兵庫の方言の特徴
兵庫県は北と南に長い地域であるため、同じ県内でも話す方言が異なります。兵庫出身同士が話し合っているのに、相手の言葉が分からないなんてこともしばしば。
特にイントネーションに違いがあり、大阪弁に近い京阪式アクセントを使う地域もあれば、標準語に近い東京式アクセントを話すエリアもあります。また、どちらにも属さないという地域も。かなり複雑で、他県民が聞き分けるのは難しいかもしれませんね。
大阪弁とはどう違う?
兵庫と大阪は距離的に近く、方言も似ています。兵庫の一部では大阪弁を話す地域も。では、兵庫の方言と大阪弁はどのように見分ければいいのでしょうか?
両者の違いを見分ける際は、語尾に注目してみましょう。例えば、大阪弁では「~ねん」とよく使います。会話で必ず出てくるワードであり、語尾に「~ねん」を付けなければ話せないと言っても過言ではありません。
一方、兵庫では「~しとお」「~しとん」という語尾をよく使います。例えば、「何しとお?」「何してん?」という風に使います。
兵庫の方言の種類
兵庫の方言は、細かく6種類に分けられます。それぞれ特徴や話し方が異なるため、下記で詳しくご紹介します。
①神戸弁
兵庫の方言の中でポピュラーなのが、神戸弁です。神戸市周辺で使われており、上記で紹介した「~しとお」という語尾をよく使います。さほど癖が強くなく、可愛らしい印象を受けます。
②摂津弁
西宮市や尼崎市周辺の地域で使用されている摂津弁。兵庫の方言ではありますが、大阪で使われることもあり、大阪弁と言われることもあります。また、神戸弁に似ているとも言われます。
③播州弁
播州弁は、姫路市周辺の地域で使われる方言。中国地方から影響を受けているとされ、「なんどいや」「べっちょない」など播州弁特有の言い回しが数多く存在します。兵庫の方言の中でも訛りが強く、怖い、怒っている、汚いなどの印象を持たれがちです。
④但馬弁
但馬弁は、兵庫県北部で使用されている方言。兵庫で使われているものの、鳥取の方言や中国地方の方言に似ており、標準語と同じようなアクセントが特徴です。癖が強く、同じ兵庫県出身の人でも聞き取れないこともあるのだとか。
⑤丹波弁
丹波弁は、兵庫県東部の丹波篠山地域で使われている方言です。京都に近いこともあって、京都の方言から影響を受けています。まったりとした話し方が特徴で、優しげな印象を受けます。また、「うつくしい」という言葉の発祥地とも言われています。
⑥淡路弁
淡路弁は、主に淡路島で使われている方言です。徳島や和歌山など近隣にある地域の方言から影響を受けており、徳島弁に似ていると言われています。また、淡路島は南北に長いため、南と北では少し方言が異なります。
兵庫の方言は汚いと言われるのはどうして?
