牡丹や牡丹柄の着物や帯の季節は?二季咲きや寒牡丹てなに?①牡丹てどんな花?
牡丹は中国原産の花木で、ボタン科ボタン属の落葉小低木、学名を『Paeonia suffruticosa』といいます。英名では『Peony』。日本をはじめとするアジア地域では花の王様と呼ばれ、古くから愛でられてきました。美しい大きな大輪の花を咲かせる牡丹。その気品ある花姿は多くの人を魅了します。
日本を代表する歌人である『与謝野晶子』も、牡丹の花の歌をいくつも詠んでいます。女性のファンも多い牡丹は種類によって春と晩秋から冬にかけて開花します。赤い花が主流でしたが現在では品種改良され、様々な色や咲き方の牡丹があります。
花言葉は『風格』『富貴』『恥じらい』『人見知り』などがあります。花の豪華さと気品から、「花王」「花神」「百花の王」などの別称でも呼ばれています。芍薬と混同されがちですが、茎の太さやつぼみの形などに大きな違いがあります。
牡丹や牡丹柄の着物や帯の季節は?二季咲きや寒牡丹てなに?②牡丹の見頃時期は?
牡丹の開花時期は4~6月です。見頃は4月下旬~5月ですが、花を開くのはわずかな間だけです。一つの花はだいたい3~4日で散ってしまいますが、大輪の花の散るさまもまた美しいです。春と晩秋から冬にかけて花を咲かせる二季咲きの『寒牡丹』という種類では、晩秋から冬にかけての11~1月にも牡丹の花を堪能することができます。
牡丹や牡丹柄の着物や帯の季節は?二季咲きや寒牡丹てなに?③牡丹の種類
8種類の原種から品種改良され、たくさんの種類の園芸品種が生み出されています。一重咲き、八重咲きなど咲き方も多様で、花の色もピンクや赤、白や黄色など様々です。通常の牡丹は春に花を咲かせますが、寒牡丹という品種の牡丹は晩秋から冬にかけて花を咲かせます。
寒牡丹
ほとんど葉を付けず、花だけを咲かせるのが特徴的な寒牡丹は、冬に自然に咲きます。奈良県葛城市の石光寺などは、寒牡丹が見られる場所として有名です。420種類、2700株の牡丹を春にも冬にも見ることができるおすすめスポットです!
冬牡丹
春に咲く一般的な牡丹を、1~2月に花を咲かせるように調節しています。寒牡丹とは異なり、人工的に温室で育てたものが冬牡丹です。温室で育てられるため、葉もたくさん付いているのが特徴です。
花王
万重咲きの大輪品種で丈夫で鉢植えに向いています。濃い赤色の花びらが特徴的です。
貴婦人
千重咲きの品種です。乳白色の花びらが特徴的で、高貴な貴婦人のような雰囲気を漂わせることから命名されました。
サンダーボルト
駐輪品種で花びらは赤褐色です。アメリカで作られた、一重咲きの珍しい品種です。
牡丹や牡丹柄の着物や帯の季節は?二季咲きや寒牡丹てなに?④牡丹柄の着物や帯の季節は?
牡丹は花の王様という意味を込めて『百花王(ひゃっかおう)』と呼ばれています。あまり季節感の強くない柄であれば、牡丹は和柄の花のイメージを表していますので、いつの季節でも着られる柄です。
季節感のある草花模様を着るときは、もちろん見頃の時期に着用しても良いですが、描かれた草花の見頃の時期よりも1カ月~1カ月半ほど先取りして着用するのが粋だとされています。一般的に春に咲くイメージの強い牡丹の花。ゴールデンウィークを開花時期の目安に、先取りして着用すると良いかもしれませんね。
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