ジブラルタル空港は世界一危険?
イベリア半島の南端の一部分にあるのがジブラルタルです。ここは古来より軍事的な要衝として覇権争いが起きていた地で、現在のイギリス領になったのは18世紀から。そんなジブラルタルにある空港が危険、と言われる所以は、発生から300年余り未だにくすぶり続けるその歴史的な遺恨からではなく、単なる地理的な要因です。
ただ、その地理的な要因こそが、ジブラルタル空港を面白い、と言える要素でもあります。そもそも、ジブラルタルという地域自体が、総面積が6.5㎢というとても狭い範囲なのです。そこには長い滑走路が必要な空港と、大きな岩山。パイロット泣かせの空港で、滑走路へ侵入するためには岩山ギリギリを飛ばないといけないから、だそうです。それは確かに怖いかも…
ジブラルタル空港周辺のおすすめ観光地1【ザ・ロック】
ジブラルタルのシンボルともなっているこちらのザ・ロックは、標高426mと、それほど高くはありませんが、周りが海と平地、という環境にあってこれだけの高台は非常に見晴らしが良いです。そのため頂上や山腹にはあちこちに砲台が設置されていて、天然の要塞となっていました。現在では、実際にイギリス軍は使用している施設もありますが、あちらこちらに見学ルートが設置されています。
ザ・ロックは、歩いて登ることもできますが、おすすめは、現地ではケーブルカーと呼ばれるロープウェイ。麓駅から山頂駅までは約6分の絶景の旅です。山頂駅にはカフェやレストラン、トイレなどがあります。ザ・ロックの一番の名物とも言えるのが、野生の猿の存在です。展望スポットなど人の多いところにも、ごく当たり前のようにいます。とても人に慣れています。手荷物や食べ物には要注意です。
ザ・ロックから見下ろす絶景は格別です。特に、よく晴れた青空の日がおすすめ。空の色をより鮮やかに映し出す海と、遥か海の向こうに見える陸地に想いを馳せます。天気の良い日には、ジブラルタルの市街地やスペインだけでなく、海峡を隔てたアフリカ大陸、モロッコまで見えます。
ジブラルタル空港周辺のおすすめ観光地2【聖マイケル洞窟】
すごく聞きなれない感じのするネーミング「聖マイケル」ですが、読み方の違いだけです。要は大天使ミカエルのこと。この洞窟は、先ほどご紹介したザ・ロックの下部。実は、その巨大な岩山の下に150以上もの鍾乳洞をいだいています。そのの中のひとつがこちらの聖マイケル洞窟です。
素晴らしい鍾乳石の数々を、色とりどりのライトアップで魅せてくれます。その中でも、特にこの聖マイケル洞窟がおすすめの理由がこちらです。なんと、鍾乳洞の中に劇場を作ってしまいました。客席とライトアップだけでも十分にムード満点です。
劇場では、実際に音楽コンサートが開かれたりしています。鍾乳洞という天然の素晴らしい音響効果はぜひその場で聞いてみてください。ただし、毎日演奏会などが行われるわけではないので、事前に確認されることをおすすめします。
ジブラルタル空港へのアクセス方法1【陸路】
さて。面白いジブラルタル空港の際たる部分に迫ります。陸路でのアクセス方法。スペイン側の最寄りの街ラ・リネアからジブラルタルへと続く道路は、国境を越え、そのまま市街地へ向かって…なんと、ジブラルタル空港の滑走路を横切ります。飛行機の離着陸のたびに通行止めをして、滑走路の安全を保ちます。
国境から市街地へもそれほど遠くはないため、徒歩で入国も可能です。滑走路のど真ん中を闊歩できるなんて、空港で働いていたとしても、なかなかない機会ではないでしょうか。ぜひお試しください。ただし、一つだけ注意点があります。国境を越えますので、パスポートの所持だけは忘れずに!貴重なジブラルタルの出入国スタンプを頂きましょう!
ジブラルタル空港へのアクセス方法2【空路】
空路を見てみると、現在、スペイン国内からはジブラルタルへ就航していません。ジブラルタル空港への就航路線を持つのは、イギリス国内からブリティッシュエアウェイズ(BA)とイージージェット(U2)が、モロッコからロイヤル・エア・モロッコが就航しています。イギリス国内からの路線については各社で利用空港が異なりますのでご確認ください。
まとめ
・ジブラルタルは、空港自体が観光名所のようなもの。
・ジブラルタル空港へのアクセスまで面白い。
・出入国スタンプが欲しくなってきた。
・絶景を楽しめる山、ザ・ロック。野生の猿にご注意。
・芸術を楽しめる鍾乳洞がある。天然の音響効果がすごすぎる。
危険なのに面白いと言われるジブラルタル空港に関するアレコレをご紹介してきました。世界には数多くの空港がありますが、ヨーロッパ域内にこんな面白い空港がある、と分かれば行ってみたくなりませんか?次のご旅行の計画には、ぜひこのジブラルタルを加えてみて下さい。あなたの旅が素敵なものになりますように!