【2019年版】京都・瑠璃光院!御朱印、ライトアップやその歴史:①お寺の生い立ち
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瑠璃光院は現在、阿弥陀如来を本尊とする浄土真宗の寺院です。岐阜市光明寺の支院であり、長い間非公開でしたが、その自然を活かした庭、茶室、建築などの美しい景観が少しずつ知られ、今では年間の限られた時期に一般公開されています。
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そもそも関西の大実業家の別邸からスタートした瑠璃光院ですが、明治政府の重鎮三条実美の命名で「喜鶴亭」と呼ばれるようになります。紆余曲折を経て、戦後は高級料理旅館として再出発し、さらに廃業後、近年に入って光明寺の支院となります。その生い立ちから、景観を重視した取って置きのお寺となります。
【2019年版】京都・瑠璃光院!御朱印、ライトアップやその歴史:②現代数寄屋の傑作
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門をくぐって「山露路の庭」と呼ばれる馬酔木の植栽が美しい石畳を昇っていくと、数寄屋作りの美事な建築が現われます。日本初の営業用水力発電を稼働させ、貴族院議員でもあった関西の実業家、田中源太郎が財を惜しみなく投じたその数寄屋作り建築は、京都数寄屋の大工棟梁、中村外二の手によるもので、古くから京都の別荘を擁す八瀬の自然と美事にマッチした美しい仕上がりです。
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受付を済ませ「書院」へ入ります。窓を隔てた左右に広がるのは「瑠璃の庭」と「臥龍の庭」。それぞれの庭は書院一階と二階からも眺めることが出来て、しかも趣が違い、かつての料亭がいかに素晴らしかったか想像できます。
【2019年版】京都・瑠璃光院!御朱印、ライトアップやその歴史:③「雅=みやび」
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この素晴らしい数寄屋建築と絶妙なバランスを保つのが庭全体の作りです。数十種類の楓、10種類以上といわれる桜や複雑な緑を形成する苔が一段と瑠璃光院の姿を美しく見せています。これらがオシャレにコーディネートされたスーツのように四季を彩ります。
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とくに、京都の「桜守り」としてたいへん有名な佐野藤右衛門一門による作庭は、瑠璃光院の裏山から比叡山へ続く自然な傾斜を美事な借景として見立てたこと、これが観るものに自然と感じる由縁で、京都の文化の素晴らしさと奥深さたらしめているところです。
【2019年版】京都・瑠璃光院!御朱印、ライトアップやその歴史:④「瑠璃の庭」と「臥龍の庭」
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書院を取り巻くのは「瑠璃の庭」と「臥龍の庭」です。禅宗庭園と違い、簡素であるより少し豊饒で、観るものを楽しませるというかつて料亭だったことをうかがい知る手立てになりますね。
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いっぽう「臥龍の庭」はさらに八瀬の清流を引き込み、堅固な石組みを配し、ゆるやかで動的な運動性をも感じる庭です。これらの庭園を書院一階から観る景色と、二階から眺める景観にもそれぞれ風味を持たせ、瑠璃光院が当代の最高の造り手たちの技術の集合体であることが解ります。
【2019年版】京都・瑠璃光院!御朱印、ライトアップやその歴史:⑤紅葉
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書院の一階から眺める庭と二階から観る景観は自づと違いますが、紅葉の時期の瑠璃光院は、苔と真紅の紅葉のコントラストに感動し、二階から観たときの圧倒的な借景庭園の豪華さにしばし蕩然となります。その紅葉の深さには絶句します。
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「瑠璃」とはもともと阿弥陀如来が誘う「西方極楽浄土」と反対側の「東方瑠璃光浄土」を指す言葉です。この「瑠璃の庭」からの衝撃的な紅葉の景色は、いにしえの日本人がこよなく愛した死後の安住の地、「極楽浄土」だと考えたのでしょう。
【2019年版】京都・瑠璃光院!御朱印、ライトアップやその歴史:⑥青もみじ
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紅葉の美しさは、同時に葉に生命力が無くなり死に絶えて行く姿でもあります。生まれ変わるためには一度は死なねばならない、という輪廻転生を感じます。日本文化の底流をなす無常観は、「詫び」「寂び」と共に「紅葉の美学」として世界に発信できるものです。
