『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』は、『Fateシリーズ』のスピンアウト小説であり、原作：三田誠により描かれるライトノベルです。本作は2014年12月より連載が開始されており、2019年5月には全10巻が刊行されました。

また月刊漫画雑誌『ヤングエース』の2017年11月号から漫画版も連載されており、2019年7月にはアニメ版の放送も決まっています。アニメ版ではアニメオリジナルのストーリーと『魔眼蒐集列車』のストーリーが映像化されます。

『Fateシリーズ』はスピンオフ作品およびスピンアウト作品が多くあり、現在では20タイトル以上の作品が存在する超人気シリーズです。

しかしそれらの作品のほとんどは、キャラクターは同じものの設定や世界観がちがうパラレス作品が主流になっています。

その中でも本作『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』は、原作『Fate/stay night』の世界をそのままに描いた数少ない作品です。原作『Fate/stay night』が好きな方にはオススメの一作です。

『Fateシリーズ』は2004年に発売されたPCゲーム『Fate/stay night』を原作とするシリーズ作品であり、現在はさまざまなメディアでスピンオフ作品が展開されています。

『Fateシリーズ』は『Fate/stay night』と同じ世界感とキャラクターで描かれる本筋に則った派生作品はもちろんのことですが、登場するキャラクターが全く別の世界観で活躍するパラレル作品も多くあります。

パラレル作品の中でも『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』は、TVアニメ化もされている大人気タイトルで、作品単体で固有のファンが存在するほどです。

『Fateシリーズ』を楽しむ際には、原作・派生作品・パラレル作品を分けて考えなければならず、設定がこんがらがってしまうこともありますので、注意が必要です。

ライネス・エルメロイ・アーチゾルテは本作のヒロインの一人であり、エルメロイⅡ世の義妹にあたる少女です。

彼女は、先代エルメロイ派の当主であったケイネスの姪にあたり、まだ幼いながらも時期エルメロイ派の当主として絶大な権力を持つ人物です。

エルメロイⅡ世に対して先代ケイネスの死に関する責任感を与えて、ロードと仕立てたのはライネスです。ライネス自身は先代ケイネスの死にエルメロイⅡ世には比がなかったことは分かっていますが、このことは告げていません。

エルメロイⅡ世のためと称して様々な案件を持ち込んでくることがあり、彼女が発端となり事件が始まることもあります。

魔術師としてはさほど強い能力は持っていないものの、エルメロイⅡ世の見立てでは魔眼の制御ができるようになれば先代ケイネスほどの魔術師になれる可能性を秘めているとされています。

ライネスはサディスティックな性格であり小悪魔的な雰囲気のある少女です。彼女は、自分自身の性格が悪いことを自信しており、またエルメロイ派そのものが性格の悪い一派であると思っています。

エルメロイⅡ世からは「胃を壊す悪魔」といわれており、エルメロイⅡ世はライネスの無茶苦茶っぷりに振り回されることも少なくありません。

口調は高飛車で傲慢なセリフが多く、いかにもお嬢様のような態度を取りますが、気の許した相手とは年相応の少女のような言葉遣いをしたり、色めきだった態度を見せることもあります。

自他ともに認めるサディストであるライネスですが、少しだけMっ気もあり、ロード・バリュエレータにからかわれた際に、Mっ気を晒しています。その後彼女自身は自分でこの性癖を封印しました。

ライネスは魔眼の持ち主であり、その能力は「相手の底を視る」、「魔力を探知できる」、「魔力を調整する」ことができます。

魔眼の能力は強力ではあるものの、ライネス自身はまだ魔眼を使いこなせているわけではなく、制御するだけで精一杯です。そのため、ライネスの魔術師としての能力はさほど高くはないようです。

しかし才能は、祖父のケイネスに引けを取らない物をもっていると言われています。

ロード・エルメロイⅡ世は本作の主人公にして探偵役を兼ねる男性であり、ライネスにとっては義兄と義妹の関係にあたります。

彼は魔術協会総本部である時計塔の現代魔法科学部長という立場であり、時計塔に12人しかいないロードのひとりです。

日本の冬木市でおこった第四次聖杯戦争に参加しながらも生き残った数少ない人物で、その際にエルメロイ派の先代を死に追いやったことに負い目を感じ、ライネスが成人するまで自身がエルメロイ派を守ることを決めました。

彼はロードの名を持つ魔術師の中では魔術の腕は非常に低いものの、膨大な知識量と的確な観察眼を持っており、講師としての能力が秀でています。

彼の教えを受けたものは、本人以上の階位を獲得する魔術師も多く、時計塔における彼の立場は非常に重宝されています。

グレイは本作のヒロインであり、15歳くらいの少女です。彼女はエルメロイⅡ世の弟子であり、エルメロイⅡ世のことは「師匠」と呼びます。

ライネスにとっては義兄の弟子という関係で、最初は顔見知り程度でしたが、次第に仲良くなり一緒に出掛けるほどになりました。

エルメロイⅡ世がアーサー王が埋葬されているとされている霊園を訪れた際に、霊園の墓守であるグレイと初めて会い、その際に弟子となりました。

グレイの一族はアーサー王の遠縁の子孫であり、グレイはアーサー王を再現するために人体改造を施されてきた経緯があります。

グレイは人体改造の唯一の成功例であり、見た目が第四次聖杯戦争におけるセイバー・アルトリアと非常に似ています。そのためエルメロイⅡ世の指示のもと、普段は深くフードを被り顔を隠しています。

ライネス・エルメロイ・アーチゾルテは『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』以外の『Fateシリーズ』にも登場しています。

ライネスの初登場作品にあたり、聖杯戦争の後始末をするエルメロイⅡ世と登場します。

漫画版に登場、まだ幼いライネスがウェイバーにエルメロイの名前を与えます。

『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』とのコラボイベントにて登場、主人公と共に特異点の謎解きを行います。

TVアニメ版『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』においてライネス・エルメロイ・アーチゾルテの声を演じる声優は、水瀬 いのり（みなせ いのり）さんです。

水瀬 いのりさんは、1995年12月2日生まれの東京都出身です。声優以外では、ナレーター、歌手としても活躍されています。

出演作品に『ご注文はうさぎですか?』（チノ）、『Re:ゼロから始める異世界生活』（レム）、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』（ヘスティア）などがあります。

この記事では『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』のメインヒロインであるグレイについて、グレイのプロフィールや声優情報、他のキャラクターとの関係などをご紹介致しました。

ライネスは「エルメロイの姫君」と呼ばれるほどの気品がありながら、エルメロイⅡ世を炒め倒す小悪魔です。

『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』は、ライトノベル、アニメ、漫画とさまざまメディアに展開されている作品なので、気になった方は是非チェックしてみてください。