人気のオイルレザー、種類&お手入れ方法1「オイルレザーの特徴」
オイルレザーは、なめしの工程でオイルを染み込ませ、しなやかさと耐久性を増した革のことです。使い込む程に染料の色が褪せ、年月を経ることによって色味や風合いが美しく変化していきます。ワックスで表面保護されているので、メンテナンスも簡単。デメリットと言えば、オイルを染み込ませる工程のため、手間が掛かるためか他の革と違って、お値段が高くなる場合もあります。
人気のオイルレザー、種類&お手入れ方法2「革の種類」
革には、様々な動物の皮が使われ、加工されて違いのある革となります。動物の種類や加工方法によって、それぞれ違いのある革に仕上がっていくのです。
牛革(カウレザー)
牛革(カウレザー)は、最も良く利用されています。牛の成長に合わせて、「カーフ」・「キップ」・「カウ」・「ステア」・「ブル」などと種類が分かれ、それぞれに特徴の違いが見られます。靴・バッグ・ベルト・ソファなどの家具類に使用されます。
馬革(ホースレザー)
馬革(ホースレザー)の場合、一般的な牛革との違いが、厚み・強度がやや劣ることです。しかし、柔軟性に優れているため、ジャケットなどの衣類やソファなどの家具に頻繁に使用されています。その、馬革(ホースレザー)の中でも、コードバンは別格で、繊維がキメ細やかで、強靭な革となっています。ただ、生産量が限られているため、非常に高価な革です。
豚革(ピッグスキン)
豚革(ピッグスキン)は他の革と違い、国内で自給自足が出来る唯一の革です。無数に小さな穴(毛穴)が空いているため、通気性に優れ、軽い・薄い摩擦に強いなどの特徴を持っています。バッグの内装や靴の中敷きなどに良く使われています。
その他
その他の革としては、薄い上に強度に優れ、柔らかいやぎ革(ゴートスキン)、仔山羊の場合はキッドスキンと呼ばれ、更に薄くて軽い革なので、高級靴に手袋や衣類などに良く使われています。
ひつじ革(シープスキン)は、キメ細やかで柔らかい革ですが、デメリットとして繊維が粗いため、強度が要求される靴などには不向きです。
更に、日本人には馴染み深い、シカ革(ディアスキン)もあります。
人気のオイルレザー、種類&お手入れ方法3「鞣し(なめし)の種類」
革には数多くの種類があり、それぞれに違いがあります。革の種類・鞣しの種類・仕上げの種類の3つの要素が組み合わさることによって性格が決まっていきます。
(ベジタブル)タンニン鞣し
植物由来の物質であるタンニンを鞣し剤として用いる方法です。時間と手間がかかるので、コストがかかります。 革の特徴は以下のようになります。 硬く、丈夫でしっかりとしている。 切り口が茶色い。 染色しやすい。 吸湿性に富む。 使い込むほどに味が出る。 昔ながらの鞣し方法で、味わい深いのが特徴です。
クロム鞣し
化学薬品であるクロム化合物を用いて行う鞣し方法で、時間と手間がかからず低コストです。 特徴として 切り口が青白色。 伸縮性、柔軟性に優れる。 吸水性が低く、水をはじきやすい。 発色がはっきりとしている。 比較的熱に強い。 クロム鞣しは100年ほど前に開発された画期的な鞣し方法で、現在流通している革の90%を占めていましたが、焼却時に有害な6価クロムを発生させたり、クロム排水問題など、環境に対する影響が懸念されています。
その他の鞣し
混合鞣し(コンビネーション鞣し)は、タンニン鞣しとクロム鞣しを合わせた鞣し方法です。タンニンなめしのような風合いの革を作り出すことが出来て、低コストの生産が可能です。
もう1つの鞣し、アルデヒド鞣しは、アルデヒド化合物を使って行う鞣しです。クロムを用いないので、環境にもやさしく、今注目の鞣し方法です。ただ、デメリットとしては、コストがやや高めとなります。
人気のオイルレザー、種類&お手入れ方法4「仕上げ・加工の種類」
表面を仕上げるために、様々な加工方法や染色を行います。中には、複数の仕上げや加工を重ねて行うこともあります。これらの加工を行って、ようやく革は素晴らしい製品となるのです。
ヌメ革
ヌメ革とは、タンニン鞣しを施しただけの染色、加工がされていない革のことを言います。革そのものの風合いと使えば使うほど深まる味わいが魅力です。 高い強度と使うほど馴染んでくるという革製品本来の魅力を持っています。
オイルレザー
オイルレザーとは、鞣しの段階、もしくはその後に、オイルを含ませることで、よりしなやかに、より丈夫に仕上げたものです。 ヌメ革に比べて傷に強い特徴があります。
スエード
