのでは?」と思った方、実はモネの睡蓮の絵はなんと200枚以上あるそうです。ですので、オランジュリーのものもボストンのものも本物です。

睡蓮 in ボストン美術館

睡蓮 in オランジュリー美術館

この絵はゴーギャン自身「これまでに描いたすべてのものよりすぐれているばかりか、今後これよりすぐれているものも、これと同様のものも決して描くことはできまいと信じている。」と述べた自他ともに認める彼の最高傑作です。実はこれを仕上げた後、彼は自殺を試みました。借金と健康を害していたのに加え、最愛の娘を失ってしまった悲しみから、この絵は死を覚悟して書いたものだったそうです。そもそもゴーギャンはフランスで株式仲買人として働き、デンマーク人の女性と結婚し、5人の子供と幸せな家庭を築いていましたが、34歳の時、画家の道に進むと仕事をきっぱり辞めてしまいました。そこから貧困の人生は始まります。画家になったものの、当時のフランスで彼の絵は評価されず、嫌気がさしてタヒチに3週間の旅行に出かけてしまいます。タヒチを選んだのは当時フランスの植民地で西欧化が進んでいたからでしょう。家族を残したまま、タヒチに渡ってしまったので妻とは破局。その後、彼はまたタヒチに渡りました。そのため、彼の作品はタヒチの女性を描いたものが多いそうです。そして14歳の少女と再婚。なのでタヒチには多くのゴーギャンの子孫がいるとかいないとか。しかし彼はまた、絵画を描くため、より原始的な社会を求めまた、家族を置いて今度はマルキーズ諸島に渡りました。そしてここでも14歳の少女を妻としましたが、健康状態がこのころから極めて悪くなり作品をあまり描けなくなりました。1903年になると島の国家憲兵ジャン=ポール・クラヴェリーらの汚職を訴えましたが、逆に名誉棄損で有罪判決を受けてしまいました。これに対し、控訴しようと準備しているさ中急死したといわれています。彼が存命のころはあまり評価されませんでしたが、彼の死後、「いつ結婚するの」が3億ドルで落札されるなど高い評価を受けています。

アレアレア by ゴーギャン in オルセー美術館 ~タヒチの女性~

ジョセフルーランは、ゴッホがパリから南仏アルルに移り住んだ際できた数少ないモデルになってくれた友人です。絵画のタイトルは配達人ですが、実際彼は郵便局の管理人だったとか。名古屋ボストン美術館に来日した際にセットで展示された『ルーラン夫人の肖像』はタイトルとおり、ジョセフルーランの妻オーギュスティーヌです。他にも彼らの子供3人もモデルとなり彼の作品には20点以上ルーランファミリーの作品があります。ちなみにこの地アルルでゴッホはゴーギャンと同居していました。最初は上手くいっていましたが、互いに個性の違いから言い争いが増え、ついにはゴッホはゴーギャンを剃刀で切りつけよとしましたが、ギリギリのところで思いとどまりました。その後発生するのがあの有名な耳切事件です。自宅に戻ったゴッホは自ら自分の耳を切り落としてしまいました。その理由は、いろいろと言われていますが、真相は明らかになっていません。そんな不安定なゴッホをルーラン夫妻は支えてくれていたそうです。

ルーラン夫人の肖像 in ボストン美術館

「この作品はゴッホでは?」と疑問に思われた方。フランスのゴッホ美術館にある『種まく人』はミレーの作品を模写したものです。ゴッホはこの絵をもとに数多くの種まく人シリーズを描いているので、ゴッホの印象が強いかもしれませんが、ミレーの絵がもとになっています。しかし、『種まく人』はこれ以外にも、もう1つ存在するのをご存知でしょうか。実はなんと日本の山梨美術館に存在するのです。しかもミレー作のものです。ではなぜミレーは同じ絵を2枚も描いたのでしょうか。まずはじめに描かれたのがボストンにある作品です。しかし、ミレーは出来栄えに満足できませんでした。そしてすぐに描き直したのが、最初の作品をぼかして描かれている山梨の作品です。機会があればボストンと山梨の作品両方実物を目でみて比べてみたいですね。

