メイクでの下地の位置づけ
下地というのは化粧下地ということなのですが、文字で見ると土台のように感じますね。洗顔をしてまっさらになったお肌に、基礎化粧で整えた後メイクをするうえで、始めに使います。とはいえ、時短したいとか省いてもファンデーションで十分と判断されて、使われないことが多いようです。せっかくメイクするのであれば実にもったいないことです。
下地は何のために使うのか
たとえば塗り絵をしたり、実際に壁にペイントをした経験のある方ならよくご存知ですが、一番見せたい色というのは下地の紙や壁が白く滑らかである方がいいのです。メイクも同じことです。下地によってお肌の色むらを均一に整えて滑らかにして、その後のファンデーションなどののりや発色を良くしたり、またお肌を保護することを目的とします。
下地を使うことのメリット
下地を使うメリットはお肌と油分を含んだファンデーションの結びつきをしっかりしてくれることです。特にもともと乾燥肌の方や冬に乾燥肌になる方は、潤いを保つ力が弱いので、お肌に直ににファンデ―ションをつけて、すぐにヨレたりムラになったり落ちやすくなるのを防いでくれます。
また、下地はべたつくので、乾燥肌なのに使わないという方もいらっしゃいますが、わずかな潤いでも逃がさないようにしてくれます。
私もかなり乾燥が酷いのと、ファンデーションで荒れるんだけど今のところRMKはいい!
— 結華 (@purple_fairy128) March 29, 2017
パッケージ変わったんだけど、日焼け止め→下地→クリームファンデ
乾燥してるならしっかり保湿してあげた方が崩れにくいよ〜♡ pic.twitter.com/SjC0TceXDv
なぜ乾燥肌になるのか
遺伝的に子どものころから乾燥肌の方もいらっしゃいますが、大人になって洗顔後そのままにしていると突っ張るとか、Tゾーン以外がカサつくとか、冬になるとお肌が粉を吹くようになったのであれば乾燥肌になったと言えます。原因は様々考えられます。ここからは、お肌の成り立ちと仕組みはどうなっていて、潤いを保つことと乾燥肌ということはどんなことでしょう。また原因となるものは何か分かりやすくご説明します。
お肌とは
皮膚は28日周期で変わっていきます。
— かつや@ニキビとはおさらば (@goodbye_acne01) January 29, 2018
これをターンオーバーと言い、今あなたの肌は28日前の生活習慣などによって作り出された肌の状態です。 pic.twitter.com/37VogAfB1F
お肌は実はとても薄いものです。例えるならポリ袋のような厚さの層が4枚重なった程のもので、表皮といいます。お肌の奥というのは、この4層の1番上の角質層という場所の下の方のことです。表皮は身体を覆っていますが、その層には細胞がレンガのように積み重なり、異物が入らないようにバリアしています。新しい細胞に押し上げられ、角質層の上までくるとはがれ落ちます。表皮の下には真皮があり毛細血管がめぐらされてハリや弾力を保ちます。
お肌が潤っているとは
先ほどご説明した表皮の特に角質層のバリアは、異物を入れないと同時に角質層の水分ももれないようにしています。角質細胞らの間の油分を細胞間脂質といって、これが水分の蒸発を防ぎますが、さらに、汗と皮脂が混ざった皮脂膜と、元々持っている天然保湿因子が一緒に働きます。およそ30%の水分量があると柔らかく潤ったお肌といえます。乾燥肌というのは細胞間脂質・皮脂膜、天然保湿因子のどれかや全てが不足して起こります。
こんなことで乾燥肌になってしまう
乾燥肌になってしまうのは、知らずに行っている生活習慣や食習慣から、身体の中の原因でなってしまうことがあります。熱いお湯での長風呂や洗浄力の強いボディソープや荒いタオルでゴシゴシ洗うことはバリア機能が壊れて水分が出てってしまいます。歳を重ねることでも、元々持っていた水分をため込む成分である保湿成分が失われて乾燥肌になっていきます。
お手入れによる乾燥
お風呂上がりはお肌が潤っているように見えますが、水分は少なくなっていますので、汗をかくからと引くまで待ってから化粧水をつけ始めるのは乾燥を進めます。
また、乾燥が気になりすぎて、油分の多い化粧品をいくつも使うのも、水分が不足しているのに潤いません。お肌は油分で覆われてばかりいると、自らの保湿する3つの力をだんだん働かさなくなってきて乾燥肌になっていきます。
保湿の不足
保湿というのは単に水分を与えればいいのではありません。お肌にはバリア機能があるのでただの水は入りません。そのための肌に元々ある水分を保つ保湿成分を、肌表面やバリアを通り抜ける大きさや仕組みで細胞や細胞間に補給することが必要です。多くの保湿成分があるので、化粧品の裏側の成分表の上位5~10位に表記されている成分をよく見ましょう。
油分の不足
