ジョナサン・ジョースターとは
『ジョジョの奇妙な冒険』第1部の主人公ジョナサン・ジョースター
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漫画家・荒木飛呂彦先生のライフワークともいえる作品『ジョジョの奇妙な冒険』の第1部の主人公ジョナサン・ジョースター。ジョージ・ジョースター1世の1人息子。後に「ジョジョ」シリーズに長きにわたって影響を与え続ける悪役ディオ・ブランド―（DIO）との因縁の発端となった人物でもあります。
坊ちゃん育ちのためか性格は温和で、少し子供っぽいところもありますが、いつも正義の心を忘れません。成長するにしたがって実行力や決断力も身につけ、決してあきらめない強い意志を持つようになります。「ジョジョ」第1部は、彼が生涯最大のライバルであり親友でもあるディオと出会い、一人前の男として成長する青春の物語です。
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アニメでのジョナサン・ジョースターの声優
TVアニメでは芸達者声優・興津和幸がジョナサン・ジョースターの声を担当
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2012年から放送されたTVアニメでは、中堅声優の興津和幸（おきつ かずゆき）さんがジョナサンの声を担当しました。ちなみに1980年生まれの興津さんは当時31歳。
興津さんは当時アニメ界ではあまり有名な声優ではなく、原作ファンはアニメファンたちには「誰？」と思われていましたが、第1話が放送された途端あまりのぴったりさに誰もが驚きました。それもそのはずで、興津さんは実はかなりの実力派声優。かなりの美声持ち主なだけでなく、イケメンも少年も変態もどんな役でも演じられ、歌えてアドリブも対応できて表現力は豊かという、多くのアニメを脇で支えてきた芸達者声優です。知名度が高くないのは、主に女性向けのドラマCDやゲームなどで活躍してきたためでした。
ジョナサン役で一気に知名度を上げた興津さん。その他の主演作には『れでぃ×ばと!』（日野秋晴）、『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』（千早群像）、『ID-0』（イド）があり、その他の代表作には『屍鬼』（室井静信）、『ガンダムさん』（ガルマさん）、『ガンダムビルドファイイターズトライ』（サカイ・ミナト）などがあります。
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TVアニメ以外でジョナサンの声を担当した声優には、小杉十郎太さん（Part3OVA）、田中秀幸さん（PS2「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」）、中井和哉さん（PS2「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」幼少期）、小西克幸さん（Part1劇場版）がいます。
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ジョナサン・ジョースターの生い立ちと両親
イギリスの田舎貴族ジョースター家の1人息子
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ジョナサンは名門貴族ジョースター家の1人息子として、イギリスの田舎で生まれました。父は当時のジョースター家当主ジョージ・ジョースター。物心つく前に母を事故で亡くしましたが、父や使用人たちに愛され、すくすくと素直な少年に育ちました。しかし父に1人息子ゆえの甘さがあったのか、子供のころは勉強やマナーなどはやや劣っていたようです。
しかし少年時代かから一人前の「紳士」になるという人生の目標を抱いていて、いつもそのために行動をしていました。弱いものがいじめられていたり、困った人がいたりすると、危険がわかっていても助けずにはいられない性分だったようです。しかしそのバカ正直さを、この頃はまだ貫く強さが足りなかったようにも思えます。
ジョナサン・ジョースターの名言①
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「ぼくは本当の紳士を目指しているからだ！ 君が女の子で困っていたからだ！ 相手が大きいヤツだからって負けるとわかっているからって紳士は勇気を持って戦わなくてはならないときがあるからだぞッ!!」
（出典：『ジョジョの奇妙な冒険』文庫版第1巻28ページ）
幼いころからジョナサンが気高い志を持っていたことを示す名言。まだ一人前の紳士ではありませんでしたが…。このとき彼が助けた少女エリナとは、後に運命的な再会を果たします。これも彼の正義の心がつないだ「希望」のひとつではないでしょうか。
ジョナサン・ジョースターとディオ・ブランド―の出会い