種まく人 by ゴッホ in クルラーミュラー美術館

種まく人 by ゴッホ in ゴッホ美術館

種まく人 by ミレー in山梨県立美術館

宗教画で有名なルーベンスですが、ゴーギャンとは対照的に家族にも金銭的にも恵まれ、画家としても評価された人生をおくりました。特に1615年から1625年にかけての人気は凄まじく、殺到する注文に対応しきれず工房を作り対応することとなりました。そこでは若い画家たちがルーベンスの下書きをもとに色を付けたりしていましたが、サインだけルーベンスが行ったものまであるそうです。ちなみに彼の実家があるアントウェルペンの大聖堂は、あの有名なフランダースの犬のあの有名なワンシーン、最終回でネロが祈りをささげていた絵画の聖母マリアはルーベンスが描いたものです。
ルノワールのダンス3部作の1つです。『ブージヴァルのダンス』は1番最初に描かれたといわれるボストン美術館に所蔵されているものです。他はオルセー美術館にある 『田舎のダンス』と『都会のダンス』です。今でこそ3部作と称されていますが、ルノワール自身意図して制作した訳ではなかったようです。ちなみに『ブージヴァルのダンス』と『都会のダンス』に描かれているのは同じ女性シュザンヌ・ヴァラドンで、『田舎のダンス』はアリーヌ・シャリゴがモデルとなっていおり、両方ともルノアールが心惹かれた女性だとか。つまり当時二股をかけていたようです。のちにルノアールはめでたくアリーヌ・シャリゴと結婚し、長男のピエールが誕生しました。一方男性は3作ともルノワールの友人ポール・ロートがモデルとなっています。またルノワールは印象派として有名ですが、『ブージヴァルのダンス』、『田舎のダンス』、『都会のダンス』と書き進めるうちに印象派のタッチがなくなっています。これはイタリアでの旅行中出会ったファエロの「小椅子の聖母」に影響を受けたためだそうです。

田舎のダンス in オルセー美術館

都会のダンス

セザンヌはフランスの画家で、20世紀の美術に多大な影響を与えたとして「近代絵画の父」と呼ばれていますが、生前はあまり彼の絵は評価されず、死後その価値を認められるようになった画家の一人です。また、セザンヌは「リンゴの画家」とも呼ばれ彼の制作した200点の静物画のうち60点以上にリンゴが描かれています。リンゴについては古代から豊穣のシンボルや、愛情のしるしとして美術のさまざまな場面で描かれてきましたが、セザンヌもリンゴについては思い入れのあるストーリーがあります。セザンヌと小説家として有名なエミールゾラはともにブルボンの中等学校に通っていましたが、ぞこでゾラはパリから来たこともあり、いじめを受けていました。そんなゾラに話しかけたセザンヌは級友に袋叩きにされてしまいますが、次の日ゾラがリンゴの籠を送ってきて、その後は親友としてゾラがパリを経つまで多くの時間を共に過ごしました。
この作品はドガが亡くなった後、アトリエで発見された作品で未完成のものだとい言われています。ドガの作品はバレエの踊り子達を描いた作品が多く、その中でも練習風景や舞台袖など一般の客が立ち入って見ることができないものが多いです。それもそのはずドガ家はさほど裕福ではありませんでしたが、新興のブルジョワでした。上流階級の社交場としてオペラのバレエは楽しまれており、ドガは会員だったためこのような光景の作品が描けたといわれています。

4歳の小さな踊り子 in ボストン美術館

エジプトのファラオ(王)で世界的に一番有名なツタンカーメン王の頭部はボストン美術館に所蔵されており、エジプトセクションのみどころの一つです。日本でもツタンカーメン展が開かれたりと、一度は彼の名や有名な黄金のマスクの写真を見たことがある方も多いと思います。ちなみ現在あの黄金のマスクと石棺は絶対にエジプト国外での展示は許されていないので、実物を見たい方はエジプトまで行くしかありません。過去1965年に開催されたツタンカーメン展の際は取り扱いが今ほど厳しくなく黄金のマスクが奇跡の来日を果たしました。重さは11kgもあり、23金で作られているので価格にすると300兆円にもなるそうです。そんなマスクの持ち主だったツタンカーメン頭部はアメリカのここボストン美術館にあります。8歳の時にファラオになり、18歳の若さで亡くなった彼の死はそしてその死因は自殺とも他殺ともいわれています。彼の死から3000年の時を経て1922年11月26日に彼のお墓が発見されました。ところがこの発掘作業に携わった9人の考古学者が次々に亡くなりツタンカーメンの呪いとも噂されています。

