イスラエルの物価は高い?
イスラエルの物価は、「世界の物価が高い国ランキング」の第7位に入るほど、物価が高い国として知られています。しかし、あまり日本人にはなじみのない国で「物価が高いといってもどれくらいなのか見当もつかない」と思われている方も多いはず。では、実際にイスラエルの物価はどれくらいなのでしょうか。また、旅行やビジネスでイスラエルを訪れるときには、どのように対処すれば、支出を抑えることができるのでしょうか。
イスラエルの通貨はシェケルですが、1シェケル30.6円で計算しています。
イスラエルの物価は高い?食費などの物価は? 【食費】
日本からイスラエルへは、空路で入ることが多いですが、空港で水を買う場合、1.5リットル入り7シェケルから13シェケル程度なので、日本円で214円から398円程度となります。空港内なので、街中より高く設定されていますが、やはり「高い」と感じるのではないでしょうか。
イスラエルは、外食費がとても高いと言われています。例えば、パスタを1品オーダーすると最低でも40シェケル程度なので1,200円程度かかります。サンドイッチに飲み物をつけると50シェケル(1,500円程度)は軽く超えてしまう値段設定です。イスラエルの料理は、総じて美味しくボリュームもあるので満足度は高いですが、毎食1,000円を超えてしまうのは、少々、辛いのも事実です。
日本でも人気のマクドナルドで、ビックマックとドリンクSのセットを頼んだ場合は、20シェケル(600円程度)です。
食べ物をスーパーマーケットなどで購入して済ませる場合もありますが、コーラ1缶7シェケル(214円程度)、ポテトチップス12シェケル(367円程度)、ビール500mlで8シェケル(245円程度)、カップラーメン6.5シェケル(200円程度)、ジュース400ml7.9シェケル(241円程度)となっています。スーパーマーケットは、セールを行っているところもありますが、セール品でも日本と比べると高く感じます。例えば、コーンフレークがセール品で17.99シェケル(550円程度)、クッキー1箱13.99シェケル(428円程度)です。日本では、「増量○○%」パッケージに書かれていることも多いですが、イスラエルでは、「○○%無料」と書かれています。量は変わらず金額が安くなっているということでしょう。
イスラエルの物価が高い場合の対処法① 【食費】
旅行者にとって一番、物価の高さを感じる食費ですが、どのようにすれば上手に節約できるのでしょうか。
食費を上手に抑える方法① カフェのブレックファーストを利用する
街中にあるカフェの多くは、ブレックファーストメニューを用意しています。ブレックファーストのセットは、ボリューム満点のメイン、サラダ、パン、飲み物などが付いて35シェケル(1070円程度)から。大半のカフェは、13時ごろまでブレックファーストメニューを用意しているので、お得にランチを楽しむこともできます。また、カフェによっては、終日、ブレックファーストメニューを利用できるところもあります。そんなカフェで、夕食を軽めにとるのも節約術の一つです。
食費を上手に抑える方法② サラダをメインにオーダーする
イスラエルのサラダは種類も豊富でボリュームたっぷりです。前菜やサイドメニューの扱いではなく、レストランやカフェでは、メインディッシュのページにいろいろなサラダが羅列されているほど。メインディッシュに書かれているサラダは、種類豊富な葉物野菜にレンズマメやキヌア、鶏肉などが入っているので、栄養も満点で他のメインディッシュと比べて値段も安く野菜不足の解消と節約の一石二鳥です。
食費を上手に抑える方法③ ビジネスランチを探す
イスラエルでは、日本のランチと同じように定食のような「ビジネスランチ」があるので、探してみてはいかがでしょうか。メニューに明記されていなくても扱っていることも多いので、聞いてみるのもおすすめです。
食費を上手に抑える方法④ ハッピーアワーを利用する
多くのレストランやバーでは、ハッピーアワーを実施しています。店の看板やドアに「1+1」と書かれているのが目印で、1杯頼むともう1杯ついてくるというシステムです。日本のハッピーアワーは17時から18時など、短時間のことが多いですが、イスラエルでは夕方から20時や21時頃までやっているので、お得にナイトライフを楽しむことができます。
イスラエルの物価は高い?食費などの物価は? 【宿泊費】
イスラエルは、テルアビブやエルサレムなど観光名所も多く、たくさんの観光客が訪れます。そのため、高級ホテルから手軽な金額で泊まれるゲストハウスまで予算や利便性などで選ぶことができます。しかし、イスラエルのホテルは、高めに値段設定されていると考えておくと良いでしょう。
ホステルなどのリーズナブルな宿泊施設でもドミトリーで1泊2,500円程度から、3つ星クラスのホテルで1泊400シェケル(12,200円程度)、5つ星クラスのホテル1泊1,000シェケル(30,500円程度)以上を見積もる必要があります。