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ジョナサン・ジョースターの運命を変えたといっても過言ではない出来事。それが12歳の時の、同い年の少年ディオ・ブランド―との出会いです。ジョースター卿の恩人の息子という縁からジョースター家の養子となったディオは、徹底的にジョナサンの心を踏みにじり、周囲からの信頼も奪って孤立させます。それは、ジョースター家のすべてを手に入れるためでした。
この時から、ジョナサンの最期もディオの最期も運命づけられていたのかもしれません。そしてこれが、その後何百年にもわたる因縁の発端となるのです。
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ジョナサン・ジョースターの挫折
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ディオがジョースター家の養子になってから、ジョナサンはみじめでつらい挫折の毎日を送ることになります。それはディオが卑怯なやり方でジョナサンを貶めたせいでもありますが、実際ジョナサンの方がディオより劣っていたのです。ボクシングの新技術を知らなかったのは仕方ないにしても、貴族の息子が勉強やテーブルマナーで貧民街の少年に劣るというのはあまりに情けないことですよね。ここでジョナサンの本質的な欠点であった「甘え」が明らかになったのです。
ジョナサン・ジョースターの名言②
「なにをする（ん）だァ――――ッ ゆるさんッ！」
（出典：『ジョジョの奇妙な冒険』文庫版第1巻35ページ）
出会って最初のディオの手ひどい挨拶、ジョナサンの愛犬ダニーを蹴り上げたことに対するジョナサンの怒りのセリフですが、「ん」が抜けた誤植で知られる名言でもあります。アニメではジョナサン役の声優・興津さんが、見事なさじ加減で「ん」を発音したことで評価されました。
ジョナサン・ジョースターの成長
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心優しく正攻法しか知らないジョナサンは目的のためならどんな手段もいとわないディオにやられっぱなしですが、彼の素晴らしさは、苦境によって成長するという「人間らしさ」です。ジョナサンが“人間賛歌”をテーマとする「ジョジョ」の初代主人公たるゆえんはここにあります。
ジョナサンがディオへの敗北感を最初に克服したのは、愛するエリナがディオに唇を奪われ尊厳を傷つけられた時でした。激怒したジョナサンはディオに立ち向かい、ついに涙を流させるに至ったのです。この後ディオは腹いせとジョナサンの心のよりどころを奪う目的で、ジョナサンの愛犬ダニーを焼き殺します。しかしジョナサンは一晩泣いてそれを克服し、ディオに対する疑念を抱きつつ強く成長していくのです。
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ジョナサン・ジョースターの名言③
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「ディオォォオオーーッ 君がッ 泣くまで 殴るのをやめないッ！」
（出典：『ジョジョの奇妙な冒険』文庫版第1巻102ページ）
ついにディオへの反撃に転じたジョナサンの台詞。この台詞にはあくまで正攻法で戦う真っすぐさと、決してあきらめないという強い意思が表れています。なぜか「泣かせる」ことにこだわるところが奇妙なせいでネタ的にいじられることもありますが……。
ジョナサン・ジョースターとディオ・ブランド―の対決
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ジョナサンがディオに対し初の勝利を収めてから7年後。ジョナサンは体つきも精神力も立派な青年となり、大学では考古学とラグビーで一定の成果を収めていました。ディオが方針転換したために表向きは仲のいい義兄弟となった2人ですが、ジョナサンはずっとダニーを殺した犯人はディオだと疑っていたし、同時に義兄弟に対しそんな疑いを持つ自分を責めてもいました。
そんな中、ジョナサンはジョースター卿の病気がディオの盛った毒のせいだと知り、父親のため、一族のため、そして正義のためにディオに何としてでも罪を償わせる覚悟をします。しかしディオは卑怯な策を講じて吸血鬼化！ 人間を超越した力を得たディオに苦戦を強いられるジョナサン。
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それでもジョナサンは決して怯むことなく、刺し違えてでも長年共に過ごした義兄弟のディオを倒す決意をします。そんな彼の勇気と決してあきらめない強い意志が活路を切り開き、ディオをジョースター邸とともに燃やし尽くすことで勝利を収めるのでした。8年の時を共に過ごしたジョースター邸が燃えたことは、2人の青春がここで終焉を迎えたことを意味しているのでしょう。
このバトルシーンは第1部中屈指の名シーンであり、TVアニメでは声優陣の熱演によってさらに迫力ある見せ所となりました。ジョナサン役の声優・興津さん、ディオ役の声優・子安武人さん、そしてナレーション担当の声優・大川透さんの3人の掛け合いは必見です。
ジョナサン・ジョースターの名言④
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「「策」ではないッ！ 「勇気」だ!!」
