『鬼滅の刃』とは
『鬼滅の刃』とは、吾峠呼世晴先生原作の漫画です。週刊少年ジャンプで連載されており、掲載順位は常にはじめの方となっている非常に人気の高い作品です。ジャンプ発売日である週明けの月曜日には「鬼滅本誌」という言葉がTwitterにトレンド入りするなど、その人気の高さがうかがえますね。
『鬼滅の刃』は、鬼に家族を殺され、唯一生き残った妹も鬼となってしまった少年・竈門炭治郎を主人公に、鬼を滅殺するための組織・鬼殺隊や、鬼の親玉である鬼舞辻󠄀無惨をはじめとした鬼たちの激闘、それぞれの鬼殺隊や鬼になるまでの物語を描いた話になります。大正時代という、現代でも昔でもない時代設定にされており、その当時の背景が見え隠れするのも面白いところですね。
【鬼滅の刃】嘴平伊之助について
名前:嘴平伊之助(はしびら いのすけ)
年齢:15歳
身長 / 体重:164cm / 63kg
好きなもの:天ぷら
階級:丙
嘴平伊之助とは、主人公である炭治郎と同じ時期に鬼殺隊の最終選別を受けた1人で、我妻善逸とともに、炭治郎と行動することが多くなるキャラクターの1人でもあります。初登場は同期組の中では一番遅く、炭治郎が鬼舞辻󠄀無惨と対峙後に向かった次の任務先で登場します。このとき、道中で炭治郎と会った善逸も同行していたことから、3人は一緒にいることが多くなりましたね。
ボロボロの日輪刀と猪の被り物、上半身裸の状態という見た目からして非常にインパクトのあるキャラですが、その言動も猪らしい直球さと野生児さが感じされ、中身も非常にインパクトのあるキャラクターとなっています。
【鬼滅の刃】嘴平伊之助の呼吸と日輪刀
呼吸:「獣の呼吸」
伊之助は「獣の呼吸」という独自の呼吸の使い手です。炭治郎や善逸は、育手と呼ばれるかつて鬼殺隊に所属していた上級隊士に、呼吸法と呼ばれる鬼と戦うための方法を教わり最終選別へと向かいましたが、伊之助は自分が育った山に入ってきた鬼殺隊員から鬼や鬼殺隊のことを聞き、オリジナルの呼吸法を編み出しました。系統としては「風の呼吸」の派生にあたります。
日輪刀:藍鼠色の二刀流
藍色味のある鼠色の刀を持つ伊之助。特徴的な鋸のような刃こぼれがあることですね。これは当初からあり、最初は自分でつけたものか、勝手になったものかはわかりません。しかし、新たに刀を打ち直してもらった際、自ら石で刃こぼれを作っているのを見ると、最初のものも自分で傷をつけたのかもしれませんね。
刃こぼれした状態を「かっこいい」と思っているようですが、目の前で打った刀を刃こぼれさせられた担当刀鍛冶の鉄穴森は激怒していました。ただ、伊之助の技は刃こぼれを利用したものもあるため、必要なものもとも言えますね。
【鬼滅の刃】嘴平伊之助の素顔がかわいい
伊之助の印象として強いのは、やはりそのかわいい顔つきではないでしょうか。基本的に『鬼滅の刃』のキャラクターはみんなかわいい顔をしているのですが、そんな世界のなかでも、「女の子みたい」と言われるほど、伊之助の顔はかわいらしい造形をしています。まつ毛もパサパサで長く、目もキラキラと大きく、服を着て黙っていれば、十分かわいい子に見えますね。
伊之助の顔のかわいらしさは母親譲りで、とても似ているのが印象的です。顔つきはとてもかわいいのですが、如何せん行動の野生味と行動の男らしさが強く、かわいい顔が凛々しく見えるというのも特徴ですね。炭治郎と初めて会ったときに「こじんまりしていて色白」と言われたことに怒ってるような言動も見せましたが、あのときは、状況的に何言われても怒りそうな状態だったと思われるので、コンプレックスを感じている、ということはなさそうですね。
【鬼滅の刃】嘴平伊之助は性格もかわいい
普段は野蛮な言動も多い伊之助ですが、それはあまり人間と関わらずに山の中で過ごしてきたせいで、炭治郎たちと過ごすようになってからの伊之助は、性格にもかわいい面が見られるようになりました。人に優しくされるたび「ホワホワ」と嬉しさや心の温かさを表現するのはとてもかわいいですね。
また、普段は「自分がボス」という認識で炭治郎や善逸とともにいますが、鉄穴森に怒られたあと、炭治郎の服の端を掴んだり、初めて行った都会の人の多さに驚き炭治郎の後ろに隠れるなど、本当に困ると黙って誰かに頼るような部分は彼のとてもかわいらしい面ではないでしょうか。
【鬼滅の刃】嘴平伊之助が鬼殺隊に入った経緯は?
