『クズの本懐』とはどんな作品？
恋愛で悩む高校生の複雑な心の闇を描いた作品
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『クズの本懐』を一言で表すなら、高校生の深くドロドロした恋愛感情を堕落的に、かつ少しでも綺麗に描こうとした微妙な心理描写がみられる作品です。
かなりエロティックな描写もあり、行き当たりばったりで本能的すぎる登場人物たちにショックを受ける視聴者もいるかもしれませんが、逆にそこが人間的で、登場人物たちの深い感情が視聴者に訴えかけてくる情緒的な作品ですね。
【クズの本懐】大まかなあらすじは？
あらすじから言って重い
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主人公は「安楽岡花火（やすらおかはなび）」という黒髪ショートカットの美少女で、ややクールというか物事を引いてみている高校二年生の女の子です。
そんな花火は、幼い頃からの付き合いで自分の高校の教師となった「鐘井鳴海（かないなるみ）」に恋をしていますが、鳴海は同じ教師で同僚の「皆川茜（みながわあかね）」に恋をしていて、花火の想いには全然気づく様子がありませんでした。
鳴海に対する想いが全然叶わないことに嫌気がさしていた花火でしたが、そんな時に同じ学校の同じ高校二年生「粟屋麦（あわやむぎ）」と関わるようになり、麦の方は茜に恋をしていることを知ります。
互いに叶わぬ恋をしている二人は同調し合う所があり、異性としての興味は無くともお互いを「好きな人の身代わり」として、緩い肉体関係を持つようになっていくのです。
【クズの本懐】本作の見所は？
タイトル通りキャラクターがクズっぽい
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まず、主人公の花火と麦にしろ、お互いを好きな人の身代わりとして緩く肉体関係を持つ時点で、かなりのクズです。
別に対して好きでもないお互いを求め合い、花火は自分を好きになってくれる男を遠ざけ、麦は幼少期から好いてくれている美少女「鴎端（かもめばた）のり子」を面倒に思い敬遠するなど、心理的に破綻している所があります。
さらに、もともとは純粋だった花火も徐々に心が汚れていき、好きでもない男の誘いに乗ろうとしたり、麦も意志を強く持てないで茜のペースに流されていったり、非常に堕落的な描写が目立っていきますね。
しかし、最終的に思わぬ展開になり、その展開がリアリティーが高く現実の厳しさを突き付けてくるような所が記憶に残る作品です。
【クズの本懐】皆川茜がとにかく目立つ
中盤は花火そっちのけで茜回が続く
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見た目は綺麗で清純派な印象を受ける茜ですが、実際は男好きで誰からも好意を受けたい自分大好き女で、自分の美しさを利用して男を弄ぶのが大好きな性悪女でした。
花火は茜の本性に気づき、真面目で誠実でやさしい鳴海を茜にだけは奪われたくないと思いますが、鳴海の方はどんどん茜に惹かれていき親交を深めていきます。
茜は鳴海に興味はありませんでしたが、花火の苦しむ姿をみるのが快感で、鳴海をますます虜にしていくという苦しい展開になっていくのが辛いですね。
それによって花火はより麦を求めるようになり、さらに友達の「絵鳩早苗（えばとさなえ）」の好意も利用して、寂しさを紛らわすようになったり、かなり闇落ち寸前の展開になっていきます。
それもこれも全て茜のせいなのですが、茜の性悪さがあまりにもストーリーの核心に迫っていて、まるで茜が本当の主人公なのではないかと錯覚させる程の展開が続いていきますね。
早い話が、茜は主人公の座すら花火から奪ってしまったような所があります。
【クズの本懐】簡易キャラクター紹介
「安楽岡花火（やすらおかはなび）」声：安済知佳
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黒髪ショートカットの美少女で、全体的に優秀そうでちょっとクール目な高校二年生。
昔馴染みで自分の通っている高校の国語教師となった鳴海に恋をしていますが、叶わぬ恋から同級生の麦を鳴海の身代わりとして扱うようになります。
「粟屋麦（あわやむぎ）」声：島崎信長
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花火の同級生で、家庭教師時代から茜のことが好きだった美少年。
色々あって女慣れしている麦でしたが、特にタイプではない花火ととりあえず付き合って茜の身代わりとして扱うようになります。
「鐘井鳴海（かないなるみ）声：野島健児
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花火の昔馴染みのお兄さんで、花火の高校の国語教師になった真面目でやさしい青年です。