鞣した革の内側をサンドペーパーなどで磨いて毛羽立てたものをいいます。起毛感が有り、温かみのある肌触りが特徴で、近年では、カーフやピッグスキンを用いることが多いです。
ヌバック
スエードが革の内側を起毛させるのに対し、ヌバックは革の外側(表側)を目の細かいサンドペーパーなどで削ったものを言います。 スエードと比べて毛足が短く、キメも細かいので、マットでサラッとした印象になります。
その他
「シュリンクレザー」は、鞣し段階で薬品につけ革の表面を縮ませたものです。独特の風合いを持つ、柔らかくて傷が目立ちにくくなります。
「型押し」は、革を鞣した後に、外側をプレスして独自の模様をつけます。エンボスレザーとも呼ばれ、ヘビやワニなどを模した型が多く作られています。
「エナメルレザー」は、エナメル塗料を革の外側に塗布したもので、光沢感と硬質感が特徴です。
「銀付き革」は、革の銀面(毛が生えていた側)を使う革のことです。革本来の風合いが表現できる反面、デメリットとして状態の良い革のみの使用なので、希少になりお値段も張ります。
「ガラスレザー」は、革の銀面を削って除去して塗装したものです。傷やシワを隠すことができ、低価格で供給されていますが、デメリットとして年月の革の風格は出にくいことです。
「ブライドルレザー」のように、乗馬の鞍などのように、非常に強い耐久性を誇るものもあります。
人気のオイルレザー、種類&お手入れ方法5「オイルレザー&ヌメ革」
一般的な革
一般的な革は、顔料で仕上げるために革本来のさわり心地は多少損なわれますが、顔料で表面が覆われているために丈夫で、メンテナンスを楽におこなうことができます。
ヌメ革
ヌメ革は、革本来のさわり心地が楽しめて、使い込んでいくうちに風合いが美しく変化します。が、無塗装のため汚れやすく、専用のメンテナンスキットもしくは、マルセイユ石鹸で、こまめに手入れする必要があります。
オイルレザー
オイルレザーは、革本来のさわり心地だけではなく、オイルの作用によってしっとりしたさわり心地が楽しめます。染めムラが出る場合がありますが、使い込むうちに馴染んでいきます。オイルの作用によって汚れが比較的つきづらいので、ヌメ革と比べて簡単なメンテナンスで済みます。
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人気のオイルレザー、種類&お手入れ方法6「基本的なメンテナンス」
人気のオイルレザー製品ですが、正しいメンテナンス方法を理解している人は少ないようです。更に、間違った理解のままにメンテナンス作業をすると、大切な製品を傷めてしまうデメリットも大きくなってきます。正しいメンテナンス方法を理解して、愛用の財布やソファなどのオイルレザー製品と長く付き合っていきましょう。
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人気のオイルレザー、種類&お手入れ方法7「ソファのお手入れ」
オイルレザーのソファ、値打ちがありますよね。上手に正しくメンテナンスをしながら、いつまでも愛用のソファとしてリラックッス・スペースとして付き合っていってください。
人気のオイルレザー、種類&お手入れ方法8「靴のお手入れ」
大切なオイルレザーの靴、時間が経つごとに風格が増してきます。強度が要求される靴のメンテナンス、しっかりと行って大切に使っていってください。
人気のオイルレザー、種類&お手入れ方法9「財布のお手入れ」
オイルレザーの財布、毎日手に取る大切なアイテムですね。自分の手が財布に伝わり、使うほどにグッドな雰囲気が溢れてきます。
人気のオイルレザー、種類&お手入れ方法10「バッグのお手入れ」
オイルレザーのバッグ、大切に使えば、親から子に渡って使っていける値打ち物です。しっかりとメンテナンスをして、風格が増していくバッグを育てていきましょう。
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高級感に溢れるオイルレザー
今回は、オイルレザーに関する情報のご紹介でした。革には様々な種類があって、それぞれに違いがあります。更には、加工の関係でも違いが大きく、加工法の1つがオイルレザーでした。高級感に溢れるオイルレザー製品、靴・財布・ソファなどの手入れを誤れば、デメリットが大きくなってしまうので、しっかりと正しい方法でお手入れください。靴・財布・ソファ・バッグ・ジャケットなどの様々なオイルレザー製品、使えば使うほど色艶が良くなって、一生使える愛用品ですね。