【韓国】タッカンマリとは?
タッカンマリとは「タッ」は鶏、「カンマリ」は一羽を意味し、つまり「鶏一羽」という意味になります。文字通りに鶏一羽をまるっと煮込んだ豪快な鍋です。非常にダイナミックで、鶏の水炊きに似た味がするので食べやすい料理になっています。
辛い料理の多い韓国料理の中でも辛くないので子供や辛いものが苦手な方でも食べられます。また、鶏一匹分の栄養が入っているので夏バテ防止や冷え防止にもなる健康的な鍋です。コラーゲンやビタミンもたっぷりなので、美肌効果もあるとされています。
【韓国】タッカンマリのつくりかた
タッカンマリは実は家でも作ることができます。鶏肉を鍋に入れて水と粉胡椒などでしばらく煮込みます。煮込んだら次は、昆布や玉ねぎ、にんにくなどで作っただし汁を加えて、仕込みは完成です。店で食べるときはだいたいこの状態で出てくることが多いようです。
そこに、じゃがいもや長ネギ、トッポギ、ニラを茹でて、鶏肉が柔らかく煮えたら出来上がりです。丸々入れた鶏肉をはさみで切って食べましょう。鶏肉と野菜がメインの鍋なのでとても健康的で温まりますね。
【韓国】タッカンマリのおいしい食べ方
お店で食べる場合、基本的には鶏肉とねぎ、じゃがいもとトッポギがセットメニューになって出てきます。追加のトッピングメニューがあるお店もあります。注文すると、仕込みがされて具の入った鍋がセットされるので10分ほど煮込みましょう。煮込んで鶏肉をカットするまでの工程はたいていの店では店員さんが行ってくれます。
鍋が出来上がれば、そのまま食べても十分なほどに味がしみています。鶏を煮込んだダシが非常に濃厚です。さらに美味しい食べ方のポイントは、そこに特製タレをつけることです。ピリッとした辛さがさらに旨みを引き出してくれます。鍋をあらかた食べ終えたら、シメに麺やお粥を追加できるので、シメまでたっぷり味わいましょう。
【韓国】タッカンマリのタレのつくりかた
タッカンマリで重要なのが「つけタレ」です。卓上のタレや薬味を使って自分の好みの味に作ります。コチュジャン、しょうゆ、にんにく、からし、酢を混ぜて、そこにニラなどの野菜を入れるとタッカンマリ鍋用の特性ダレが完成します。タッカンマリはそのまま食べると鶏肉のあっさりした味がするので、ピリッとしたタレにつける食べ方が一般的なのです。
【韓国】本場のタッカンマリが食べたいなら
本場韓国でタッカンマリを食べたいという方にぜひ訪れてほしいのが、ソウルの「東大門タッカンマリ通り」です。ディープな雰囲気の細い路地には、タッカンマリを名物とするお店が10軒ほどあります。この通りでは、比較的お手軽なお値段で本場のタッカンマリをおなかいっぱい味わうことができます。地元の常連客だけでなく、本場のタッカンマリを味わいたいと訪れる観光客も多いので安心ですね。
【韓国】明洞タッカンマリ本店
明洞タッカンマリの本店は、知る人ぞ知る、タッカンマリの専門店です。タッカンマリしかメニューがないので、席に通されるとすぐに鍋が運ばれてきます。メニュー表には、タッカンマリに入れる追加の具材とドリンクしか記載されていません。
タッカンマリは鍋料理なので、つゆなどで服が汚れる心配があります。ですがこの明洞タッカンマリにはセルフサービスでエプロンの貸し出しをしているので、服を汚したくない方や心配な方はこちらをご利用ください。明洞タッカンマリを訪れる観光客には、日本人が多いためメニューや、「美味しい食べ方説明書」に日本語のふりがながふられているのもうれしいポイントです。
韓国のグルメウェブサイトから、明洞タッカンマリの割引クーポンを入手すると、サービスしてもらえる具材やドリンクがあります。明洞タッカンマリに行く際はぜひグルメサイトの割引クーポンもチェックしましょう。タッカンマリの専門店というだけあって、サービスの行き届いた名店ですので、本場のタッカンマリを食べたいという方にはぜひ明洞タッカンマリをおすすめします。
【韓国】陳玉華ハルメ元祖タッカンマリ
「東大門タッカンマリ通り」に店舗を構える「陳玉華ハルメ元祖タッカンマリ」。店名に元祖と掲げるだけあって、1978年創業の老舗店です。海外メディアでも紹介されるほどの名店で、連日大勢の観光客も訪れます。地下鉄東大門駅からも徒歩圏内とアクセスも良く、夕方には満席になる人気のお店ですので、早めの来店をおすすめします。
「陳玉華ハルメ元祖タッカンマリ」の評判が高いポイントは、特性タレにあります。テーブルに置かれているタテギ、からし、酢、しょうゆを5:1:1:1の割合で混ぜ合わせます。辛さを抑えたい人はからしを入れなくても美味しいです。「陳玉華ハルメ元祖タッカンマリ」のタッカンマリに使用される若鶏は、韓国産の新鮮な鶏で、臭みがありません。鶏のほかの基本的な具材はじゃがいも、にんにく、ねぎで、トッポギなどをお好みで追加注文できます。
シメやクッスサリという平たい乾麺です。麺は一度鍋に入れるとスープがでんぷんでとろとろになります。こうなるとスープのコクがなくなってしまうため、シメのクッスサリは一度しか注文できません。また足りないという方はご飯を追加注文して、雑炊を味わいましょう。
【韓国】孔陵タッカンマリ
「東大門タッカンマリ通り」にあるこちらのお店は、フランチャイズですが工夫されたスープやこだわりのタテギが人気の名店です。6時間煮込んだ秘伝のスープはあっさりとしているのにコクがあり、深い旨みが味わえます。キムチは自家製で、美味しく人気があります。鍋にキムチを入れるのも美味しい食べ方のひとつです。
「孔陵タッカンマリ」のつけダレは3種類の薬味を使ったこだわりのタレです。しょうゆソースとタテギに、にんにく、にら、千切りキャベツが用意されていますので、お好みで味を調整しましょう。野菜をたっぷり入れられるのがうれしいですね。
「孔陵タッカンマリ」で用意されているシメは麺とご飯の二種類です。こちらの麺は細めの手打ち麺で、カルグッズと呼ばれます。一度下茹でされているので粉臭さがありません。スープをよく吸って美味しい味がしみこみます。また、こちらのお店でシメの雑炊を頼むと、ご飯と一緒に人参、卵、ゴマ油、韓国海苔がついてきます。鍋を食べてもまだ足りないという方には、お腹にたまりさらに胃にも優しいと評判の雑炊です。
【韓国】ペップジャンチッ
「ペップジャンチッ」は30年以上の歴史を持つタッカンマリの老舗名店です。鍾路のオフィス街の大通りからすぐの場所にあり、仁寺洞からも徒歩でアクセスできるので観光客にも人気のお店になっています。部位ごとにカットされた鶏肉とコチュジャンと野菜で作られたこだわりのタレが自慢です。
タッカンマリは通常二人前からの注文しかできないところが多いのですが、この「ペップジャンチッ」はランチタイムを外した13時から15時の間に来店すると一人前からの注文ができるので、ひとり旅でも気軽に立ち寄ることができます。二人前だと鶏肉が一羽丸ごとはいっていますが、一人前を注文すると半羽になります。
きめ細やかでぱさつきのない鶏肉を、たまねぎなどであっさり煮込んだ「ペップジャンチッ」のタッカンマリ。美味しい食べ方は、やはりこだわりのタレをつけることでしょう。そして「ペップジャンチッ」でのシメは細いうどんのような生麺です。量が多いので、食の細い方であれば二人で一人前でも十分です。
最後に
いかがでしたか、タッカンマリの美味しい食べ方やタレの作り方、ソウルでおすすめの名店までをご紹介しました。韓国へ旅行に行った際にはぜひ食べていただきたい韓国グルメです。また、家でも作れる健康的で手軽な鍋料理ですので、ぜひ挑戦してみてください。