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いっぽう、初夏の新緑で噎せ返るほどの青葉を、京都では「青もみじ」という言葉で聞くことがあります。まさに生き生きとした草いきれを感じる精気漲る「青もみじ」。俳句の季語では在りませんが、新緑の候をつぶさに表現した美しい言葉ですね。
【2019年版】京都・瑠璃光院!御朱印、ライトアップやその歴史:⑦冬景色
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瑠璃光院の拝観の時期は後で述べますが、ここは冬景色も見逃せません。清澄な新緑、鮮烈な紅葉があり、そして高級な水墨画を目の当たりにするような、モノクロームで静謐な世界が、瑠璃光院の冬景色でしょう。拝観時期とのタイミングにも寄りますが、降雪後の瑠璃光院はこれもまた生涯忘れることのない、深い想い出として脳裏に刻まれること間違いなしでしょう。
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日本文化を言い表す言葉に「花鳥風月」や「雪月花」がありますが、当瑠璃光院の設計思想は、まさにこの日本文化の通奏低音といえるほど完成された建築、庭園と言えるかも知れません。ピカピカに磨いた廊下、漆の塗りの良さが際立つ座卓に反影する木々の色に浸っていると、お寺であることを忘れて了います。
【2019年版】京都・瑠璃光院!御朱印、ライトアップやその歴史:⑧拝観日とライトアップ
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瑠璃光院を拝観するには、基本的に「春の特別拝観」「秋の特別拝観」に限られます。ここ数年のデータから観てみると、春の拝観は4/15〜6/15辺りで、秋の場合は10/1〜12/10辺りということです。現在解っていることは、2019年春の拝観は、4月15日から予定していることです。詳しくは、3月ごろHPに掲載予定です。当ページの最後に瑠璃光院の公式HPを載せてあります、参考にしてください。
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また、「夜間特別拝観」も例年行われています。これも2019年の詳細は未だ発表されていませんが、紅葉の最盛期に合わせた11月中旬から12月初旬までという感じです。幻想的な、まさに風味絶佳な世界を堪能できます。
【2019年版】京都・瑠璃光院!御朱印、ライトアップやその歴史:⑨御朱印と写経
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瑠璃光院で御朱印を頂く場合、ちょっと通常とはスタイルが違います。言ってみれば自分で印を押すことになります。納経帳なりに3種類の朱印を押し、ご自分で日時も書き込みます、拝観の人が多いための苦肉の策でしょうか。納経をする人はあまりいないと思うので、スタンプラリーと思えば納得ですね。
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朱印の墨書きを見ると「攝取心光常照護」とあります。「阿弥陀如来(お釈迦様)は、いつでも我々を照らし見護ってくださっていますよ」という意味でいいでしょうか。ここでは写経も出来ます、時間の在る方は、是非やってみることをお薦めします。心静かな穏やかな気持ちになりますよ。
【2019年版】京都・瑠璃光院!御朱印、ライトアップやその歴史:⑩アクセスと混み具合
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瑠璃光院の拝観は、毎年確実に混みます。それもかなりの人がどっと押し寄せるので、ある程度の覚悟が必要です。京都は新緑も紅葉の時期も混みますから、まして期間限定の瑠璃光院、まぁ仕方無いと思いましょう。拝観は基本的に順路に沿ってということで、出口付近にはお土産コーなも在ります。
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拝観時間は10:00〜17:00が基本。アクセス方法ですが、叡山鉄道「八瀬比叡山口」、始発駅出町柳駅から15分ほどです。駅を降りて、標識もありますが、大丈夫、他の人が歩いて行く方へ一緒に流れていけば確実です。時間帯によっては待つことになります。拝観料は2000円、高いか安かは拝観してから考えましょう。
【瑠璃光院 公式HP】
まとめ
京都「瑠璃光院」参拝の全体像を俯瞰してきました。他にも珍しい「八瀬の竈風呂」や、至近の現代フランス画家「ルイ・イカール美術館」は瑠璃光院の付帯施設であるため、無料入場券もついているので、時間があれば行くのも良いかも知れません。