アメリカと言う国の文化の特徴
日本人にとって馴染み深いアメリカ。言葉や文化、食生活など、数多くのものがアメリカの影響を受けています。また、映画やドラマなどでアメリカ人の生活の一部を垣間見ると、アメリカ文化を理解した気持ちになりますが、本当に正しく理解しているのでしょうか。
アメリカは、今でこそ移民に厳しい対応をし始めていますが、もともと移民の国と言われていました。北米大陸を開拓したイギリス系やフランス系の白人を始め、南米や東南アジアからの移民、かつての奴隷の子孫と言われているアフリカ系などたくさんの人種がお互いを尊重し合いながら生活しているのがアメリカです。人種の「サラダボウル」と言われているアメリカでは、自分の意見をしっかり述べないと生きていけないと言う側面もあります。また、チェレンジ精神が旺盛で明るい民族性もアメリカらしい特徴の一つでしょう。
アメリカへ旅行に行く前に
日本とアメリカの文化や生活の違いを理解しておかないと誤解を招くこともあります。ここでは、アメリカ旅行の前に知っておきたい文化や生活の違いと特徴について解説します。
アメリカと日本の文化の違いと特徴① あいさつ
アメリカのドラマなどでよく見る「ハグ」は、アメリカの生活の中でポピュラーな挨拶の仕方です。日本人には、少し気恥しく抵抗を感じるハグですが、気軽な挨拶としてアメリカ旅行をした時に試してみましょう。アメリカ人にハグされそうになって頑なに拒否するとお互いに気まずくなってしまいます。
慣れるまでは、戸惑うハグですが、気軽に応じられるようになるとおしゃれです。
アメリカと日本の文化の違いと特徴② ゼスチャー
言葉でのコミュニケーションが難しいときは、ゼスチャーも役立ちますが、意味を間違えるとトラブルになることがあります。
自分を指す時
日本では、自分を指さす時は、鼻のあたりを指で指し示しますが、アメリカでは、片手で胸のあたりを指します。鼻を指さすと「鼻がどうしたの」と心配されてしまうかもしれません。また、人やものを指し示す時は、人差し指で刺すのではなく、手全体を使って指し示すようにしましょう。指だけで刺すと相手に不快な印象を与えてしまう場合があります。
手招き
日本で人を呼ぶときは、手のひらを下にして「おいでおいで」をしますが、アメリカでは手のひらを上に向けて指を上下に動かします。よく、アメリカの映画やドラマで見る「カモン」のイメージです。日本の手のひらを下にして指し示すゼスチャーは、アメリカでは「あっちに行け」の意味になってしまうので注意しましょう。
ピースサイン
日本では、写真を撮る時のポーズなどでよくピースサインをすることがあります。アメリカでもピースサインをすることはありますが、この時、ピースサインを口元ですると性的な意味にとられてしまうことがあります。また、手の甲を相手に見えるようにピースサインをすると、相手を侮辱するサインになるので注意しましょう。
NO
日本では、人差し指を顔の前で左右に振りますが、アメリカでは親指を下に向けるポーズが「NO」の意味になります。
アメリカと日本の文化の違いと特徴③ 乗り物(車)
アメリカを旅行をすると、様々な乗り物を利用する場合があります。ここでは、アメリカと日本の乗り物の違いについて紹介します。
赤信号でも右折はOK
アメリカ旅行中にレンタカーを借りて運転することもあります。アメリカは「左ハンドル、右側通行」で知られていますが、右折禁止の標識がある場所以外では、赤信号でも右折OKです。
スクールバスは要注意
アメリカでは、スクールバスが絶対優先です。前にスクールバスが走っていて、止まって赤いフラッシュライトが点滅した場合は後続車、対向車ともに必ず止まります。もちろん、追い越しをすることはできません。児童の乗降が終わり、スクールバスが走り始めたら、続けて走り出しましょう。
踏切では一時停止しない
日本では、踏切を渡る時に一時停止する必要がありますが、アメリカでは、バスやトラックなどの大型車をのぞいて一時停止する必要はありません。逆に一時停止すると、後続車に追突される危険性があるので、踏切ではスピードを緩めずに通過するようにしましょう。
駐車をする時は前から
日本のパーキングでは、車をバックで入れることが一般的ですが、アメリカでは、駐車場の壁が排気ガスで汚れるのを防ぐために前向きでいれるようになっています。
アメリカと日本の文化の違いと特徴④ 乗り物(バス)
広大な土地のアメリカでは、移動がバスになることも多いでしょう。バスに乗る時はどのようなことを注意すればよいのでしょうか。
行き先は番号しかない
