まずは、ダズ・ボーネスがワンピースに初めて登場する前の状況を振り返ってみましょう。ワンピースのダズ・ボーネスと言われると「誰だっけ？」となる方が多いですが、「Mr.1」と言うと顔がパッと思いつくのではないでしょうか。ダズ・ボーネスのことを振り返ることで、ワンピースの話の流れはもちろん、役割や登場する経緯まで見えてきます。

ワンピースの中でもアラバスタ編でダズ・ボーネスと麦わらの一味が出会うまでのエピロードを紹介するので、アラバスタ編をまだ読んでいない方にはネタバレになります。ワンピースのネタバレが嫌な方は注意してください。

ワンピースのアラバスタ編に大きく関わっているのは「ネフェルタリ・ビビ」という女性で、アラバスタの国王の娘、王女にあたる人物です。国を乗っ取ろうとしていたクロコダイルを探るために、クロコダイルの部下が所属するバロックワークスにスパイとして潜入していました。ワンピースの主要キャラクターである麦わらの一味との出会いは、ラブーンという大きい鯨のお腹の中です。

その後、ビビの素性や思いを知った麦わらの一味はビビをアラバスタへ無事に送り届ける約束をします。しかし、アラバスタ王国に着くときには麦わらの一味の存在はもちろん、ビビの正体もバレており、クロコダイルの部下バロックワークスと闘うことになったのです。

バロックワークスのメンバーとしてダズ・ボーネスは所属していました。アラバスタ王国に着くまでに麦わらの一味とバロックワークスの数人が出会う場面がありますが、その時はダズ・ボーネスは登場せず、アラバスタ王国に着いてから初登場になります。バロックワークスに所属し、アラバスタ編で麦わらの一味とよく関わるボン・クレーという人物について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

ダズ・ボーネスの強さを知るためには、基本的なプロフィールを知るのが1番です。ダズ・ボーネスが当時のゾロと互角に戦えるほどの強さを持っていたのは過去に関係があります。ここではダズ・ボーネスの過去についてもネタバレするのでご注意ください。

ダズ・ボーネスは1月1日に西の海（ウエストブルー）で誕生し、麦わらの一味と対戦したときは29歳で、新世界編で再登場したときには31歳になっています。ヒーローに憧れながらも、賞金稼ぎとして名を上げていき「殺し屋」という通り名で呼ばれていました。賞金稼ぎとして名を上げていく中で、徐々に強さを確立していったのです。

ワンピースの世界には強さや犯した罪などによって懸賞金が設定されており、ダズ・ボーネスの懸賞金は7500万ベリーと、後にワンピースの主要キャラクター、麦わらの一味に加入するニコ・ロビンの当時の懸賞金（7900万ベリー）に大差はありません。その後、ロビンは麦わらの一味と航海をすることで懸賞金を上げていくことになりますが、ダズ・ボーネスは2年後も特に懸賞金の変動はないです。

体重は非公開ですが、身長は212cmと大柄なことが分かります。ワンピースの中ではあまり大きな身長ではないですが、現実世界では十分大きいです。好きな食べ物はマテ茶と生ハム、嫌いな食べ物は焼いた豚肉と意外な一面を持つキャラクターでもあります。

ワンピースには特徴的なキャラクターがたくさん出てきますが、ダズ・ボーネスの特徴は何といっても体に大きく書かれた「壱」の文字です。1月1日という誕生日やMr.1など、何かと1という数字に縁のあるダズ・ボーネスは、体にまで壱という文字を刺青で刻んでいます。殺し屋という通り名を持つのも納得できるほど冷静な人物で、クロコダイルと一緒に行動しているのが特徴です。

クロコダイルとは15歳差で、アラバスタ編では44歳、2年後の新世界では46歳です。クロコダイルの懸賞金は8100万ベリーとダズ・ボーネスの懸賞金とは600万ベリーの差があります。クロコダイルの強さはダズ・ボーネスでも敵わないほどで、ルフィも苦戦していました。ダズ・ボーネスはクロコダイルに信頼を寄せ、一緒に行動しています。

ワンピースの世界にはさまざまな悪魔の実が存在し、その中でもダズ・ボーネスは「スパスパの実」という悪魔の実を食べた能力者です。強さはバロックワークスのNr.1という称号を与えられていることから分かるように、クロコダイルの部下の中で最強クラスです。クロコダイルからの信頼も厚く、新世界で再登場するときはクロコダイルから一緒に海に出るのを誘われるというエピソードもあります。

