呼吸は本来無意識に行っている身体機能ですが、意識的に行うことで体にとって良い作用があります。実際に呼吸に関する筋肉を鍛えると呼吸の機能は向上して体の調子も上がります。ここからは呼吸する筋肉の種類別に鍛える方法や効果的なストレッチについて紹介していきます。
体の中で筋トレをすると見た目を変えるトレーニングをイメージする方が多いですが、生活を改善することができる筋肉もあります。いわゆるインナーマッスルと言われますが、その中でも重要なのが呼吸に関わる呼吸筋という筋肉です。文字通りトレーニングやリハビリなどで鍛えると呼吸の質が高くなる筋肉です。
この呼吸筋を鍛えることで日常の様々なことが改善されます。実際に呼吸は人の機能の中でも基本中の基本です。この呼吸を改善することは全身を改善することでもあります。重要なことはメリットを把握しモチベーションを上げてトレーニングすることです。ここからは呼吸する筋肉を鍛えるメリットについて触れていきます。
呼吸する筋肉を鍛えるメリット1つ目は「リラックス効果」です。呼吸と体のリラックスする状態を支配している副交感神経は密接な繋がりがあります。呼吸筋を鍛えることで呼吸が活発になりよりリラックスすることができます。精神統一など集中力を高めたいときにもおすすめです。
実際に深呼吸を行うことで自分の感情をコントロールすることができ、リラックスして穏やかな気持ちを維持することができます。ストレス社会と言われる現代において気持ちをコントロールして穏やかに過ごせることはメリットが高いです。深呼吸を行いながらストレッチを行うことで心身ともにリラックスできます。
呼吸する筋肉を鍛えるメリット2つ目は「免疫力向上」です。呼吸筋を鍛えることで通常の呼吸の質が高まります。通常、人は鼻呼吸をメインに行っていますが呼吸筋が衰えていると口呼吸になります。口で呼吸するよりも鼻で呼吸する方が外敵から身を守ることができるので風邪などを引きにくくなります。
また、呼吸量が多くなり酸素などが多く運ばれることで体の免疫力も高くなります。実際に呼吸筋をストレッチなどで鍛えることで鼻呼吸になり、呼吸量も多くなるので全身の機能が高まり強い体を作ることが可能です。
呼吸する筋肉を鍛えるメリット3つ目は「脳が活性化」です。体の中でもより多くの酸素を消費しているのが脳です。実際に脳に酸素や栄養が行っていない状態だと脳機能は低下し、集中力などは落ちてしまいます、呼吸筋を鍛えることでより多くの酸素を脳に運ぶことができるので脳を活性化させることができます。
仕事やスポーツなどでは脳の機能が最も重要になります。適切な判断や高い集中力を発揮するためには多くの酸素が必要で、呼吸筋を鍛えることで脳を活性化させることができます。実際に脳の機能が良くなるだけで全身の機能も向上するのでメリットは多いです。
呼吸する筋肉を鍛えるメリット4つ目は「疲労回復」です。先程のように呼吸の質が高くなることで精神も安定しリラックスすることで疲労回復の効果が高まります。また、呼吸が活発になることで血流が改善され全身の血液の巡りが良くなります。
全身の血流が良くなることで酸素の供給量も多くなりますし、疲労物質や老廃物なども排除することができます。呼吸は無意識に行っていることではありますが、非常に高い効果があります。また、質を改善するだけ特別なことをしなくても疲労回復などメリットを多く感じることができます。
呼吸する筋肉を鍛えるメリット5つ目は「アンチエイジング」です。呼吸筋は呼吸をするだけの筋肉ではなく、全身の姿勢や他の運動を支える筋肉でもあります。そのため、呼吸筋を鍛えるトレーニングが結果としてリハビリの効果があり、高齢の方が行うと若々しくアンチエイジングの効果が期待できます。
実際に高齢の方でなくても年齢よりも若々しいシルエットを作ることができます。また、呼吸筋を鍛えることで呼吸の質が高まり血流が改善されます。血流が改善されると肌までしっかりと酸素などの栄養が行くようになるので肌艶も良くなりアンチエイジングの効果は高いです。
