【美味しんぼ】福島まとめ:『美味しんぼ』とは?
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『美味しんぼ』とは、原作:雁屋哲、作画:花咲アキラによって描かれた、日本の漫画作品です。1983年から『ビッグコミックスピリッツ』で連載が開始されました。2014年からは休載状態になっています。『美味しんぼ』は1988年にはテレビアニメ化され、1994年には唐沢寿明さん主演で実写ドラマ化、2007年には松岡昌宏さん主演で実写ドラマ化がされました。
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東西新聞文化部社員である山岡士郎と栗田ゆう子を主人公に、食に関する物語が展開されるグルメ漫画です。和洋中、様々な国の料理が紹介され、食に関する安全や倫理問題にも言及した作品。価値観や政治に対する喧嘩腰のストレートな批判が物語に組み込まれていることも特徴で、物議を醸すことも多々あり、賛否両論ある作品です。
【美味しんぼ】福島まとめ:問題の作者・雁屋哲について
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雁屋哲は、日本の漫画原作者、エッセイストです。「ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク」通称のりこえねっとの共同代表。中華民国北京特別市で生まれ、終戦後日本に引き揚げ、東京で育ちました。左翼的思想の持ち主で、政治問題・倫理問題の自己主張を自身原作の漫画に織り込んでくるのが特徴です。そのスタンスは読者の間でも賛否両論あり、数々の批判・炎上を巻き起こしてきました。
【美味しんぼ】福島まとめ:「福島の真実」から巻き起こった鼻血問題
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物議を醸す言動を繰り返してきた雁屋哲氏ですが、最も有名なのが『美味しんぼ』の「鼻血問題」でしょう。何故かグルメ漫画で東日本大震災における福島第一原発事故について触れた回「福島の真実」。この回では、3.11以降の福島の記録が描かれました。2011年11月、主人公の山岡らは東日本大震災後の福島に赴き、福島第一原発を見学するのですが、そこで山岡は突然原因不明の鼻血を流し、周囲を驚愕させます。
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この描写により、放射線を浴びると鼻血が出る。鼻血が出ている人間は放射線に汚染されている。などというイメージが福島以外の県の読者に拡散されることになり、風評被害を助長するとして多くの批判が巻き起こりました。特に当事者である福島県民からの批判は凄まじかったようです。福島県知事と政府も、強く反発しました。
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炎上した「福島の真実」の鼻血シーンですが、単行本化されるにあたって、セリフがいくつか修正されました。「福島に住んではいけない」が「今の福島の外に出ろ」になるなど、批判を受けた部分が変えられていますが、福島に住む人や読者からは、セリフだけ変更しても意味がないのではないか?との声も上がっています。
「福島の真実」は単行本110巻から111巻にかけて掲載されています。
【美味しんぼ】福島まとめ:『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』
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福島を取材した主人公・山岡の鼻血の描写が議論を巻き起こした『美味しんぼ』。読者のみならず、マスコミや芸能界、政治家まで巻き込んだこの問題に、作者自身が切り込んだ書籍です。評価は真っ二つに分かれます。
【美味しんぼ】福島まとめ:『美味しんぼ』と福島の関係
美味しんぼ 111 (ビッグコミックス)
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そもそもどうして主人公たちは福島県に行くことになったのか。単純に言えば、取材のためです。『美味しんぼ』の物語の中で「日本全県味巡り」という要素が生まれ、登場人物が各県へ取材に行き、その地の郷土料理が取り上げられる、という流れが定番化しました。この「日本全県味巡り」という企画で、山岡たちは宮城や青森などの東北を取材しています。福島に取材に来るのも、不自然ではないでしょう。
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山岡たちが福島にやってきたのは、東日本大震災後です。以前取材した宮城などの東北が被災した。では以前取材して出逢った現地の人々はどうしているだろう?福島の食の現場はどうなっているのだろう?ということで、山岡たちは再び東北へ向かったわけです。そしてそれが福島行きにも繋がっていきます。
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また福島は、主人公・山岡のルーツでもあります。山岡の父・海原雄山は福島県の霊山神社で山岡とし子と知り合い、結婚しているのです。このこともあって、山岡たちは福島と関係が深いのですね。
【美味しんぼ】福島まとめ:まとめ
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この鼻血問題が大事になった理由は、漫画で登場人物が「福島にはもう住めない」と断言した点にあります。専門家ではない漫画原作者が、科学的根拠ではなく自身の経験だけを元に、知識を持たない一般人が読む漫画という媒体で一意見を拡散させてしまったのです。政府の言う「大丈夫」という言葉を鵜呑みにしないことも大切でしょうが、根拠のない断言は混乱を招きます。一人の人間の主張を信じすぎず、情報を見極める力を着けることが必要ですね。