伊之助が住んでいた山に鬼殺隊員がやってきたのがきっかけです。伊之助は山でいろいろな動物相手に力比べをしており、その一環として鬼殺隊員を襲いました。鬼殺隊員に勝った伊之助は、鬼と鬼殺隊、そして最終選別のことを聞き、育手に教えを乞うことなく選別に行き、生き残りました。
伊之助の例はかなり特殊と言えるのではないでしょうか。そもそも、呼吸法をオリジナルで体得できるというのが彼の天性の才能を感じさせますよね。鬼殺隊に入隊を希望する人の多くは鬼に家族を殺された人間で、鬼の痕跡を追ってきた鬼殺隊員に出会うことで入隊することが多いので、ある意味伊之助もそれに則っているとは言えますが、やはり少々特殊な例のようにも思えます。
【鬼滅の刃】嘴平伊之助と鬼の因縁
伊之助が鬼殺隊に入隊したのは山に来た鬼殺隊員にその存在を教えてもらったからですが、実は伊之助も鬼殺隊になる十分な理由が他にありました。伊之助の母親は、鬼によって殺されてしまっていたのです。伊之助がまだ小さい頃の話で、彼自身、親のことも何も覚えていませんでしたが、母を殺した鬼・童磨との出会いで彼は過去のことを思い出します。
伊之助が鬼殺隊員になったのは運命のように感じますね。また、蟲柱である胡蝶しのぶと出会えたことも彼にとっては運命的と言えるでしょう。しのぶも最愛の姉を童磨に殺されており、そのしのぶ自身も童磨によって命を落としてしまいます。そしてそんなしのぶに、伊之助は記憶の隅にあった母を無意識のうちに重ね、母親について思い出す足がかりを残してくれていたのです。彼はまさに、導かれるように鬼殺隊に入ったキャラクターと言えるでしょう。
【鬼滅の刃】嘴平伊之助の見所①無限列車編
伊之助はその一挙手一投足がどれも見所ではありますが、まずは無限列車編で、炎柱の煉獄杏寿郎が亡くなったあとの言葉が見所のひとつではないでしょうか。
「信じると言われたなら それに応えること以外考えんじゃねぇ!!」
「死んだ生き物は土に還るだけなんだよ べそべそしたって戻ってきやしねぇんだよ」
伊之助は山で育ってきたことで、命の脆さについて誰よりもわかっているような気がします。伊之助が普段かぶっている猪頭は彼を育てた猪のものですが、基本的に人間ほど長寿な野生動物はいません。伊之助が山を降りるまで、どれほどの命を見送ったのかと考えると、彼の寂しさの一端が感じられますね。
「死んだ生き物は土に還るだけ」という言葉は、炭治郎たちと出会った当初にも言っていますが、あのときとは明らかに温度感が違いますよね。どこか自分自身にも言い聞かせているような雰囲気があります。立ち止まってしまいそうになる炭治郎を叱咤する姿は、彼の成長を感じられますね。
【鬼滅の刃】嘴平伊之助の見所②童磨戦
伊之助の最大の見せ場と言えるのではないでしょうか。「鬼との因縁」の項目でも触れましたが、伊之助の実母は上弦の鬼である童磨によって殺されてしまいました。童磨は最初、暴力を振るう旦那から実母を守った存在ではありますが、最終的に殺されたことを考えると仇と言っていいでしょう。
怪我を治療し、たくさん世話をしてくれたしのぶが童磨に殺されたと知り、普段の騒がしさからは想像できないほど静かに怒りをあらわにする姿は、彼の本気の怒りが感じられるとてもいいシーンになります。その後、童磨に勝ったあと母を想って泣くシーンなどは、彼がこれまで見せた中で最も人間らしいシーンとも言えますね。
次の話の扉絵にて、泣いている伊之助にカナヲが肩を貸して歩くシーンがありますが、あれだけ人に弱味や弱さを見せたがらなかった伊之助が、母のことを思い出したことで弱さを見せられるようになったのは、彼の心の成長と言えるのではないでしょうか。
『鬼滅の刃』の嘴平伊之助についてまとめ
初登場時のインパクトと、その後の野生味あふれる言動が印象的な伊之助。当初は仲間意識の薄かった伊之助が、人を認め、受け入れ、庇い庇われをするようになっていく姿を見ていくと、こみ上げてくるものがありますよね。戦いも佳境となり、今後どんな活躍が見られるかは分かりませんが、是非この繋がりと絆を大事にして欲しいですね。