意外と大きいルーターの存在
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ルーターは小さくあまり関わることが少ないため携帯やパソコンのように日々使用しているといった感覚はあまりありませんが、実はとても仕事をしています。
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24時間365日ずっとWi-Fiの電波を飛ばし続けており常にフル稼働の状態なのです。また暗号化技術により安心してインターネットを利用できるのもルーターのおかげです。あまり表舞台には出てきませんが、実は縁の下の力持ちとして頑張ってくれているのです。
ルーターの寿命ってどういうこと?
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一言にルーターの寿命といってもその内容は様々です。ルーターの本体が破損したり故障したりといった「機器的な寿命」の場合もあれば、無線LANの規格が進歩し、使用している規格よりもより高速な通信規格が登場し技術的に古くなってしまった「規格的な寿命」もあります。また暗号化技術も進化しておりセキュリティ面的にも寿命が近づく場合もあります。
1. ルーターの「機械的な寿命」とは
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そんな縁の下の力持ちのルーターですが、機械なのでやはり「機械的な寿命」が存在します。
一般的に機械の寿命年数は4年から5年と言われており、Apple社が発売するAirMacも「使用年数は4年を想定している」とのこと。その他のメーカーもだいたいが4年から5年を想定しているようで、実際に使用していても4年から5年を過ぎたあたりから機械の調子が悪くなる傾向にあります。もちろん機械なのでそれすら耐えられないこともあれば、7年8年と使用し続けられる場合もあります。症状を紹介していくので、買い替え時期を掴んでください。
【機械的な寿命の症状①】ルーターの電源が入らない!
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機械的な寿命の症状の一つとして、ルーターの電源が入らないといった症状があります。
この原因はルーター内部のコンデンサなどが劣化してきている場合がほとんどで、コンセントを抜き差ししても電源ランプがつかないといった場合です。24時間365日フル稼働で動いているためルーター内部の経年劣化は避けられないものです。寿命が尽きたということになるので買い替えましょう。
【機械的な寿命の症状②】ルーターの通信が遅い!
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電源がついていても、購入した当初より通信速度が遅くなる場合もあります。これは一概には言えないのですが、何日も通信速度が遅いままといった症状が出るのであればこちらもルーターの経年劣化が疑われます。一時的なものなのであれば問題ないと思われますが、まずはルーターを再起動するといった方法で寿命が近づいていないか確認するようにしましょう。
【機械的な寿命の症状③】通信が途切れる!
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ルーターを使用してインターネットを利用している時に通信が不安定になったり、時々途切れるという症状もあります。こちらも寿命が近づいてきている可能性があります。通信機器の場所を動かしたりしていないのに不安定になったり途切れたりするのであれば、なにかしらルーターに不具合が起きている可能性が高いので要確認です。
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「機械的な寿命」を判断する方法
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ルーターの寿命を判断するのには再起動を行うのが効果的です。一時的に不具合が出ている場合であれば再起動を行うことで元に戻ることが多いです。再起動を行う際は、一度電源を切った後、必ず数分置いてから再び電源を入れるようにしましょう。こちらの方法で元に戻ることも多いので買い替える前に一度試してみてはいかがでしょうか。
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原因がルーター以外にもないか確認!
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また、接続している機器が多い場合も通信が途切れたりといった不安定な症状が出る場合があります。この時は1台だけ接続を行い、正常に通信出来ているか確認しましょう。その時、通信出来ない場合もあると思います。しかし、不具合の症状が出ているのがルーターでなくスマートフォンやパソコンといった場合もあるので別の端末でも症状がでるかを確認しておきましょう。
ルーターのファームウェアを更新すると改善することも!
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ルーターのファームウェアを更新すると不具合が改善する場合もあります。こちらの方法は各ルーターによって異なるので買い替える前に、まずはメーカーのホームページ等で最新のファームウェアが出ていないかを確認してみてください。
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インターネットに接続出来ない症状の原因には、ルーターやスマートフォンやパソコン以外にもモデムによる原因の場合もあります。モデムも経年劣化が考えられますのでこちらも確認するとよいでしょう。簡単な確認方法としてはモデムに有線LANを直接接続してインターネットを利用することができるかを確認してみましょう。この方法でインターネットを利用できるのであればルーターの寿命が考えられますので買い替えを検討しましょう。
機械的な寿命の原因
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この他にも、Wi-Fi接続機器が多くなった場合や、衝撃や振動、熱や湿気といった環境的な要因、近隣の住宅との混線の問題があります。「機械的な寿命」の原因を特定し改善する方法はいろいろあるので一度試してみましょう。
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「機械的な寿命」の症状が現れた場合は、「修理をする」か「買い替える」かを選ばなければなりません。どちらにしても現在のルーターの「規格的な寿命」も合わせて検討するようにしましょう。また修理をする場合は買い替えるのと違い、その間ルーターを使用できないという点にも注意が必要です。
2. ルーターの「規格的な寿命」とは
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ルーターの「規格的な寿命」とは、使用しているルーターの通信規格よりも高速な通信規格が登場し古くなった場合や、よりセキュリティ面で信頼できる暗号化技術が登場した場合のことを言います。これは通信自体は特に故障しているといった症状はありませんが、知らず知らずのうちにより快適な通信技術を使用できないことになります。
ルーターの通信規格と通信速度
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通信規格には様々な種類があり、確実に進歩していっています。広く普及している通信規格はIEEE802.11(アイトリプルイー802.11)という通信規格になります。1997年に登場した最初のIEEE802.11は最大速度2Mbpsでしたが、2014年に登場した現在最新の通信技術であるIEEE802.11acは最大速度6.93Gbpsと圧倒的に高速な通信速度を実現しています。
bpsって何のこと?
