バドミントンでフットワークは大事
バドミントンの勝敗はフットワークが鍵を握るといっても過言ではないくらい、フットワークは大切です。ネット間際のシャトルを後方から余裕で拾えるのと、ギリギリで拾うのとでは、返球のタイミングや場所が全然違ってきます。適切なポジションに速く移動して、威力十分のショットを打てるかどうかはフットワークしだいです。
バドミントンのフットワークは、前後左右に動くので、日常ではあまりしない動きが含まれます。そのため思うように動けないといったことも多いものです。私たちが普段歩いたり、走ったりするときは左右交互に足を出しますが、バドミントンでは、すり足やジャンプといった動作も出てきます。
フットワークが上手くなるには、自分なりの型を身につけることが大事になります。そのために、ベテランやプロの動作を見て勉強することもあると思いますが、そこには注意が必要です。理由は、他のプレイヤーと自分では体格も足幅も違うからです。他のプレイヤーが5歩で追いつけるところを、自分の場合は6歩かかるといったこともよくあります。
ですが、その差を補うのがフットワークです。横歩きやすり足の動作を上手く使うことで、素早く適切なポジションに移動できるようになります。
バドミントンフットワークの悩み
バドミントン初心者であれば、フットワークに悩んでいる方も多いでしょう。フットワークが遅くて、シャトルに届かないといったことやフォームが崩れるといった具合です。速くて華麗なフットワークを身につけると、試合で勝つことができるだけでなく、見た目もかっこよくなるので、この記事でご紹介する練習法や筋トレ法を試して、ぜひ速いフットワークを手に入れてくださいね!
バドミントンフットワーク9つの基本ポジション
バドミントンの基本ポジションは9つに分類することができます。自陣のコートを9つに区分けするイメージです。バドミントンはいかにシャトルを落とさずに、ラリーを展開していけるかが重要なスポーツ。そのため、落下地点に瞬時に移動できるポジションで構えていることは大きな意味を持ちます。
バドミントンのポジションは、通常の立ち位置である真ん中をホームポジションと呼びます。そこから、前後に2カ所、前方斜めと後方斜めに計4カ所、サイドに2カ所で、ホームポジションを加えると9カ所です。この9カ所のポジションに自由自在に動けるようになることで、バドミントンの勝率は大きく高まっていきます。
バドミントンの基本フットワーク
バドミントンの動きの基本は、前方と後方、左右の動きにあります。これらの動きを何回もくり返し練習してスムーズに動けるようになることが、フットワーク上達の近道です。初心者の方はもちろん、バドミントン中級者以上の方も大事にしたい基本トレーニングといえます。
バドミントン初心者のうちは、基本練習ばかりでじれったく感じるかもしれませんが、基本の動きをマスターすることで、さらに上のレベルにチャレンジすることができるようになるでしょう。基本練習がフットワークを上達させて、スキルの幅を広げてくれるのです。
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ですから、まずは前後左右の動きを中心にトレーニングして、徐々に斜め方向へ動く練習をしていくのがいいでしょう。
バドミントンの基本フットワーク1 前方
前方へのフットワークは、あえて最初にバランスを崩すことがポイント。バランスを崩した重心を利用して、前方へ加速をつけて足を運ぶことができます。
フォアハンドの場合は、一歩目でシャトルを捕らえるのではなく、一歩目でバランスを崩し、二歩目での動作で遠くに足を踏み出すイメージです。重心を偏らせて、あえてバランスを崩すことで自然なフットワークが可能となります。
後ろ足が交差するタイミングで、前方に踏み出す足の位置を調整できるので、ベストな位置でシャトルを打つことができるでしょう。
バックハンドの場合は、足を交差させずに、二歩目で落下地点に入ることがポイント。ホームポジションへの戻りも速くなります。前に出た後は、スムーズに後ろに戻らないとスペースができてしまうので、速い動きですぐにホームポジションに戻ることが大事です。
バドミントンの基本フットワーク2 後方
後方のフットワークは、シャトルの高さや奥行きによってフットワークが変わってきます。ですが、基本となるフットワークは前方のときと同じです。まずは体重のバランスを崩して反動をつけて、下がります。足がクロスした瞬間に、自分が打ちやすいように体勢を整えるようにしましょう。特にポイントとなるのは三歩目で、ステップは大きくするように意識することが大事です
後方のフットワークは、軸足の判断スピードが安定感を生みます。これは後方のシャトルをフォアとバックどちらで取る場合にも言えることです。通常、後ろに来る球というのは、相手のベストショットであることが多いので、後方の球に素早く対応できることには大きなメリットがあります。相手のベストショットを打ち返せれば、ピンチの場面が得点のチャンスに変わるのです。
