日帰りドライブ観光にうってつけの天草
天草諸島は日帰りドライブにはうってつけの場所です。島の広さも適度ですし、人気のドライビングスポット「天草パールライン」もあります。また、隠れキリシタンにまつわる史跡や、景色のきれいな景勝地など観光スポットも盛沢山。当記事では九州本土から天草五橋を渡り、天草下島にある「崎津天守堂」までのドライビングスポットや観光スポットをご紹介していきたいと思います。
天草ドライブコース起点 三角駅
熊本駅から1時間ほど。休憩地としても最適
熊本駅を起点とした場合に、国道3号線を南下して、JR宇土駅の交差点から国道57号線に入っていきます。しばらくは、JR三角線に並行しながらの道となり、天気が良いと海側に雲仙の山並みが見えてきます。
JRの終点である三角駅のあたりからいよいよ天草五橋にかかりますし、だいたいここまで1時間くらいは走っているので、ちょっと休憩するにも最適です。
世界遺産の三角西港
三角駅の少し西側には、世界遺産に登録された三角西港があります。
「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成する1つとして、ここに新たな港湾都市を作って輸出の基盤とした場所になります。
当時の歴史資産を利用したお店などもあるので、立ち寄ってみるのも良いですね。
日帰りで観光!天草のおすすめドライブコース①天草四郎ミュージアム
島原の乱の中心人物「天草四郎」にちなんだ展示施設です。島原の乱の歴史的背景や南蛮文化の影響を受けた当時の様子などを映像などで分かりやすく紹介してくれます。館内には南蛮屏風絵を忠実に再現した壁画や、島原の乱を再現した立体ジオラマなどが展示してあります。ミュージアムに隣接する売店では、上天草産のオリーブを使った加工品や雑貨が売られています。
上天草市の天草四郎ミュージアム(旧 天草四郎メモリアルホール)に関するページ
日帰りで観光!天草のおすすめドライブコース②天草五橋
本土と天草上島をつなぐ5本の橋です。「天草パールライン」とも呼ばれる人気のドライブスポットともなっています。走っているときに見える周辺の海の眺望は見事で、行き交う船なども見えます。5本それぞれの橋は別々の施工型式で作られており、それぞれに個性的な形状をしているのも見どころの1つです。
1号橋で大矢野島に入り、幾つかの島を連続で2号橋から5号橋で渡って天草上島に入っていきますが、最初の三角から入るところが三角大矢野道路と2つのルートが存在します。ここは三角大矢野道路に入らずに、1号橋の天門橋を渡ってから展望所で停めて眺めてみるのをおすすめします。
日帰りで観光!天草のおすすめドライブコース③千厳山展望所
岩山をのぼって見られる日本三大松島
天草五橋を渡って、そのまま松島有料道路に入る手もありますが、入らずに左折して国道266号線を進み、千厳山へのドライブルートを走っていきます。
5分ほどで駐車場が見えてくるので、ここへ停めて、千厳山を上っていきます。
15分ほど頑張っていくと、日本三大松島と呼ばれるのが理解出来るような眺めを見る事が出来ます。
天気が良ければ、雲仙が背景にそびえ立つのを見ることもできます。
松島有料道路入口を右折すれば、こちらには松島展望台があります。
日帰りで観光!天草のおすすめドライブコース④おっぱい岩ルート
天草下島の北部の「おっぱい岩」
天草上島は、国道324号線沿いに走っていくと早く天草下島へ着くことが出来ます。
すぐ近くに天草全体の拠点となる本渡の街並みが見えてきますが、そこを通り過ぎてさらに北上して反時計回りに進んでいくと、島原との連絡先である鬼池港を過ぎ、やがって変わった名前の岩の看板が出てきます。
「おっぱい岩」という、見るとなるほどと思わせる形の岩を見る事ができます。
奇岩の並ぶ「妙見浦」
