ジョギングって速度の遅いランニング?
スタイルキープやダイエットのためにランニングをしている人が増えていますね。でも運動は苦手だし、とてもみんなと同じように走れないから、遅い速度で走っている方もいるのではないでしょうか。そして、「ジョギングって速度の遅いランニングのことでしょう?」と思われていませんか?実はジョギングとランニングは全く違うものなんです。
ジョギングとランニングの速度と動きの違い
ジョギングとランニングは、速さも違いますが動き方に違いがあります。まず平均速度の違いですが、ジョギングは時速3~6Kmです。ランニングは時速7Km以上で、一部では10Kmという方もいますが、トレーニングとしてのランニングと考えていいでしょう。動きはジョギングでは踵から着地せず、足の指の付け根から着地して、前に進む時に地面をけり出しません。ランニングは踵から着地して前に進むのに地面をけり出します。
速度の違うジョギングとランニングは別もの?
ジョギングとランニングの動き方が違うのはお話ししましたが、もっと違うことが体の中でおこっています。どのようなことなのでしょうか、みてみましょう。
ジョギングしている体でおこること
ジョギングは緩やかな動きですが、使われている筋肉は遅筋と呼ばれる筋肉で、長時間動かすための筋肉です。この筋肉を動かすのには酸素が必要で、この運動を有酸素運動と言います。有酸素運動をしている時には糖以外に脂肪をエネルギーにしています。糖を使いきってから脂肪を使うのではなく、効率よく脂肪を使いながら運動できるのです。体脂肪1gは7.2Kcalで糖1gは4Kcalなので、より多くのカロリー消費ができます。
ランニングしている体でおこること
ランニングでは使われる筋肉は、速度が速いほど酸素が必要ですが、酸素が不足すると息切れがおこります。苦しいほどカロリーの消費が大きそうですが、息切れをしている時点で脂肪は燃焼しきれていないことになります。また、筋肉内に乳酸が溜まり始めて筋肉痛となります。さらに激しいランニングを続けると、筋肉を分解してアミノ酸が使われます。筋肉が減るのは体に負担をかけますので、やり過ぎには注意が必要です。
ジョギングも速度で違いがある?
ジョギングも人によってや、体調によって速度は違いますね?ジョギングの速度の目安は平均時速3~6Kmといわれています。中でも最近はスロージョギングといって、歩いているのと同じくらいの速度のジョギングが、やりやすく続けやすいと話題になっています。歩く平均の速度は4.8Kmですが、この記事ではスロージョギングとは特別に呼ばずにご紹介していきます。進まないジョギングをイメージしていただくといいでしょう。
ジョギング速度は速いほどいい?
ランニングは速いと息切れしますが。ジョギングも動きは違いますが、速度を上げるとやはり息があがってきます。事実、データに基づくと、同じ速度でもジョギングはウォーキングの2倍のカロリー消費ができます。ランニングのカロリー消費は確かに高いのですが、平均時速がジョギングの2倍になっても消費カロリーは2倍にはならず、あまり変わりません。苦しさの割にカロリー消費は少ないのです。
ウォーキングの速度のカロリー消費
では具体的に、ウォーキングの平均速度でカロリー消費量をみてみましょう。これは目安ですが、1Kmを移動するときには体重1Kgあたりウォーキングでは、約0.5Kcalのカロリー消費があります。体重50Kgなら25Kcalということになります。
ウォーキング・ランニングとジョギングの速度のカロリー消費
次にジョギングとランニングの速度のカロリー消費をみてみましょう。移動1kmあたりのカロリー消費量は、平均時速7Km以上のランニングも時速3~6Kmのジョギングでも、体重1Kgあたりでは約1Kcalです50Kgの人なら50Kcalでウォーキングの2倍です。
ところがランニングでは、遅く走っても速く走っても、1Kmの移動でカロリー消費量はほとんど変わらないという研究結果が出ています。ゆっくりなペースの平均時速6Km以下なら、ウォーキングもジョギングも体が感じるきつさはほとんど同じです。ですから、ジョギングは苦しくなくて効率よくダイエットができるといえます。
疲れないジョギングの速度とは
疲れないジョギングは、やってもダイエットにはならないと思われるかもしれません。ですが、先ほどランニングで頑張っても、消費カロリーは速度と同じようには増えない、とお話ししましたので、苦しくないジョギングをする方が合理的ですね。では、疲れないジョギングの速度はどのくらいなのでしょうか。
疲れないという目安は笑顔を保ち続けられることです。ジョギングの歩幅は足の大きさの半分を目安にしましょう。その歩幅で足の指の付け根あたりで着地して、足の大きさの半分だけ進みます。女性なら10センチちょっとです。いかかでしょうか?これでご自分のぺースで進めばいいので疲れません。きちんと呼吸ができるので、乳酸が溜まらないですし筋肉痛もおこりません。めざす速度の目安は、30秒で90歩の速さです。
速度の遅いジョギングだからダイエットできる
笑顔を保ち続けられる速度でのジョギングは、なぜダイエットできるのでしょうか?それは、乳酸が溜まらないスピードだからといえます。乳酸が溜まれば溜まるほど糖がエネルギーとして消費されます。脂肪を消費しなければダイエットできませんから乳酸の溜まらない速度を保つのが大切です。運動が苦手でも、体力に自信がなくても、効率よく体脂肪が消費できるジョギングならおすすめです。
ジョギングは速度ではなく時間でダイエット
ここでとても励みになる実話をご紹介しましょう。仕事が忙しく特別に運動する時間がとれない会社員が、1分のジョギングと30秒のウォーキングを1セットとして、毎日会社内ですきま時間に40セット続けたそうです。すると、3ヶ月で7Kgのダイエットに成功しました。40セットで1時間分になりますね。ジョギングは忙しくて時間のない方にでもできるということです。
よく、運動は20分以上しないと脂肪は燃えないといいますが、それは昔の間違った情報です。体にエンジンがかかる燃焼ペースになるのには必要な時間ですが、それより体に糖が少ない時間(朝や食後数時間たった後)に運動をすることが重要です。糖が少なければ早く体脂肪が使われます。短時間でも合計で長い時間になればその分カロリー消費も増えます。ゆっくりなスピードのジョギングで疲れたら歩いての繰り返しでも結果は出ます。
ジョギングの速度アップはムリなく自然に
ジョギング初心者は、まず続けるということを目標としましょう。もし早く結果を出したいなら、毎日10分でもやってみましょう。辛くなったら歩いても、とにかく10分動くことです。いきなり30分ジョギングしても、次の日疲れていたり体が痛ければ続きませんね?そのうち1分でも5分でも長くできるようになりますし、1週間以上すると体の感覚が違ってくるはずです。それから速度をアップすることをしてみましょう。
まとめ
いかがでしたか?ダイエットができるジョギングは、平均時速3~6Kmを目安にすると、無理なくうまく続けられるということでしたね。むしろダイエットしたいなら速く走らなくていいんです。摂取カロリーより消費カロリーが多くなるように、糖質はとり過ぎないように、その分タンパク質を摂るよう心がければ、きっといい結果が早く出ることでしょう。