黄金のマスク in エジプト国立博物館

ボストン美術館は実は世界でもトップクラスの日本美術コレクションで有名です。着物やお面をはじめ世界でも人気の高い北斎の浮世絵も所蔵しています。しかし、なぜそんな基調な日本の浮世絵がアメリカのボストン美術館にあるのでしょうか。実は明治時代に浮世絵の価値が下がっていた日本にたまたま来日したアメリカ人ウィリアム氏がひどく気に入りその多くを買い占めたためと言われています。その後ボストン美術館に寄贈されたので、日本に戻ってくることなく、北斎の作品の多くはアメリカにあるのです。日本の美術ですが、アメリカでしか見れない本物はみどころの1つです。浮世絵は傷みやすいため、展示されていないことが多いようですので、これ目当てで来館される方はよく調べて行かれることをおススメします。
北斎の作品を買い占めたウィリアム氏ですが、当時世界ではジャポニズムという日本の文化ブーム。アメリカ人のフェノロサも浮世絵だけでなく仏像なども多くアメリカに持ち帰りました。その日本美術の収集に協力したのがボストン美術館中国・日本美術部長に就任した岡倉天心でした。彼によって、美術品と同様に日本庭園を鑑賞できるようにと築地塀の瓦や表門の木材を日本から持ち込み造られたのが枯山水庭園の天心園で、この美術館のみどころの1つです。。2015年にリニューアルされ桜が咲く春は特にアメリカにいることを忘れてしまうほど、素晴らしい庭園になっています。
壁に掛けられている名作だけでなく、ボストン美術館を訪れた際にはぜひ天井もみどころの1つです。アメリカのサージェント氏によって描かれた美しい天井画は入口付近のドーム部分や廊下に描かれています。
実はボストン美術館の姉妹店として名古屋ボストン美術館が1999年4月に誕生しました。アメリカのボストン美術館の所蔵品を日本に紹介できるよう開館した美術館はボストンに行かずとも有名な品が日本にいながら実物を見れると人気でしたが、残念ながら2018年の10月をもって閉館します。まだ数か月あります閉館する前にぜひ一度訪れてみてください。
かつて、あの松坂選手がメジャーリーガーとして活躍されていたボストンレッドソックスの本拠地です。1912年に完成した大リーグ最古の球場で見学ツアーに参加すると普段は行くことのできない特別席などを見て回ることができます。また、ここの売店で売られているホットドックはイチロー選手も絶賛した味ですので、チェックしたいアメリカンフードです。また、プロショップは見切れないほどの品揃えでファンにはたまりません。
世界的にも有名な楽団ですので、ボストンに来たら外せないスポットの一つです。来日公演もありますが、チケットは格安なので本拠地の音響や装飾も素晴らしいホールで演奏を聴くのはとてもいい思い出になります。席にこだわらなければ当日でもチケットは購入できます。この楽団は小澤征爾氏が約30年間、指揮をとったことでも有名です。上のフロアには小澤氏の油絵や履歴書そして彼が指揮をしない間に居眠りしながら座っていた席もあるのでファンの方は要チェックです。
有名な西洋美術だけでなく、日本でもなかなか見られない日本美術も実際に鑑賞できるボストン美術館は美術に精通してなくても、みどころ満載です。この記事で少しでも作品や作者のことを知っていただきいろいろな視点で作品を楽しんで頂ければと思います。
サムネイル画像は下記より引用しました。
出典: https://www.instagram.com/p/Bmada1tlMoo/?hl=ja&tagged=museumoffineartsboston