日本のバス停では、行き先と停車駅名、時間などが明記されていることがほとんどですが、アメリカでは番号しか書いてありません。事前に、自分の行き先と時間を調べる必要があります。
お釣りが出ない
アメリカのバスは、日本と同様ICカードを利用できるようになっていますが、観光客の場合は、現金で支払うことがほとんどでしょう。日本では両替機が設置してある場合やちゃんとお釣りが出るようになっていますが、アメリカのバスは、両替機もお釣りも出ません。バスに乗る時は小銭を用意しておきましょう。
バスに乗る時は前から。降りる時はどちらでも良い
バスに乗る時は、前から乗って乗車代金を支払います。降りる時は前でも後でも大丈夫です。また、日本では降りる時に座席の横などにあるボタンを押しますが、アメリカのバスは、黄色いロープを引くことがほとんどです。ロープを引くタイミングにも注意しましょう。
アメリカと日本の文化の違いと特徴⑤ 乗り物(地下鉄)
ニューヨークなどに滞在すると、地下鉄を利用するようになります。ニューヨークの地下鉄は24時間運航しており、以前より治安も良くなったので上手に使えば、旅行中の便利な足になるでしょう。
地下鉄に向かう階段のランプに注意
地下鉄によっては、駅に向かう階段の横にランプがついている場合があります。緑のランプは「24時間有人の売り場」黄色いランプは「平日の昼間のみ有人の売り場」赤いランプは「出口専用の階段」など意味があるので事前に調べておく必要があります。
信用乗車式トラム
日本では、馴染みがありませんが、駅に改札がなく誰でも自由にプラットホームから電車に乗ることができるシステムです。しかし、事前に窓口や自動販売機で乗車券を買う必要があります。乗車券を持たずに乗って、抜き打ち検査で見つかると高額の追徴金を支払う必要があるので注意しましょう。
アメリカと日本の文化の違いと特徴⑥ レストラン
アメリカに滞在すると必ず行くことになるレストランは、どのような特徴があるのでしょうか。
ウェイターを呼び止めない
日本の一般的なレストランでは、オーダーをする時などにウェイターを呼びますが、アメリカの場合はその必要はありません。彼らは決まったテーブルを担当しているので、常に注意を払ってくれています。どうしても、見当たらない場合は、無言で手をあげるだけで大丈夫です。
残ったら持ち帰れる
日本では、衛生上の問題から残った料理を持ち帰ることはできませんが、アメリカでは、普通に持ち帰ることができます。ただでさえアメリカの食事の量は、日本人には多く感じます。食べ残してしまった場合は、持ち帰って翌日の朝食にしても良いでしょう。
チップ
アメリカでチップが必要なのは、知らない人がいないほど有名です。レストランでもチップは必要で、代金の10%~20%程度を目安にテーブルの上に置くか担当したウェイターに渡すようにしましょう。カードで支払う場合は、チップの金額を書き入れてサインすればOK。チップは、レストランだけでなく、ホテルやタクシーを利用した時にも必要になります。
アメリカと日本の文化の違いと特徴⑦ 生活習慣
映画やドラマでもわかるように、日本とアメリカでは生活習慣に大きな違いがあります。旅行では、あまりアメリカ人の生活に触れることはありませんが、旅行中でも注意するべき生活習慣があります。
外干し禁止の場合も
アメリカでは、外に洗濯物を干す習慣があまりありません。それは、景観や防犯上によるものですが、州によっては、外干しを禁止しているところもあるので注意が必要です。ホテルでも、バルコニーなどに干すのではなくバスルームに干すようにしましょう。
救急車が有料。医療費が高額
日本では無料の救急車ですが、アメリカの場合は有料のことが多いので注意が必要です。それも、1回2000ドル程度の費用が発生するので、旅行に行く時は、海外旅行保険に入っておくことをおすすめします。また、アメリカで入院すると1泊1000ドル以上かかる場合があります。他にも診療費や処方箋、薬局でもかなりの金額が必要となります。
使わない時はバスルームのドアを開けておく
アメリカでは、バスルームとトイレが兼用のことが多く、使用していない時はドアを開けておく暗黙のルールがあります。アメリカで友達の家に招かれた場合は、気を付けましょう。
アメリカの文化を理解して旅行を楽しもう
映画やドラマで知っていたつもりのアメリカの文化や生活ですが、意外と知らなかったことも多かったのではないでしょうか。アメリカの生活習慣などを理解しておかないと、相手に不快感を与えてしまうこともあります。日本人には違和感のある生活習慣や文化の違いも、旅行では楽しい体験になるのではないでしょうか。