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と言われてもbpsって何?という方も多いと思います。bpsとは「bit per second」(ビット毎秒)の略で、1秒間の間に何bit(ビット)のデータを送ることができるのかということです。データ量の話になるとよく出てくるこのbitですがこれが8個集まると聞き覚えのある「1byte」(バイト)となります。更に1byteが1000倍になると1KB、更に1000倍で1MB、もう1000倍で1GBとなるのです。
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少し話が逸れましたが、これを先ほどのIEEE802.11の最大通信速度である2Mbpsに照らし合わせると0.25MB/sとなり1秒間に0.25MBを通信できることになります。そして最新の通信規格であるIEEE802.11acの最大通信速度である6.93Gbpsでは866.25MB/sとなり理論上で3465倍の高速通信が可能となっています。
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まずは自分のルーターを確認してみよう
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毎日のように使用しているWi-Fiルーターですが、どの程度の性能なのか、どんな機能があるのか、そもそもいつ頃購入したのかということは意外と把握していないものです。まずは自分のWi-Fiルーターの型番を探し、メーカーのホームページ等で確認してみましょう。さすがにIEEE802.11しか対応していないという方は少ないとおもいますが、2003年から登場したIEEE802.11gや2009年に登場したIEEE802.11nで通信している方が多いと思います。
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これらをさきほどのようにMB/sで換算するとIEEE802.11gでは最大通信速度6.75MB/s、IEEE802.11nでは最大通信速度75.00MB/sとなります。これらでも動画の視聴といった利用でも快適な速度が確保できるのですがIEEE802.11acを利用すれば更に快適な通信環境を構築することができるのです。
ルーターのセキュリティ規格と寿命
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通信速度以外にも進化しているのがセキュリティです。暗号化方式も進化しており、不正アクセス等といったネット犯罪から身を守るためにも常に安全な暗号化技術を使用していたいものです。暗号化技術は主に3種類に分けられ、「WEP」「TKIP」「AES」と言うものがあります。この技術は「WEP」<「TKIP」<「AES」の順に解読が困難となっており、より上位の暗号化技術を使うことで安全なインターネット環境を構築することになります。
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WEPだけでは危険!
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「WEP」は最初に登場した無線LAN用暗号化技術です。この技術は登場した当初は有線LAN並みの機密性を期待されていたのですが、解読が容易にできることが判明し現在では廃れています。この暗号化技術しか使用できないルーターであれば「規格的な寿命」であり買い替えの必要があるでしょう。他の「TKIP」や「AES」を使える環境であればそちらを使いましょう。
寿命が近づくWPA-PSK(TKIP)
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「TKIP」は「WEP」の代替技術としてWi-Fi Allianceによって設計されました。「WEP」の脆弱性に対応するための代替手段として登場しWi-Fi Protected Access (WPA) の名称で承認されました。「WEP」よりも高い安全性を持ったセキュリティ方式ですが「WEP」と同様にRC4という暗号を使用しているためセキュリティ強度に不安が残っており、暗号解読される危険性があります。こちらも近いうちに「規格的な寿命」に到達することになりそうです。
WPA-PSK(AES)の寿命はまだまだ先
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「AES」は「TKIP」の脆弱性である一定パケット数によって鍵をかえる方式という部分をAESと呼ばれる暗号化方式を用いたものです。この技術はアメリカ政府も採用している方式で解読が不可能とされています。現在、最も信頼できる暗号化技術とされており、強く推奨されている方式となります。ルーターを買い替える際はこの「AES」を利用できるルーターを選ぶようにしましょう。
ルーターと接続機器との簡易セットアップ技術
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ルーターを買い替える際には家庭内のネットワークを再構築することになります。ルーターや端末にお互いのSSIDやパスワード、IPアドレス等を入力しなければなりませんが、この作業をボタン一つで設定したり、PINコードと呼ばれる数字を入力するだけで簡単に接続できる便利な機能が各社から提供されています。
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Wi-Fi Allianceが策定した「WPS(Wi-Fi Protected Setup)」というものが一般的になります。ルーターについているWPSボタンを押すとSSIDや暗号キーが送信され、接続する機器がそれを受信し簡単に通信出来るようにするといったものです。
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大手であるbuffalo社が販売している「AirStation」というルーターに搭載されている「AirStation One-Touch Secure System」という技術は頭文字をとり「AOSS」と言われています。これに対応している機器は多く、ゲーム機器での搭載率が高いのも特徴です。こちらもWPSと同様の機能の技術となっています。
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NEC社からも「らくらく無線スタート」という技術が提供されており、さきほどの「WPS」「AOSS」「らくらく無線スタート」が日本国内ではほとんどの機器を接続することができます。ルーターを買い替える際はこちらの機能もチェックしておきましょう。
まとめ:ルーターの寿命は時々確認しよう!
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Wi-Fiの技術は日々進化しています。ルーターも一度購入すればずっと使えるものではありません。利用していれば様々な症状が出てきますが、その時を良い機会と捉え使用しているルーターの寿命が近づいていないか確認しておきましょう。「機械的な寿命」と「規格的な寿命」があることを再認識し、買い替え時期を見つけてみてください。