そもそもしそって?
独特の香りが料理のアクセントになってくれる、しそ。外食や自宅でも食べる機会の多い香味野菜です。しかし、食べる機会は多くともしその定義を知っている方は少ないのではないでしょうか?というわけでまずは、しそというのはどんなものを指す言葉なのかを解説していきます。
「しそ」とは、シソ科シソ属の植物の総称のことをいい、中でも食用とされる「赤紫蘇(あかじそ)」と「青紫蘇(あおじそ)」のことを指すのが一般的です。
そもそも「しそ」とは、シソ科の植物でその中でも食用の「赤しそ」と「青しそ」を指す言葉なんですね。シソ科の植物には食用ではないものもあるので、その中の食べられるものを一般的に「しそ」と総称しているわけです。
赤しそは梅干しや紅ショウガの着色に使ったり、乾燥させて香辛料にしたりします。青しそはみなさんがよく生で口にする、香りが立つあの「しそ」のことです。青々とした葉っぱのしそは「青しそ」という訳ですね。
大葉との違い
しそと大葉、どちらも同じものじゃないの?とお思いの方も多いと思います。実際のとこと、しそと大葉は同じようなイメージですよね。しかし、実はこの二つは細かく分けると別物なんです!ではその二つはどのように違うのでしょうか?
しそには大きくわけて赤紫蘇と青じそがありますが、この青じその方を大葉と呼ぶのです。 ですから、厳密にいえば大葉=しそですが、しそ≒大葉ということになります。
しそは前述の通り、「赤しそ」と「青しそ」の総称。一方で大葉は、生で食べるような「青しそ」、わかりやすく言えばさしみのつまに入っているようなアレのことを言います。つまりは、「大葉」という言葉は「しそ」の中の「青しそ」のみを指す言葉ということなんです。
しかし、青しそであれば何でも「大葉」と呼ばれるわけでもないんです。しその葉の表、裏ともに緑色で、葉の縮れがないもの、さらにはその中で食用とする場合の青しそのみが大葉と呼ばれるんです!
しそにはどんな栄養があるの?
しその定義がわかったところで、ここからはしその栄養についてご紹介していきます。しそはあの香りを生かすために料理に使われる野菜で、どちらかと言えばメインではなく脇役的に使われることの多い野菜です。しかし、その中には栄養がたっぷりと含まれているんです!
ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、カロテン、ペリルアルデヒド(シソアルデヒド)、ルテオリン、カリウム
こちらはしそに多く含まれている、特筆すべき栄養の一覧です。ざっと並べてみてもこれだけの栄養素が多く含まれているんですね!中でもビタミンA、ビタミンC、カルシウムは他の野菜と比べてもかなり豊富に含まれているんです。しそは栄養満点というのは本当ということですね!
しその栄養には免疫力を上げる効能がある?
栄養満点のしそですが、栄養の多さのほかにもしそには素晴らしい効能があるんです。それはズバリ、体の免疫力を上げる効能!
しそは、老化を防止する抗酸化作用が高く、防腐作用や、解毒作用を持っています。 しそは、体を温め、感冒の初期症状の緩和に効果的で、肺の働きをよくし、花粉症などアレルギーの緩和にも役立ちます。
老化防止の抗酸化作用が高いしそは体の免疫力を上げ、風邪などにも強い体を作ってくれます。体を温める効果や肺の働きを助ける効果もあります。また、アレルギー症状を緩和してくれる効能があることは驚きですよね!こんなに素晴らしい効果を持っているしそ、積極的に食べていきたいです。
しその栄養を生かすおすすめの食べ方は?
しそにはたくさんの食べ方があります。そのなかでも、栄養を壊さない、そして体の免疫力を上げてくれる食べ方をご紹介します。
しその天ぷら
しその栄養は、油分と一緒に摂ることで効果を最大限に発揮します。そのため、しそを天ぷらにして食べることは栄養を活かす上で利にかなった食べ方といえます。天ぷらはしそに小麦粉と水・卵を混ぜた衣を付けて揚げるだけなので非常に手軽です。しその香りをそのまま楽しむことができる、塩でたべるのがおすすめです。
しそドリンク
しそをミキサーにかけて飲む「しそドリンク」が最近はやっています。グリーンスムージーなども一時期流行しましたが、しそドリンクはそれよりも栄養が満点と人気。沸騰したお湯にしそを入れ、エキスを十分に抽出。その後しその葉を取り出し、砂糖とお酢を入れて完成です。健康にいいものだけをつかって作られたしそジュースは、免疫力の向上もかなり期待できる、まさに「スーパードリンク」となっています。
しその栄養にはどんな効能があるの?
ここまではしそに関しての情報をご紹介していきましたが、実際にしそに含まれている栄養にはどんな効能があるのでしょうか?いくつかの栄養の効能それぞれを、細かく紹介していきます。
①βーカロテン
βーカロテンはビタミンAが不足しているときに活躍する栄養です。βーカロテンは体の中でビタミンAに変換され、ビタミンA不足を解消してくれるんです。にんじんにも多く含まれるβーカロテンですが、ビタミンAの抗酸化作用をしっかりと守ってくれる役割を果たすので、体にとっていい影響をもたらす栄養であると言えます。
②ペリルアルデヒト
ペリルアルデヒトは、しそのあの独特な香りの素となっている栄養です。実はあの香り、ただ料理のアクセントになっているわけではないんです。ペリルアルデヒトは嗅覚を刺激して胃液の分泌を促すことで、食欲を増進する効果があるんです!そのため、しそは夏バテの対策食材としても活用されています。胃もたれや体調不良などで食欲がないときでも、しそを使った料理はペリルアルデヒトの香りで食欲が増進するためおすすめです。
③ロズマリン酸
あまりよく聞く名前ではありませんが、ロズマリン酸は先ほど紹介した、アレルギーを抑える効能を持った栄養です。抗菌作用や抗ウイルス作用があるので、アレルギーを予防したりアレルギー症状を緩和してくれたりします。花粉症などのアレルギーも緩和してくれるので、花粉で困っている方はしそを積極的に摂っていくことをおすすめします。最近ではパーキンソン病やアルツハイマー病にも効果があるという研究結果が出ている、注目の栄養です。
④鉄分
プルーンやレバーなどにも多く含まれている、鉄分。よく聞く栄養ですし、日頃から意識している方も多いのではないでしょうか。そんな鉄分も、しそには豊富に含まれているんです!鉄分は不足すると貧血を起こすなど、体への悪影響が多いです。しかし反対に鉄分をきちんと摂取できれば血のめぐりも良くなり、健康的なからだになることができます。しそを食べて、鉄分も積極的に摂取するようにしましょう。
しその栄養パワーで健康な毎日を!
今回はしその栄養にまつわる情報をご紹介していきました!しそには栄養がかなりたっぷりと含まれているんです。普段は脇役として使われがちなしそですが、実はスーパーフードだったんですね。最近ではしその栄養に注目が集まっているようで、しそを使った料理のレシピ本なども多く出版されています。しその栄養の効能をしっかり理解して、体にいい影響をあたえられるように積極的にしそを食べていきましょう!