おすすめアルゼンチン料理 その1 アサード
アルゼンチンの主食は肉、特に牛肉です。肉を金網の上で焼いたものが、かの有名なアサードとなります。この上なくシンプルな料理です。牛肉のほかに鶏肉や豚肉、そしてチョリソーなども一緒に焼きます。
アルゼンチンでアサードが有名なのは、週末に家族や親しい友人が集まって牛肉を焼くという、そのスタイルに由来するものでしょう。アルゼンチンの人々にとって、アサードは家族や友人との思い出でもあるのです。ちなみにアサードの味付けは、塩味。現地では特に岩塩を使います。ちなみに焼くときのコツは、弱火でじっくり焼くこと。そうしないと表面だけ焦げて、中は生焼けになってしまうのです。
ちなみに、東京でアルゼンチンのアサードを食べるなら、有名な渋谷にあるここ。
コスタ・ラティーナ
TEL:03-5465-0404
おすすめアルゼンチン料理 その2 エンパナーダ
ラテンアメリカに限らず、スペイン語圏では、中国の餃子に似た料理を「エンパナーダ」と呼びます(ちなみに、そのため、中国の餃子は時々「エンパナーダ・チナ(中国のエンパナーダ)」とよばれることもありあます)。アルゼンチンのエンパナーダは、小麦粉の記事で、ちょっとスパイシーなひき肉と野菜をいためたものを、からりと揚げるか、あるいはオーブンで焼いた、ちいさな揚げパンのようなものです。
他の国とアルゼンチンのエンパナーダの違いは、その具のスパイシーさにあるかもしれません。とは言え、もともとはこれも家庭料理であるため、具の内容は個々の家庭によって異なります。ちなみに、アルゼンチン国内で有名なのは、サルタ州のエンパナーダです。牛肉を細かく切ったものが入っているこの州のエンパナーダは、肉汁があふれてとてもおいしいのです。東京で、おいしいエンパナーダを食べたい人は近くのアルゼンチン・レストランへ行きましょう。
おすすめアルゼンチン料理 その3 ミラネッサ
イタリアからの移民が多い、アルゼンチン。その影響はアルゼンチン料理にも及んでいます。この国の国民食の一つが、「ミラネッサ」と呼ばれるとんかつ(あるいは牛カツ)です。肉の薄く切ったものに、小麦粉とパン粉まぶしてカラリと揚げたものです。
特に、このとんかつ(あるいは牛カツ)にトマトソースとチーズをかけたものを「ミラネサ・ア・ラ・ナポリターナ」と言います。加えて、この「ミラネサ・ア・ラ・ナポリターナ」をフランスパンで挟んだ「サンドイッチ・デ・ミラネサ」というものも、アルゼンチンではポピュラーなものです。ちなみに味は、ご想像のとおりの味です。
東京でアルゼンチンのミラネッサを食べるのなら、このレストランへ行きましょう。
モッタ ポルテーニョ
TEL:03-6264-5277
おすすめアルゼンチン料理 その4 マタンブレ
またまた、牛肉料理が登場します。元々「マタンブレ」とは牛のバラ肉のことを表すスペイン語です。しかし、アルゼンチンでは、同じ単語で料理名を現します。その料理とは、この牛のバラ肉で野菜やかたく茹でた卵をぐるぐる巻きにして、オーブンで焼いたものです。見た目も華やかなので、パーティの定番料理なのです。
アサードなどと比べると、手の込んだ料理になりますが、アルゼンチンでも人気の料理です。東京でマタンブレを食べるには、やはりアルゼンチン・レストランに行った方がよいでしょう。あるいは、それほど難しい料理ではないので、自前で調理するというのもありかもしれません。
おすすめアルゼンチン料理 その5 チョリパン
この料理は、チョリソーをフランスパンで挟んだサンドイッチです。スペインのスペイン語では「ボカディーリョ(あるいはボカータ)デ・チョリソー」と言いますが、アルゼンチンではチョリパンといいます。
アルゼンチンでは有名なサンドイッチで、基本的にどこでも食べられます。アルゼンチンを代表するお手軽軽食の一つです。実は、このチョリパン、東京で食べることができます。アルゼンチンの庶民の味を知りたい人は、次のお店に行きましょう。