入浴後の汗がひくまで化粧水をつけないでいるのは乾燥を進ませますが、とりあえずお化粧水をつけておくことです。保湿して汗をかいてしまったら、その後水ですすいでから保湿しなおしましょう。汗がおさまるまでに汗と皮脂が混じって皮脂膜をつくるので、少し手間ですが油分不足の手助けになります。
ベタつきが嫌いだからとクリームを使わないのは水分を与えて蓋をしないのと同じです。せめて乾燥が気になる所だけでも使いましょう。
乾燥肌にこそ下地が必要な訳
これまでの説明から、乾燥肌は誰でもなりやすく、そのままの状態では潤うことがないということです。メイクをするうえで保湿したお肌に直接ファンデ―ションをつけると潤いを逃がしやすくなるため、下地でお肌を守りながらメイクをしていくのは乾燥肌こそ必要といえます。保湿成分のあるファンデーションも多数ありますが、下地で守って、ファンデーションでも保湿する方がさらに保湿されます。
そもそも保湿力のある化粧品とは
化粧品が自分のお肌に合うとか合わないというのは、刺激や皮膚疾患が出る出ないということではありません。乾燥肌であるならその化粧品を使うことで、お肌の水分量があがり潤いが保たれ、使っていなかった時より、より良い肌状態になることです。みなさんそれぞれの遺伝子が違うように、お肌にも違いがあります。ここからは保湿力の高い成分をいくつかご紹介します。
セラミド
私たちのお肌の角質にもともとある成分です。本来、細胞間脂質の40%をしめていますが、不足してくると角質が薄くはげ落ちてきます。同時に外界の刺激を受けやすくなるのでカサカサでかゆみが出てくることにつながります。表記は、セラミドと単体か、1~3の数字がつきます。それ以外は似た働きをする成分の可能性がありますので注意が必要です。
ヒアルロン酸
水を抱え込む力が大きく、ゼリー状でニワトリのとさかに多い成分ですが、人の真皮にあって水分保持をしています。現在は、バイオテクノロジーによって量産されていて、ヒアルロン酸以外にヒアルロン酸Na、別名スーパーヒアルロン酸が、ヒアルロン酸より2倍の保水力があるので、よく配合されています。ただ、油分がないので乾燥肌には油分も補うことが必要です。
コラーゲン
真皮での弾力を保つ成分です。飲んだり食べたりしても、アミノ酸に分解されてしまうので、お肌に直接コラーゲンが増えることはありません。また、分子の量が大きいので真皮まで届くことはなく角質に留まります。最新の分子量をごく小さくする技術での特別なコラーゲンは、角質層の下の方から真皮にまで届くという報告もあります。
エラスチン
コラーゲンと同じく真皮にある成分で、繊維やネットのように伸び縮みしやすく、お肌を支える働きをしますので、不足してくるとタルミができてきます。コラーゲン同様アミノ酸に分解されます。また、コラーゲンだけではお肌が成り立たず、エラスチンも一緒に存在することで弾力のあるお肌になりますし、保湿効果とともにツヤも与えます。
天然保湿因子
お肌の成り立ちでご説明しましたが、確執での水分保持をする3つの成分の1つで、NMFと表記されることもあります。熱いお湯での入浴をすることで、どんどん流れ出ていきますし、保湿力はさほど高くないですが不足しやすいです。粘性がないので使い心地は軽く、化粧水やオールインワン化粧品などに使われることが多いです。
グリセリン
動物や植物の油分かれできるもので、精製して無色無臭の少し粘性のある成分です。保湿をするとともに吸湿という水分を呼び寄せる働きがあって、お肌には柔らかくしたり、肌なじみのよい感触を持たせます。ヒアルロン酸と組み合わさると、相乗効果で保湿効果が高まって潤いをしっかりと守ります。多くの化粧品や医薬品に使われています。
ミネラルオイル
鉱物油ともいいますが、石油を精製して作られるオイルです。石油からというと驚かれますが石油はもともと動植物やプランクトンからできています。ベビーオイル、ワセリンもこの仲間で、医療機関でも多く使われているので、お肌への使用は保湿効果がある利点の方が大きいです。クリームや乳液下地やファンデーションとほとんどの化粧品に使われていう成分です。
植物油
植物から抽出した天然の油分です。オリーブオイル、アボカドオイル、ホホバオイル、米ぬか油、椿オイル、グレープシードオイル、マカダミアナッツオイル、アルガンオイル等など多数存在しているので、粘性や使用感または希少か手に入りやすいかによって、どの化粧品に使われるかは異なります。植物性だから誰にも安全ということはないので注意が必要です。
保湿力の高い下地とは
保湿成分はご紹介したもの以外にも沢山ありますが、保湿力の高い成分が使われているからといって、保湿力が高いということではありません。化粧品の成分表には、製品の中に使われている割合が多い順から記載されています。割合が多くても成分の濃度が高くなければ保湿力は低くなります。できれば成分の濃度が高いものを選んでください。
MAMEW ナイトデーエッセンス-化粧下地/美容液-くずれない・てかり防止・保湿・毛穴・くすみ・美白・はり・たるみ・しわ・皮脂・つや肌-EGF配合-30ml