イスラエル物価が高い場合の対処法② 【宿泊費】
宿泊費を抑えるにはどうしたらよいのでしょうか。
宿泊費を上手に抑える方法 貸しアパートを利用する
イスラエルは、世界中のユダヤ人移民で成り立っている国なので、イスラエルに住んでいる人も世界中に親せきや知人がいます。その親せきや知人に会うため長期旅行をしたり、海外で働く人が長期間、家を空けることがあります。長期間、留守にするとき家を貸し出す人が多いので、たくさんの貸しアパートがあり、選択肢も豊富です。また、貸し出されている貸しアパートは質の高いものが多いのも特徴です。例えば、テルアビブ中心部の清潔でお洒落なアパートで1泊200から300シェケル(6,000円から9,000円程度)程度から見つけることができます。
このような貸しアパートのキッチンには、食器や基本的な調味料が揃っている場合も多いので、滞在中に自炊することも可能です。新鮮市場やスーパーマーケットでローカルな食材や総菜を試せるので、楽しい体験になる事はもちろん、節約にもつながります。現地人の家に滞在すると、実際のライフスタイルを垣間見れるので、普段とは違う旅行を経験してみたい人にもおすすめです。貸しアパートの予約は、ネットを通じて手軽にできます。
イスラエルの物価は高い?食費などの物価は? 【移動費】
イスラエルを旅行する時にお世話になる事が多いタクシーは、距離で計算する方法と時間で定額料金を支払う方法を選択できます。距離で計算する場合は、初乗り12シェケル(365円程度)1㎞ごとに3.8シェケル(115円程度)定額料金は1時間90シェケル(2,744円程度)となっています。乗り合いタクシーの場合は、これよりも安く済ませることもできます。他にも市内の移動は公共バスが便利でおすすめです。
イスラエルの物価が高い場合の対処法③ 【移動費】
では、移動費を安く抑える方法はあるのでしょうか。
移動費を上手に抑える方法① 公共バスが割引されるRav-Kavカードを利用する
Rav-Kavカードは、イスラエル国内の主要公共バスや鉄道、エルサレルのLRTで利用できるチャージ式の共通乗車カードです。このカードを利用すると一律20%引きになる他、2本以上のバスを乗り継ぐ場合、スタートから1時間以内であれば2本目以降のバス代が無料になります。長距離路線などは適用外ですが、市内を移動する際にはとても便利でお得なカードです。
移動費を上手に抑える方法② レンタサイクルを利用する
イスラエルでは、レンタサイクルが盛んで、観光客だけでなく地元の人も多く利用しています。町中に設置されたパーキングがあり、平日17シェケル(518円程度)土日祝祭日23シェケル(701円程度)、一週間70シェケル(2,135円程度)のチケットを購入すれば、どこからでもレンタルでき、どこで返却しても良いことになっています。
移動費を上手に抑える方法③ 配車アプリを利用する
配車アプリを利用すれば、タクシーよりも安い料金で移動ができます。また、最初から金額がわかっているので、予算を立てやすいメリットもあります。
イスラエルの物価は高い?食費などの物価は? 【日用品】
旅行中でも、ティッシュペーパーやシャンプー、リンス、石鹸、かみそりなど日用品が必要になる事もあります。シャンプーやリンスなどは、日本と同じか安い程度ですが、ティッシュペーパーやかみそりは、日本よりも高い金額が設定されています。
イスラエルの物価高い?イスラエルの物価が高い場合の対処法④ 【日用品】
かみそりやティッシュペーパーなどは、日本で購入する方が安く、品質も良いので日本から持ち込むと良いでしょう。どうしてもイスラエルで購入しなければならなくなった場合は、観光地やビジネス街ではなく、住宅地にあるスーパーマーケットを利用すると比較的安く購入できます。
イスラエルの物価はなぜ高い?その理由は?
イスラエルの物価は、なぜ高いのでしょうか。物価が高い理由はいくつかありますが、そのうちの一つは、付加価値税が高いためです。イスラエルでは、17%の付加価値税がかかるため、1,000円の食事をしても1,170円かかってしまいます。
他の理由として、需要と供給で決まる自由市場が挙げられます。そのため、観光地では高く、地元の人が多い場所では安くものを購入できます。また、輸入品が多いのも物価が高い理由になります。このように、物価が高い理由はいくつかあります。
日本より物価が高いイスラエルでも楽しい旅行を!
イスラエルは、輸入品が多いなどの理由から物価が高く、日本と同等かそれ以上の場合があります。しかし、工夫次第では、節約しながら楽しい旅行ができます。節約ばかりでは、気詰まりしてしまいますが、上手に節約しながら思い出に残るイスラエル旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか。