台湾と台北について
日本の近隣国の1つ台湾の国名について、タイペイが国名?それとも台湾が国名?と疑問に思われた事がある方も多いのではないでしょうか。そもそもその混乱の原因が、日本語では中華民国(台湾)ですが英語ではチャイニーズタイペイとなっているからではないでしょうか。また、台湾の方のパスポートは中華民国TAIWANで緑色、中国本土の方のパスポートは中華人民共和国で赤色のパスポートになっています。
なぜこのようなことが起きてしまったのでしょうか。それは遥か昔清の時代にさかのぼります。清といえば日清戦争。清はもともと大きな勢力を持っていた国ですが、日本やヨーロッパ諸国との戦争に負け、末期には賠償金の支払いなどで苦しんでいました。このお金を集めるため税金を上げたりと民衆を苦しめたため孫文が辛亥革命を起こし中華民国を設立したのです。しかしこれに抵抗したのが共産党の毛沢東です。お互い思想が異なり対立はしていましたが、なんとか共存していました。しかし孫文が亡くなり、次に中華民国のトップに立った蒋介石は共産党を弾圧し始めました。しかし蒋介石率いる中華民国はその後の第二次世界大戦で日本に敗れたり、共産党のバックにはソビエトがついたりと劣勢になっていきました。日本の敗戦の代償として台湾を失った中華民国でしたが、1945年に日本軍が撤退した後は共産党から逃げるように首都を台湾の台北に移したのが中華民国台湾です。一方で共産党は本土で中華人民共和国に改名し、この2つの派閥が今まで70年間対立状態が続いてきたというわけです。そしてさらに中華人民共和国は「1つの中国」を掲げているので、台湾を一つの国として認めているのは18カ国のみという複雑な事情もあります。そんな中苦肉の策で国際オリンピック委員会IOCは台湾という言葉を避け、チャイニーズタイペイという呼び名を作りました。
独自の政府、国会、裁判所、軍隊、通貨、アイデンティティなど1つの国家として成立するために必要な要素は備えているものの、他国の承認が得られていないという曖昧な独立国家が台湾というわけです。センシティブな問題なので、ぜひ台湾を旅行する際はこういった台湾の歴史や拝啓も理解しておくといいかと思います。ちなみに台湾の言語ですが、国語とされているのが、中国本土で使われている北京語とほとんど同じものですが、これとは別に台湾の4分の3以上が話す台湾語があります。北京語とは語尾や文字が多少異なるそうです。
小籠包とは?
小籠包とは点心のなかの饅頭の1つです。小麦粉で作った皮で、豚のひき肉などで作られた餡とスープを包んだものとされています。日本ではなかなか食べられない本場の絶品小籠包。台湾旅行の際はしかっかり食べて帰りたい台湾グルメの1つです。
台湾の美味しい小籠包の店①鼎泰豐
1番はじめにご紹介するのは、世界で1番有名な小籠包のお店と言っても過言ではない鼎泰豐(ディンタイフォン)です。1958年に食用油の問屋として創業し、1972年に小籠包のメニューをはじめると瞬く間に有名店に。今では台北市の本店、信義店を含め6店舗の他、台湾では台中、高雄にも店舗を構えさらには日本、中国、シンガポール、インドネシア、イギリスそしてアメリカなど10カ国に出店しています。そんな有名な鼎泰豐の小籠包は中身が透けて見えるほどの薄い皮で折られた美しい18のひだで、たっぷりの肉汁が閉じ込められた絶品です。レンゲに乗せて、まずは皮にはしで穴を開けます。この時肉汁は1滴も逃さないようレンゲの上でキャッチします。ある程度の温度になったらあとは1口でパクリと食べるのが鼎泰豐流小籠包の食べ方です。しっかりイラスト付きで説明もあります。アメリカのニューヨークタイムズでも「世界の10大レストラン」に選ばたのも納得の味です。他にもたくさんメニューがあり、エビシュウマイなど何を食べても美味しいです。日本にも店舗はありますが、やはり本場で食べるのは雰囲気も含めておすすめです。本店は行列覚悟ですので時間に余裕をもっておこしください。
台湾の美味しい小籠包の店②點水樓
毎日でも食べても飽きない点心。鼎泰豊以外にももちろんたくさん美味しいお店があります。次に紹介するのは台湾のネット投票で1位も獲得したことのある有名小籠包店です。こちらもわりとリーズナブルですが、雰囲気も重視したい方におすすめです。味はもちろんですが台湾らいしい内装と落ち着いた雰囲気の店内でゆっくり美味しい料理が楽しめます。またノーマルの小籠包も絶品ですがトリュフ入りの小籠包が有名です。合わせてぜひチェックしてみてください。台北には4店舗、桃園市や薪竹などにも店舗があります。
台湾の美味しい小籠包の店③明月湯包
ここは台北101のすぐ近くにある良心的な料金なのにとても美味しい小籠包が食べれるので台湾の方だけでなく、台湾在住日本人の方々にも大人気な普段使いの小籠包の美味しい店として有名です。肉汁を楽しむ小籠包ですが、ここの小籠包は脂っこくなく、何個でも食べれてしまうのが特徴です。ちなみに2010年の「花嫁のれん」で美味しい小籠包のお店として日本のテレビデビューも果たしている知る人ぞ知る人気店なのです。そしてここの日本人リピーターの間で人気なのが酸辣湯。おちらもおすすめです。
台湾の美味しい小籠包の店④高記 永康店
ここは鼎泰豊から徒歩圏内のお店です。ガイドブックに載っている鼎泰豊の特に本店は常に行列ができています。帰国直前最後の小籠包を食べに来たのに時間がない。。。ということもしばしば。そんな方にもおすすめなのが鼎泰豊にも引けを取らないくらい美味しいレストランが実は近くにあるのです。それが高記です。鼎泰豊とは違い少し厚めの生地に包まれた小籠包はノーマルとカニみそ入りが選べます。両方頼んで食べ比べをしてみてるのもおすすめです。さらに焼き小籠包という珍しいメニューもおすすめです。ちなみにメニューには日本語も併記されているので安心です。
台湾の美味しい小籠包の店⑤鼎元豆漿
台湾の点心が好きすぎて3食点心を食べつくしたいあなたにおすすめなのが朝点心のできる鼎元豆漿です。台北の有名観光地、中正紀念堂のすぐそばにあるこのお店は朝から行列ができているのですぐ見つかります。創業約50年老舗のこのお店は現地の方も多く利用します。日本語は通じませんが、メニューの書いてある紙に数量を書いて渡すだけなのでオーダーもらくちんです。台湾朝ご飯の定番、鹹豆漿加蛋こと塩味の聞いた豆乳などとセットで朝から美味しい小籠包を楽しんでみてください。
台湾の美味しい小籠包の店⑥金品茶樓
点心とはお茶を飲みながら軽食を食べることをいいます。つまり飲茶を食べる上で美味しいお茶は必須のコンビ。お茶は余分な脂分を取り除いてくれる効果もあります。そこで次におすすめしたいのが、有名なお茶屋さんの小籠包です。香りのとてもいいお茶がより一層美味しい料理の味を引き立ててくれます。このお店の小籠包はオリジナルだけでなく、ヘチマ入り小籠包もおすすめです。ランチの時間にはこのコンビネーションを求めて多くの方が行列を作っています。
台湾の美味しい小籠包の店⑦京鼎楼
もう1件お茶つながりでおすすめの小籠包のお店、京鼎楼を紹介します。ここはなんと先ほども紹介した有名店、鼎泰豊で修業したシェフのお店で、さらにリーズナブルに同等のクオリティーが味わえると人気のお店です。その中でも特に有名なのがウーロン茶を練りこんだ生地で作った小籠包です。すこし渋めなのが癖になる、このお店でしか味わえないウーロン小籠包は要チェックです。日本人の芸能人や有名プロ野球選手もお忍びでよく訪れるとか。そんな京鼎楼は台北の中山駅近くにあります。
台湾の美味しい小籠包の店⑧樂天皇朝台灣
次におすすめするのはインスタ映え間違いなしカラフルな小籠包のお店樂天皇朝台灣です。色はすべて天然の食材からなので安心してオーダーできる「特色皇朝小籠包八色」は必見です。ここの小籠包はポークではなくチキンで作られているので濃厚ながらもさっぱりとした味わいです。この8つの小籠包は、素材の味をしっかり楽しめるように食べる順番も決まています。はじめはオリジナルから。その後、ニンジン、フォアグラ、トリュフ、チーズ、ガーリック、最後に麻辣と食べ進めていきます。ここに来たら1人1セットは食べたいカラフル小籠包です。
台湾の美味しい小籠包の店⑨濟南鮮湯包
台北の忠孝新生駅そばにあるおすすめ食堂の紹介です。ここのおすすめはヘチマとエビのあっさりとしたスープが楽しめる小籠包で有名です。また、小籠包はオーダーを受けてから蒸し始めるというのも食堂ならではのこだわりで嬉しいです。11時ころにランチを求めて地元の方や観光客によりすぐ行列ができるので要注意です。ここの常連日本人の間では小籠包はもちろんですが、しらすのチャーハンは必須のオーダーメニューとなっています。
台湾の美味しい小籠包の店⑩正好鮮肉小籠湯包
台北の通化夜市で食べられる美味しい小籠包を紹介します。夜市にあるひっそりとした店構えのこの店も実は小籠包の有名店です。こちらの小籠包の主役は、なんとネギです。そしてこのネギ小籠包一本勝負というこだわりです。チキンやポーク主役で作られたものに比べとっても優しくほっこりする味が楽しめます。夜市のしめはここで決まりです。最近はテレビ番組「2度目の台湾」などで取り上げられているので日本人客も増えてきていますが、地元の方も通うローカル店です。
台湾の美味しい小籠包の店⑪杭州小籠湯包
