アメリカで起きた「ワイオミング事件」とは
世界中のオカルト界隈で有名な電波ジャック事件、それは「ワイオミング事件」です。いまだ多くの部分が謎のベールに包まれており、大勢のオカルトマニアたちが数々の推測を行ってきました。また、アメリカで起きた事件ではありますが、その不気味さに日本のオカルト板でも大きな話題に。
本記事では、そんなワイオミング事件の概要や真相などについてご紹介します。なお、記事内に実際に使用された動画を掲載しています。サムネイルも不気味なものとなっていますので、記事を読む際はご注意ください。
ワイオミング事件の概要
ワイオミング事件が発生したのは、アメリカのワイオミング州にあるニオブララ群という小さな町。この町で流れる地方局のニュース中に突如砂嵐が現れ、電波ジャックされてしまうのです。ニュースから切り替わった動画は、バックに不気味な音楽が流れるモノクロの映像。
まず画面の上半分に「333-333-333」という謎の電話番号と「We Present A SPECIAL PRESENTATION(特別なプレゼンテーションをお送りします)」との言葉が表示されます。このとき、画面の下半分には上記と同じ言葉の反転したものが映し出されていました。
そのあと、黒背景に白い文字で「YOU WILL SEE SUCH PRETTY THINGS(これからとても見事なものをお見せしましょう)」という文章が表示されます。しばらくすると、男性の顔左半分や頭部の正面画像が流れます。そして、また「333-333-333」の電話番号が現れるのです。
次に「WHY DO YOU HATE?(なぜ嫌うのですか)」という文章が現れ、男性の顔面や頭部のアニメーションが映し出されます。その後も「YOU ARE ILL(あなたは病気です)」、「YOU CAN LOSE EVERYTHING(あなたは全てを失うかもしれません)」、「WE STAND AT THE DOOR(私達はそのドアの前に立っています)」といった視聴者の不安を煽るような文章と、男性の顔面が延々と流され続けるのです。
電波ジャックから約6分後、画面にノイズが発生して何事もなかったかのように地方局のニュースが映し出されました。これが悪質な電波ジャック、ワイオミング事件の概要です。
動画が気になるかと思いまずが、やはり気味が悪いので、最後の方の項目で実際に流れた動画をご紹介します。閲覧注意となっていますので、自己責任でご覧ください。
ワイオミング事件で体調不良を訴える人が続出
ワイオミング事件の映像をリアルタイムで見ていた人たちは、あまりの不気味さから頭痛や吐き気、腹痛といった体調不良を訴えたのです。なかには病院へ駆け込んだ人もいたのだとか。また、視聴者はニュースを放映していた地方局へ「あの気味悪い映像は何なんだ」と苦情を入れたそうです。
ワイオミング事件は日本でも話題に
日本のオカルトメディアがワイオミング事件について取り上げたことによって、日本中のオカルトマニアたちが食いつきました。動画に恐怖を覚えつつも、なぜ電波ジャックが行われたのか、英文の意味は何なのかなど真相を解明しようと、様々な憶測が飛び交うようになったのです。
ワイオミング事件の謎
ワイオミング事件で使用されたものはただ怖いだけの動画ではなく、謎な部分がとても多いです。以下では、ワイオミング事件の動画について謎とされている点をご紹介します。
ワイオミング事件の謎①発生した日時が不明
ワイオミング事件の動画がインターネット上にアップロードされたのは2007年の9月であることは分かっていますが、事件自体がいつ発生したのかが分かっていません。また、地方局へ苦情を入れた人や病院へ駆け込んだ人がいるにも関わらず、詳細な日時や時刻が不明なままなのです。また、ニオブララ郡は小さな町といえど約2000人もの人口がいます。なぜこれだけの人口がいながら発生した日時が不明なのか、ワイオミング事件最大の謎とも言えます。
ワイオミング事件の謎②メッセージの意味
「YOU CAN LOSE EVERYTHING(あなたは全てを失うかもしれません)」、「WE STAND AT THE DOOR(私達はそのドアの前に立っています)」、「333-333-333」などメッセージの意図は、いまだに謎のままです。英文自体は簡単なもので、日本人でもある程度意味がわかります。しかし、電波ジャックしてまで視聴者に何を伝えたかったのでしょうか。
ワイオミング事件の謎③映し出された男性の身元
ワイオミング事件の動画には、男性の顔や頭部などが多く映し出されます。しかし、この男性が誰であるかは不明です。どのような経緯で出演することになったのか、男性がどのような状況であるかも分からないままであるため、恐怖をより倍増させる要因になっています。
ワイオミング事件の真相
実は、ワイオミング事件の動画は「Something Awful Forums」というサイトを通じて集まったクリエーターたちが作ったフェイク作品。また、動画だけでなくて事件そのものが作り出されたものであり、存在しないと製作者がネタバレしています。つまり、体調不良を訴えた人も病院に駆け込んだ人もおらず、全部が作り物だったのです。
ワイオミング事件発生のきっかけ
ワイオミング事件を作り出すきっかけになったのは、1987年11月22日に発生したマックス・ヘッドルーム事件だったと言われています。マックス・ヘッドルーム事件とはアメリカのシカゴで発生した電波ジャックで、こちらはフェイクではなく、実際に起こった事件です。
マックス・ヘッドルーム事件はワイオミング事件同様、ニュース番組中に電波ジャックを行いました。そして、当時イギリスの音楽番組の司会者であった「マックス・ヘッドルーム」に似た男と不気味な音楽の流れる動画が突然映し出されたのです。発生から数十年建っているものの、いまだ未解決事件となっています。
ワイオミング事件に使用された動画はどのようにして作られたのか
では、ワイオミング事件の動画はどのようにして作られたのでしょうか?まず映像に登場する男性ですが、彼は「FaceGen Modeller」という3Dモデルソフトを使って作られたもの。つまり、人間ではありません。生気がなく不気味であったのは作り物だったからなんですね。
そして、視聴者の不安を煽る不気味な音楽ですが、これは有名ホラー映画「サイレント・ヒル」のサウンドトラックを使っていると製作者がネタバレしています。サイレント・ヒルのサウンドを逆再生し、ピッチを落とすとワイオミング事件の不気味な音楽が完成するのです。
次では、ワイオミング事件で実際に流れた動画をご紹介します。
自己責任でご覧下さい。
【閲覧注意】ワイオミング事件で流れた動画
サムネイルからすでに不気味ですよね。また、映像すべてがモノクロかつ意図の分からないメッセージが次々と現れるため、視聴者により不安や恐怖を植え付けました。なにより、人間味の感じられない男性のアニメーション映像が不気味さを強めます。これが突然流れ出したかと思うと、本当に恐ろしい事件です。
まとめ
アメリカで起こったワイオミング事件についてご紹介しました。実際に起こった事件ではなくフェイクではありますが、それでも大きな不安や恐怖を感じる動画です。ここまで人間に恐怖を与えられる動画を作成したクリエーターたちには驚きが隠せません。今回記事内でご紹介した動画は彼らの第一作目であり、話題になったことをきっかけに続編も作り出されています。気になる方は、自己責任でご覧ください。