また、後方のフットワークは足がもつれやすいので注意しましょう。練習では動きを確認しながら丁寧に練習すると上達も早くなります。
バドミントンの基本フットワーク3 左右(サイド)
フォアハンドの場合のサイドフットワークでは、基本的に一歩でシャトルを返すことになります。横に素早く足を出して返すのです。そのときには、腰を一定の位置に保って対応するようにしましょう。落下地点が遠いときは、サイドステップで移動して打ち返します。
また、左右では打点の高い位置で、シャトルを捕らえることになるので、ジャンプして打つ体勢をとります。そのときはジャンプ後の動作もイメージして、フットワークを使うといいでしょう。
バッグハンドの場合は、シャトルの距離に関係なく一歩で対応します。前後の動きと比べて、左右の動きは特にスピード感のある動作求められるので、いかにムダをなくして、球をとれるかがポイントになります。
バックハンドのフットワークとしては、両足を使って重心を変えて、ベストなポジションに体を移動させます。スピードのある動作から一転して、急ブレーキをかける動作も必要になるので練習が必要です。
サイドフットワークは、近距離にシャトルが飛んで来るのでおろそかになりやすいです。簡単に届くイメージがありますが、しっかりと捕球できるようにフットワークを磨くようにしましょう。また、フットワークの動きだけでなく、上半身をうまく使ってシャトルを打ち返せる練習もするのがおすすめです。
バドミントンの基本フットワークのポイント
すべてのフットワークに共通することとして、フットワークでは上下運動を極力なくすということがあります。バドミントンは前後左右への動作が基本となるスポーツです。そのため動く方向に一直線に向かうように、重心を移動させる方が効率も良く、速いフットワークが可能となります。
また、細かい脚さばきから一転して、ラストの一歩は大きく踏み出すことも重要なポイント。素早くシャトルを拾うことができて、相手に構える隙を与えない動作となります。
バドミントンのフットワークを速くする基本練習法
バドミントンの基本フットワークは前方、後方、左右が中心となります。斜め方向へのフットワークはこの応用といえます。フットワークでは自分の歩幅をつかむことが大事になりますので、以下でご紹介する練習法を取り入れて、ぜひフットワークを上達させていってくださいね!
バドミントンの基本フットワーク1 リアクションステップ練習法
リアクションステップはフットワークの基本となる足運びで、必ず覚えたいステップです。速い動きをくり返すバドミントンでは、最初の動きをつくるリアクションステップが大事といえます。
リアクションステップとは、相手がショットを打って来るときに行う、初動の動きのことをいいます。軽く真上に飛んで、両足で着地することで次のステップを行いやすくするテクニックです。
リアクションステップを行うことで、全身の力が適度に抜けるので、前後左右への動きがスムーズになるメリットがあります。また、リアクションステップは、相手のフェイントにも対応できるフットワークです。
リアクションステップの姿勢は、両足を肩幅に開くことから始まります。そこからパッと素早くジャンプ。飛ぶというよりは地面から足を3cmほど浮かすイメージです。リアクションステップは、他の応用ステップの基本ステップといえます。
初心者がリアクションステップを練習するには、ステップワークがおすすめです。コーンの周りを素早く回る練習方法ですが、ステップワークを行うことで、下半身がよりスムーズに動くようになるので、リアクションステップの向上に役立ちます。
ジョギングにリアクションステップを加えた練習も効果的です。バドミントンコートを往復して走る途中のラインで、軽くジャンプするようにして、リアクションステップの動作をくり返します。
リアクションステップのポイントは、飛んだ後の着地で、左右どちらかの足に若干体重をかけること。両足に均等に体重をのせると、足が固定されて、次のステップが踏み出しにくくなります。フットワークを軽くするために、ジャンプ時は少しだけ片足に重心をよせるようにするといいでしょう。
バドミントンの基本フットワーク2 前後の練習法
バドミントンコートを前後に往復ダッシュする練習法です。ネット付近とコート後方に、コーンなど目印となるものを設置して、前後のダッシュを繰り返し行います。注意点としては、単に走るのではなく、歩幅などフットワークを意識するようにしましょう。
出来れば自分一人ではなく、友人やコーチに見てもらうとフットワークができているか確認できるのでおすすめです。最初のうちは、速くやるよりも着実なフットワークを心がけるといいでしょう。回数は、15回×2セットなど自分で回数を決めて行ってみてくださいね。
バドミントンの基本フットワーク3 左右の練習法
