◆はじめに~クリスマスローズってどんな花?
12月から4月に花期を迎えるクリスマスローズ。ややうつむきかげんに花を咲かせる姿が、バラ科のバラとは違って控えめな印象があり、とても可憐に見えます。花が少ない時期の冬に咲くという点や、趣も深くて気品ある姿から「冬の貴婦人」とも呼ばれています。では名前の通り、バラ科なのでしょうか? その特徴について、次からご紹介していきます。
クリスマスローズの花言葉まとめ♪種類別の意味は?❶特徴
特徴は次の通り。草丈は高いもので 30~40cm ほどあり、意外に大振りです。そして花びらに見えるのは花弁ではなく「がく片」です。(沖縄のブーゲンビリアなども、色がピンクに見える部分は花弁ではなく、やはりがく片です)。色は、白、黄、赤、緑など多くの色合いがあります。さらに「スポット」と呼ばれる斑点がある種類も。このように、色を始めとし、さまざまな表情を楽しめる点も、クリスマスローズが人気の理由です。
気になるローズという名前ですが、実はバラ科ではなく、「キンポウゲ科ヘレボルス」の植物です。同じ仲間に、クレマチス、ニリンソウ、トリカブトなどがあります。
種類は、「ヘレボルス・ニゲル」「ピュアホワイト」「アプリコット・シングル」「ホワイト・スポット」「ルーセブラック」「ローズカメレオン」などが代表的です。
クリスマスローズの花言葉まとめ♪種類別の意味は?❷花言葉
華やかさがありながらも控えめな姿が人気のクリスマスローズですが、花言葉もやはり趣のある内容です。しかし、クリスマスローズの花言葉は、種類に関係なく全てに同じ花言葉があてはまります。それではご紹介していきましょう。
クリスマスローズの花言葉まとめ♪種類別の意味は?①私を忘れないで
「私を忘れないで」なんとも切ないフレーズですが、その由来は、花が咲く期間にあるようです。クリスマスローズは植えてから花をつけるまでに何と3年もかかるのです。そのため、せっかく植えたのに忘れてしまわれないように……との想いが込められているようです。
クリスマスローズの花言葉まとめ♪種類別の意味は?②不安を救う・いたわる
キンポウゲ科には、実は根の部分に毒をもつものがあります。トリカブトが有名ですが、このクリスマスローズにも毒があります。しかし毒と薬は紙一重。古代ギリシャ時代には精神疾患の治療薬の一つとして用いられていました。このため、薬として用いることで不安が解消される、ということが由来のようです。しかし日本にも明治時代に薬草として輸入されましたが、薬用としてではなく、その可憐な美しさから観賞用として広がっていきました。
また、先述したように花弁に見える部分が「がく片」で、このがく片は花弁とは違って落ちません。このことが由来となり、受験生の合格を祈願するのにふさわしい花として贈り物用に利用されることもあります。時期的にもちょうど受験シーズンに重なるのでぴったりですね。謙虚さが感じられる姿なので、合格のお祝いに贈るのにもよさそうです。
クリスマスローズの花言葉まとめ♪種類別の意味は?③中傷・スキャンダル
クリスマスローズの学名は、ヘレボルスですが、言葉の由来はギリシャ語の「helein(殺す)」と「bore(食べ物)」の2語から来ています。そう、先述したように黒い(ニゲル)根には毒があるのです。口にすると失神や嘔吐の症状が出ることもあり、非常に危険なのです。
このことから中世ヨーロッパではその黒い根に魔力があると信じられてきました。呪いの材料として使われたこともあったようです。クリスマスローズを植えているだけで中傷されたり、スキャンダルな噂を流されたり……といったことがあったのではないでしょうか。中世の魔女裁判などを振り返ると、誤解を受けた女性が多くいたのではないでしょうか。
関連記事
◆まとめ~クリスマスローズの花言葉まとめ♪種類による意味は同じ!
クリスマスローズの花言葉についてまとめました。クリスマスローズの種類は多くありますが、花言葉はどの種類にも共通とされています。しかし花言葉にはいろいろな意味や由来があるので、気を付けて贈りましょう。
「私を忘れないで」は、ちょっと重たい気もしますが、ラブラブな彼氏や彼女に贈るのでしたら良いかもしれません。「私の不安を救って」は、贈る人の不安ではなく、贈られる人が抱えている不安、例えば大学に合格したい、失敗したくないなどの不安を解消させてあげることを意識して贈りましょう。「中傷・スキャンダル」という花言葉もあるので、気を付けて贈らなければなりません。
とても素敵なクリスマスローズ、相手の置かれている状況に合わせて贈りましょう。