（出典：『ジョジョの奇妙な冒険』文庫版第1巻307ページ）
「ぼくの青春はディオとの青春！ これからその青春に決着をつけてやるッ！」
（出典：『ジョジョの奇妙な冒険』文庫版第2巻21ページ）
どちらもディオとの戦いの中での台詞で、ディオを青春を共にした運命の相手として認めたうえで葬る覚悟を決めたことがわかりますね。侵略者ディオを憎いからではなく、一緒に過ごした親友だからこそ自分が決着をつけなくてはならないという考え方から、懐の大きさがうかがえます。
ツェペリ男爵に波紋を習うジョナサン・ジョースター
波紋とは
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吸血鬼となったディオに何とか勝利しましたが、それは本当の決着ではありませんでした。復活してまた人間を殺そうとしているディオを倒すために、ジョナサンが新たに身につける能力が「波紋」です。
「波紋」は、特別な呼吸法によって太陽の光と同様のエネルギーを作り出す方法。そのため太陽の光を弱点とする吸血鬼には有効なのです。さらにジョナサンには生まれつき並々ならぬ「波紋」の才能があり、今度こそディオとの決着をつけなくてはという決意もあって、異常なスピードで波紋使いとしての成長を遂げます。
また第3部より現れる概念「スタンド」も漢字では「幽波紋」と書き、波紋はスタンドが姿を持つ前のエネルギーと考えられます。
ツェペリ男爵との修行と運命
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吸血鬼を生み出す石仮面を追い続け、その過程で出会ったジョナサンに波紋を教えたのがイタリア人のツェペリ男爵です。彼は若いころに自分が石仮面を発掘したことから吸血鬼化の悲劇が始まったことに責任を感じ、かつこれ以上吸血鬼たちの残虐な行いを許してはならないという強い思いから、吸血鬼を倒す「波紋」を習得したのでした。
そしてジョナサンとツェペリ男爵が出合ったのもまた運命。ツェペリ男爵はかつて波紋の師匠に自分の死に様を予言されていました。曰く、「若き獅子を未来へと解き放つために自分の傷を燃やし死を迎えるだろう」と。そしてその予言通り、ツェペリ男爵はジョナサンをディオとの対決へと送り出すため、すべてのエネルギーを与えて命を燃やし尽くします。ジョナサンの腕の中で最期を迎えた彼の顔は穏やかでした。
残酷な別れですが、お互いを大切に思える人間と出会い、ともに正義のために精一杯生きた。そのことは決して無駄ではなく、大きく意義のあることなのです。アニメではツェペリ男爵の最期を示唆するED入りの演出が素晴らしく、別れの重さを表現していました。あの男の背中はずるいほどにカッコいい！
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ジョナサンのスタンド能力は？
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ジョナサンは優れた波紋使いではありますが、最期の時までスタンドは発現していません。しかしジョナサンのスタンドは、ジョセフのスタンドであるハーミットパープルと同じか、似たスタンドではないかと言われています。これはDIOが第3部でハーミットパープルらしきものをまとっているシーンがあるからです。
その後、スピンオフ小説「OVER HEAVEN」において、DIOがまとっていた茨はジョナサンの肉体から発現したスタンド「ハーミットパープル」であるという記述がなされました。
また公式書籍『JOJO A-GO!GO!』のスタンド辞典には、DIOに乗っ取られたジョナサンの体が持つスタンド能力として、ジョセフと同じ透視能力があるとの設定が。スピンオフ小説を公式扱いするかは意見の分かれるところですが、ジョナサンのスタンドについては一応「ハーミットパープル」であるとの見方が強いようです。
ジョナサン・ジョースターの名言⑤
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「こんなことって…あなたがいなくなったら… あなたがいなくなったらぼくはどうすればいいのですか？」
（出典：『ジョジョの奇妙な冒険』文庫版第3巻119ページ）
本当はこの後のツェペリ男爵の台詞こそ名言なのですが、ジョナサンが彼をどれだけ大事に思っていたかわかる台詞を、ツェペリ男爵の最後のシーンから抜粋します。ツェペリ男爵はジョナサンのことを親友とも息子とも感じていたようです。
石仮面と吸血鬼の殲滅のために妻も息子たちも捨ててきた彼には、ジョナサンはそれとはまた別の大事な存在だったのでしょう。ジョースターとツェペリの、父と息子、あるいは親友のような師弟関係は、第2部にも続きます。
ジョナサン・ジョースターとスピードワゴン
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ジョナサンにはもう1人、得難い大事な相棒がいます。それがロバート・E・O・スピードワゴンです。2人が出会ったのは、ジョナサンがディオの企みを突き止めるために訪れたオーガー・ストリート。そこでチンピラのボスだったスピードワゴンは、ジョナサンの筋の通った甘ちゃんぶり、つまり紳士の中の紳士と言える正義の心に感服し、彼についていくことに決めたのです。