さらに島の西岸を走っていくと、国の天然記念物に指定されている海岸「妙見浦」に出ます。十三仏崎、妙見岩、蓬莱島などの変わった奇岩や、波の浸食によってできた洞門などの、変化にとんだ地形を楽しむことができます。面白い地形ですので、スキューバーダイビングの人気スポットともなっており、近海に生息するイルカをウオッチングするウオッチング船も出ています。
このあたりは、勾配とカーブが連続するので、運転する際は対向車線に出ないように注意が必要です。
天草下田温泉と本渡からの短絡ルート
鬼池港→おっぱい岩→妙見浦のルートは45キロほどの道のりになるので、鬼池港とおっぱい岩を外したい場合は、妙見浦のすぐ北にある天草下田温泉までの短絡ルートがおすすめです。
県道24号線が島を縦断しており、道路自体も整備されているので、眺めの期待は出来ないものの、時間が無い時のルートとして覚えておくと良いです。
また、天草下田温泉は日帰り入浴も出来るところがいくつかあります。
日帰りで観光!天草のおすすめドライブコース⑤大江天主堂
世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を構成
天草市の大江地区は島原の乱後も隠れキリシタンがひっそりと暮らし、信仰を守り続けた地だと言われています。こちらの教会は、キリスト教の禁教が解けてから、フランス人宣教師ガルニエが私財を投じて建てました。純白のロマネスク様式の美しい建物は一見の価値があります。近くには「天草ロザリオ館」があり、キリスト教の禁教が解けるまでの潜伏キリシタンの生活を今に伝える、様々な展示を見学する事が出来ます。
その歴史の特殊性が認められて、2018年7月に世界遺産として認定されました。
大江天主堂はキリシタン解禁後に天草への伝道に生涯をかけたガルニエ神父によって昭和8年に建てられた天主堂。
日帰りで観光!天草のおすすめドライブコース⑥崎津天主堂
世界遺産を構成、崎津集落の象徴的存在
2018年に世界遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に含まれている教会です。「海の天主堂」とも呼ばれており、小さな漁村の中に建てられています。近くには、隠れキリシタンたちが仏教徒を装うために、その実はこっそりとキリスト教の礼拝に使った「崎津諏訪神社」もあり、ゴシック様式の重厚な天主堂と神社の鳥居、そして近隣の漁村の日本家屋が非常にミスマッチな面白い景観をつくりだしています。周辺には、隠れキリシタンの当時の生活を伝える物品や集落の歴史を紹介した資料館や、高台の上に、近隣の集落や湾を一望することができる「チャペルの鐘展望公園」などのスポットがあります。
崎津の駐車場とおすすめちゃんぽん
崎津地区は道が狭いので、車はあくまで地元の方優先、観光の場合は大きな看板の出ているガイダンスセンターにある駐車場へ停めるようになっています。
駐車場から集落へ向かう交差点のところにある「愛夢里」のちゃんぽんは、ヒオウギ貝をまるごと使った色鮮やかなちゃんぽんで、野菜たっぷりなところが人気です。
日帰りで観光!天草のおすすめドライブコース⑦牛深港
天草の最南端、鹿児島県への入口
天草下島を反時計回りに回ってきて、天草コレジヨ館を過ぎると国道266号線に出るので、時間に余裕があれば右折して、最南端の牛深を目指します。
さすがにこのあたりは車の往来も少なくなり、30分ほど走っていくと港町が広がってきます。
また、近くには海中公園のグラスボート乗り場もありますし、ハイヤ大橋を渡れば高い位置からの眺めも楽しめます。
牛深港から鹿児島県の長島蔵之元港までフェリーも出ており、これを使えば鹿児島県阿久根市へと抜けることもできます。
まとめ
いかがだったでしょうか。開放感ある海の上をドライブできる「天草パールライン」や、日本の天然記念物に指定されている名勝地、世界遺産に指定されている教会など、天草には見所十分の観光スポットがギュッと凝縮されていましたね。全て自動車で1日で回りきれる範囲内にあるので、今度の休みにフラリとドライブに出かけてみるのはいかがでしょうか。