みなさんはどのようなスーツを着ていますか?学生の就職活動のときは無地のものを着ることが多かったと思いますが、社会人になるとスーツの柄の選択肢もぐんと広がります。ストライプやチェックなど様々な柄がありますが、その中でも少し間隔や色が違うだけでガラッと印象が変わります。今回はスーツの柄の種類や、人気のスーツの柄を年代別に紹介します。
会社勤めも長くなってくると、無地のメンズスーツだけでなく、柄物に興味が湧く人が多いものです。ビジネスシーンで着るメンズスーツの柄の種類は、「ストライプ」と「チェック」に大別できます。1種類目の「ストライプ」は、幅の間隔によってその印象が変わります。幅が狭いストライプのメンズスーツは、さわやかな印象を与えます。フレッシュマンにおすすめの柄といえるでしょう。
ストライプの幅が広いメンズスーツは、落ち着いた大人の雰囲気を醸し出します。ストライプの幅が大きくなると、存在感があらわれるので、年齢があがった男性は用意しておきたい種類です。
チェックもその大きさによって、メンズスーツの印象が変化します。チェックの格子が小さい種類の生地でメンズスーツを仕立てると、フォーマルな雰囲気が漂います。一方、格子が大きくなるにつれて、カジュアルテイストになっていきます。また、チェックの書類によって、ワイシャツやネクタイとのコーデが難しくなるという声もあります。
チェックの場合は柄だけでなく、色によっても印象が大きく違います。流行のグレンチェックは、きちんと感があるのでビジネスシーンにおすすめです。ですが、茶系で格子が大きい種類のチェックを選ぶと、業界や職種によってはビジネススーツとしては適さない可能性があります。
メンズスーツの柄は、ストライプとチェックだけではありません。おしゃれに興味がある男性におすすめしたいのが、「織柄」のメンズスーツです。「織柄」は「シャドー柄」と呼ばれることもある、生地の織り方によって柄を変化させるものをいいます。
織柄のメンズスーツは、一見すると無地に見えることがあります。ですが、近寄ってみると柄が浮き出るほか、光沢感もあり、おしゃれさが際立ちます。ビジネスシーンで着用するのはもちろん、セレモニーなどドレッシーなメンズスーツを着たい場面にもおすすめの柄です。
スーツを選ぶとき、どの柄にするかと同じくらい重視してほしいのが、生地の種類です。スーツの生地の品質によって、同じ柄でも品よく見えるからです。そこで、柄物のスーツを選ぶときにチェックしてほしい、おすすめの生地の種類を紹介しておきましょう。その筆頭が「ゼニア」です。イタリアのテキスタイルメーカーとして1910年に創業した「ゼニア」は、現在スーツの生地ブランドとして有名です。
なかでも「トラベラー」という生地は、たたんだ状態で長時間スーツケースに入れて運んでも、ハンガーにかけるだけでしわが目立たなくなるつくりになっています。その秘密は、ねじれにくい種類の糸で生地をつくっていることです。ストライプやチェックなどの柄のスーツは、しわがあるとだらしなく見えるので、出張の多い人はこの種類の生地でできたものを持っていると重宝するはずです。
イタリアで1924年に創業した「ロロピアーナ」です。最高級の原料を使い、最高級の生地をつくっていることに定評があります。カシミアやウールを使った生地をつくっており、「キートン」や「ブリオーニ」という、世界でも最高級スーツをつくるブランドで使われています。
ロロピアーナの生地は、柔らかい風合いで女性的といわれることも多いです。しかし、スーツを仕立てるとノーブルな雰囲気が漂い、ストライプやチェックにしても上品な仕上がりになります。ビジネスシーンで活用するなら、「フォーシーズンズ」という種類がおすすめです。繊維は細いですが、しなやかで強い糸が使われているので伸縮性があります。
「アンジェリコ」もイタリアの生地ブランドで、1950年に創業しています。紡績から織り、染色までワンストップで生産することで、高品質の生地をつくっています。おすすめのポイントは、なめらかさと柔らかさを両立した肌触りと、発色の良さ、そしてハリとコシが強いことです。
チェック柄やストライプ柄にしても品の良さが漂いますが、おすすめは織柄です。アンジェリコは量産店でも使われている生地ですが、ハイブランドで使われているものは織柄の光沢感が違います。着ているだけで、グレードの高さが周囲に伝わるはずです。
ここからは、年代別に人気のある柄をご紹介していきます。20代の男性に人気が高い柄といえば、紺色のストライプです。20代前半であれば、スーツの数もそれほどないうえ、上司や取引先の人の目が気になるので、無難な柄を選ぶ傾向が強いです。
初めて柄物のスーツを購入するのであれば、紺系でストライプの幅が少ないものがよいでしょう。紺系の織柄のスーツを選ぶ人も多いです。
30代にもなると、自分の裁量で仕事が進められるようになるので、スーツの柄でも個性を発揮できるようになります。なかでも30代に人気が高いのが、小幅のストライプ柄です。この年代になると、紺よりもグレーや黒を選ぶ人が増えてきます。
また、主張のあるストライプ柄を着る男性も多いです。また30代になると、グレンチェックを中心に、チェック柄をチョイスする人も増えますが、色のトーンを考慮すれば問題ありません。
ビジネスマンも40代になると、管理職として部署を率いる立場になる人が多いことでしょう、そのため、部下を連れて取引先に行く機会が増えることを考慮して、ベーシックなスーツを選びたくなるようです。そのため再び、無地のスーツに戻る40代も少なくありません。
そんななかで、柄物のスーツを選ぶなら「チョークストライプ」がおすすめです。ストライプの線がぼかされているので、着ていると貫禄が感じられます。ストライプの幅を少し太めにするのも、40代の男性にチャレンジしてほしい選び方です。
男性も50代になると、部署や会社の顔として、社内外で活躍する人が増えてくるものです。また、長くビジネスマンを続けていると、そろそろ自分らしい色柄のスーツを着たいという気持ちがふくらんでくることでしょう。そんなときにおすすめしたいのが、「ダブルストライプ」です。
ダブルストライプは落ち着いた印象がある柄なので、年齢が高い男性にこそ似合います。また、華やかさもあるのでレセプションなどに着ていっても、違和感がありません。とはいえ、スーツの柄選びは体型とも関連します。自分の体型に合った柄かどうかを、冷静に見極めましょう。
今回は、スーツの柄と年齢に応じた選び方について、お話ししました。ストライプ柄やチェック柄、織柄などいろいろな種類がありますが、生地の選び方によっても印象が変わります。また、年代によって人気あるいは似合う柄が違うので、その点を踏まえたスーツ選びが大事です。ビジネスシーンだけで着るのか、レセプションなどへの参加も想定するのかも考慮しながら、自分の体型に似合うスーツを探してみましょう。