このように呼吸筋を鍛えることでメリットは多くあります。またストレッチなど本格的な筋トレではなく誰でもできる運動で鍛えることができるのでリハビリなどでも活用されています。実際に医学の分野での活用は多く実際にリハビリの効果も高くなっています。
このリハビリのような運動で鍛えられる呼吸筋も特徴やどこの部位の筋肉なのかを把握することで効果は高くなります。実際に日々の生活の中で鍛えることができる筋肉ですし、故障をしたアスリートもリハビリとしてよく行います。ここからは呼吸する筋肉の特徴と種類について説明していきます。
呼吸する筋肉の特徴と種類1つ目は「腹式と胸式」です。呼吸の方法には普段行っている胸式呼吸と意識して行う腹式呼吸があります。特に腹式呼吸はよく名前を聞きますがどちらの種類の呼吸法も体の筋肉を使って呼吸をしています。この呼吸に使う筋肉の種類は複数ありその種類で特徴があります。
重要なことは呼吸に使う筋肉の種類を把握することです。実際に呼吸をする際に筋肉を意識して行っている人は少ないです。しかし呼吸筋を鍛えることで体にはメリットが多くあるのでしっかりと把握することが大切です。実際に呼吸筋はこのどちらの種類の呼吸にみ関係しています。
呼吸する筋肉の特徴と種類2つ目は「横隔膜」です。横隔膜は名前が「膜」なので意外に知られていないことですが、横隔膜も立派な筋肉の1つです。横隔膜の役割は肺と繋がっており主に息を吸うときに使う筋肉になります。つまり横隔膜をしっかり鍛えることができれば呼吸量も多くなります。
実際に横隔膜は目に見えない筋肉になるのでイメージしにくいですが、リハビリのようなストレッチで鍛えることができます。実際に横隔膜を鍛えることで得られるメリットは多いので鍛える筋肉として知っておくのがおすすめです。
呼吸する筋肉の特徴と種類3つ目は「胸鎖乳突筋」です。横隔膜は下から肺を引っ張るイメージですが上から肺の働きを補助するのが胸鎖乳突筋です。この胸鎖乳突筋は首から鎖骨辺りにある筋肉で鎖骨を挙上させ肺の容量を大きくする補助を行います。
この胸鎖乳突筋は首の側面に見える筋肉で、鍛えるというよりかは凝りやすい筋肉なのでストレッチして解すことが重要です。実際に脳と繋がっている首の筋肉なのでストレッチすることで呼吸量も増えますし、脳に繋がる血管を拡張することもできるので効果的です。
呼吸する筋肉の特徴と種類4つ目は「腹斜筋」です。腹斜筋はいわゆる腹式呼吸で使う筋肉の1つです。実際に胸式呼吸では横隔膜を使って呼吸しますが、横隔膜を意識して動かすのは難しいです。元々腹式呼吸は名前の通りお腹を使って呼吸する方法ですが、この腹斜筋などの腹筋を使って呼吸をしています。
この腹斜筋を使うことで横隔膜をより引っ張ることができるので胸式呼吸よりもより多くの空気を吸い込むことができます。実際に腹斜筋は名前の通り、斜めに入っている筋肉で鍛えることでお腹周りをスッキリさせることもできますし、呼吸の質を高めることができます。
呼吸する筋肉の特徴と種類5つ目は「腹横筋」です。腹斜筋と同様に腹式呼吸で重要なのは腹横筋です。腹斜筋は腹筋の中でもより横隔膜を引っ張る筋肉ですが、腹横筋は腹筋自体を覆っている筋肉になります。つまり腹横筋をしっかりと鍛えることで腹筋全体のパフォーマンスが上がります。
この腹横筋はよく言われるインナーマッスルでありあまり目立つことが少ない筋肉ですが、最も内側にある腹筋で非常に重要な役割を果たしています。実際に内臓の働きを助けたり、姿勢を維持する際にも使っています。また腹横筋が発達すると便秘の予防にもなります。
このように呼吸筋の種類と役割などを知ることで正しくトレーニングできます。トレーニングで重要なことは、筋肉の部位と役割を把握することです。筋肉の知識がつけば日々の生活で意識することができ、呼吸も意識して行うようになります。逆に知識がなければリハビリとしての効果も低くなります。
このように呼吸筋を知り正しいトレーニングを行うことで呼吸筋によるメリットを感じることができます。実際に理解してリハビリを行う場合とそうでない場合は大きな差が生まれます。ここからは呼吸する筋肉を鍛えるストレッチなどのトレーニングについて紹介していきます。
