簡単な香水の正しい捨て方(1)香水の使用期限
お気に入りの香水は、リピートするほど最後まで使い切れますが、お土産や誕生日プレゼントなどでもらった香水や昔付けていて何年も使っていない香水が眠っていませんか?
香水は、使用期限は特に記載されていないことが多いですが、香水も「化粧品」扱いとなるので、長年放置していたりすると、見た目は変わらずとも、中身の成分が変異している可能性もあります。
日本フレグランス協会によると、「一度開封したフレグランスは1~2年で使用するのが目安」と記載されています。更に、保存方法によっても品質が変わってきますので、環境変化が少ない冷暗所に置いておくことが望ましいです。
フレグランスのABC(WEB版)
フレグランスのABC(WEB版) 1.フレグランス(香水)とは フランス語の"parfums パルファン"、英語の"perfume パフューム"は、ラテン語の"per fumum 煙を通して"を語源としています。太古の時代には芳香の植物・樹脂などを焚き、天に立ち昇る煙を通して神への祈りを捧げました。その後、体の身だしなみやファッションとしてフレグランスが使われるようになりました。 香料産業が発達した現代では、化粧品やフレグランス製品に使用される香料を"フレグランス"、食品に使用される香料を"フレーバー"と呼んでいます。
簡単な香水の正しい捨て方(2)香水の成分
先ずは、香水の中身について代表的な成分をご紹介します。
<香水の主な成分> ●香料(合成香料含む) ●アルコール ●蒸留水
<香水の主な成分の濃度> ●賦香率(香料の割合)2~20% ●アルコール75~90% ●蒸留水
香水の中身には、香りを出すための香料が入っています。その香料は、化学薬品などが使われている合成香料も多くあるので、人によっては香水アレルギーなどになることもあります。更に、アルコールの濃度も高いため、反応をしてしまうこともあります。
化学薬品やアルコールが使われているので、正しい処分方法をしないと、大変なことになってしまいます。次からは、正しい処分の仕方についてご紹介をしていきます。
簡単な香水の正しい捨て方(3)ゴミの分別
香水の中身はそのままトイレなどに流すことを考えている人もいるかとは思いますが、匂いがきついため、シンクやトイレに流すことはしないようにしてください。先ずは、市町村によって、香水や化粧品のゴミの処分方法は異なりますので、代表的な処分方法をご紹介します。
香水ボトルは不燃ごみ
香水ボトルはガラスで出来ていることがほとんどなので、「瓶」扱いとしてリサイクルに出すことが真っ先に浮かんできます。
実は、香水ボトルを始め、化粧品のボトルは「不燃ごみ」として処分することを、多くの自治体で説明されています。中身については、極力取り出して、ボトルのみになった状態で軽くすすいでから不燃ごみとして処分します。
使いかけの化粧品はどのように捨てていますか
~捨て方と適正処理
簡単な香水の正しい捨て方(4)香水瓶について
香水の処分方法は「不燃ごみ」と分かりましたが、その中身を取り出すにはどうすれば良いのでしょうか。多くの香水は、デザイン性の高いガラスの容器に入っており、スプレータイプのが最も多くあります。
香水は、空気に触れると劣化してしまうため、一般的には香水の中身は出せないようにしっかりと蓋が閉じられています。そのため、捨てようとしても簡単に蓋を開けて中身を取り出すことが出来ないのが難点です。
次からは、中身を取り出すための開け方についてご紹介します。
簡単な香水の正しい捨て方(5)スプレー部分の開け方
頑丈なスプレー部分の金属は、簡単に素手で取り外せるものではありません。そのため、少し工具を使った開け方をする必要があります。
用意するもの
●ニッパー ●マイナスドライバー ●軍手 ●新聞紙 ●大き目のビニール袋
ニッパーやマイナスドライバーを家に持っていない人は、ダイソーなど100円ショップでも入手可能です。
解体方法
①手が負傷しないように軍手をして、中身が飛び出ても良いように新聞紙やビニール袋を敷きます
②香水の金属で出来ているスプレー部分を、マイナスドライバーなどで開きます
③②である程度開いたら、ニッパーで更にカットしていきます
④③で開いたところにマイナスドライバーを使って、金具部分を引き抜きます
基本的な開け方は、工具を使って慎重に解体をしていけば、頑丈な金属部分も取り除くことができます。香水の瓶は繊細なものが多いので、力を入れすぎたりすると、ボトル部分に破損して中身が飛び散ることもあるので、十分に気を付けながら実施してください。
簡単な香水の正しい捨て方(6)中身の処分方法
