冬に気になる脇汗の原因とは?
冬なのに自分だけ脇汗が気になる、と感じる人って意外と少なくないのではないでしょうか?冬の気になる脇汗はどのようなことが原因に考えられるのでしょうか?
原因1.ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れは、冬でも脇汗を過剰に分泌する原因になる場合があります。例えば、甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、本来体の代謝活動を活発にする作用を持っています。そのため、甲状腺肥大や、甲状腺ホルモンの亢進などが起これば、冬でも自然と汗をかきやすい状態になるのです。もし、自分の汗の量が異常だと感じる人は一度医師に相談してもいいかもしれません。
原因2.自律神経の乱れ
ホルモンバランスの他にも自律神経が乱れることで、汗の分泌を過剰にしてしまうことがあります。例えば、ストレスが非常に溜まってしまった時、体の中では本来正常な状態を保とうと働いている自律神経が不安定な状態になってしまいます。自律神経は汗腺などの支配を行い、コントロールをしているので、自律神経の安定が保てない状態だと、脇汗などの分泌が多くなったりするのです。
また、ストレスと同じ状態を引き起こすのが極度の緊張です。緊張することは、自律神経の中でも体を興奮状態に持っていく作用のある交感神経を活性化させます。交感神経が活性化すると、交感神経の支配する汗腺は当然分泌を活発に行うので脇汗などが気になるようになります。さらに、更年期の症状でも自律神経の乱れにより、汗の分泌が気になることがあるようです。
原因3.肥満体型
肥満体型の人は、健康的な人よりも体温が上昇しやすく汗をかきやすい状況にあります。そのため、少し急いだだけ、少し走っただけ、さらにご飯を食べただけで体温がグッと上がり、脇汗などの汗の分泌を促進してしまうのです。
原因4.冬の食生活
体型にも問題がなく、心身の状態も健康的だという人は食生活に原因が隠れているかもしれません。特に冬には暖かいものに加えて辛いものなどを食べたくなる人はいませんか?このような刺激のある食べ物は、汗腺も刺激することで脇汗を過剰に分泌してしまう傾向にあります。
また、動物性の脂質成分を多く摂取しがちな人も脇汗を活発に分泌する状態を引き起こしてしまいます。さらに、コーヒーなどをかなり頻繁に飲む人は、コーヒー中のカフェインが中枢神経を興奮させ、汗腺を刺激します。その結果冬でも脇汗をかいてしまう、という場合もあるのです。
脇汗が多いとわきがになるの?
脇汗が気になる人の中には、わきがを気にしている人も非常に多いです。しかし、脇汗が多いからといってわきがになるというのは、少し語弊があります。脇には主に2種類の腺があり、この腺の分泌物によって匂いのない脇汗か、わきがのような匂いを引き起こしてしまうかが分かれています。
エクリン腺
1つめはエクリン腺と呼ばれるもので、夏の暑い日や、運動をした時などにかく汗はこのエクリン腺から分泌されていることが多いです。このエクリン腺からの分泌物は、メインの成分が水分で、塩分やミネラルなども含まれていまう。つまり、首など他の箇所にかく汗と同じで、あまり匂いは気にならないのです。
アポクリン腺
一方アポクリン腺は、特に脇に集中して存在しており、ここからでる分泌物はわきがの原因になるような悪臭をもつ特徴があります。アポクリン腺からの汗は、皮脂やタンパク質が中心で、これが菌などと混ざることで、わきがのような匂いを発すると言われています。アポクリン腺の数は、個体によって差がありますが、わきがなどを気にするほどの数を持つ人口は日本人では約1割程度だと言われています。
冬の脇汗!どう対処したらいい?
では、ここからは気にな冬の脇汗に対しての改善方法や、気にならなくなる対処方法などを紹介します。すぐに脇汗をなんとかしたい!と思う人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
①洋服の選び方
冬は外気が寒いため、体を暖かくしようとたくさん服を重ねたり、通気性の低い服で熱を逃さないようにしようとしますよね。しかし、あまりにも通気性が悪く、体の産生した熱がこもってしまうと、湿気を持ちやすく汗をかいたときもそのままムワッと匂いを起こす原因にもなります。そのため、冬の脇汗や脇汗の匂いが気になる人は、通気性に優れた服装選びが大切です。
冬の洋服でポリエステル素材のものが多い人は、素材の変更をおこなった方が良いでしょう。ポリエステルは中の熱や湿気を外に出しにくく、どうしても中にためてしまいがちです。そのため、湿気で蒸れたり脇汗に匂いを持たせる原因になります。下着だけでも綿や絹製のものに変更すると、湿気を外に逃がしてくれるので脇汗などが比較的気にならなくなりますよ。
②制汗剤でブロック
夏には使用する人も多いと思いますが、制汗剤で脇をさらさらに保つのも脇汗が気になる人にはおすすめの対処法です。匂いの気になる人は、どうしても香りのついた制汗剤を選びがちですが、無香料のものがおすすめです。なぜなら脇汗と制汗剤の匂いが混じり、時に異様な匂いになってしまうことがあるからです。脇汗の匂いを抑えることに着目したものではなく、脇汗の分泌自体を抑えてくれるアイテムが良さそうです。
③汗取りパットの使用
脇汗が気になる人は、汗取りパットや汗取りインナーなどのアイテムの使用もおすすめです。これを使用すれば、脇汗の滲みやすい服装でも頼むことができ、自分のファッションを邪魔せず、脇汗の対処法になってくれます。衣服に直接貼るパットタイプのものは、汗の黄ばみなどをしっかり防止し、制汗剤などと併用することも可能です。
また、脇には何もつかないので開放感もあり、より普段通りの生活ができます。しかし、白い服装や比較的薄い生地の洋服では、パットが透けて見えるなどの欠点もあります。そういう場合は、脇に直接つけるタイプを活用しましょう。肌が弱いという人は、かぶれなどのトラブルの危険性もありますが、服装を左右せず脇汗をポイントで抑制してくれます。
④ツボ押しで脇汗を抑制
脇汗が気になって仕方ないという人は、脇汗を抑えるツボを知っておきましょう。1つめは合谷(ごうこく)というツボで、手の甲の人差し指と親指の付け根の間に存在します。すこし凹んだところがツボで、ここをぐっぐっと刺激することで自律神経のバランスを整え、発刊を抑制してくれます。
引用: http://ur0.pw/ItKE
2つめは屋翳(おくえい)というツボで、乳首から上に約4センチ程上がった場所にあります。主に上半身の発汗を抑制する効果があり、比較的即効性があります。
⑤手術で根本的に解消
どうしても気になる、対処的な方法では嫌だという人は、根本的な原因となる汗腺にアプローチした手術を行うことができます。手術を受ける人は、わきがなどの匂いで悩みがちなアポクリン腺が多い人がほとんどだそうです。しかし、脇汗が気になってしまうとそれ自体がストレスになることもあるので、手術とはいかずとも専門家に相談することは、解決に繋がるでしょう。
冬の気になる脇汗・まとめ
今回は、冬でも気になってしまう脇汗の原因や対処方法などを紹介しました。症状の軽い人や、原因のはっきりわかっている人は、少しの対処方法をとったり原因にアプローチすることでかなりトラブルの軽減に繋がると思います。しかし、症状が重度であったり原因がわかならい、と悩んでいる人は専門機関などに相談し解決のヒントを得ることもおすすめします。