呼吸する筋肉を鍛えるストレッチなどのトレーニング1つ目は「横隔膜のストレッチ」です。横隔膜も筋肉なのでしっかりとストレッチを行うことでその機能を高めることができます。やり方は単純で息を吸いながらお腹を極限まで引っ込めることです。イメージとしては息を吸い込み胸を大きくするイメージです。
実際にこの方法であればケガをしている人でもリハビリとしても行うことができるのでおすすめです。実際にケガをしているアスリートなどでもリハビリとして行うことは多く、リハビリから復帰したあとに集中力が高くなっていたり、全体的なパフォーマンスが上がっていることが多いと言われています。
呼吸する筋肉を鍛えるストレッチなどのトレーニング2つ目は「横隔膜のトレーニング」です。横隔膜のトレーニングもリハビリとして活用可能です。横隔膜のストレッチと違う点は回数が多いことです。実際にリハビリとして使う先程のストレッチを10回から20回繰り返すことでトレーニング可能です。
効果的なトレーニングとしては仰向けの姿勢で横になり、横隔膜のストレッチと同じように大きく息を吸い込みます。このときに横隔膜の動きを意識できるようにお腹に手を当てます。限界まで息を吸い込んだらその状態で10秒間キープし、腹筋を意識して息をゆっくり吐きます。これを10回から20回繰り返します。
呼吸する筋肉を鍛えるストレッチなどのトレーニング3つ目は「有酸素運動」です。ケガ明けの選手がリハビリとして行いやすいですが最初は軽いジョギングなどの有酸素運動を行い、しっかりと呼吸を意識します。意識的に呼吸をすることで実践的な呼吸筋を鍛えることが可能です。
実際にジョギングなどの全身運動は腹筋などの呼吸筋も同時に鍛えられます。陸上の長距離選手などは筋肉の量は少ないですが呼吸筋は非常に発達しており、高いパフォーマンスを発揮しています。慣れてきたら無酸素運動にならない点までペースを上げ強度を上げます。
呼吸する筋肉を鍛えるストレッチなどのトレーニング4つ目は「体幹トレーニング」です。直接腹筋などの体幹を構成する筋肉を鍛えるのがおすすめです。実際に体幹トレーニングと言うとスタビライセーションと言われる同じ姿勢をキープするトレーニングが有名ですが、このトレーニングも呼吸を意識しながら行うことで非常に効果が高くなります。
実際にスタビライセーションでなくても通常の腹筋を鍛えるトレーニングも有効ですし、アブローラーを使ってトレーニングするのもおすすめです。また普段から筋トレをしている方であれば普段のトレーニングから呼吸を意識するだけで呼吸筋を鍛えることができますし、普段の筋トレの効果を高めることができます。
呼吸する筋肉を鍛えるストレッチなどのトレーニング5つ目は「ドローイン」です。忙しい社会人におすすめのトレーニングがドローインです。ドローインは通勤中でもできる簡単なトレーニングですが非常に効果が高いです。簡単に言うとお腹を凹ませて腹筋に力を入れるだけです。
このドローインと意識した呼吸を組み合わせたトレーニングが有名な「ロングブレスダイエット」です。実際に呼吸を意識して行うことで効果は倍増しますが、通勤中や仕事中にお腹に力を入れるだけで効果があります。
呼吸する筋肉を鍛えるストレッチなどのトレーニング6つ目は「ヨガ」です。ヨガは女性に人気のトレーニングですが男性にも効果的です。実際にヨガで重要なのは柔軟性と呼吸です。体の細かい部位まで意識することで体全身を伸ばすことができますし、ストレッチとしての効果が高いです。
このヨガは本格的にやると汗を非常にかくトレーニングですが、比較的体の負担が少ないので高齢な方やケガをしている方もリハビリとして行うことができます。ヨガを行うときはリラックスしながら呼吸を意識することが大切です。
今回は呼吸する筋肉の種類別に鍛える方法や効果的なストレッチについて紹介してきました。実際に呼吸に関する筋肉は意識を変えるだけで日常生活の中で十分に鍛えることができます。重要なことは筋肉を使って呼吸をしているという意識です。意識を変えれば呼吸によるメリットを感じることができます。