ここでもう一軒ガイドブック常連の有名店を紹介します。有名店にも関わらず価格はリーズナブルで、無料のお茶はセルフサービススタイルです。コスパがとても良いので、小籠包以外の気になるメニューもいろいろ頼めるのが嬉しいです。鼎泰豊にない焼き餃子や大根もちなどメニューも豊富です。観光地の中正記念堂近くで日本語もOKなスタッフもいるのもとっても気軽に利用できる理由の1つです。また行列もできますが、料理が出てくるタイミングもとてもスピーディーで回転が速いので観光合間にサクッとよれるお店です。
台湾の美味しい小籠包の店⑫好公道
小籠包が好き過ぎて、とにかくお腹パンパンになるまで小籠包を楽しみたい方にお勧めなのが好公道です。ここの小籠包は他店舗にくらべおっきな小籠包が出てきます。オーナーのモットーがお腹いっぱいになるまで食べてほしいということもあり、特に食欲旺盛な方におすすめです。価格も良心的なので地元の食べ盛りの学生もよく訪れる名店です。台北に旅行に来たら大抵の方が1度は訪れるであろう永康街という立地もとても利用しやすいです。
台湾の美味しい小籠包の店⑬宜蘭正常鮮肉小籠湯包
台北の饒河街夜市の近くにある屋台めし小籠包を楽しめる宜蘭正常鮮肉小籠湯包を紹介します。ここは女性2人と男の子が切り盛りしているお店です。席は外のみにも関わらず1時間待ちになることも。ここの名物小籠包はこの地の名産の三星葱をたっぷり使っているのでしゃっきしゃきの触感が楽しめる新感覚の小籠包です。暁饒河街夜市は台北のおススメ観光スポットでもありますのでぜひセットで計画を立ててみてはいかがでしょうか。ちなみにこのお店は夜の営業のみです。
台北以外のエリアおまけ
台湾の美味しい小籠包の店おまけ①龍袍湯包 in 高雄
こちらは台北の次に人気のエリア高雄の小籠包の美味しい店の紹介です。台湾リピーターが台北を知り尽くして次に降り立つ場所。それは高雄です。特に最近人気急上昇のこのエリアでは龍虎塔などの観光名所に加え、港町ならではの絶景、海に沈む美しい夕日を眺めたり、フェリーに乗って旗津半島を満喫したりとみどころが満載です。そんな高雄を訪れてもやっぱり食べたくなるのが小籠包です。そこでおススメなのが龍袍湯包です。新堀江ショッピングエリアに近い場所にあるこのお店はとても立地がよく、オリジナルの小籠包だけでなく、珍しいカラスミやカニみその入った贅沢な小籠包もあります。常に熱々で出てくるここの小籠包はハーフサイズも選べるのでいろいろ楽しめてとてもお得です。
台湾の美味しい小籠包の店おまけ②小上海 in 台中
台中で小籠包のお店をお探しの方には小上海をご紹介します。ここの絶品小籠包のこだわりは貝のスープ入りの小籠包です。なんとこちらのシェフはすごい経歴の持ち主です。13歳で小籠包師匠に弟子入りし、着実にキャリアを積んだシェフはあの鼎泰豐で先生をしていたこともあるそうです。そんなシェフの作る点心はどれも美味。特にこのお店に来て小籠包と並びマストでオーダーしたいのが芝麻包と呼ばれるゴマのお饅頭です。なかにはゴマあんが入っているので1口食べると甘さ控えめのあんがとろけだします。
台湾の美味しい小籠包の店おまけ③九份小師父 in 九份
台湾旅行の人気スポットといえば、あのジブリ映画の千と千尋の神隠しのモチーフになったといわれている九份は外せないスポットですが、このエリアは観光地化されて美味しいお店を探すのが困難とよくガイドブックで書かれているのを見かけます。定番観光地九份でも美味しい小籠包が食べたい方にお勧めするのがここ九份小師父です。九份のど真ん中という立地にも関わらず台北の有名店並みのクオリティーの料理の数々。湯婆婆の屋敷こと阿妹茶酒館から徒歩すぐなので要チェックです。
台湾の美味しい小籠包の店おまけ④桃園空港
弾丸台湾旅行を満喫した方。空港について美味しかった小籠包がすでに恋しいという方に桃園空港で食べれる小籠包のお店を紹介します。
ターミナル1には審査ゲートをくぐった後の3F出国ロビーの南側に「雅舍茶楼」があり、注文を受けてから蒸してくれる本格小籠包が食べれるお店があります。ただし少し時間がかかりますので時間に余裕のある方にお勧めです。
第2ターミナルから出発の方には「好好吃大餛飩」がおススメです。 C4搭乗ゲート近くのフードコートの中にあります。街中よりは少し割高ですが、空港料金と思えば良心的です。
まとめ
東京からは4時間、大阪からはたったの3時間の飛行で訪れることができるご近所の台湾。弾丸ツアーで計画される方も多いのではないでしょうか。限られた時間で美味しい小籠包が堪能できるよう外れのないおすすめ店ばかりを紹介しました。オリジナルのものから香港でしか味わえない変り餡まで幅広く紹介しましたのでぜひ参考にしてみてください。また小籠包以外も台湾は美味しい点心がたくさんあります。エビシュウマイなど日本でも馴染みのあるメニューからあまり見かけないものまでさまざまな種類がありますが、日本語メニューを置いているお店も増えてきていますので、いろいろ試してみてくださいね。