印鑑を使用した訂正について
プライベートでもビジネスでも契約書や申込書などを作成することがあります。その際、内容に誤記載があったときに安易に線で消したり修正液で消すことはできません。なぜなら、書類作成者ではない他の人間が改ざんしたものと区別がつかないためです。
しかし、書類の記入が全て終わってから間違いが見つかった場合、訂正が必要になります。ビジネスにおいては特に、最初から作り直すことは手間と時間がかかります。
その際、印鑑を捺印して書類の誤記載を訂正する方法を取ります。印鑑を使用することで、訂正の手間と時間が省けます。
印鑑を使用した訂正について【訂正印】
印鑑を使って書類の訂正をする手順には正式な方法があります。ビジネスでは特に正式な方法でないとやり直すことにもなりますので、しっかり把握しておきましょう。
書類などの訂正で使用する印鑑のことを訂正印と言います。この訂正印はビジネスだけでなく、プライベートでも使用されます。例えば婚姻届けや出生届など、1から書き直すのが大変な書類には訂正印を使用します。
訂正印を使用した訂正方法の手順をご紹介します。正式な手順を知っておけば、訂正に手間も時間もかけなくて済みます。是非ビジネスにも役立ててください。
印鑑を使用した訂正について【正式な手順】
まず間違っている文章に赤ボールペンで2重線を引きます。2重線を引いた文字の横、または誤字の上に訂正印を捺印します。スペースがない場合は上でも下でも構いません。
訂正した箇所の上か下に正式な文字を書き直します。訂正の手順はこれだけです。現在では、訂正箇所の2重線は黒のボールペンでも良いとされている場合も多いです。
正式な手順と言っていますが、とても簡単です。ビジネスでは特に迅速な対応を求められることが多いので、しっかりと把握しておきましょう。
印鑑を使用した訂正について【間違った方法】
間違った文章や、誤字に直接捺印して訂正する。誤字を塗り潰したりばつ印をして捺印する。訂正した箇所から捺印が離れすぎている。捺印が綺麗に押せていない、などです。
印鑑を使用して訂正をしても、間違った方法では了承されず二度手間になったり、1からやり直すことにもなりかねません。気をつけましょう。
印鑑を使用した訂正について【綺麗な捺印のコツ】
持ち方
まず印鑑の持ち方ですが、人差し指を印面の文字の真上に当て、親指は指の腹をはんこに添えます。中指は指の側面をはんこに沿えます。3本の指で支えるのが、印鑑の正しい持ち方です。
場所
印鑑を捺印する場所は凸凹のない平らな場所を選びましょう。いつも使っている机にも、普段気にならない傷などがります。綺麗に捺印する場合は捺印用マットを使用しましょう。
捺印方法
印鑑に朱肉を付ける際、重みに少し力をかける程度で、軽くたたいて付けるようにしましょう。印鑑の中心点を軸にして平仮名の「の」を書くように押すと、綺麗に捺印できます。
書類の訂正で訂正印を正しく捺印されていないと、再提出を求められたり1から書き直すことにもなりかねません。綺麗に捺印するコツを把握しておきましょう。
印鑑を使用した訂正について【印鑑の訂正】
印鑑が擦れたり向きを間違えたりした場合、訂正しなくてはなりません。しかし誤字などとは違い二重線では訂正できません。
捺印の訂正は、間違えて捺印した印鑑の上に少しずらして再度印鑑を押します。これで間違えた印鑑は無効になります。
印鑑を使用した訂正について【訂正印に向いている印鑑】
連続で捺印できるシャチハタはプライベートでもビジネスでも便利です。しかし使用するに従って印影が変化してしまうというデメリットがあります。
訂正印は、書類作成者本人が訂正をした証明をする印鑑です。印影が変わってしまっては証明になりません。
ですから、訂正印にシャチハタの使用は認められません。実印同様、硬く印影が変化しないものを使用する必要があります。
【まとめ】書類の訂正は丁寧に行いましょう!
プライベートでもビジネスでも書類を修正する際は、訂正の手順や綺麗な捺印の方法を把握して、誤解を招かないように丁寧に行いましょう。