ワンピースの中での強さに関係してくることの一つに、覇気がありますが、バロックワークスの中でも最強クラスの実力を持つダズ・ボーネスでさえ、初登場時点で覇気は会得していません。覇気を会得しないまま当時のゾロと互角に戦うほどの力の持ち主です。再登場した頂上戦争の時点でも覇気を使う様子はありませんでした。スパスパの実の能力に覇気が合わさったら懸賞金はさらにあがるでしょう。

ワンピースの世界には悪魔の実と呼ばれる、食べると海で泳げなくなる代わりに能力が手に入る果実があります。悪魔の実には大きく「動物系（ゾオン系）」「自然系（ロギア）」「超人系（パラミシア）」の3つに分けられます。新世界に入るとほとんどの敵が悪魔の実を食べ、能力を得ていますが、ダズ・ボーネスが食べた悪魔の実は「スパスパの実」です。続いてスパスパの実の能力について紹介していきます。

ワンピースの中で強くなるためには、身体的に成長するのはもちろん、悪魔の実を食べているキャラクターは悪魔の実の使いこなし方も重要になってきます。ここから紹介するダズ・ボーネスの悪魔の実に関してもワンピースに大きく関わるネタバレ要素を含みますので、以下を読み進める際は注意してください。

ダズ・ボーネスが食べたスパスパの実の正体は、全身どこでも刃に変えられるというかっこいい能力です。スパスパの実は、大きく分類すると超人系（パラミシア）に属され、腕や足を刃に変えるのはもちろん、指などの細かい部分まで刃に変えられます。アラバスタ編ではスパスパの実の能力を活用して、ゾロと互角に渡り合いました。

全身を刃に変えられるのが敵としては厄介で、攻撃しようにも刃に変えられると手も足もでない状態になります。アラバスタ編でダズ・ボーネスが戦ったのはゾロですが、相手をするのが刀を使用するゾロ以外だったら相当苦戦していたことでしょう。

ワンピースの中で悪魔の実の力は強大ですが、どう使いこなすかが重要です。スパスパの実を使ったダズ・ボーネスの技は全部で7個あり、技名がとにかくかっこいいのが特徴です。どの技も強力でかっこいいですが、その中でも特に強力な技を3個紹介していきます。7個の技全ては紹介しないため、全てネタバレするわけではないですが、戦闘シーンの話も含まれているので、ご注意ください。

この技は全身を刃物に変えて、体の強度を強める技です。この技をされたゾロはダズ・ボーネスに傷一つつけられずに苦戦していました。しかし、ゾロはそんな状況でも臆することなく、戦いを楽しむことにより、覇気の片鱗を見せることができたのです。全身を刃に変えて攻撃してくるだけでも強敵となりますが、刃を防御に当てられても厄介だということが分かります。

ワンピースに登場するキャラクターが食べている悪魔の実はそれぞれに特徴があり、特徴を活かしながら戦うことになります。悪魔の実には食べてから使える一般的な技と覚醒と呼ばれるもう一段階上の力がありますが、ダズ・ボーネスはまだ覚醒していません。ワンピースに登場するメインキャラクターではないため、今後覚醒するか不明ですが覚醒を期待する声が大きいのは事実です。

スパークリングデイジーは、両手首をつける形で手のひらを相手に向かって突き出すかっこいい技で、突き出すだけで石の建物でさえ切ってしまう強力な技です。ゾロと闘ったときにこの技を使用し、ゾロは手のひらが直接体に当たらないように刀で防ぎましたが、それでも周囲の建物は切れていました。

ワンピースのアニメを見ると、この技を繰り出すかっこいいダズ・ボーネスが見れます。また、この技は対戦相手のゾロを、切った建物の下敷きにするという大きいダメージを与えた強い技です。

ゾロは周囲の切れた建物の下敷きになり、血まみれになりながら戦うことになりました。ワンピースでは死闘をすることで、メインキャラクターたちが成長します。ゾロもこの技を受けたときに過去の回想シーンに繋がり、覇気の片鱗を見せることになったのです。ゾロにとっては成長のためにありがたい技になりましたが、ダズ・ボーネスはスパークリングデイジーを受けても立ち上がる様子を見て少し驚いていました。

スパーブレイクは両腕を外から内側に占めることによって、斬撃を飛ばすかっこいい技です。スパークブレイクを使ったのは、ワンピースのアニメで戦いの終盤、ゾロを石柱まで追い詰めたシーンでした。石柱が輪切りになるほどの強さを持ちますが、ゾロはこの技を受けて致命傷は負ったものの、一命を取り留めます。

「石柱は切れるのにゾロの体が切れないのはおかしい」というワンピースファンからの批判の声もありますが、ゾロに致命傷を与えたのは事実なので、そこはワンピースアニメの進行上しょうがない部分だと思うしかないでしょう。