ネットで「兵庫の方言」と打ち込むと、汚いというワードが上がってきます。詳しく調べてみると、どうやら兵庫の方言すべてが汚いわけでなく、播州弁が汚いと言われているようです。播州弁は、姫路市周辺の地域で使われる方言。濁音が多く使われている、イントネーションの問題で喧嘩口調に聞こえるなど、かなり癖の強いです。この癖の強さが、他県民からすると汚いと感じてしまうのかもしれませんね。
播州弁①だぼ
「だぼ」は、アホやバカと同じ意味の言葉です。冗談で使うこともありますが、基本的にはあまり良い言葉ではありません。また、「だぼ」は若い人の間ではほぼ使われていないようで、耳にすることも少ないかと思われます。
播州弁②~け
「~け」は、疑問文の語尾に付ける方言です。例えば、「今日学校行くんけ?」「これ食べるんけ?」といった風に使います。播州弁の中でも頻繁に使われるワードです。ただ、他県民からすると言い方がキツく、怒っているように感じるかもしれませんね。
播州弁③ごっつい
「ごっつい」は、「とても」「めっちゃ」「すごく」という意味の方言。会話では「ごっつい暑いわ」「今日ごっついしんどいわ」といった風に使います。何か言葉の意味を強調したいときに出てくるワードです。
兵庫の定番方言①パチ
「パチ」とは、「嘘」や「偽物」と同じニュアンスで使われる言葉です。嘘を言っている相手に対して「絶対パチやん」「パチこくなよ(嘘つくなよ)などのように使います。また、イミテーションのブランドバッグや宝石など偽物に対してはパチに「もん」をつけて、パチもんと呼びます。
兵庫の定番方言②~とぉ
「~とぉ」は、語尾に付ける方言です。主に神戸弁を話す人達に間でよく使われます。会話では「いま何しとぉ?」「もう行っとぉ?」などのように使用します。語尾を伸ばして喋るため、おっとりとした印象を受けます。
兵庫の定番方言③バリ
「バリ」とは、「すごく」「めっちゃ」「とても」という意味の方言。例えば、「昨日バリ寒かったわ」「それ、バリやばいやん」とったように使います。特に若い人の間でよく使われる方言です。
兵庫のかわいい方言①ちゃう
「ちゃう」は、「違う」という否定の意味と疑問文につける語尾の2パターンで使われます。まず、否定の意味で使うときは「それちゃうで」「ちゃうちゃう」のように使います。疑問文につけるときは、「明日でええんちゃう?」「それちゃう?」といった風に使用します。また、否定と疑問を合体させて「ちゃうんちゃう?(違うんじゃない?」と使うこともあります。
兵庫のかわいい方言②~らん
「~らん」は淡路弁でよく使われる方言で、否定の意味を持ちます。例えば、「できない」は「できらん」になり、「知らない」は「知らん」となります。言葉の最後に「らん」が付くと響きが可愛らしくなりますよね!
兵庫のかわいい方言③ほんなら
「ほんなら」は、「じゃあ」「じゃあね」とった意味の方言です。別れ際に「ほんならね(じゃあね)」と言ったり、「ほんなら明日遊ぼう(じゃあ明日遊ぼう)」と使ったりします。「ほんなら」は、かなり汎用性の高いワードです。
兵庫の面白い方言①サンライズ
「サンライズ」とは、メロンパンのことを指します。元々メロンパンは神戸で生まれた食べ物。その時の商品名が「サンライズ」で、現在も兵庫ではメロンパンのことをサンライズと呼びます。
兵庫の面白い方言②ほえねー
「ほえねー」とは、何か物足りないときに使う方言です。「ほげない」とも言います。会話では「綺麗だけど、なんかほえねー」「どっか、ほえねーな」といった風に使います。
兵庫の面白い方言③ほかす
「ほかす」とは、「捨てる」という意味の方言です。「そのゴミ、ほかしといて」「それほかすやつやから」などのように使います。
告白の時に使える兵庫の方言①バリ好きやわ
ストレートに相手へ気持ちを伝えたいときは、「バリ好きやわ」というフレーズを使うのがおすすめ。「バリ」は兵庫で「めっちゃ」「とても」「すごく」という意味を持ちますので、「好き」とだけ言うより気持ちがこもります。
告白の時に使える兵庫の方言②好きやねんけど付き合ってくれへん?
兵庫の方言でシンプルに告白するときは、「好きやねんけど付き合ってくれへん?」と言ってみましょう。男性でも女性でも使える言葉です。「好きやねんけど」の前に、バリをつければ好きな気持ちをよりアピールできますよ。
告白の時に使える兵庫の方言③好きになったらあかん…?
女性におすすめなのが、「好きになったらあかん…?」というフレーズです。上目遣いで言えば、男性もキュンとくるはず!
まとめ
兵庫の方言と一言にいっても、神戸弁や播州弁など全部で6種類もあります。それぞれ特徴やイントネーション、アクセントが異なりますので、1つ1つの違いを見ていくのも面白いですよ。また、兵庫の方言は汚いと言われることもありますが、よく聞いてみるとかわいい方言がたくさんあります!