ジョナサンへの心酔ぶりはかなりのもので、どんな死地にも付き従い、助けを出せるなら危険を顧みません。そしてジョナサンが最期の時を迎えた後も、彼の気高い遺志を継いでスピードワゴン財団を設立し、ジョースター家を全力でバックアップに努めました。このことを見ても、ジョナサンが「ジョジョ」シリーズのすべての始まりであったことがわかりますね。
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ジョナサン・ジョースターの名言⑥
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「僕には指4本など失ってもいい理由がある！ それは父を守るため！ ジョースター家を守るため！ 君らとは闘う動機の「格」が違うんだ！」
（出典：『ジョジョの奇妙な冒険』文庫版第1巻186ページ）
「ぼくは……父のためにここに来た…… だから蹴る瞬間！ 君にも父や母や兄弟がいるはずだと思った…… 君の父親が悲しむことはしたくないッ！」
（出典：『ジョジョの奇妙な冒険』文庫版第1巻200ページ）
いい子ちゃんすぎて面白くないと言われることもあるジョナサンですが、大人になるとこんな台詞を吐ける男の度量の大きさがよくわかるようになりますよね。スピードワゴンを感服させたこの一連のやり取りはジョナサンの名言ばかりです。
ジョナサン・ジョースターのディオ・ブランド―との最終決戦
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ジョナサンは自分を息子とまで思ってくれた師のツェペリ男爵の最期を看取り、その別れもパワーに変えて3度ディオの前に現れました。ディオが人間を超えた力を持つ吸血鬼といえども、波紋の上級者となり師のパワーも受け継いだジョジョとの戦いはほぼ互角。
そして最後は、決して人間としての成長をあきらめなかったジョナサンがディオの体をバラバラに打ち砕きます。ディオの悪あがきも不発に終わり、砕けて散っていく彼の最期を見送りながら、ジョナサンは彼との青春を思って涙するのでした。
ジョナサン・ジョースターの最期
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ようやくディオとの決着をつけたジョナサンは、数奇な縁により再開し、恋人となったエリナと結婚して豪華客船で新婚旅行に。これまでの人生を振り返っては幸せの絶頂にあるこのときをかみしめ、未来に希望をはせる若い2人。しかしそこに現れたのは、死んだと思われたディオでした。
首だけの姿になることで何とか生き延びたディオは、自分と死闘を繰り広げたジョナサンを唯一にして最大のライバルと認め、その肉体を得て永遠の命を手に入れようと目論んでいたのです。しかしジョナサンにとってはディオは、青春を共にした親友であっても殲滅すべき悪。船の乗客を逃がしつつ、自分一人がディオとともに海に沈んで野望を阻止する最期を選びます。
その時エリナのお腹にはすでに新しい命が宿っていて、ジョナサンが命を懸けて救ったもう1つの命とともに、新たな物語を紡ぐこととなります。
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ジョナサン・ジョースターの名言⑦
「ディオ…君のいうように ぼくらはやはりふたりでひとりだったのかもしれないな 奇妙な友情すら感じるよ… そして今 ふたりの運命は完全にひとつになった… そして…船の爆発で消える…」
（出典：『ジョジョの奇妙な冒険』文庫版第3巻288ページ）
この台詞が、第1部を的確に総括していますね。たくさんの普通ではありえないことが起こりましたが、第1部はジョナサンが多感な時期に同い年の少年と出会うことで様々な感情を知り、かつ影響を与え合って成長していく物語だったのです。
2人の生きた時間と運命は濃密で、親友と呼べるほどに深く強い関係を築きました。そんな無二の相手を倒すのに、自分の命を懸けなくては採算が合わない…。男が何かをなすというのは、それくらいの熱い思いと覚悟が必要なのです。
まとめ｜ジョナサン・ジョースターの人生と息子・子孫たち
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ジョナサン・ジョースターの生涯は、まるでディオに食いつぶされディオを倒すためだけに費やされたようですが、ジョナサン自身はそれをすべて運命として受け入れ、納得して最期を迎えました。最近ではなかなか見られない、人間として、1人の男としての一生を懸けた業を描いた物語です。
そして続く第2部以降を見ると、彼の命を懸けて正義のために戦うという志は、ジョースター一族に受け継がれていることがわかります。原作にせよアニメにせよ、すべてを通して見返して、大きな満足感の得られる作品だと思います。
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