横隔膜の場所と役割を図で簡単に解説:横隔膜の場所
横隔膜は、肋骨の一番下に位置していてドームのような形をした膜状の組織です。私たち人間は、横隔膜の働きによって呼吸をすることができているんです。
横隔膜の場所を図で簡単に解説
肋骨の下縁に位置している横隔膜は、ドームのような形をした膜状の筋肉でできた組織です。人体は、横隔膜を境にして上に心臓と肺、下に腸などその他の臓器が位置しています。肺と心臓は、横隔膜というクッションの上に乗っている感じです。
横隔膜の場所:横隔膜の上には肺
横隔膜は人間の身体の中に息を吸い込むときに最も重要な役割を果たす筋肉で、肺は横隔膜の助けを借りて肺を膨らませたり収縮させたりできるんです。
横隔膜が下がって肋骨が広がると胸腔内が大きくなります。すると肺の内側の圧力が低くなって体の外から空気が入ってきます。
一方、横隔膜が上がって肋骨が下がるとき胸腔内が狭くなリます。すると肺の内側の圧力が高くなって体の外へと空気が出ていきます。
横隔膜の場所:横隔膜の下には肝臓
肝臓は、横隔膜の下に張り付くように位置している臓器です。人体の中でも最大の臓器で、重さは1kg~1.5kgもあります。肝臓には、人体に入ってきた有害物質を処理する働きがあります。肝臓が横隔膜の下に張り付いていることにより、呼吸の度に横隔膜が上下すると肝臓の重さで腸の圧迫・開放を繰り返して腸から肝臓へと栄養素を含んだ血液を押し上げることができるんです。
横隔膜の場所:横隔膜と腸との関係
実は、横隔膜と腸には密接な関係があるんです。深呼吸のような横隔膜の動きが大きいと腸は大きく揺さぶられ、腸の働きを活発にしてくれます。便秘がひどい人ほど呼吸が浅いという報告もあります。
横隔膜の場所と役割を図で簡単に解説:横隔膜の役割
横隔膜は、私たち人間が呼吸する上で中心的な役割をしています。呼吸は肺で行われていると考えがちですが、肺はあくまで空気を溜める場所でしかありません。横隔膜は、呼吸の6割を担っているといわれています。
横隔膜の役割を図で簡単に解説
横隔膜は呼吸に関係する人体組織で、縮んだり伸びたりして形を変えることで呼吸ができるようにしています。息を吸うことで横隔膜が縮み、肺の中に空気が入ってきます。反対に、息を吐くことで横隔膜が緩み、肺の中の空気が吐き出されていきます。
横隔膜の役割:横隔膜と腹式呼吸
よく耳にする「腹式呼吸」とは、横隔膜を使った呼吸法のことをいいます。横隔膜の収縮により横隔膜が下がると大きなスペースができてたっぷりの空気を取り入れることができます。横隔膜を大きく動かすことで深い呼吸ができるんです。腹式呼吸は、人体を活性化させる大きな役割を担っています。
横隔膜の役割:自律神経との関係
呼吸には「胸式呼吸」と「腹式呼吸」があり、横隔膜の動きが少ない胸式呼吸は浅い呼吸になります。この浅い呼吸は自律神経の一つである交感神経を刺激して体を緊張させていきます。
一方、横隔膜を大きく動かす腹式呼吸は深い呼吸を行うことができます。横隔膜の大きな動きは自律神経の一つである副交感神経を刺激し、内臓の活動を活発にするとともに、精神を安定させてリラックスすることができます。
呼吸は何故無意識にできるの?
私たち人間は、眠っているときや考え事をしているときでも無意識に呼吸をしています。それは、自律神経が関係しているからです。
自律神経とは、脳の無意識の生命維持機能です。自律神経は、私たちの意志とは関係なく身体のさまざまな機能を保つために働いています。呼吸も同じで、私たちの体は、酸素必要だと感じると自律神経が信号を送り、横隔膜を緩めます。そして肋骨の間にある筋肉を収縮させ、肺が広がる空間ができて空気を体内に採り入れることができるのです。
まとめ
この記事では、横隔膜がどこにあるのかや役割について図を用いながら解説してきました。横隔膜と肺、肝臓、腸との関係もおわかりいただけたのではないでしょうか?私たち人間の体は、それぞれの臓器などがどこにあるのかも理由があるんですね。