足元が冷える原因
足は身体の中でも最も冷えやすい部分の一つです。寒い季節は暖房の効いた温かい部屋と屋外との激しい温度差に自律神経が乱れてしまい、体温調整が追いつかなくなります。寒さ対策のつもりで重ね履きした靴下は、足元を締め付け血の巡りを悪くさせます。
足が冷えやすい原因は、足は心臓から遠い位置にあるからです。身体の中で作られた熱は、血液と共に身体の中を循環します。血液は心臓を中心に身体中を循環する為、どうしても心臓から離れた足の先では血液が流れにくくなってしまい、熱の伝わりも低下します。その為、ただ温めるだけではなくより効果的な冷え対策を行う事が大切です。
なぜ足先が冷えると眠れないのか
人が眠りにつく時は、体内の熱を下げる必要があります。体内の熱は身体の表面から外へと出て行きますが、手や足の先が冷えているという事はそこまで熱がまわって来ていません。本来足で放出されるはずの熱は外へ出て行く事ができないままこもってしまうのです。手や足の先が冷えていても実は体内には熱がこもっている為になかなか眠りにつく事が出来ないのです。
オススメの冷え対策アイテム
寒い季節には冷えの対策アイテムも数多く販売されていますね。ついつい温かさを感じるアイテムを選びがちですが、まずは冷えの原因を解消する事を考えましょう。
引用: https://www.akebonokanpou.jp/2018/02/10/kafun-syn/
冷えの対策に足を締め付ける靴下は逆効果と説明しましたが、室内だからと言って寒い季節に素足で過ごすのは辛いですよね。そんな時は5本指ソックスを履きましょう。普段開くことのない足の指先が開き血液循環が良くなり冷えの解消に繋がります。また、足の裏にはたくさん汗腺が集中していて意外とたくさんの汗をかいています。知らないうちに汗をかきそのままの状態にしておく事で足が冷えてしまう場合も考えられます。特にタイツやストッキングを着用する事の多い女性ですがタイツやストッキングではあまり汗を吸収しません。それに比べて5本指ソックスは汗の吸収率にも大変優れています。なるべく履き口の締め付けが少ないものを選びましょう。また、ポリエステル等の素材から作られた靴下よりも綿100パーセントの物がオススメです。保温性も高く、吸収性にも大変優れています。
靴下は、絹→綿→絹→絹と4枚履きが最強!なんて話もよく聞きますね。
冷え対策の定番『足湯』は正しい方法で!
マッサージは血の巡りを改善する手段としてはとても即効性があり効果的です。しかし冷えた身体にマッサージをするよりもお風呂でしっかりと温めた状態での方がより効果的です。寝る1時間〜1時間半程前にお風呂に入るようにしましょう。早めにお風呂を済ませる方は洗面器に38度〜40度のお湯を張り、10分程度温めましょう。熱いと感じるお湯に浸かるのはあまり良くありません。激しい温度差は自律神経の乱れの原因となります。体温に近く高すぎない温度のお湯で時間をかけてじっくりと温めます。
冷え対策の簡単マッサージ①
足先の冷えにはふくらはぎのマッサージが効果的です。熱の集まる身体の中心部から足元へと血を巡らせるポンプの役割を果たしています。しかし、その働きは高いヒールのパンプスによる負担やブーツでの締め付け、長時間座りっぱなしの姿勢で過ごす事により悪くなります。足元への血の巡りの状態を良くしましょう。
両手で足首を覆うように掴み、力を入れて膝の方に向かい下から上へと押し流すようにマッサージしてください。足首の裏側に感じる筋のような部分はどうしても血の巡りが悪くなりやすい部分です。じっくりとほぐしてからマッサージを始めましょう。血液の循環を良くするだけではなく足の疲れやむくみの解消にもなるので毎日お風呂上がりに続けて見てください。
冷え対策の簡単マッサージ②
続いて足の裏のマッサージです。身体を支える足の裏にはとても負担がかかっています。足の裏を触るとゴリゴリとした感覚を感じた経験はないでしょうか?
ゴリゴリの正体は筋肉がかたまってできた物、もしくは老廃物のどちらかになるでしょう。筋肉のかたまりとは、いわゆる肩凝りのようなものです。しっかりと温めてじっくりとほぐしましょう。老廃物とは体内で不要になった尿酸、乳酸の蓄積です。汗や尿として体外へと排出されるものですが、心臓から遠く血流の悪い部分である為に蓄積されやすくなってしまいます。
土踏まずから指の付け根に向けて、かかとの方に向かって、内から外へ拳を握り指の第二関節部分で転がすように撫でながらマッサージしてください。力を入れすぎると手を痛めてしまいますので適度な力加減で行なってください。10分〜15分程続けていると足がポカポカしてきます。お風呂上がりにテレビを見ながら手軽に出来るので是非試してみてください。
マッサージといえばツボマッサージ
合谷(こうごく)
手の親指と人差し指の付け根、骨と骨の間辺りにあるツボです。反対の手で挟み込むように掴むと、グッと親指が入り込むような部分があります。足の冷えだけでなく、手先の冷えや肩凝りにも効果のあるツボです。
太谿(たいけい)
内くるぶしとアキレス腱の間にあるツボです。全身の血流を良くしてくれます。親指で徐々に力を込めながらゆっくりと押してゆっくりと戻します。左右10回ずつ程度行いましょう。
マッサージの注意点
いい事ばかりのマッサージですが、マッサージの前にはオイルやクリームでしっかりとケアをしましょう。力をかけた押したり押し流したりと肌には大きな負担がかかります。特に肌が乾燥しやすい冬の季節にはダメージも大きくなります。クリーム等を使う事により滑りが良くなるので肌への負担が軽減されます。
また、食後や飲酒後のマッサージは避けましょう。気分が悪くなる場合があります。妊娠中の方は足ツボマッサージはNGです。足の裏は第二の心臓と呼ばれる程様々な臓器と繋がっています。セルフマッサージをする事で刺激により意としない作用をもたらす可能性があります。
普段から冷えの対策を意識した生活を
冷えた時の解消法をご紹介しましたが冷えないように意識した生活を心がけましょう。冷たい飲み物や水分量の多い野菜やフルーツをたくさん食べていませんか?身近な食べ物でも身体を温めてくれる食材は沢山あります。
むくみと冷えも切っても切れない関係にあります。むくみが解消出来たら身体もスッキリして言うことなしですね。合わせてむくみの解消法も知っておきましょう。
運動不足も血流が悪くなるので冷えの原因となります。車の普及を始め電車やバスも充実した環境の中で生活する現代人は長い距離を歩く機会もなくなり運動不足となりがちです。ちょっとした階段でもエスカレーターがあったらエスカレーターを利用していませんか?普段の生活の中でも歩く事を意識しただけで血液の流れを良くするには効果的です。少しずつ歩く習慣を取り入れましょう。
マッサージと冷え対策で快適な睡眠を
知らず知らずのうちに足元を冷やす原因を作る生活を送っていませんでしたか?女性の足元はどうしても冷えやすい物。しかし、意外と簡単に少しの意識で冷えを対策する事は可能です。少しの意識とお風呂上がりのマッサージを習慣付けて寒い季節も快適な睡眠を取りましょう。