サイドのフットワークは動きが少なくなるぶん、速い球に対応するためのタイミングが大事になります。左右のフットワーク練習は、自分の横に目印ポイントを設置して、ラケットで触る動作を行います。左右の練習では、フォアとバックでステップが異なるので、足元を重点的に意識するようにするといいでしょう。
バドミントンの基本フットワーク4 前後左右の練習法
前後左右のフットワーク練習は、リアクションステップでご紹介したステップワークとほぼ同じです。ステップワークは柔らかい足腰をつくるだけでなく、前後左右へのスムーズな体重移動にも効果があります。
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前後左右のフットワーク練習のやり方は、前方、後方、両サイド、中央の5カ所にコーンを設置します。隣のコーンの幅は1m程度など狭くすると、細かいステップの練習になり、2〜3m間隔を空けると距離の長いフットワーク練習となります。自身のウィークポイントや強化したい項目に合わせて選ぶといいでしょう。
前後左右のフットワーク練習のポイントは、足だけでコーンを回るのではなく、体全体でコーンを通過するようにすること。フットワークでは滑らかな重心移動がカギとなるので、全身の動作に気を配るようにしましょう。
バドミントンの基本フットワークの筋トレ法
バドミントンのフットワークは、素早い体重移動が大事です。相手のショットに瞬時に対応できるためには、正しい筋トレ法を知っていることも必要となります。間違った筋トレ法でトレーニングを続けていても効果が期待できないばかりか、体を傷める原因にもなってしまいます。
ここでは、おすすめ基本筋トレ法をいくつかご紹介するので、速いフットワークづくりのための参考にしてみてくださいね!
バドミントンのフットワークの筋トレ法1 下半身強化
空いた時間にもできるフットワークに有効な筋トレ法が、下半身強化筋トレ法。バドミントンでは、常に足を広げた状態になるので、長時間この状態をキープできるかが大事になってきます。
やり方は簡単で、肩幅に広げた足のまま、前後やサイドにちょこちょこ動くだけです。単純な筋トレ法ですが、初心者にも実践しやすい筋トレ法なので、ぜひ練習で取り入れてみるといいでしょう。
バドミントンのフットワークの筋トレ法2 ラダーの筋トレ法
フットサルなどで使用するラダーを使った筋トレ法です。床にラダーを敷いて、足の開閉を繰り返して進んだり、両足でジャンプして進んだりすることで、バランスの強化と筋力を養います。ラダーの筋トレ法は、両足で行うこともできれば、片足で行うこともできるなど、さまざまなトレーニングに使用できます。小股や大股など、フットワーク練習には持ってこいの道具です。
バドミントンのフットワークの筋トレ法3 ノック前後練習
ノックのポイントを2カ所に分けて行う、前後練習もフットワークの筋トレ法として有効です。最初に後方で球を受けて、そのまま、ネット側で2回目の球を受けることで、スムーズなフットワークが身につきます。
後ろで球を打ってから前に出ることで、体重移動だけでなく、前方へ動くタイミングもわかるようになるでしょう。同じような動作をくり返す筋トレ法なので、フットワークに集中しやすい筋トレ法といえます。
バドミントンのフットワークの筋トレ法4 ノック左右練習
実践的なフットワークの筋トレ法としては、ノック前後練習法があります。バドミントンのノック練習で球をサイドに振ってもらうことで、自然な体重移動を身につけることができます。
初心者はノック練習で、足が固まってしまうことも多いので、意識して細かいフットワークを行うようにするといいでしょう。バドミントンでは、常に足を動かしていることが大事です。
バドミントンのフットワークの筋トレ法5 サーキットトレーニング
フットワークだけでなく、体全体の筋肉を鍛えるのに有効な筋トレ法が、サーキットトレーニングです。俊敏な動作や足さばきを行うため、速いフットワークにつながることが期待できます。
やり方は、箱などを置いてその上を左右にジャンプして飛び越したり、あおむけの状態に寝てヒジとヒザをくっつける動作を繰り返したりとさまざまです。瞬発力を鍛える、比較的ハードな筋トレ法といえます。
バドミントンのフットワークの筋トレ法6 体幹トレーニング
ハムストリングスを鍛えて、体幹を鍛える筋トレ法になります。近距離だけでなく、遠距離にも対応しなければいけないバドミントンでは、飛ぶ力や踏み込む力が大事です。
やり方は、片足で前傾の姿勢をとって、体全体のバランスを保ちます。自分で時間やセット数を決めて取り組むのがおすすめです。
まとめ
バドミントンの基本フットワークは、前後左右の動きにあります。9つに分類した区分けを意識してフットワーク練習をすると、効率的にトレーニングすることができるでしょう。特に初心者のうちはリアクションステップをマスターすることがフットワーク上達の近道といえます。ぜひ、フットワークの練習でチャレンジしてみてくださいね!