ヒアルロン酸とは?
ヒアルロン酸配合。化粧品コーナーに行くと、この言葉を目にする機会も多いのではないでしょうか?アンチエイジング、乾燥肌対策と様々な用途の商品に利用されているヒアルロン酸。
そもそも、ヒアルロン酸とはどんなものなのでしょうか?
ヒアルロン酸はもともと人体の中にあるもので、ムコ多糖の一種です。人間の皮膚、目、関節などに含まれています。また体の中で合成して作られる成分でもあります。
ヒアルロン酸の効果
ヒアルロン酸は、1グラム中に2~6リットルもの水分を保つことがでるという高い保水能力を持ちます。そのため、皮膚の外側に水分を運ぶことができ、肌そのものの保護機能を強化する働きがあります。
保護機能が強化されることで、肌へのダメージが軽減され乾燥や、感染症などのお肌のトラブルから肌を保護してくれる作用があります。
またヒアルロン酸には、抗炎症作用もあり、傷の修復や治療にも効果があるといわれています。
さらには抗酸化作用も確認されており、活性酸素の増加を防ぐ作用も期待されています。
ヒアルロン酸自体、もともと体の中で合成される成分ではありますが、20代をピークに加齢によって減少していき、40代以降になると、急激に減少していく傾向があります。
40代以降になると、急に肌の乾燥が気になりだした、肌がたるんだ、くすみやしわが目立ち始めたという、加齢によるお悩みもこのヒアルロン酸の減少が起因しています。
年齢化粧品にヒアルロン酸が含有されいているものが多いのは、ヒアルロン酸が高い保水力を持つため、肌の角質層での乾燥を防ぐ高い効果がみられているからです。
化粧品のみだけでなく、美容皮膚科などでは、皮下に直接ヒアルロン酸を注入するヒアルロン酸注射などもアンチエイジングの分野で活用されています。
ヒアルロン酸はこんなものにも使われています。
ヒアルロン酸は化粧品や美容分野での利用だけでなく、他の様々な分野でも効果を期待されています。
例えば、コンタクトレンズの使用や加齢によるドライアイの改善や保護のための目薬にもヒアルロン酸は配合されています。このヒアルロン酸配合の目薬の使用で、ドライアイが劇的に改善したという症例もあるようです。
関節の潤滑油としての効果も高いので、関節炎などの治療にも活用されています。皮下注射などで関節の炎症をやわらげ痛みを抑える効果が期待できます。
また、活性酸素を抑える抗酸化作用も確認されているので、生理痛の改善や、更年期障害にも効果が期待されています。
近年ではヒアルロン酸が紫外線の炎症機能を抑制する働きがあることが発見されたりもしています。
ヒアルロン酸に、紫外線照射による「プロスタグランジE2」および「インターロイキン1α」の産生を抑制する効果があることが明らかとなりました。これら炎症因子の抑制は、炎症およびメラニン産生の抑制につながると考えられ、日焼けによる皮膚ダメージの低減が期待できます。
ヒアルロン酸の摂取方法あれこれ。
ヒアルロン酸は加齢によって減少していくことをお伝えしました。年齢とともに失われていくヒアルロン酸。加齢によって失った分のヒアルロン酸は補充することはできないのでしょうか?
ここではヒアルロン酸をあらたに取り入れる方法をご紹介していきます。
よく知られているのは、化粧水やクリームなど化粧品に使われていますね。
他にはヒアルロン酸のサプリメント、美容皮膚科などで受けられるヒアルロン酸注射、などが代表的なものになります。
そのほかには普段の食事から摂取する、ヒアルロン酸配合のドリンクなども近頃では販売されています。
以前は鳥のトサカや、牛の臍帯からの抽出のみだったのですが、現在では人工的な生成も可能になったため、多くの分野でヒアルロン酸が日常的に使用されるようになりました。
ヒアルロン酸は食べ物からも摂取できるのか?
ヒアルロン酸は食べ物からも摂取できるのでしょうか?
ヒアルロン酸は、元々体内にあるもので、体内で合成されて作られているものでもあります。
人間の体のみでなく、動物の体にもヒアルロン酸は含まれています。
普段食べている食べ物にもヒアルロン酸が含まれているんですよ。
ですが、残念なことに、食べ物に含まれているヒアルロン酸は食事から摂取した後アミノ酸に分解され、その後ヒアルロン酸へと再合成されるので、食べ物として摂取した量がそのままヒアルロン酸として、体内に吸収されるわけではありません。
さらには、食べ物に含まれるヒアルロン酸は分子が大きいため、体内に吸収されにくくなっています。
食べ物に含まれるヒアルロン酸の種類
食べ物にも含まれるヒアルロン酸。動物性の食品・植物性の食品に含まれています。
一般に天然のヒアルロン酸として抽出されているものは、鳥のトサカから抽出されているそうですよ。
トサカの中にたくさんのヒアルロン酸が含有されていることがわかりますね。
ヒアルロン酸が多く含まれる食べ物は?
ヒアルロン酸が多く含まれている食品をここではご紹介していきます。
動物性の食品としては、鳥のトサカ、手羽先、軟骨、皮、豚足、鮭、ふかひれ、かれい、魚の眼の周り、ウナギ等にヒアルロン酸は多く含まれているといわれています。
植物性の食品では、納豆、オクラ、山芋、もずく、めかぶ、里いも、モロヘイヤなどのねばねば系の食材に多く含まれているといわれています。
ヒアルロン酸を食べ物から摂取する際の注意点
ヒアルロン酸を食べ物から摂取する際には注意点がいくつかあります。
まずは食べ物に含まれているヒアルロン酸の分子が大きいので、そのまま体内に吸収されにくいということを念頭に置いておいてください。
またヒアルロン酸は熱に弱く、40度以上になると成分が壊れてしまうといわれています。肉、魚などの動物性の食品では加熱調理をすることが多いので、ヒアルロン酸を摂取する際は、調理の方法に注意が必要です。
これらの点から、食品からヒアルロン酸をたくさん摂取することは現実的に難しいといえるようです。
ヒアルロン酸を食べ物から効果的に摂取するには?
ヒアルロン酸を食べ物から摂取することは難しいことがわかりましたが、全くできないわけでもありません。
が、ヒアルロン酸だけを摂取する、ということよりも、毎日の食事をバランスよくいただく。良質のたんぱく質をとるなどして、食生活を気を付けていきましょう。
ヒアルロン酸も食事から作られていきます。
食事の量を減らしたり、過酷なダイエットなどをしてしまうと、体の中のヒアルロン酸も失われていき、肌の乾燥やしわにつながります。健やかなお肌を保つためにも、食生活にも気を付けていきましょう。
まとめ
加齢によって失われていくヒアルロン酸。女性であれば、いつまでも赤ちゃんのようにみずみずしくハリのある素肌でいたいものですよね。ハリのあるお肌を保つためには、ヒアルロン酸は切っても切り離せない存在です。
が、残念ながらヒアルロン酸を食事のみから摂取することは難しいようです。ですが、がっかりしないでください。
動物性の食品でヒアルロン酸の含有量が多いものには、同時にコラーゲンも摂取できる食品も多く、美肌効果も期待できそうです。
またサプリメントなど補助食品も上手に活用し、食生活と併用しながらの摂取がおすすめなようです。
ヒアルロン酸の特性として、高分子のままでは体内に吸収されず、アミノ酸に分解されるということが解明されていますので、サプリメントを選ぶときは低分子のものを選ぶのがおすすめです。
色々なものを試してみて、自分に合ったヒアルロン酸を見つけてみてくださいね。