ミ チョリパン
TEL:03-5790-9300
おすすめアルゼンチン料理 その6 ドゥルセ・デ・レチェ
直訳すると「牛乳の甘さ」。もちろんデザートです。アルゼンチンでは有名なデザートで、牛乳を長時間ことこと鍋で煮て、ジャムのようになったものです。日本の練乳をもうちょっと粘度を高くしたものを想像していただければ、一番近いものになります。ジャムのように、スーパーマーケットでは、瓶に入って販売されています。
その味は、もちろん、ものすごーく甘いものです。アルゼンチン人はこのドゥルセ・デ・レチェを、朝ごはんのパンにタップリ塗り付けて、食べます。ちなみに、アルゼンチン、甘い食べ物は本当に甘いので、甘党の方の天国ともいえる国です。
おすすめアルゼンチン料理 その7 アルファフォール
前述のドゥルセ・デ・レチェを使ったお菓子のアルゼンチン代表が、このアルファフォールです。柔らかいクッキーでドゥルセ・デ・レチェを挟んだこのお菓子はもはや国民食と言ってもよいくらい、アルゼンチンで親しまれている御菓子です。
日本でお菓子の「チョコパイ」に形も味も良く似ています。おまけに、チョコレート味のアルファフォールというのもあったりしますので、そうなると、もう「アルゼンチンのチョコパイです」。東京ではあまり見かけられませんが、いくつか通信販売で売っているところもある模様です。
ちなみに、このこのアルファフォール、アルゼンチンだけでなく、隣国のウルグアイやベネズエラ・コロンビア・ペルーなどでも同様のお菓子があります。肉食国家は甘い物好き国家でもあるようです。
おすすめアルゼンチン料理 その8 スブマリーノ
スブマリーノとは、英語のサブマリン、つまり潜水艦のことです。そんな不思議な名前を持つこの料理の正体は、ホットミルクにチョコレートを入れた暖かい飲み物のこと。つまり、ホットミルクチョコレートなのです。アルゼンチンでは有名な定番の冬の飲み物です。
しかし、このスブマリーノに使うチョコレートは、チョコラテ・アギラ(CHOCOLATE AGUILA)と呼ばれる特別なものです。見かけは固形ですが、お湯や暖かい牛乳に溶けやすくできています。このチョコレートがホットミルクの中に沈んでいく様子が潜水艦を連想させることから、この名前が付いたといわれています。意外とアルゼンチンの冬は冷えます。このスブマリーノを飲んで、心身ともに温まりましょう。
おすすめアルゼンチン料理 その9 パスタ・フローラ
直訳すると「パスタの花」。こんなかわいい名前を持つこの料理の正体は、タルトのお菓子です。パスタフローラの定番の具材がドゥルセ・デ・バタタです。これはサツマイモのような甘いお芋を、ちょうど芋羊羹のようにぎゅっと固めたもの。形状は本当に日本の芋羊羹そっくりです。このドゥルセ・デ・バタタを具にして焼いたタルトケーキをパスタ・フローラと呼んでいます。ちなみに、このケーキの起源はイタリア。その昔、アルゼンチンにきたイタリア移民が伝えたものだということです。
しかし、今では、タルト全般あるいはケーキ全般を、パスタ・フローラと呼ぶようになりました。アルゼンチンのパン屋さんに行くとたくさんのパスタ・フローラが並んでいます。甘党の方にはたまらない光景です。
おすすめアルゼンチン料理 その10 マテ茶
アルゼンチンをはじめとする南米で飲まれている有名なお茶がマテ茶です。別名「飲むサラダ」とも言われているほどビタミン類が豊富で、肉食のアルゼンチン人が頼りにしているのも納得です。
東京でも、輸入食材店でマテ茶は簡単に手に入ります。本場アルゼンチンではマテ茶の葉っぱに水を含ませて、ストローでチューチューと飲むのがお約束です。でも、日本では輸入食材店ですでにティーパックに入ったマテ茶が売っています。野菜不足を感じる人に、ぜひお勧めしたいお茶です。
最後に
世界に誇る肉食国家・アルゼンチン。旅行に行くときはぜひ、お腹を空かせて行きましょう。楽しいお食事時間となりますように。