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保湿力の高い下地まとめ|【プチプラ編】乾燥肌の方へおすすめ10選
メイクの際に皆さん使う必需品のひとつに”下地”がありますよね?様々な下地がありますが、物によっては保湿が逃げ乾燥してしまうこともあるかと思います。そこで今回は、乾燥肌の方にもおすすめの保湿力の高いプチプラ下地10選をご紹介させていただきます。
MacchiaLabel 薬用クリアエステヴェール13ml+薬用モイスト&カバーベースセット (ナチュラル)
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¥ 4,606
オルナ オーガニック 化粧下地 「 顔 用 保湿 日焼け止め ノンケミカル 」「 SPF50 + PA ++++」「 毛穴 にきび くずれ防止 」「 無添加 無着色 無香料 」「 コラーゲン 3種+ ヒアルロン酸 4種+ ビタミンC 4種+ セラミド 配合」25g
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¥ 2,000
保湿力の高い下地とともに必要なこと
どんなに保湿力の高い下地を使ったとしても、その前の素肌のケアをしていなければお肌は傷みます。ここから、メイクをしていることを前提に、寝る前の素肌のお手入れの基本から、乾燥を防ぐお手入れの手順を例にします。
汚れを落として素肌になる
季節が冬であっても、お肌にはメイクの油分や汗や空気中の汚れがついてしまいます。時間と力をかけすぎない丁寧なクレンジングで、前につけていたいらない油分を毛穴までよく落としましょう。その後油分では落ちない汚れを洗顔で落とします。そしてぬるま湯以下の温度の水でよくすすぎましょう。タオルでやさしく抑えるように水分を取ります。
乾燥を防ぐために
洗顔後すぐに保湿です。お化粧水をたっぷりつけますが、コットンなら叩かないで浸すようにします。手のひらに取ってからお肌にやさしくプレスする方がおススメです。パックをするならここでです。次に保湿や美白の目的の美容液をつけますが、乾燥が気になる部分には重ねづけします。この時点で水分が十分になっていますので、油分はまだ薄いですから、ここでクリームをやさしくのばします。気になる部分は重ねづけして完了です。
下地とBBクリーム、CCクリームの違い
メイクをするとき悩んでしまうのが、同じクリームというし似た感じだしどれがどう違うのかということがあるかもしれません。下地も下地クリ―ムということですからその違いは、かさなる部分もありますが、BBクリームとCCクリームをわかりやすく分類しておきます。
BBクリームとは
BBクリームは美容医療の現場で、美肌を目的としたピーリングをおこなった後のお肌のために作られました。ピーリングは、強い酸を使って皮膚表面のタンパク質を溶かします。真皮の細胞分裂で表皮ができるまでは、バリアになる角質がないので乾燥を防いで保護のための刺激のないクリームでした。現在は、保護機能だけでなく、カバー力があっても厚塗りにならない、時短のできる下地もかねたファンデーションとして使われます。
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CCクリームとは
CCクリームはコントロールカラークリームのことです。シミやクスミや色むらシワなどを目立たなくしながら、メイクしたような肌に見せるクリームで、現在は下地も兼ねていたりファンデーションを兼ねていることも多いです。BBクリーム同様1つで下地からファンデ―ションまでの機能もあるものも多いので、製品によってどんな特徴かで選んでください。
luce CCクリーム プラセンタ配合【国内製造】天然水使用のCCクリーム 30g
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まとめ
いかがでしたか?BBクリームやCCクリームは、とりあえずどんなお肌に見せたいかを高機能で手軽に仕上げられるオールインワンの様な働きです。下地は乾燥肌のメイクにとって、ファンデーションやその後のメイクをより美しく見せながら、自然に密着させるものです。冬の乾燥した空気は湿度が20%のこともありますから、その中で過ごすには、乾燥をできるだけ防ぐことと、保湿するということが大切です。下地によってカバーをすることでお肌自体の乾燥を防いてくれます。また、お肌の色むらを整えてくれますし、光の反射までコントロールして、レフ板で照らしたようになる製品もあります。紫外線が気になっても、下地を使うことでお肌に2重3重のUBカットができますので、肌刺激の強いUVカットがいらなくなります。キチンとキレイは下地から作るとお肌を大切に扱えるし、一日キープできます。BBクリームやCCクリームは、とりあえずどんなお肌に見せたいかを手軽に仕上げられます。