茜に一目惚れし、それからというものは茜に鳴海なりのアプローチをして彼女と徐々に親密になっていきました。
「皆川茜（みながわあかね）」声：豊崎愛生
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麦の元家庭教師で、今は花火たちの通っている高校の音楽教師。
全ての男性に好意を持たれることに快感を感じ、表面では清純を装っているものの、実際は自分の美貌と魅力を絶対的に信じている性悪女です。
「絵鳩早苗（えばとさなえ）」声：戸松遥
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花火の数少ない友人で、美少女というよりは美人という感じのサバサバした女の子です。
実は花火に好意を寄せており、花火の心の空白を埋めるために距離を縮めていこうとします。
「鴎端（かもめばた）のり子」声：井澤詩織
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金髪ツインテールの王道美少女という、この作品で唯一の萌えキャラかもしれません。
最も可愛いと書いて「最可（もか）」と自称していますが、その自信の通り昔から可愛さだけで乗り切ってきた女の子です。
しかし、好きな相手である麦からは鬱陶しく思われています。
【クズの本懐ネタバレ】茜と鳴海が結婚する
ネタバレすると花火の恋を報われない
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性悪女として中盤は強烈な印象を残した茜ですが、はじめて本気で好きになった相手が鳴海になってしまい、結果的に花火の恋の相手を奪うという形となってしまいました。
しかも、鳴海に接近した最初の理由が花火を傷つけたかったからというクズっぽい動機でしたが、結果的にその動機を叶えてしまうという苦しい展開になってしまいましたね。
しかし、最終回の辺りで茜は性悪女を卒業し、新しい自分に生まれ変わろうと心を改めたため、花火に対して次はあなたが幸せになる番と言わんばかりに、ブーケの花束の一部を手渡し、茜なりの花火への気づかいがみられたシーンは良かったです。
【クズの本懐ネタバレ】花火と麦も絶縁する
ネタバレすると花火と麦は互いのために互いと別れるという選択を取る
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結局、茜と鳴海が結婚することになり、お互いの恋は報われなかった花火と麦。
そこで二人は改めてくっつくのかと思いきや、その後はお互いを身代わりでなく一人の人間として見るようになり、互いに近づきすぎたけじめをつけるかのように、きっぱりと別れることにしました。
哀愁ある最終回でしたが、花火も麦も前向きに自分の生き方を捉えなおし、本物の恋をみつけるために歩き始めたのです。
【クズの本懐ネタバレ】何だかんだでモカが勝ち組？
ネタバレするとモカが一番強く前向きに生きていた
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麦にフラれ過去の思い出を捨てたモカでしたが、最終回のファッションショーでは完全に麦を忘れたかのように輝いていて、花火は呆然とモカを見つめていたシーンが印象的でした。
モカは自分で言っていたように既に一人で歩き始めていて、自分を輝かそうと懸命に生きているシーンが印象深ったです。
このモカの姿勢は後の番外編でも描かれており、モカが一番純粋で強く魅力的な女の子だったんだなということがわかりますね。
一人で歩いていける強さを持っていたモカは、きっと花火の良い刺激となったのではないかと思います。
【クズの本懐ネタバレ】番外編の最初はモカの話
ネタバレすると番外編の最初の主人公はモカ
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アニメ最終回の続きとなる番外編は、最初はモカの話となります。
アニメでは最終回もファッションショーくらいしか出番がなかったモカが、番外編で主人公なのは嬉しいですね。
番外編でも相変わらずかわいいモカですが、合コンで一人だけわざと空気読まない行動をしたり、番外編でも暴れてくれます。
アニメではメインになりえなかったモカも、番外編では彼女の視点で描かれているため、アニメでモカが気になった人は漫画の番外編を見てみると良いと思いますよ。
【クズの本懐ネタバレ】まとめ
アニメ最終回の後の話は番外編で
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『クズの本懐』のアニメ最終回は色々と衝撃的でしたが、番外編ではアニメ最終回の後の話も垣間見れるので、おすすめです。
番外編では茜と鳴海の結婚生活の話もあるので、気になった方はぜひ視聴してみてください。