ダズ・ボーネスの特徴や強さをこれまで紹介してきましたが、次はダズ・ボーネスの活躍について紹介していきます。ダズ・ボーネスが活躍するシーンは、ワンピースにダズ・ボーネスが登場するシーンでもあるので、ファンの方は必見です。しかし、ワンピースのネタバレ要素も含みますのでネタバレはしないでほしいという方は注意してください。

アラバスタ編では王国に入る前にクロコダイルの部下、バロックワークスが立ちはだかります。そのため、麦わらの一味とビビは誰がだれだか判別されないよう同じ服を着て、四方八方に散らばる作戦を取りました。たまたまダズ・ボーネスが引き当てたのはロロノア・ゾロで刀と刃のぶつかり合いが始まります。

ゾロはダズ・ボーネスとの死闘の末に覇気の片鱗が見え、その後の修行や戦いに大きく役立ちました。ダズ・ボーネスは、戦いには負けてしまうもののゾロと互角に渡り合ったのはバロックワークス側からすると活躍と言えるでしょう。

ワンピースの中で、ダズ・ボーネスが初めて戦闘シーンを行うということで、技名のかっこよさや強さ、冷静に話しながらも技を繰り出すときはかっこよく決めるその姿に惚れてしまう方もいます。特にワンピースのアニメでは声が加わることにより、かっこよさが引き立っていました。ゾロはアラバスタ編が終わった後、この死闘や今までの行動を合わせて初めて懸賞金6000万ベリーが付くことになります。

ワンピースの中でも頂上戦争の話になるので、頂上戦争をまだ見ていない、読んでいない方はネタバレに注意してください。アラバスタでゾロに負けた後、ダズ・ボーネスはインペルダウンへ収容されました。その後、エースを助けるためにインペルダウン来たルフィが起こした騒動の最中に、同じく収容されていたクロコダイルの手で解放され、ルフィ、クロコダイルと一緒に行動することになります。

処刑されることになったエースを助けるために、ルフィやクロコダイルなどと一緒に頂上戦争へ参加しますが、頂上戦争の場所に着くと、最初はクロコダイルと共に白ひげを倒そうという動きを見せます。最終的にはルフィたちと海軍に立ち向かってくれる頼もしい仲間です。

共闘する途中で、ワンピースの主人公ルフィに向けて放たれたミホークの技を代わりに受け、重傷を負ってしまいます。重症に至ってしまいましたが、ダズ・ボーネスの活躍がなければルフィがミホークの技を直接受けることになっていたでしょう。結局助け出したエースは死んでしまいますが、ダズ・ボーネスの活躍がなければ助け出すことも叶わなかったでしょう。

ワンピースに登場するダズ・ボーネスは、静かに淡々と話しをするタイプのキャラクターです。男性らしい声で、静かに語るその姿をかっこいいと感じる人も多いです。そんなダズ・ボーネスの声を担当している声優を紹介します。

ダズ・ボーネスの声を務めるのは、稲田徹（いなだてつ）です。東京都八王子市で誕生しました。ワンピースに登場するダズ・ボーネスとは真逆の明るいキャラクターで、ムードメーカータイプです。アドリブが大好きな声優で、余裕があるシーンなどではすぐにアドリブを入れてきます。そんなお茶目な稲田徹が冷静沈着なダズ・ボーネスの声を演じているのが凄い所です。

稲田徹はワンピース以外にも、現在大人気中の鬼滅の刃にも声優として出演しており、キャラクターは那田蜘蛛山に登場する十二鬼月である「累の父親役」です。そのほかにも人気アニメ「僕のヒーローアカデミア」に登場する「エンデバァー」などの声優を務めています。ワンピースのダズ・ボーネスのように男性らしい低い声はもちろん、オネェなどの声まで担当する声の幅が広い声優です。

ワンピースでダズ・ボーネスが初登場シーンは、懸賞金7500万ベリーというだけあってゾロと同等に戦えるほど強いキャラクターとして登場します。戦闘シーンではかっこいい部分が多いですが、クロコダイルと一緒に登場する頂上戦争のときに微笑む様子やクロコダイルとのやり取りを見て、可愛いという印象を持つ方も多いです。

さらにワンピースのキャラクターには好きな食べ物、嫌いな食べ物など細かく設定がされているため、キャラクターの意外な一面が見れて、より一層好きになってしまいます。ワンピースのキャラクターの中で登場シーンは多くありませんが、可愛い部分もあり、かっこいい部分もあるダズ・ボーネスをぜひ推してみてください。