スプレー部分の開け方が分かったら、次は中身の処分に取り掛かります。液体なので、そのまま流すことを想像されている人もいるかと思いますが、少ない量とは言え、匂いの集合体となっているため、そのまま流すことはNGです。
シンクやトイレなどにそのまま流すと匂いが強烈に残ってしまったり、匂いを取り除くために大量の水が必要となりますので、トイレなどに流すことはしないでください。
準備するもの
●新聞紙や不要な布・雑巾 ●ビニール袋 ●ジップロック
中身の処分方法
①ビニール袋に不要な新聞紙や布・雑巾を入れます
②①に香水の中身を注ぎます。布などに香水が完全に染み込んでいない場合は、新聞紙や布などを足して液が出ない状態にします
③②の口部分を結ぶか輪ゴムでしっかり留めて、更にジップロックに入れて匂いの拡散を防ぎます
④可燃ごみ(ご自身の自治体の確認をしてください)として指定された日にだします
簡単な香水の正しい捨て方【再利用①】洗濯の香りづけ
ボトルと中身の処分方法について紹介をしてきましたが、まだ使えそうな香水に関しては、ごみとして処分するのではなく、再利用をしてみてはいかがでしょうか。
残っている香水を再利用する方法がいくつがあるので、一つずつご紹介をしていきます。
洗濯物への香りづけ
最近の柔軟剤は香水を付けているように、長時間香りが付いているものがほとんどです。同じように、香水を洗濯物に入れて洗うと、かすかな香りが服全体に漂うので、ふわっと香りを身に着けることができます。
洗濯は大量の水で洗われるので、当初の匂いからはかなり薄まるので、中身を減らしたい場合にも有効的です。
使用方法
①「洗う」が終わり「すすぎ」の段階で、香水を3プッシュくらいいれます
これだけで香りを楽しむことができます。是非試してみてください。
簡単な香水の正しい捨て方【再利用②】芳香剤をつくる
様々な芳香剤が販売されていますが、香水を使って実は家庭にあるもので簡単に芳香剤を作ることができます。香水の再利用としての芳香剤の作り方について、ご紹介をしていきます。
用意するもの
●香水 ●保冷剤3パック ●入れ物(ガラス製が望ましい) ●割りばし ●水性マーカー(無くても可)
作り方
①保冷剤をガラス製の入れ物に入れる
②香水を①に好きな分量ふりかけ、割りばしなどでよく混ぜ合わせます
これだけで芳香剤の完成です。更におしゃれにしたい人は、保冷剤に色をつけることが可能なので、色づけ方法をご紹介します。
色付け方法
①好きな色の水性マーカーを用意します
②汚れても良い容器に、水を小さじ1入れて①の水性マーカーのペン先を付けます
③好みの濃さになったら、香水が入った保冷剤をそのまま混ぜ合わせます
これだけでとても素敵なオリジナル芳香剤が作れるので、トイレなどの芳香剤としても活用ができます。
保冷剤は基本的には、水が98%以上で出来ているので、作った芳香剤の中身はそのまま可燃ごみとして処分することができます。
簡単な香水の正しい捨て方【再利用③】練り香水を作る
液体の香水から変化をさせて、液だれの心配が無く、持ち運べる練り香水を作ることができます。
用意するもの
●香水 ●ワセリン ●容器(5g) ●爪楊枝(混ぜるもの)
作り方
①白ワセリンを容器の中にいれます
②香水を①に5プッシュほど吹きかけます(ワセリン1gにつき香水1滴がベストです)
③②を爪楊枝などでよく混ぜ合わせたら、完成です
簡単な香水の正しい捨て方【再利用④】拭き掃除に活用
最後に、ちょっと意外ですが香水は拭き掃除にも向いているのでその方法をご紹介します。
香水の成分について最初にご紹介をした通り、香水には高濃度のアルコールが含まれています。そのため、実は掃除する際にとても有効活用ができるのです。特に、鏡や窓などの拭き掃除に適しています。
用意するもの
●香水 ●タオルや拭くもの ●磨きたいもの(鏡、ファンデーションなど)
掃除の仕方
①さっと汚れを取った鏡などに、香水をそのまま適量をプッシュします(全身鏡であれば3~5プッシュくらい)
②絞ったタオルやティッシュなどで磨きます
香水をそのまま利用しているので、2~3日は香りが続くので、鏡の綺麗さと共に香りもほのかに楽しめて一石二鳥です。鏡以外にも、トイレなどの拭き掃除時に使用をすると、掃除の度に香水の香りが漂うのでトイレへの活用もおすすめします。
香水についてもっと知りたい方へ
簡単な香水の正しい捨て方 まとめ
いかがでしたでしょうか。香水の捨て方として、そのままトイレなどに流すことはできません。適切に捨てるには、少し手を加える必要がありますが、工具を使えば簡単に処分することができます。更に、香水をそのまま有効活用できるので、捨てるか悩んでいる時には、是非一度再利用を試してみてください。ほのかに漂う香りで毎日がちょっと楽しくなってくると思います。